15
Nov

STC 本物商品販売メトッド・山田

STCフェスティバル・本物ワイン販売法・メトッドYAMADA STC ソレイユ・テール・クール、太陽・大地・心(人) 山田さんが主催するSTCグループは毎年、11月に大イベントを行う。 その年に販売課題を大きく躍進して、将来に向けて道を切り開いた人達のやり方を発表、評価(表彰)する。それに対して山田さんよりのコメント、さらにその道を切り開いた人達の苦労話、そして、参加者が皆でお互いにそれをさらに進化させようと勉強・ディスカッションする大イベントが行われた。場所は有楽町国際フォーラムで開催された。 日本中から中小の質販スーパーのオーナー、店長、パートの人までが集合。 良い商品もただ並べただけでは、売れていかない。その商品が光るような アプローチを陳列、POP、セールス・レター、それらすべての販売ノウハウを現場と一緒になって開発、指導、教育していくのがメトッド山田だ。 一度開発したやり方はおしみなく公開されていく。この種の技術はただマネしただけでは殆ど効果がない。内面から発して取り組まないかぎり効果はでない。約100名のスーパー、酒販専門店の有志が集まった。司会担当は昨年同様、九州のお二人でした福岡県飯塚市のみなとや湊谷さん、宮崎のハットリー宮田理恵さんの名コンビで楽しく明るく盛り上がりました。発表は次々と続き、どれもここまでやるかという販売技術ばかりでした。この不景気の中、120%、150%アップの売上を上げている店ばかりでした。 ツイッターを販売販促に取り組んでいるお店、ヌーヴォー予約を150%も伸ばしてもう在庫がないお店。素晴らしいセールスレターやチラシを造っているお店、大量陳列や、単品訴求陳列で大成功をした例など本当に皆素晴らしかった。本当に皆、知恵を絞って本物ワインや本物食品がドンドン売れる方法を現場の中で造り上げています。何より素晴らしいのは皆、明るく楽しみながらやっていることです。 2010年栄光のグランプリは八丈島の山田屋さん 山田屋さんのある八丈島は 人口8000人、酒屋が5件 こんな状況の中でヌーヴォーを600本以上も予約を取っている。自然派本物ワインが八丈島で飲まれている。山田さんの努力は想像を絶する。 よく売れない理由を並べる人がいる。 『自分の立地にはワインを飲む人はいないよ』と売れない理由を並べる人がいる。 たいがいの店は山田さんの努力の10分の1の工夫でいくらでも売れる店になるだろう。今日は2人のスタッフも八丈島より東京まで一緒に来た。 山田屋さんは云う 『限られた環境の中で生活する島の人達に“本当に美味しいワインを提供して、焼酎一辺倒の酒文化”をワインで島の生活を彩りたい。』『隣の島にもヘリコプターで配達しています。』採算を考えたら、やっていられない。 こうした使命感を持っている山田屋さんに敬服です。 グランプリには副賞としてフランスまでの航空券がついている。 来年はSTCフランスツアーに山田屋さんも参加してもらえそうだ。 本物自然派ワインを売るノウハウ指導は世界一のBMOの 山田さん 世の中にはワインのこと知っているプロは沢山いる。でも流通の事を知っているプロは皆無と云ってよい。 特にワインの世界と流通の世界は異次元と云ってよいほど世界が違う。そこに集まってくる人間のタイプが正反対といって良いほど違う。よく見るケースで、ある流通業の会社がワインを始める時、ソムリエさんとかワインの世界の人を引っ張ってきてワイン・マーケティングを一任することがある。殆どの場合、お互いに不孝な結果で終わることが多い。そんな簡単にはワインは売れていかない。ワインが売れる店になるには、ワインの持ってる商品特性と流通システムの二つの間に通訳が必要になる。 ワインの世界で普通に通っていることが、流通の世界ではとんでもない事が沢山ある、その逆もしかりである。ここには両方を熟知している山田さんのような通訳者が必要になる。こんな貴重な人は世界に二人といないでしょう。ワイン業界の世界遺産といってよい。本当に彼らは物凄い行動力で動き周って本物食品を探してくる。そして彼らは本当に品質の良いものを見極める臭覚をもっている。大手スーパーには出来ないことが沢山ある。その大手スーパーが面倒で出来ないことを、スイスイやってのけるのが質販スーパーなのである。ワインが本当に日本に馴染むには質販食品スーパーのようなところで、日常的に売れるようになることだと思う。この辺のことも、ワイン業界の人には理解できない。スーパーと聞いただけで、『スーパーマーケットではワインは売れないよ!売りたくないよ、一緒にしてもらっては困る。スーパーで売っているワインなら私は扱わない。』ワイン業界の人達の視野の狭さには驚くばかりです。 一言でスーパーと云っても、レストランの世界でいえば、ファースト・フードと三ツ星レストランほどの違いが存在していることを知らない人が多い。 温度管理にしてもスーパーは店内の冷房を切ることはない。百貨店では冷房を切られる。スーパーは生鮮食品もあり、特に質販スーパーは繊細な食品を扱っているので冷房は入れっぱなしである。ワイン管理には妙なワイン専門店よりしっかりしている場合が多い。 クオリティー・スーパーがワイン販売の歴史を変える 山田さんの指導先でもある東京の豊洲にあるクオリテー・スーパー“A0KI”のワイン販売量は半端ではない。しかも自然派も含めて5000円クラスのワインがスーパーで売れていくシステムを作り上げている。 偶然に突然売れるようになった訳ではない。15年という歳月をかけてワイン販売技術を磨いてきた歴史の積み重ねが現在の売上を作っている。AOKIのやっている事を形だけマネしても全く効果はない。 数多くの基本ノウハウが生きていることが必要だからである。 今では、AOKIはスーパーの枠を超えて質販スーパーしかできないイヴェントを次々と実行している。ワインと食品の組み合わせテースティング会なども店内の一角でと料理の組み合わせテースティング会などをやっている。 スーパーAOKIには世界中の食材が揃っている。勿論、鮮魚、肉類も物凄いカリテ-を備えている。そんな自前の食材で,自前の惣菜料理人がいて、物凄い勉強熱心な人達だ。彼らが造った料理と店にあるワインを合わせるワイン会である。ワインが本当に日本に定着するにはAOKIスーパーのような店がドンドン出展してくれるとありがたい。妙なワイン専門店よりしっかりしたワイン文化そのものの伝道に努力しているのである。 山田さんはワインと流通の通訳者 山田さんのアドバイスの凄いところは、店長から実際にオペレーションをするパートの人達と一緒になって売り場を造り上げているところである。まさにこのことがワインと流通の通訳者なのである。さらに、STCのメンバーは年に一度ヨーロッパまでワイン研修旅行にやって来る。スーパーの社長自ら社員を連れてやってくる。山田さんがアレンジしている。私達CPVが現地アテンドする。自分が売っているワイン醸造元を年に一度必ず見に来る。何故美味しいのか?一般のワインとどこが違うのかを見極めに来る。千葉の尾張屋はパートの人でも努力する人ならフランスまで送ってくる。日本のソムリエでも、ワイン専門店でも年に一度フランスまでくる事はない。ホントに彼らの行動力と本物を提供したいという信念には敬服する。スーパーのワイン販売を批判する人達へ、もう少し視野と心を大きくして頂きたく思います。 クオリティー・スーパーAOKIの人々とワイン会のスナップ 皆、本当に熱心に楽しそうにやっていました。 フランスの造り手ローランを呼んでのワイン会でした。 静岡・伊豆のAOKIより応援に来ていました。素晴らしい一期一会でした。 Laurent Miquel のワインについてのお問い合わせは、こちらまでお願いします: BMO 株式会社 TEL : 03-5459-4243 FAX:03-5459-4248 MAIL: wine@bmo-wine.com

12
Nov

Association des Vins Naturels 試飲会がパリで!

今日は久しぶりに試飲会へ! 今の季節、皆収穫も終わり、 ワインも全てタンク内でアルコール発酵中。 なので生産者は、今ちょうど一息がつける時期なのです! そんなこんなでパリや海外で、試飲会が沢山開かれています! 今日はパリでも有名な ビュット・ショーモン公園で、 お洒落なワインバーでの試飲会。 Rosa Bonheur Parc des Buttes Chaumont Route de la Cascade 75012 Paris 01 42 00 00 45 Métro : Buttes Chaumont / Jussieu / Laumières 5時ごろに到着・・・そしたら中はこんなに人が!ワイワイと賑わっています! 今回は赤ワインが主役! 『グル・グル』=『グイグイ・ワイン』 『ヴァン・セリウ』=『まじめなワイン』 『ヴィウ・ミレジメ』=『オールド・ヴィンテージ』 と、大きく3種類に分かれていて、 皆が皆のワインを試飲し合い、進めていくという、話をする機会が多く、とてもフレンドリーな試飲会でした! * * * まずは『グル・グル・ワイン』のテースティング!* * * 早速ジャン・クロード・ラパリュー*Jean-Claude Lapalu が! 今日は後ほど紹介するブルイー*Brouillyを紹介しています! 『ボジョレ・ヌーボーも無事終了して良かった!今年はアルコール度数も低めで、とてもエレガントに出来たよ!飲みやすく、プリムールらしいワインが出来た!』と一安心してリラックス・モードのジャン・クロード。 そして今回初チャレンジの、アンフォラ(壺)で造ったワインを注いでくれ、飲んでみたらとても滑らか!フルーツのジューシーな味わいと、なんとも言えない奥深い味わいが美味い! そして久しぶりに会った、ムレシップ*Mouressipeのアラン・アリエ*Alain Allierさん! 誰もが絶賛する彼の2009年のグルナッシュは、私も初めて味わったくらい熟成されていて上品! グルナッシュ100%のトラカシエ09* Tracassier 09。香りのみで伝わってくるこの甘さとフレッシュさ、そして口に含んだら、一瞬で広がる濃厚さ!彼自身、自慢のビンテージです! カクー09*Cacous 09は毎年テロワールの特徴が強く出ていて、スパイスやレグリス、そしてコーヒーの強い味わい、そして最後にはフルーツの甘い味が特徴的。 *ムレシップ*トラカシエ09* *ドメーヌ・ド・モンリウ* *ドメーヌ・ル・ブ・デュ・モンド*アヴェック・ル・タン08* *ドメーヌ・ル・スカラベ*ヴォリュビィル 08* *ムレシップ*カクー09* *ドメーヌ・デュ・ポシーブル*セ・パ・ラ・メール・ア・ボワール* 隣には、いつも元気で笑顔の ドメーヌ・スカラベ*Domaine Scarabée の イザベル・フレール*Isabelle Frère。 ルシヨンの自然溢れる森内で醸造している彼女のワインは、アルコール度数が高めであるにもかかわらず、飲みやすい! 風が通っているようなフレッシュ感が気持ちい! ヴォリュビル08*Volubile 08はシラーのスパイシーさが大いに出ていて、名前そのもののヴォリューム感をタップリ楽しめる、女性ならでは生み出せるワインです! 他にも、ドメーヌ・デュ・ポシーブル*Domaine du Possible の セ・パ・ラ・メール・ア・ボワール*C’est pas la mer à boire の瓶が! でも残念ながら中は空っぽ・・・ ル・タン・デ・スリーズ*Le Temps des Cerises のアクセル・プリュファー*Axel Prufer ドメーヌ・デュ・ポシーブル*Domaine du Possibleのロイック・ルール*Loic Roure このワインもルシヨンで造られているのに、軽くて飲みやすい! フルーツそのものが味わえ、まさに友達とグイグイ飲めてしまうミネラルがタップリと含まれているワイン! しかもこのキュべは落ち込んでいる人にはピッタリ! 何せ、『C’est pas la mer à boire』とは『そんな事大丈夫さ!海を飲み干せと言っている訳ではないし!』という意味。 このワインを飲んで悩みなんて吹っ飛ばせ!とロイック氏からのメッセージです! アクセルのワインは野イチゴのような、甘くて華やかな香りが特徴的。まろやかで弾みのある、女性が好きそうなワインです! […]

22
Oct

SOPEXA主催ラングドック試飲会にて出展

10月4日、東京・渋谷の東急セルリアンタワーにて、SOPEXA主催ラングドックワイン試飲会が開催され、CPVからも参加・ご紹介させて頂いた。 同時にセミナーも行なわれ、ラングドックワイン委員会・輸出部長からラングドックワインについての解説がなされた。特に新しいこととしては2009年からEUの規定が変更になり、従来のヴァンドペイが「IGPペイドック」に、AOCが「AOP」と呼称が改められる。 更に、AOPは3つのカテゴリーに分類され、 ブルゴーニュのAOCと同じように、ピラミッド型のヒエラルキーとなる。(右図参照)⇒ ① グラン・クリュ=限定されたエリアの世界最高級ワイン ② グラン・ヴァン=村名ワイン ③ AOPラングドック=ラングドック全体のアペラシオン これは、高品質なラングドックワインが登場しワインのレベルが上がったことに対応した措置と言えるでしょう。 さて、セミナー後半は試飲です!ズラッと12種類。 ペイドックIGP(従来のVDP)6種類、AOPラングドック(現段階ではAOC)から1種類、グラン・ヴァン3種類、グラン・クリュ2種類と、ピラミッドの各カテゴリーから代表的なものを試飲です。 コメンテーターは、あのイケ面の石田博ソムリエです! CPVがご紹介するワインからも2種類が登場! グラン・ヴァンのカテゴリーでは『カーヴ・カステルモール/ル・カステルモール(赤)』 \1,953 (輸入業者:片岡物産 tel.03-5405-8632/BMO tel.03-5459-4243) 。 石田ソムリエのコメントは、マセラシオンカルボニックしたカリニャンの華やかな香りがとてもよいと、好意的なものでした。 もうひとつCPVご紹介のワインは、『ドメーヌ・ド・モンカルメス(赤)』\5,250 (輸入業者:サンフォニー tel.03-5565-8992)。 こちらはラングドックワインのピラミッドで頂点に位置する“グラン・クリュ”です! 石田ソムリエのコメントは、グラスにサービスされてから1時間経過しても香りがまだまだ少しずつ表れている。これは大きなポテンシャルを持っている証拠だ。また、アルコール度が14度と高いのにもかかわらず全くアルコールを感じさせない程味わい成分が詰まっており、バランスに優れていると評価されておりました。 インポーターブースでご紹介していたワイン イーストライン様ブース   ご担当の佐藤さん、にこにこと対応してました。 一押しのワインは 『ドメーヌ・ジャン・バプティスト・セナ』 年々エレガントさが増してます! ●ラ・ニーヌ’08 \2,709 ●オルニカ’09 \2,919 ●ル・ボア・デ・メルヴェイユ’08 \4,074 片岡物産/BMO様ブース   ご担当の田丸さんと高野さん。元気いっぱいでした! 一押しのワインは『シャトー・ペシュ・オー』 流通業で上げた利益をすべて最高のワインを造り出すために注ぎ込み、最高のラングドックワインを造ってます。 3つ星「ジャルダン・デ・サンス」で欠かせないワインです! ●テット・ド・ベリエ’06 \5,460 ●キュヴェ・プレステージ’06 \3,675 カーヴ・ド・リラックス様ブース   おなじみ大魔王の内藤さん!いつも大爆発。 お薦めは、「リアルワインガイド」で旨安大賞に輝き、売れて売れて、そしてまた売れている『ドメーヌ・ロベール』!どこまでこの勢いが続くんでしょうか? ●ドメーヌ・ロベール、メルロ’08 \1,050 ●ヴィーニュ・ド・モンクール’07 \1,480 他にもたくさんご紹介したいワインがあったのですが、写真撮りきれませんでした。 ラングドック、美味しい高品質ワインの宝庫です! 是非、お試しください!! <ご紹介インポーター> ●㈱イーストライン tel.054(205)4181 ●㈱カーヴ・ド・リラックス tel.03(3595)3697 ●㈱サンフォニー  tel.03(5565)8992 ●BMO㈱ tel.03(5459)4243 / 片岡物産㈱ tel.03(5405)8632

28
Sep

チーズ万博2010 ~お好きなだけ!チーズとワイン~

多くの人にチーズの魅力を伝えたい、おいしいチーズをもっとたくさん食べてもらいたい、そんな思いをカタチにするべく世界各国のチーズとワインを一堂に会したイベント「チーズ万博」が9月24日に飯田橋のホテルエドモントで開催された。実はさかのぼること4カ月前に、主催団体である、知り合いのチーズプロフェッショナル協会の理事から、「今回初めての試みなのでぜひ参加してもらえないか」との打診を個人的に受けていた。 いざ当日、フェルミエの本間るみ子さんのトークショーやクラッシックポップスのショータイム、チーズ造りの実演などのプログラムと並行して、国産・海外チーズメーカー約90社、国産・輸入ワインインポータ―約50社がブースを構え、一般のお客様・業界関係者を対象に盛大なイベントとなった。 奇しくもエスポアなかもとさん、 しんかわさん、 山枡酒店さん も共同ブースで参加されており、 来場者数約1200名(主催者発表)に慌ただしく接客していた。 写真左からエスポアしんかわ竹之内さん、エスポアなかもと中本さん、山枡酒店小林さん:開演前の落ち着いた様子、この後はとんでもなく多忙を極めることに… 彼らの共同ブースでは マルク・ペノーの ミュスカデを出品。 開始から数時間でワインがなくなってしまうという盛況ぶりであった。 サンフォニーからは  メゾン・ブリュレ ヴォルビリス 2008  ドメーヌ・ブー・デュ・モンド タン・タン 2008  マキシム・マニョン ロゼッタ 2008  ドメーヌ・リカール ル・プティオット 2009  ドメーヌ・デ・ルージュ・クー マランジュ2008 ドメーヌ・シャンパルー ヴーヴレイ・ぺティヤン N/V を出品。 中でもヴォルビリス、ヴーヴレイ・プティオットはいずれもロワール地区というだけにシェル・シュール・シェル、クロタンのようなシェーブルタイプのチーズとベストマッチで、試飲が集中し開始から数時間で、こちらも用意していた試飲ワインが早々に終了。 イベント終了後、主催団体からは、「やはりチーズの需要も伸びれば、ワインも必ずついてくる。我々は共存共栄の業種なのだから、この成功を糧として業界全体を大いに盛り上げていきたい」とのこと。 サンフォニーのワインについてのお問い合わせは、こちらまでお願いします: 株式会社サンフォニー TL : 03-5565-5884 FX : 03-5565-5886 MAIL : oeno-j@sta.att.ne.jp

3
Sep

美味しい料理と心地よい音楽、そして美味しいワインの夕べ

美味しい料理と心地よい音楽、 そして美味しいワインの夕べ ~ブラッスリー・ラ・ムジカ~ JR目白駅から程近い街角に、この『ブラッスリー・ラ・ミュジカ』はある。 まだオープンして1年程と新しいお店ながら、オーナーシェフである梶村さんの魅力に引き付けられ、連日多くの常連客で賑わう。 梶村シェフは、毎月末に生演奏を聴きながらシェフの料理を堪能する「音楽の夕べ」を開催している。8月のテーマは「ボサノバ」。この夏は異常なほど暑いので、涼しげなボサノバは、真夏の中のオアシスのようだった。 料理はこの日のために梶村シェフか腕に撚りを掛けて組んだコースメニューだ。 <アミューズ> 活鱧の冷製 トマトのクーリと共に <前菜> 鰹のエスカロップ グリビッシュソース <魚料理> ホタテ貝のグリエ ブランダード添え <肉料理> 骨付き仔羊のロースト <デザート>メロンのバヴァロアとそのスープ仕立て    さらに、自家製パンとカフェ!これは充実している!! 実は私は大のブラジル音楽ファン! 本場のブラジル音楽を体験するために、リオとサルバドールにも行ったことがある。 そんな訳で、もちろんボサノバも大好き! 第一部のスタートはジョビンの名曲『Wave』~ 演奏が始まると、涼しい風が波のようにサ~と流れてきたようだ。 爽やかな『ドメーヌ・リカール“ル・プティオ”』を飲みながら、心地いいオープニングだなあ~と心が落ち着く。 このユニットの特徴は、アコースティック・ギターとボーカルの臼田さんに、チェロのアヤコさんが伴奏しているところだ!ボサノバにチェロは初めての体験だったが、ボサノバの演奏によくあるストリングスの役割をこのチェロが担っている、という訳だ!なるほどこれは理に叶っているし、実にマッチする。しかもアヤコさん、とっても美人!ますます引き込まれてしまった!!(やばっ) 料理は、アミューズの「ハモの冷製」がメチャうま!関西ではこの時期ハモは珍しくないが東京ではなかなか食す機会がない。よくある梅肉の替わりに酸味のあるトマトのクーリを添えてあるところが梶村シェフの技! 魚料理の「ホタテ貝のグリエ」がまたいい。鮮度抜群で味の詰まった大ぶりのホタテと、その下に布団のように敷いてあるジャガイモのブランダードが、好相性だ。ブランダードに和えてある風味の強いオリーブオイルが粋なアクセントとなっている。 共にさっきのソーヴィニヨン・ブランで造られた「リカール」の爽やかで香り高い味わいととてもいい相性だった。これ頼んで正解! 肉料理は「仔羊のロースト」。仔羊の優しい風味が楽しめる一品だ。 ピリッとしたマスタードのソースが味わいを引き締めてくれる。 この料理の為に頼んだのが、ラングドックではとても珍しいピノ・ノワールから造ったワイン「ドメーヌ・ガランス、風」。 インポーターのディオニーさんが、生産者のキノネロさんと共同で開発したキュヴェだ! 風味よい仔羊と、香り高い、それもしっかりした味わいのピノの好相性だ。これも正解! そしてデザートは「メロンのバヴァロア」。これがまた絶品! バヴァロアが黄色いメロンで、スープが緑のメロンから出来ている。 バヴァロアは完熟した美味しさと甘さを楽しめ、緑のスープがスッキリとメロンのぼやけがちな味わいを引き締めてくれる。スバラシイ! 一続きのコース料理を、ボサノバの涼しげな音楽と美味しいワインで堪能することが出来ました! 最後に、「ミュジカ」さんでは今日ご紹介した以外にこんな美味しいワインも皆様のお越しを待ってますよ! ●グランジュ・ブリュレ’04 4800円 問合せ先:クロスロード tel.03(3352)0911 ●シャトー・プーピーユ’06 6400円 問合せ先:モトックス tel.03(5771)2823 ●シャトー・プレザンス’07 5500円 問合せ先:オルヴォ tel.03(5261)0243 <ご紹介したワイン> ●ドメーヌ・リカール“ル・プティオ”’08 6600円  問合せ先:サンフォニー tel.03(5565)8992 ●ドメーヌ・ガランス“風”’08 5500円  問合せ先:ディオニー   tel.03(5778)0170 <美味しいワインが飲めるレストラン> Brasserie la Mujicaブラッスリー・ラ・ミュジカ8  東京都豊島区目白3-14-21 1F  TEL.03(3565)3337 http://www.lamujica.com <ボサノバ・アーチスト> 臼田道成  www.michinariusuda.com

27
Août

CPV名古屋試飲会レポート!

日本全国、猛暑を超え酷暑、一体この暑さは、いつまで続くのでしょうか。。。(景気は冷え冷えなのですが。) この暑さを収穫前のフランスに分けてあげたいもんです。 そんな暑さをものともせず、8月25日(火)名古屋にしてCPVプティ試飲会を開催しました。 場所は、中区栄のWine Shop Cave Mitsukura*カーヴ・ミツクラさん ワインショップの奥に試飲ができるフリースペースがあり、厨房、グラス、グラス洗浄機など完備されており、通常は、ワインを買ったお客さんが、料理を持ち込んだり、自分で材料持ってきて作ったりと、まさに立ち飲みの進化したスタイルとなっています。今回、試飲会開催にあたり、快く会場を貸して頂き感謝しております。 さて、今回の試飲内容は、野村ユニソン㈱、クロスロード、サンフォニー㈱の輸入する、自然派ワイン約50アイテム。 ☆クロスロード輸入コーナー まずは、シャンパーニュの南部、トロワの東、 コート・ド・ブランと同様のチョーク質土壌で造られる 果実味あふれるChampagne Jacques Lassaigne*シャンパーニュ・ジャック・ラセーニュ。 今回は、貴重なコト―・シャンプノワの白(シャルドネ)も出展。来場した人たちの興味を引いていた。 そして、ブルゴーニュの新進気鋭の若手生産者、レイモン・デュポン・ファン。父親ミシェルから引き継いだ区画で、父親以上のピュアでミネラル感溢れるワインを造り出す。 中でも、ミュルソーの区画のある、ブルゴーニュ・ブランの質の高さは素晴らしい! なんで、ここだけブルゴーニュ・ブランなのというほどの恵まれた区画。今回の試飲会でも、かなり好評だった。 ロワールからは、超自然派グリオットのボネ・ダンヌ。 結構な可能性で、ワインがお酢になっている、このドメ―ヌ。 ぶどう畑周りの環境から造り上げていくほどの哲学を持ってワイン造りをしている。そのぶどう品種を超えた味わいが、衝撃を与えていた。 ボジョレーからは、ラパリュ。ガメイとは思えない凝縮度。濃いながら緻密なタンニンは、やはり樹齢と少ない収穫量からくるのであろう。 ボルドーは、ドメ―ヌー・ランド―。このミランボー・パパンは、程よいタンニン、程よい樽、程よい果実味、絶妙のバランスのワイン。誰が飲んでも「美味い!」と一言。 今回出展の、Papin*パパンというキュヴェは、なんとプティ・ヴェルド100%。1988年にランド―氏が植えたぶどうの樹。この地区は、1600年代には、プティ・ヴェルドの栽培で有名だったと文献に残っているらしい。世界で数少ない、プティ・ヴェルド100%のキュヴェ。黒い果実のニュアンスでタンニンも強いが、その質は細かい。 イタリアは、テヌタ・グリオ。まだ立ち上げたばかりの新しいドメ―ヌ。出された白ワインは、赤ワインの醸造と同じ、果皮を長期マセレーションをして造ったもの。その色合いは、枯れた黄金色。 見た目とは違う、ピュアな果実味と丸みに来場者も驚いていた。 フランスの南、スペインとの国境近くのルーション地方の生産者。 ラベルも特徴があるが、その味わいも個性的。 南とは思えない、果実味溢れるワインを造り出す。 ジューシーでスパイシー。生産者のステファン氏は、ビオディナミを一部取り入れながらの有機栽培を行っており、栽培も醸造もナチュラル。 ☆野村ユニソン輸入コーナー 野村ユニソン輸入ワインは、今回15アイテム紹介。 自然かつ価格もリーズナブルなバランス派、 ラングドックのエステザルグやカステルモーなどの協同組合のワイン、 これまた自然ながら、コストパフォーマンスが素晴らしい、 ラルデッシュ地方のレクラパス、 超自然派からは、ダール・エ・リボ―のシャン・リーブル、 ボジョレー自然派ワインの父、マルセル・ラピエール、 ルーションのナンバー1、ゴビー、カベルネ・フランの天才、 ソミュールのクロ・ルジャールなどなど、来場者満足の試飲内容であった。 ☆サンフォニー輸入ワインコーナー サンフォニーからは、ラングドック・ルーションの2蔵元が紹介された。 ドメ―ヌ・ブー・デュ・モンドのエドワ―・ラフィットは、元エステザルグの醸造長。 ピレネー山脈の麓の標高が高いところに樹齢の古いグルナッシュやカリニヤンを栽培。 マセラシオン・カルボニックにて、ボジョレーのような果実味豊かなワインを造り出す。飲む人、飲む人が「美味しい!」「飲みやすい」と好評。 もうひとつの蔵元は、サンシニアンの北、国の自然公園近くの 標高高いところにある、ル・トン・デ・セリーズ。 生産者のアクセル・プリュフールは、ドイツ人。 友人の、ジャン・フランソワ・ニックや、エリック・ピフェリング、ブー・デュ・モンドのエドワー・ラフィットの協力でドメ―ヌを立ち上げた。 そのワインはぶどうジュースのようにピュアでフルーティ。この暑い夏でも冷やしてごくごく飲めるワイン。 ワインについてのお問い合わせは。。。 有限会社 クロスロード 担当 有馬さん TEL:03-3352-0911 FAX :03-3352-0910 野村ユニソン株式会社 担当 藤木さん TEL :03-3538-7854 FAX :03-3538-7855 株式会社 サンフォニー 担当 西口さん TEL :03-5565-5880 FAX :03-5565-5886 猛暑の中、ご来場頂きました、名古屋の飲食店、酒販店の皆様、 本当に有難うございました!

26
Août

タカムラ10周年感謝祭

まだまだ暑さが厳しい8月、楽天通販サイトで人気を博している大阪の酒販店タカムラがネット通販のお客様のご愛顧に応えるために、同社としては初の試みとして、8月22日に大阪中央公会堂で「10周年感謝祭」と題したイベントが行われた。 感謝祭の冒頭、松社長から「日ごろネット通販で接客をしていてもお客様の顔が見えない、ネットを始めて10年の節目の今年に何かお客様に還元できないか、と考えていました。」と。 チケットは事前販売分として350枚用意したが完売。結局当日券も含めて約400名の大イベントとなった。 猛暑の中、会場はさらに熱気を帯びてきている中、涼を求めてワインを楽しんでいるといった雰囲気。 出展アイテムは、レ・シャン・リーブル、ブルトン、マルセル・ラピエール、フィリップ・パカレなど9アイテム(詳細は後ほど)。どれも人気で、矢継ぎ早に当ブースへ来られた方たちのグラスへワインを注ぎ続けた。 中でも有料試飲のパカレ「ジュブレイ・シャンベルタン」は開始から約1時間で予定数量を完売。 ブルトンのディルタント、ヴーヴレイなど、味わい深く、体に自然と溶け込むような味わいに何度もブースにいらっしゃるお客さまも数多くいらっしゃった。 会場には、信念と情熱の料理人であるラ・トルトゥーガの萬谷シェフも出店。 クレープ・フロマージュ、クスクス、ホタテのパテの3種類をご提供。終始情熱を込めてクレープを焼いている姿は職人の域。 行列ができるほど大盛況だった。 忙しい中にも、終始にこやかな振る舞いでこのイベントを楽しんでいる様であった。 当ブースで出展したワインの詳細は以下の通り。 レ・シャン・リーブル  サン・ペレ・メトッド・トラディショナル NV カトリーヌ・エ・ピエール・ブルトン  ラ・ディルタント・メトッド・トラディショナル NV この2アイテムは非常に人気が高く、ぐるっと他のブースで一通り試飲をされた来場者の方曰く、「この味わいは初めて!くせになるわぁ。もう一杯ください!」。サン・ペレはマルサンヌ100%でつくられた非常に珍しいぺティヤン、ヴーヴレイのぺティヤンも泡がきめ細かく試飲された方々からも絶賛の嵐!であった。 カトリーヌ・エ・ピエール・ブルトン エポール・ジュテ・ヴーヴレイ 09 ドメーヌ・デ・サブロネット ル・ボン・プティ・ディアブル・アンジュ 08 マルセル・ラピエール シャトー・カンボン・ロゼ 09 ヴーヴレイとカンボン・ロゼも人気でどちらもフルーティーな口当たりが評判で、特にカンボン・ロゼについては「ガメイのロゼなんて初めて!」という方や、会場で配布されるワインリストにわざわざ赤マルをつけて(ラピエールご指名で)試飲にいらっしゃる方もいた。 マルセル・ラピエール モルゴン・サン・スフル 08 ル・トン・デ・スリーズ アヴァンティ・ポポロ 08 ドメーヌ・ブー・デュ・モンド レシャップ・ベル 08 有料試飲で出展したフィリップ・パカレ ジュブレイ・シャンベルタン 07 レシャップ・ベルは当ブースのお勧めワインの一つということもあり、品種(シラー、グルナッシュ)の淡い色合いと味わいのコクの深さに、ベスト・デイリーワインの呼び声も!? 今回出品したワインの輸入元情報 レ・シャン・リーブル / サン・ペレ・メトッド・トラディショナル NV マルセル・ラピエール シャトー・カンボン・ロゼ 09   モルゴン・サン・スフル 08 フィリップ・パカレ / ジュブレイ・シャンベルタン 07 野村ユニソン株式会社 酒類販売本部 東京営業所 TEL : 03-3538-7854 カトリーヌ・エ・ピエール・ブルトン / エポール・ジュテ・ヴーヴレイ 09 ドメーヌ・デ・サブロネット / ル・ボン・プティ・ディアブル・アンジュ 08 株式会社イーストライン La Vigne 事業部 TEL : 054-205-4181 カトリーヌ・エ・ピエール・ブルトン / ラ・ディルタント・メトッド・トラディショナル NV 株式会社BMO TEL : 03-5459-4243 ル・トン・デ・スリーズ / アヴァンティ・ポポロ 08 ドメーヌ・ブー・デュ・モンド / レシャップ・ベル 08 株式会社サンフォニー   TEL : 03-5565-8992 BY SHOJI

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Juil

真夏の空の下でテスティング!

今日のパリは30度以上・・・ 今年の夏は2003年以来の暑さ・・・ そんな中、パリで有名なコンサート会場の隣で自然派ワインのテスティング・フェア開始! 皆今回はリラックスモード! お喋りをしながら、仕事など忘れ、 美味しいワインを楽しもう!と言う企画。 ですので今回はその風景をお送り致します! 人が沢山! 略皆一般人なのに楽しそうに試飲会に参加していました! しかも場所が最高! この目の前には寝そべる草原があるので、 ワイングラスを持って日焼けを楽しめます! Julien Courtois の弟。 今日は彼がワインのプレゼンテーション! 濃厚で厚みのある白ワインが印象的! Sebastien Riffault と Alexandre Bain の 仲良しショット。 プライベートでも仲がいい二人。 セバスティアンの白は、独特さがあり、 彼しか造れないトロミとミネラル感があるワイン。 アレクサンドルはとても上品でフレッシュ感がタップリ。 華やかで飲みやすく、お勧めワインです! ブルゴーニュと言えばDominique Derain。 いつも大きな笑い声で直ぐばれてしまう、とても陽気でおかしい人! しかし彼のワインは繊細! 綺麗なピノの香りが漂い、とても飲みやすいエレガントワイン! いつも元気で動き回っているJean-Pierre Robinot。 今日も、『氷がないよ!それいれてあげる!これあっちに持っていくよ!名刺が足りない!』 と大忙し。。。! しかし説明する時には真顔になり、理解するまで教えてくれるから凄い! 彼のワインは長年塾されたものが多く、リッチ感と複雑感が多いに出ています! 隣にはいつもロックなグリオットのPatrick。 今日はぺティヤンのムサイヨンを試飲。 アペタイザーにはピッタリ! りんごや柑橘類の香りが漂う、喉を潤してくれるスパークリングワイン! そして赤のラ・グリオットもブドウジュースにしか思えない飲みやすさ! 少々スパイシーで綺麗な味わい! 一番端にはメチャラフな格好でワイン説明をしているMaisons Bruléesのミッシェルさん。 セックのSuavignon は後味が長く残りとてもフルーティ! そして赤のエルドローも骨格がしっかりとしているにも関わらずグイグイと飲みやすく、今がちょうど飲み頃です! 最後にカオールでワインを造っているクロ・シギエ! とリあえず色が綺麗! 濃厚そうだがとても上品で、カカオやスパイスの香りが漂うワイン! 穏やかな味がするこのワインは、彼の性格そのものが出ています! 初めてお会いしたのですが、メチャクチャ優しくシャイな人。彼のワインもそんな感じがします! Julien Courtoisのワインについてのお問い合わせは、こちらまでお願いします: 株式会社イーストライン TEL / FAX:054-205-4181 MAIL : lavigne4181-shizuoka@tokoseika-group.jp http://tokoseika-group.jp/index.html Sébastien Riffault, Jean Pierre Robinotのワインについてのお問い合わせは、竹下までお願いします: Tl : 03-5565-5880 Fx : 03-5565-5886 E-Mail:passion@basil.ocn.ne.jp Alexandre Bainのワインについてのお問い合わせは、こちらまでお願いします: 野村ユニソン株式会社 TEL : 03-3538-7854 FAX : 03-3538-7855 MAIL : wine@nomura-g.co.jp http://www.nomura-g.co.jp Dominique Derain, Les Griottes, Maisons Brûlées, Clos Siguierのワインについてのお問い合わせは、こちらまでお願いします: 株式会社サンフォニー Tl : 03-5565-5884 Fx : 03-5565-5886 MAIL : oeno-j@sta.att.ne.jp

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Juin

BEAUJOLOISE 2010 ボージョロワーズ 自然派試飲会―PART2

毎年、春に行われるボージョロワーズ自然派試飲会は今年で3回目だ。毎年規模が大きくなっていく。 フランス醸造業界も曲がり角に来ている。 今、仏国醸造界では経済的に最も苦しい地域の一つに挙げられるのがここボージョレ地区だ。一時は飛ぶ鳥を落とすほどの勢いがあったボジョレ・ヌーヴォーが、皮肉にもボジョレ・ワイン全体の失墜の原因になっている。あまりにも酷く不味いヌーヴォーが世界に流れ過ぎた。ヌーヴォーは一時世界中のお祭り騒ぎにまでなった。ブームになれば商魂たくましいビジネスマンは出来るだけ安いヌーヴォーを仕入れようとワイン商を叩く。叩かれたワイン商は栽培・醸造家の利益を削る。栽培・醸造家は質より量の栽培・醸造に走る。極悪品質のヌーヴォーが近年の10年間は世界に氾濫した。 お祭りといえば、普段ワインを飲まない人達までも、かなりの量のワインを飲む。品質の悪いしかも酸化防止剤がたっぷり入ったワインを大量に飲めば、翌朝の二日酔いは悲劇だ。頭がガンガン、安いガメイ品種ワインの嫌な香りが体中に染み込んでいる。三日酔いと云った方がいい。世界中の人がこんな経験をほぼ10年間は続けた。今、ボジョレと聞いただけで逃げ出す人達がいるのも無理がない。この現象は何もボジョレに限った事ではない。価格を叩かれる安い地方の産地は同じような状況にある。例えば、南ローヌ地方、ラングドック・ルーシオン地方がそうだ。これらの農協がバタバタと潰れている。                               自然派ワインの新規若手醸造家 そんな状況の中でも、確実なファンをコツコツ増やしてきたのが、自然派ワインを造る醸造家達だ。まず、栽培方法は除草剤や殺虫剤の使用をやめて土壌を活性化させた。これだけでも、普通の栽培家の3倍の畑仕事が必要だ。だから価格を叩かれた一般の栽培家には転換したくても不可能なやり方だった。だからその当時は、甘んじて不味くても安いワインを造り続けなければならなかった。失墜の姿はもう分かっていたのである。でも、ここまでひどくなるとは誰も思わなかったに違いない。しかし彼らの一部の人達は失墜の原因を自然派ワインの醸造家に押し付けたのである。ボジョレワイン委委員会の役員(大手ワイン商)のメンバーが日本に行き、自然派ワインはSO2(酸化防止剤)を使用しない為、ワインの状態が酷く、そんな自然派ワインがボジョレワインのイメージを大きく落としていると発表した。そして、彼らは自然派ワインへの出来うる限りの嫌がらせを実行した。最もひどいのは、ボジョレ・ヌーヴォーの出荷日に、お前のヌーヴォーはAC BEAUJOLAIS NOUVEAU のアペラッションを認めない、と通達する。飛行機もすべてキャンセルせざるをえないような酷いことをやっていたのである。ヤクザの如く。これはつい2、3年程前まで続いていたことなのである。今だにまだその傾向は若干残っている。しかし、彼らを支えていた栽培家がもう耐えられなくなって、ドンドン廃業したり葡萄木を抜いてEUより助成金をもらって職業を変えてしまっているのが現在の状況だ。若手醸造家や、心ある醸造家、後継者などは例え仕事が増えても、リスクが多くなっても本物の自然派のワインを造ろうと決意する人達が増えている。3年目のこの試飲会に今まで見たこともない若手醸造家が多く参加していた。喜ばしいことだ。そんな彼らに手をさしのばし、惜しみなくノウハウを提供するマルセル・ラピールなどベテラン自然派の醸造家達の人間的素晴らしさに、感動すら覚える。我々、買う立場の人間がモットモット彼らのワインの販売発展に力を入れなければならないと心に誓うこの頃である。この傾向はフランス全土に広がっている傾向である。 会場内でワイン以外の色んな作品の紹介 毎年、芸術家の作品の展示も行っている。 また、オランダ人のレーモン・ルコック氏も毎年の参加だ。ビオの本物チーズやイベリコの生ハムなどすべて、現場まで足を運んで、それぞれの造り手と特別契約をしている。彼の生ハムは、もうドンでもなく美味しい。 ★OSTERTAG オステルタッグ このボジョロワーズの試飲会は基本的にボジョレ・マコン地区の醸造家が主体となっている。毎年、他の一つの産地の自然派を招待している。今年はアルザスの自然派が招待された。 アルザスのオステルタッグが来ていた。 ブースは大人気でなかなか近付けない。しばらく待機していて隙をみてすかさずに入り込んだ。 アンドレとは久しぶりに会う。すごく繊細な精神と思考する、そして断固実行するタイプだ。 今日はすべてリースリングだ。 会VIGNOBLE D’E ヴィニョブルE 08 日本の墨絵的な絵のラベルだ。奥さんが芸術家だ。彼のラベルは殆ど奥さんの作品がデザインされている。スパイシーな香りと味わいだ。スカットとしたミネラル感がある。最後にミネラルの旨味が爽やかに広がる。ワインが主張しない。鮨に合わせたい。 会RIESLING CLOS MATHIS 07 リースリング・クロ・マチス 緑がかった黄色、まさにバラの花ビラの香りだ。胡椒っぽいスパイシーさがあって、辛さまで感じる。ステンレスタンク醸造・熟成をやった。ホントにピュアなミネラル感を狙った辛口白ワイン。でも繊細である。 MUNCHEBERG RIESLING08ミュンチュベルグ 花崗岩と石英石が入り混じった土壌構成。クオーツ(水晶がかった石)が多いとミネラル感が強くなる。黄金色に近く美しく輝いている。ミネラルからくる辛さを感じる。 ワサビを使った日本料理に合わせたい。 勿論、刺身に合わしても面白い。 ★CHRISTOPHE PACALET クリストフ・パカレ クリストフ・パカレも超人気でなかなか近付けない。このような試飲会は朝一番に来て試飲しないとなかなか進まない。お昼近くなると来場者の数が増えてしまう。来年は朝一番で来ることにする。自然派のサラブレッドだ。マルセルを伯父、フィリップ・パカレを従兄弟に持つ。 自然派の元祖と天才の醸造技術を近くで体で覚えたクリストフ。自然体でゆったりした性格だ。 JULIENAS 09 ジュリエナ 色調も濃い、まさに世紀の年09の色合いだ。香りも典型的なガメイと云われるバナナの風味だ。勿論、自然酵母のみの醗酵だから土壌から来る香りだ。口中は力強くて濃縮感があり、旨味のミネラルも濃縮している。 FLEURIE 09 フルーリー 実にやさしい果実味だ。09ということで太陽を感じるけど強すぎることがない。ミネラルもほどほどに感じられて、スーッと入ってしまうTHE自然派ワインだ。 ★JEAN CLAUDE LAPALU ジャン・クロード・ラパリュ 自然派の孤高の存在。 ジャンクロードは控えめな性格で当初はマルセル・ラピエールなどとあまり直接的な接触はなかった。自分なりに自然派造りを工夫して実践して身につけたタイプだ。勿論、今は違う。 お互いのことをよく理解し合って付き合ってるし、マルセルを尊敬している。でも。造りは 独自な方法が多方面に渡ってある。 BROUILLY VIELLES VIGNES 09ブルイ・ヴィエイユ・ヴィーニュ 私は09の収穫に立ち会った。ボジョレ自然派では最も早く収穫を始めた。彼の畑の位置はブルイ山の南東にあって冷たい風がさえぎられていて、葡萄が熟すのが早い畑だ。最高に清潔で完璧に熟した葡萄が収穫されたのを確認した。あの葡萄がどんなワインになったか楽しみだ。濃厚な色合い、黒い果実、カシス、チョコレートなど南のワインの風味がある。アタックから甘味を感じる。ミネラルが酸と一緒になって爽やかさを演出している。セックでクリアでありながら濃縮した果実味を楽しめる。 LE RANG DU MERLE 、BEAUJOLAIS VILLAGES 08 ル・ラン・ドゥ・メルル 08は一般的には太陽が足りない難しい年だ。しかし、ラパリュの畑の位置は特別なミクロ・クリマがある。08にも関わらず濃縮した色合いだ、タンニンも濃くて細かい。ミネラルと酸の共同作業で真っすぐなワインを演出してくれている。自然派ワインの風味の中に濃さと涼しさの両方を楽しめる複雑性をもっている。ラパリュ独特の味わいだ。 ★GEORGES DECOMBES ジョルジュ・デコンブ マルセル・ラピエールがモルゴンの若手醸造家に自然派ワインの造りを薦めた時最初から賛同して自然派を実践しているデコンブ。マルセルにとっても同志のような大切な存在の人物だ。熊のような体格で、無口でやさしい人柄。ひとたび何かを決意した時は何が起きても初心貫徹の男だ。つまり頼れる人物。モルゴンに行くといつも御馳走になってしまうほど気さくな家族。             奥さん、息子の彼女、娘マノン CUVEE Gigi 09キューヴェ・ジジ デコンブが初めて最愛の妻のジスレンの愛称“ジジ”の名前をワインに付けた。ジスレンは根から明るく、実にさっぱりした竹を割ったような性格の女性だ。そんなワインが09は出来たのだろう。比較的濃い色合い、デコンブのワインらしくタンニンがパワフルだ。でも果実味も濃縮しているのでバランスが良い。陽気で跳ねているようなワインだ。まさにジスレンの性格そのものだ! MORGON 07 モルゴン 軽めの色合い。デコンブの比較的若い木からの葡萄を仕込んだワイン。パワフルなデコンブのイメージではなく、実にやさしいソフトで自然派独特の甘い果実味が溢れているワイン。グイグイ一本飲んでしまいそう。 BROUILLY 07 ブルイ デコンブのブルイの畑は山の急な斜面に位置している。 地下はすぐ花崗岩質の岩盤になっている。ミネラル感たっぷりなワインである。 MORGON 07 モルゴン 同じモルゴンでも、ドメーヌの樹齢が古い木からの葡萄を仕込んだもので明るい色合い、 果実味が豊か、熟成感もややあり柔らかな酸と果実味が心地良い。 ★PHILIPPE VALETTE フィリップ・ヴァレット 今、自然派の白で最も人気があるのがこのヴァレットである。 先日のパリのワイン専門店カーヴ・オジェにても一番人気だった。 フランス中のワインビストロでも最も人気のあるワインだと思う。 人柄も実に地に足のついた考え方の持ち主だ。浮いたところがない。 どのワインを飲んでもスッキリした真っすぐな特徴と繊細な果実味とミネラルは共通している。個人的にもシャルドネで最も好きな白はと聞かれればこのヴァレットを選ぶだろう。心よりお勧めの白ワインだ。 MACON-VILLAGE 08マコン・ヴィラージュ 香りに既にミネラルを感じる、昆布だしのような旨味が口中に広がる。果実味を含んだパワフルさが真っすぐなワインだ。ごまかしがないワイン。 MACON CHAINTRE 06 マコン・シャントレ ヴァレットの醸造所がある村、蔵の目の前の急斜面が畑だ。よく耕された生きた土壌だ。フィリップが最も手間暇かけている畑でもある。 やや緑がかった黄金色、ミネラル感ある香り、昆布だしがきいた旨味、酸の締まりとミネラルとボリューム感がブレンドされたような広がりがある。素晴らしいシャルドネだ。 POUILLY-VINZELLES 06 プイイ・ヴァンゼル 比較的濃めの緑黄色、香ばしいアーモンドグリエ、パワフルな果実味とミネラル感 。土壌の勢いを感じる。フィリップの体格のように力強い。樽風味も心地よい。共通した昆布だしの旨味、唾液がにじむほどである。素晴らしいの一言。 […]

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Juin

BEAUJOLOISE 2010 ボージョロワーズ 自然派試飲会-PART1

今年も盛大にボージョロワーズ試飲会が開催された! 今年は自然派発祥の地とも云えるモルゴン村の真ん中で行われた。 今年の主任幹事はマチュ・ラピエールだ。もう、自然派若手の中心的存在に成長しつつある。自然派もお父さんのラピエールの時代から大きく進化しようとしている。8年程前まではボジョレ地区での自然派の位置づけは非常に厳しい状況に置かれていた。ヌーヴォー出荷時にAC BEAUJOLAISを認可されず、空輸便がキャンセルされることもあったほどだ。 一般のボジョレ栽培家、醸造家の人達に随分誤解されて色んな妨害にもあって来た。自然派ワイン見本市をボジョレのド真ん中でこんな風に開催できるとは考えられないことだったのである。 今はボジョレワインが危機に瀕している。普通のボジョレワインが売れなくて瀕死状態の醸造家が多数いる。葡萄木を抜けばEUより助成金が下りる 為に引き抜かれた畑が目立つようになってきた。ボジョレの景色すら変わってしまいそうな勢いである。そんな中、マルセル・ラピエールをはじめ自然派ワインの勢いが止まらない。世界中からお客さんが集まってくる。 一般醸造家も自然派ワインの造り手への見方に変化がある。やっと誤解が解けてきた。マチュ主催のこの試飲会はボジョレの一般醸造家も参加可能だ。800人を集めるボージョロワーズの熱気は凄い!ブラボー!マチュ! ★CYRIL ALONZOシリル・アロンゾ(DIONY 東京:03-5778-0170、京都075-622-0850) 入口正面に陣取っているのはシリル・アロンゾだ。 天才的発想の持ち主のシリルは次々と新しい展開を考えだして行動している。 1-LA VIE EN ROSE ラ・ヴィ・アン・ローズ 最初のワインはエディット・ピアフの代表曲の名前が付いたワインだ。これもシリルの発想だ。レニエ村の08年だ。太陽が少なく難しい年にしては良く熟して果実味が豊かだ。ミネラル感もあって最初から美味しいワインに出会う。うれしいかぎりだ。ピエロの絵がラベルになっている。これもシリルらしい独特のエスプリだ。 2-TSUKI YOMI 07 ツキ・ヨミ(月よみ) 濃厚な色合い、グルナッシュを思わせる香り、濃縮感あふれるボリューム、ミネラル感もあり。ボジョレのガメイ品種とは思えないしっかりしたワインだ。シリルのお父さんジェラールもアヴィニョンよりの参加だ。いつも笑顔のジェラールだ。 ★MARCEL LAPIERRE マルセル・ラピエール(野村ユニソン:03-3538-7854) 自然派の原点となったマルセル・ラピエールのブースだ。今日は奥さんのマリーと娘がブースに立った。マチュは主催者として飛び回っている。マルセルは色んな人への挨拶で忙しい。しかし、パワフルなマリーだ。マリーは北フランスのロレーヌ地方の出身だ。若い頃、収穫のアルバイトにマルセルのところに来た。マルセルと恋に落ちてそのままこのモルゴンの人となった。 1-RAISINS GAULOIS 09レザン・ゴロワ VDP 本日の一番のお勧めだ! 安くて!旨い!自然派!3拍子揃い。2009年は世紀の年だ! マルセル『09年は自分が今までに造った最高の年だった』 と言いきる。若い木から収穫した葡萄を仕込んだワインだ。 若い木といえども09年の天気は、葡萄を完璧な状態で収穫できた。だからこのVDPは例年のモルゴンのワインに劣らない濃縮度と果実味の旨味を備えている。だから、この価格で!この品質!自然な風味が一杯詰まってる。本日NO1のお勧めだ!バッグ・イン・ボックスもありますよ!業務店でのハウスワインでマルセル・ラピエールをゴクゴク飲んでほしい。 2-MORGON 09 モルゴン  世紀の年! マルセルが“生涯最高のワインだ!”と言いきる2009年。 色合いも香りも濃いグルナデンのようだ。濃縮な果実味、ガメイが熟した時は若い時のグルナッシュのような風味になる。まさにスパイシーささえ感じる。そして、熟成すると芳醇なピノ・ノワールのように変身する。きっと09もそうなるだろう! ★PHILIPPE JAMBON フィリップ・ジャンボン(野村ユニソン:03-3538-7854 藤木) 自然派を造る為に生れてきた男 我らが愛するフィリップ・ジャンボンだ。愛すべきピューリスト。自然派の中でも極を追求するフィリップだ。他の分野からこの自然派ワインを造る為に醸造元になった男だ。元三ツ星レストランのソムリエからの転職だ。そこまでやるか!?と皆が思うほどのリスクを負う男だ。SO2は完全無添加、ワインがどんな風になっても無添加で通す。『自然界は正義が勝つようになっているんだ!バクテリアにも、善玉と悪玉があって、ワインの中で戦っているんだ。最後は必ず善玉が勝つんだ!』と子供のように言いきる。 そして、そんなフィリップを笑顔で支えている奥さんのカトリーヌだ。 フィリップのワインには強烈な熱狂的ファンがいる。カトリーヌ・ファンも多い。フィリップが子供のように夢を追い続けられるのも、この笑顔のカトリーヌがいるからだ。私もカトリーヌ・ファンの一人だ。 1-JAMBON BLAN ….CHARDジャンボン・ブラン・ ・・シャール フィリップ自身の白はまだ樽の中で悪玉と善玉が戦っている最中だ。だからまだ瓶詰できない。フィリップと同じくらいナチュラルな栽培家が近所にいる。フィリップの超自然派醸造の先生だ。ギー・ブランシャールという栽培家だ。そのシャールをとってワインの名前を付けた。フィリップのワインとは双子的存在と思って良い。ブランシャールのワインをフィリップが瓶詰したものだ。実にジャンボン風味のワインだ。 2-UNE TRANCHE DE JAMBON ユンヌ・トランシュ・ド・ジャンボン 一枚に薄切りした生ハムという意、の名がついたワイン。これも100%フィリップのワインではない。フィリップの友人のローヌのグルナッシュをブレンドしたものだ。ガメイ品種が良く熟した時はグルナッシュの風味が出る。このワインがまさにそんなワインの風味だ。そして、ジャンボン香がきっちりのっている。 ★TERRE DOREE /JEAN PAUL BRUN テール・ドレ/ジャン・ポール・ブラン   ボジョレ地区の最南端に位置している。土壌も粘土石灰質で花崗岩が風化した土壌の北部ボジョレとは違う。だから剪定もゴブレ方式ではなくギヨ方式である。醸造もMCではなく除梗もやる。同じガメイ品種でも全く違う風味を醸すジャン・ポール・ブランだ。 1-CUVEE PREMIERE キュヴェ・プルミエール (DIONY :東京03-5778-0170, 京都075-622-0850) 爽やかで、石灰質から来る締まった透明感のあるボジョレだ。 冷して魚料理にも合わせられる赤ワインだ。 2-CHARDONNAY CLASSIC BEAUJOLAIS BLANC シャルドネ・クラシック・ボジョレ白 (イースト・ライン:054-205-7854 門脇) 石灰質土壌の下に昔海底だった頃の魚介類の化石を含んだ岩盤になっている。その中に根っこが入っている。塩っぽいミネラル感のシャルドネが素晴らしい。鮨に合わせたい。 ★NICOLAS TESTARD ニコラ・テスタール (代理店 オルヴォー:03-5261-0243 田中) ロマネ・コンティのオーナーでもあるプリウーレ・ロックのところで、天才パカレと共にロックを醸していたニコラ・テスタールだ。ブルゴーニュ造りの真髄を知っているニコラがこのボジョレの地でガメイ品種とボジョレの高貴な土壌を、世に真価を再評価してもらおうと虎視眈眈と仕込んでいる。まだ誰も挑戦してない本物のブルゴーニュ方式でガメイ種を仕込む。 ニコラのピノへの愛着は凄い、またガメイ品種のキャパシティーはまだ世の人達が知らないのをニコラは残念がっている。ガメイはピノ・ノワールと従兄弟なんだ。凄いワインができるはずだ!と信じている。 2つのタイプに分けて醸造する。セリーが2つになる。 ニコラは今年からすべてを一新する。ラベルも造りも変えた。2つのセリーに分けた。 一つ目は葡萄柄ラベル。白、ロゼ、赤、このセリーはボジョレのイメージのごとく軽快で真っすぐでフルーティーで水かわりにグイグイ飲めてしまうタイプのワイン、そんな造りをしている。もう一つはガメイへの挑戦だ。今までにないガメイを醸すのがこのチャレンジだ。ラベルも黒字に白ウサギの上部にアペラシオン名とロックのワインラベルを参考した。 BLANC LAPIN ブラン・ラパン09 勿論、シャルドネ品種、7年だ。 しかし、このセリーはともかくシンプルで真っすぐ、飲みやすさをイメージして造ったワインだ。ニコラだから出来るSO2ゼロ。冷蔵庫に冷やしっぱなしで、仕事から帰ったらグイっとやりたいワインだ。 PINK RABBIT ピンク・ラビット09 セニエ方式のロゼだ。ロゼと云っても世紀の年のガメイだったこともあり、しっかりした構成をもっている。でも真っすぐで、シンプルさを追求したロゼだ。 自然酵母でSO2無添加、瓶詰め時に僅かのみの自然派ロゼは旨い。 ROUGE RABBIT ルージュ・ラビット09 典型的なボジョレスタイル。つまり、何も考えず気楽にグルグル(グイグイの仏語)と飲んでもらいたいワインだ。とニコラ。 でも軽快なスタイルの中にもニコラの繊細な造りが感じられるワインだ。 BEAUJOLAIS VILLAGES VIEILLES VIGNES ボジョレ・ヴィラージュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ […]

25
Mai

ジャック・セロスとボーヌの和食BISSOHとの饗宴

自然派シャンパーニュ孤高の存在、セロス夫妻がワインのメッカ、ボーヌに来る 仕掛人は和食レストランBISSOHだ。 沢畠夫妻は5年前にボーヌの街で和食レストランBISSOHをオープン。 沢畠夫妻は自然派ワインの大ファンだ。 だからワインセレクトは大部分が自然派ワインだ。しかもブルゴーニュにあってフランス全土の自然派ワインが揃っている。各地方の自然派大物はすべて揃っている。勿論、シャンパーニュのセロスもある。 この春から沢畠夫妻は醸造元フェアー開催を決意 『フランスにいる和食料理人として自然派ワインと和食のマリアージュを真剣に取り組みたかった』と語る沢畠氏。『フランスに居るから醸造家に来てもらう事が出来るし、本当に楽しくできるのではないでしょうか?』と奥さん。第一回は大好きなシャンパーニュのジャック・セロスに相談したところ快諾してくれた。和食と自然派ワインのマリアージュを極める。 私にとってこの和食レストランは貴重な存在だ。 醸造元巡りをするのが私の仕事だ。連日のフレンチ料理が続くと消化器官が疲れてくる。そんな時、ボーヌにたどり着けばBISSOHがある。 BISSOHがどんなにか私の心身の支えになっているか図り知れない。 それに、フランスに居ながら自然派ワインと和食のマリアージュを追求できるなんて夢のようだ。自然派ワインを広めるのが私のライフワークだ。このテーマは私の永遠のテーマでもある。ホントに感謝感激だ。ブルゴーニュ醸造家も含む約30人が絶妙のマリアージュを堪能 私はPARISからの参加だ。夜の7時半からの開始予定。何としたことか腕時計が10分遅れていてTGV(特級列車)に一本乗り遅れてしまった。約45分遅れて到着。幸いにもまだ始まっていなかった。 入店した人達がアペリティフとしてEXTRA BRUT V.Oを試飲していた。 V.O. =VERSION ORIGINALヴェルション・オリジナル、毎年3600本しか出荷しない。AVIZE村、CRAMANT村、OGER村のグランクリュ100%の3村のシャルドネを仕込んだもの。繊細でミネラリーで果実味が柔らかなシャンパンだ。   セロス氏よりの挨拶で会が始まった。 ワインの中心地ボーヌでシャンパンの会を開催できて喜んでいた。人間として実に調和のとれた人物である。栽培も醸造も実に自然な造りをしている。 しかし、ビオ栽培でなければならない、ということはない。自分の子供が病気の時はチャンと薬を施して治すように、葡萄が本当に病気になって全滅しそうになったら必要な薬を撒いて全滅を避けて葡萄を生かすほうを選択する、など興味深く聞き入ってしまった。人間として実に調和のとれた話だった。 醸造に関しても、超自然な造りを実践しているセロス氏が自然派にありがちな偏ったところがない一面を話してくれた。 例えば、SO2添加についても葡萄の状態や発酵時の状態如何でSO2を必要な時は使用するとの事。偏ったところがなく、淡々と語ってくれた。 天才的なセンスと繊細な感性をもちながら、葡萄栽培、シャンパーニュ造りを重ねてきて、技も熟練された名人技に達し、年齢的にも人間としての厚みがほとばしる話に感銘を受けた。本当に大切なことを押さえている自信が語りに説得力がある。 *JACQUES SELOSSE ROSE   次々とシャンパーニュが供された。次はロゼ・シャンパーニュだ。アヴィズ村のシャルドネとアンボネ村のピノ・ノワールを仕込んだロゼ・シャンパ-ニュだ。年間6000本しか造っていない。 ワインとしての構成がしっかりしていて果実味の豊かさを備えている。 ミネラルが背骨のごとく真っすぐにしめている。 シャンピニョンのカルパッチョがロゼ色になっていて、沢畠シェフの遊び心が感じられる。 *JACQUES SELOSSE MILLESIME 1996   ミレジメ1996年が供された 。 柔らかな泡と熟成されてまろやかな舌触り、その中にもミネラルがフレッシュさを感じさせてくれる。 アスパラの天ぷら、ホタテの旨味とミネラル感が完璧だ。 次は1999年のミレジメだ。 *JACQUES SELOSSE MILLESIME 1999    力強く,豊満なシャンパーニュだ。 熟成からくる旨味の濃縮感。 常にアヴィズ村のクレエと呼ばれる 石灰岩盤からくるミネラル感が爽やかさを演出している。年代からくるスパイシーさがブレス産の鶏にピッタリだった。 料理は最後に豆の炊き込みご飯にカニが添えられていた。 和食のシメはやっぱり ご飯だ。日本人の私には 嬉しいかぎりだが、フランス人には理解できないかも?しかし、 99は最高でした。   *IL ETAIT UNE FOIS イレテ・チュンヌフォワ   デザート・ワインにセロスの リキュール・ワインが供された。 収穫した葡萄ジュースにアルコールを添加して、それを 何年も熟成させたリキュールだ。 正に、ネクターだ。 美味しいの何のって ! 胡麻風味のデザートに 絶妙に合いました。 新しいシャンパーニュが出される度に、セロス氏からの説明があった。 JACQUES SELOSSE PHOTOS ギャラリー 沢畠シェフの気合の入った料理に皆が賞賛した。 セロス氏もテーブルを廻って質問に受け答えたりブルゴーニュ人と会話を楽しんでいた。ミネラル豊富なセロスのシャンパンは、繊細な旨味がのっていてその上塩っぽさを感じる。 魚介類豊富な和食とのマリアージュは素晴らしく調和がとれていた。勿論、沢畠シェフの腕がセロス・シャンパーニュを一層引き立てたことは云うまでもないことだ。 ブラボー!シェフ。 笑顔が絶えなく素敵な奥さん、後ろ姿でも語る男 アンセルム・セロス、じっと待っていたセロスの犬 ある一線を越えた人物とシャンパーニュ、セロス哲学 10年程前に醸造元に訪問したことがある。訪問者が多くその時もアメリカ人とかパリのソムリエも一緒だった。醸造カーヴで試飲しながらセロス哲学を3時間ほど聞いた。明らかに東洋の老荘思想からくる自然感と自分がやっている栽培醸造に照らし合わせて造り上げたセロス哲学を語っていた。勿論、感銘を受けたがその時は、まだ頑張っていると云う感じだった。でも今夜はその時とは比較にならないどっしりした含蓄を感じた。ビオだ、ビオディナミだ、自然派だ、なんてことはもう超越してしまった域に達しているのを感じた。 セロス『ワイン造りで我々ができる大切なことは地中のミネラルを植物に変移することなんだ。』とスピーチを締めた。このセンテンスの中に多くのものが詰まっている。シャンパーニュも人物も進化し続けるセロスの話を聞きながら幸せなひと時を過ごせたことに感謝せずにいられない。 ありがとう!BISSOHさん   セロスに迫る次世代の自然派シャンパーニュ 1)CHAMPAGNE DE SOUSA *シャンパーニュ・ド・スーサ   ジャック・セロスと同じアヴィズ村に畑と醸造所をもっている。家族経営の小さなシャンパーニュ・メゾンだ。ビオ・ディナミを実践している。ミネラル感の中に果実味がたっぷりのシャンパーニュだ。 商業主義のビジネス・ビジネスの大手シャン  パーニュメーカーがひしめく中、ホッとする暖かい家族によって造られている実に自然で、本当に美味しいシャンパーニュだ。   問合せ:★ESPOA本部:06-6386-3204          ★中島董商店 : 03-3405-4222  アヴィズ村の畑で、Eric et Michelle de Sousa*エリックとミシェル・ド・スーザ 2)CHAMPAGNE JACQUES LASSAIGNE *シャンパーニュ・ジャック・ラセーニュ   シャンパーニュ地方の最南端、モング村に位置している。ジャック・セロスのあるアヴィズ村の土壌クレと呼ばれる石灰岩盤土壌がこの最南端のモング村に再び現れている。当然シャルドネだ。 若手のEmmanuel Lassaigne*エマニュエル・ラセーニュが引き継いで、自然  な方法に変えて彗星のごとく有名になったシャンパーニュだ。南に位置しているので葡萄の熟度が高い。補糖する必要もないほど熟す。 ワインとして美味しい白ワインができる立地だ。スカッとした引っかかるものが全くないクリアでグイグイいっ  てしまうシャンパーニュだ。   […]

14
Mai

La Revue des Vins de France の大規模試飲会!

今日はパリのブルス広場にある、Palais Brongniartで開かれた試飲会に行ってきました! ワインの有名雑誌、La Revue des Vins de Franceの試飲会という事もあり、会場はもう更に人が溢れるほどの勢い! まず一つ目の会場でVignobles Landeau*ヴィニョーブル・ランドーのグザビエさんを発見! 彼のボルドーワインはエレガントで滑らか! Grange Brûlée 08*グランジュ・ブリュレ08はとても飲みやすく、タンニンも軽くて綺麗に溶け込んでいるので、アペタイザーにはちょうどいい!本当にフルーツそのままを感じさせてくれる一品です。 続いてMirambeau Papin 06*ミランボ・パパン06はより骨格がありしっかりとしているワイン。フレッシュさ 、そして綺麗な黒実のフルーツとスパイスの香りがマッチ! Château Courrège 08 *シャト・クレージュ08はとても上品!粘土石灰質のテロワールから引き出されるミネラル感と繊細なタンニンが抜群! 最後にCru La Gaillarde 08*クリュ・ラ・ガイヤルド08。これはミランボ・パパンの区画から選別された一番綺麗なブドウを使用して造られたキュベ。新樽100%で熟成されて出来上がったワインは繊細なタンニンとパワフルさが!スパイスや少々チョコレートの香りも漂い、長く残る後味が印象的でした! そして人に潰されながら 次の会場に歩いていったら 知っている顔が・・・ それもそのはず、この前会社に来てくれたChâteau Greysac*シャトー・グレサック! ここのメドックも上品で飲みやすい! 特に2005年は綺麗な爽やかさが出ていて、香りも十分に開いているので美味しい!タンニンも滑らかになっており、今一番飲み頃のワインです! 同じキュベでも年代が違うとやっぱり味も違う! 2006年は骨格がとても綺麗でよりフルーティな感じが。しかしまだ少々閉じているので、後1年待って飲んだら最高なワインになっているでしょう。 2002年はよりスパイスの香りが強く、爽やかさもありますが、カベルネの緑っぽい味が他の年代に比べてより強いかもしれません。 しかし美味しい~! とそこに知っているボトルが・・・ これは何と Marcel Richaud*マルセル・リショーではないでしょうか! Terre d’Aigues 09*テール・デグ09は蕩けたタンニンと綺麗に熟されたフルーツのバランスが最高!スパイスやカカオの香りが漂いとても飲みやすい! Terre de Galets 09*テール・ド・ガレ09はエレガント!熟成されたフルーツの味わいは、まさに残糖が残っているかのような甘さ!完璧な熟成度で収穫されたブドウが、最高なワインを生み出しています! Cairanne 09*ケランヌ09はとてもフレッシュで華やかな香り。まさにフルーツを齧っているかのようなみずみずしさ。グイグイと飲んでしまえるチョー・フルーティーワイン! 最後には一番高級なEbrescade 07*エブレスケード07。とにかく完璧なバランスで複雑感が凄い!スパイス、カカオ、黒フルーツなど、綺麗な香りとブドウのブレンドが最高。1年間大樽で熟成されえていたため、とてもまろやかでボリューム感タップリのタンニン。後味も長く残り、しかも徐々に変化していくので、飲んでいたら楽しい&幸せになるワインです! そして最後に2回へ上がってみると、少々ファンキーなボトルがズラリ・・・ とそこにDomaine de l’R*ドメーヌ・ド・レールという、シノンで自然ワインを造っている造り手さんを発見! ラベルも可愛く、とても飲みやすい!3つのキュベを、5.5ヘクタールの畑で造っているFrédéric Sigonneau*フレデリック・シゴノーさん。フルーティーで後味が長い!そして何と言っても、どこでも誰とでも楽しめるようなワインの感覚がグー! Une Fille de l’Air*ユンヌ・フィーユ・ド・レールはカベルネ・フラン100%使用。しかしこの品種独特の青っぽさが無く、逆に飲みやすくてビックリ!砂と砂利と石灰と、様々なテロワールからは繊細なミネラル感が! Le Canal des Grands Pièces*ル・キャナル・デ・グラン・ピエスはカシスや野いちごの、しっかりとした香りとまろやかな口当たり。3日間のみのマセラシオンを行い、とにかくブドウを楽しむために造ったワイン。 そしてLes Folies du Noyau vert*レ・フォリ・デュ・ノワイエ・ヴェールは60年のカベルネを使用し、1年間樽熟成されたもの。より深みがありしっかりとしたボリューム感が出ており上品。 という事で、知っている生産者は少なかったですが、色んなワインを試飲でき、またもや勉強になる一日でした・・・! Vignobles Landeau のワインについてのお問い合わせは、大園までお願いします: 株式会社サンフォニー Tl : 03-5565-5884 Fx : 03-5565-5886 MAIL : oeno-j@sta.att.ne.jp Château Greysac のワインについてのお問い合わせは、竹下までお願いします: Tl : 03-5565-5880 Fx : 03-5565-5886 E-Mail:passion@basil.ocn.ne.jp Marcel Richaudのワインについてのお問い合わせは、こちらまでお願いします: BMO 株式会社 TEL : 03-5459-4243 FAX:03-5459-4248 MAIL: wine@bmo-wine.com http://www.bmo-wine.com

13
Mai

*VEZELAY の町でホーム・試飲会PART 2*

やって来ましたモンタネさんの家! 教会の隣にある可愛らしいお家が、カトリーヌとジャンの隠れ場! 中に入るともうこんなに人が集まっていました! ****************************************************************************** まずはメインのLa Cadette*ラ・カデットのワイン! 今回はジャンさんはもちろん、23歳の息子、バランタンも参加! いまはスイスの学校で勉強している彼も、いずれはお父さんの後を継ぐ予定!しかし二人ともそっくりです・・・! 奥様のカトリーヌは、皆に挨拶へ回ったり、人数分の夜ご飯を作るのに大忙し! 私が大好きなChatelaine09*シャトレーヌ09はミネラル感抜群! 20年の木、そして粘土石灰質の土壌から収穫されたブドウは酸味が効いていてフレッシュ! りんごや梨の後味が長く続き大好きです! Les Saulniers 08*レ・ソルニエ08はより丸みがありリッチ感タップリ!押し寿司などと一緒に食べたら文句なし! 最後にピノ100%使用したLes Champs Cadet 09*レ・シャン・カデ09。フルーティーで飲みやすく、エレガントな味わいがグ~! ****************************************************************************** 続いては、最近結構な割合であっているThomas Pico*トマ・ピコ! 彼のシャブリは世界一繊細でアロマが綺麗! Côte de Jouans*コート・ド・ジュアンは酸味がキリッとしていて真っ直ぐな味わい。しかし後味はハチミツの香りが強く、飲みやすいワインです。 Beauregard*ボールガールはバターのようなトロトロ感と、ボリューム感タップリのエキゾティックフルーツの味が! そしてMontmain 08*モンマン08はより複雑感が足され、スパイスや、日本人独特の旨みが感じられます! ****************************************************************************** やはりいつでもどこでも人を笑わせるのが得意なDominique Derain*ドミニック・ドゥラン。 En Rémilly 08*アン・レミイー08は酸味とスパイスのバランスがとても綺麗で、パワフルさあり、フレッシュ感あり、丸み感あり、最高!コウキさんの一押しです! そして私からのお勧めは、La Plante Chassey*ラ・プラント・シャセ08。100年という古いブドウ木から収穫されたブドウは、グルナディーヌやイギリス飴など、とてもフルーティ!タンニンもとても繊細で、ピノの品種が綺麗に表現されている一品です。 最後にLe Ban*ル・バン08 。 これはより繊細ですが、より酸っぱい! カシスの香りが強く、先ほどの赤ワインに比べるとより骨格がしっかりとしている、食事用のワインです! ****************************************************************************** ローヌでワインを造っているMaxime Laurent*マクシム・ローラン。 彼のワインは、ローヌとは思えないほど飲みやすく、赤フルーツ! という印象が強いです。 とにかくシャイで口数が少ないマクシムのこのIl fait Soif 09*イル・フェ・ソワッフ 09は100%グルナッシュを使用。 マセラシオン・カルボニックでフルーツの美味しい部分をタップリ出し、セメントタンクで醸造された、シンプルでワイワイと飲むような一品です! ****************************************************************************** そして抜群に最高なPouilly Fumé*プイイ・フュメを造っているAlexandre Bain*アレクサンドル・バン! 熟成されたフルーツから漂う香りはエキゾティック・フルーツやりんご、酸味と甘さが両方感じられるワイン! そして長く残る後味からはくるみやアーモンド、スパイスやアブリコットなど、とても複雑で難しい・・・ しかしこの2008年ヴィンテージは、酸味、熟成度、爽やかさ、繊細さなど全てが完璧に揃った最高のヴィンテージです! ****************************************************************************** サンセールと言ったらまさにこの人、Sébastien Riffault*セバスティアン・リフォーです! Akméniné 08*アクメニネ08はジャムやトーストの香ばしい香りにフレッシュさが関わり飲みやすい! Auksinis 08*オクシニス08はよりまろやかでキャラメルやしょっぱい香りが印象的。そしてこの同じオクシニスを、イタリアの自然派ワインのように1週間マセラシオンしたものを試飲!トロトロしたエキゾティックフルーツの味わいと、長く続く後味が凄い! 他にもSkeveldra 08*スケベルドラ08はとても複雑な香りで、特にライチのアロマとパワフルさが感じられます。 最後にはセバスティアンの赤、Raudonas 08*ロドナス08。これはボリューム感タップリ!エレガントで赤フルーツがタップリと味わえる、とても綺麗なバランスの一品です! ****************************************************************************** そして今回の面白ワインN°1は・・・ もとシャンパーン地方でAux Crieurs des Vinsという自然派ワインのビストロで働いた、Nicolas Vauthier*ニコラ・ヴォーティエ、Vini Viti Vinci*ヴィニ・ヴィティ・ヴァンシです! 2009年がファースト・ヴィンテージ! 3種類しかキュベはないのですが、そのうちの1本はメチャ美味しい!ブルゴーニュ、A Gégé*ア・ジェジェという、収穫中亡くなってしまった仲間への思いを込めた一品です。70年のガメイを使用して造られたこのワインはフルーツタップリ!カシス、イチゴ、ピーチ、スパイスなど、明るい香りと爽やか感、エレガントさも足され、今回のお勧めワインです! ラベルも凄い・・・というかエロイ・・・でも彼には関係ない!自分が好きな道を歩む、とてもゴイング・マイ・ウェイのニコラ・・・! ****************************************************************************** 他にも、こんな人たちがいました! De Moor*ド・ムール   Emile Hérédia*エミール・エレディア  ル・ブリゾー*Le Briseau (シャブリ)         (モントリウ)            (ロワール)     Terres Promises*テール・プロミーズ    Mosse*モス とリョウさん       (南仏)                 (ロワール)     ****************************************************************************** OFF SHOT オフタイム + ディナー は皆でワイワイ騒げ~! 今回の試飲会はとても楽しかったです! やっぱりアット・ホームは温かい!                             いっぱい笑って、いっぱい話して、いっぱい騒いで、いっぱい飲んで、色んな人に出会えて本当に最高な一日でした!またこんな試飲会に行きたいな~! La Cadette , Maxime […]

11
Mai

*VEZELAY の町でホーム・試飲会PART 1*

今日はブルゴーニュ地方で飛び切りミネラルでピュアなワインを造っているラ・カデット*La Cadette、ジャン・モンタネ氏*Jean Montanetのお家で試飲会! とその前に、ヴェズレーの町をちょこっと観光です! 丘の上に在るこの小さな町は、世界遺産にも登録してある神秘的な町。 何が有名かというと、やはり町の中心に建っているサント・マドレーヌ大聖堂! 1979年にユネスコの世界遺産に『ヴェズレーの教会と丘』と登録され、サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路の始点のひとつという歴史的重要性もさることながら、大聖堂のティンパヌムはロマネスク彫刻の傑作として知られています。 とそんな町のちょうど下に当る丘陵で、モンタネさんの畑を発見! 葉っぱがもうこんなに伸びています! そこで今回一緒に旅に出たリョウさん(ヴェル・ヴォレ*Verre Volé)とコウキさん(カーブ・オジェ*Cave Augé)の記念写真! まだまだこれからなのにテンション高いです! そして坂をどんどんと上っていくと、町が現れてきました! 昔のまま保存されているような建物が沢山! 時が止まったような、とても可愛らしく不思議な感じ! 『いつから建っているんだろう?』 と思うお店が あちらこちらに イッパイ! そして今日は『Fête de Travail*仕事の日』で祭日! この5月1日のシンボルはやっぱりこのスズランの花。 道端で売っているのを人束買い、家に飾る日なのです! 町の女の子達が、一生懸命スズランを勧めていました。 だけどこの子、チョ~ラブリ~! そして先ほど話していた、世界遺産のカテドラール! 繊細な建築、 意味深い彫刻、 そして何と言っても古くから伝わってきた歴史が凄い!! 中に入った瞬間 何かに包まれたような温かい感情が沸き、 とても安らぎ ピュアになったような感じがします! そして待っていましたお昼ご飯! 今日は伝統的な料理を味わえるラ・ブガンヴィール*La Bougainvilleで食事! もちろんワインは全て自然派! カデットも当たり前のように飾ってあります! Le Bougainville 26 Rue St Étienne, 89450 Vezelay Tel : 03 86 33 27 57 季節のサラダにコウキさんは今が旬のグリーン・アスパラとチーズのクレーム・ブリュレ。 リョウさんはオニオン・スープ! そして皆でオリビエ・ヴァルテルの赤で乾杯! 今から試飲会なのに・・・でもやっぱり美味しいワインは欠かせない! メインには鴨の煮込んだお肉や、内臓のプリプリ感がたまらないアンデゥイェット、私は牛の煮込み肉にお芋のピュレ!とてもまろやかでお肉もとろとろ~! そしてフランスでは絶対のチーズのプラトー! ガラガラに様々なチーズが大集合~! 特に地方のチーズは結構レアなので皆欠かさず一口パクッ! 腹ごしらえもしたし、観光も終えたところでモンタネ氏のお家へゴ~! さて今回はどのようなワインに出会えるのかな。。。?! 次回をお楽しみに!

29
Avr

CAVE AUGE カーヴ・オジェ(パリワイン屋)店頭試飲会“ボージョレ”

パリNO1のワイン専門店 カーヴ・オジェ 責任者マーク・シバ       パリのサント・オーグスタン教会の近所、オスマン通りにパリNO1のワイン専門店がある。NO1の人気を築きあげたのはこの男マーク・シバだ。バイタリティー溢れ、多くのパリジャンに支持されている。女性ファンも多くホッぺに熱いキッスをする常連客がいる。そのキッス口紅跡を拭かずに笑顔で仕事を続ける陽気なマークだ。チョッとクセがあるけど気さくでやることはキッチリやる男だ。 そんなマークが選ぶワインの殆どは自然派ワインが主力だ。 勿論、商売上抜け目がないマークは、ボルドーグランクリュも有名ブルゴーニュ蔵の品揃えも揃っている。 でも、店内に入って目に入るところに陳列されているワインは殆ど自然派ワインだ。グランクリュや有名ブルゴーニュ蔵は陳列する必要はないのだろ。指名買いや、対面接客の中で対応する商品群だからだ。 マークの自然派ワイン好みは初期の頃よりだ。だから今は亡き自然派のワインも多く持っている。 自然派初期の醸造元の経済事情を救った人物でもある。 だから、彼が声をかければ醸造元はすぐ集まる。 マークとは時々醸造元やレストランでかち合うことが多い。 商売上手で熱心なマークは必ず大阪人のような質問してくる。 マーク『どうだい、ITO,最近のワインの動きは?』 伊藤『ボチボチだよ。そっちはどうだい?』 マーク『パリは結構動いているよ、でも価格が高いものはチョット鈍いよ、だから、醸造元に言っているんだ。“価格を上げるな!”と』 伊藤『本当にそうだ!今はそう願いたいね!』 いつもこんな会話でスタートを切る。 カーヴ・オジェで働いている岩田さん 岩田さんことガンちゃんと私はガンちゃんがまだ大阪心斎橋のワインバー・パッション・ナチュールで働いていた当時からだ。恥ずかしがり屋で無口な好青年だ。絶対に嘘は付かない人という印象は、多くのお客さんに信頼されるのではないかと思う。ここでは“コーキ”のあだ名で愛されている。もう4年ほど前にオリビエ・クザンの処で3カ月ほど修行して、その1年後にジャン・フォワラールにて修行して、もう何件か修行して昨年からここカーヴ・オジェで働いている。1年間は修行して、今は1メンバーとして活躍している。だいぶ慣れてきたという印象だ。 そんなガンちゃんに聴きました。 ワイン説明もきっちりこなして販売している。すごい!ガンちゃん!私は夕方5時ごろまで滞在していた。 今日の一番人気はなんでしたか? 伊藤『今日の出展醸造元で一番人気はどこですか?』 ガンちゃん『何といってもフィリップ・ジャンボンですね。もう早くから品切れでしたから。量もないけどね。』 伊藤『ジャンボン人気はやっぱりすごいですね。日本でもジャンボンの会を東京でやったら北海道からも逢いにきた熱狂的なファンがいましたからね。フィリップに逢って涙をながしていた人もいましたよ』 一番人気のフォリップ・ジャンボン (日本の問合せ先:野村ユニソン:03-3538-7854) 超人気でも量がないジャンボン!即、売り切れ完売! やっと08を一部の樽が発酵を終えて、この春にビン詰をした。自然派の中でもフィリップほどピュアーな造りをしている醸造家はいない。最大限のリスクおって造っている。どんな状態になっても絶対に妥協はしない。ワインが危険状況になっても絶対にSO2を添加しない。ゼロ添加を貫いている。彼には信念がある。ワインの中に悪玉微生物と善玉微生物が存在しているんだ。一時は悪玉が勝ってワインがダメになりかけることがある。分析をすれば危険な状況であることは分かるけど、フィリップは絶対にSO2の添加をして安全策をとろうとしない。フィイップは言い切る『今、悪玉ビールスと善玉ビールスが戦っているんだ!健全な畑からとれた健全な葡萄のみを仕込めば、最後に善玉が必ず勝つんだ!』と言い切る。3星のソムリエから醸造家に転向して10年の歳月が過ぎようとしている。最初はずい分ダメになってしまったワインがあった。しかし。10年間の自然栽培の効果で自信のある葡萄が出来てきたところだ。最近、信念が確信にかわった。ジャンボン・ブランの複雑な香りと味わいは他では絶対に観ることができない風味だ。柔らかな舌触りの中に色んなものが混ざり合っているのを感じる。悪玉と善玉が戦ってきた形跡なのかもしれない。ジャンボンのワインには不思議な魅力がある。 ←UNE TRANCHE ユンヌ・トランシュ JAMBON BLANCジャンボン・ブラン⇒彼の多くのワインは3年、5年と樽の中で戦ってる。なかなか瓶詰されてこない。他の自然派醸造元のワインをブレンドして造るテーブルワインのキューヴェを造った。 ガンちゃん、今日の1番の販売量の多い蔵は? ガンちゃん『今朝から量が一番出ているのは、やっぱりVALETTEヴァレットかな。』 午前中から車できて、ケース買いをするお客さんで大忙しだったガンちゃんは昼食を食べられなかったのだ。今、夕方になってやっとサンドイッチを店頭で食べ始めたガンちゃん。ニコニコしながら美味しそうに食べていました。そんな訳で、何が一番出たか、よく知っているガンちゃんだ。 やっぱり、暖かくなってきて白ワインが売れだしたのだろう。 自然派で白と云えば、VALETTE やっぱりヴァレットだろう! 売上ナンバー1のPHILIPPE VALETTE フィリップ・ヴァレト (日本の問合せ先:BMO : 03-5459-4248) ヴァレットのブースの周りはいつも人が多くて なかなか近づけないほどの超人気だ! 今日は奥さんと二人で対応しなければ間に合わない。 最近、フランス中で人気のあるワインレストランやビストロでは、このヴァレットは必ずリストされている。やっぱり美味しいものは皆、分かるんだな! MACON VILLAGE マコン・ヴィラージ MACON CHAINTREマコン・シャントレ VIRE CLESSE ヴィレー・クレッセ POUILLY FUISSE /TRADITION*プイイ・フィッセ・トラディション POUILLYFUISSE CLOS DE MONSIEUR NELY*フイイ・フィッセ・クロ・ド・ムッシュ・ネリ フィリップ・ヴァレットはどれを飲んでも、果実味が熟していて、ミネラルんで締めてくれている。 なんて美味しいのだろ!! ベスト1の売上量だったのが理解できる!皆さんも是非試してみてください! 一般愛好家Xさんに聴いてみました サングラスをかけたパリのおじさんはカーヴ・オージェのお得意さん。5年ほど前より自然派に目覚めて 今、自然派しか飲まない。以前からワインの強烈な愛好家だったとのこと。パリの自宅の地下カーヴには昔に買ったボルドーグランクリュ・クラッセのワインが沢山ストックになってしまっている。何故なら、自然派ワインに目覚めてから、飲んでも美味しく感じなくなってしまった、とのこと。 今日の目当てはやはりヴァレットでした。 フィリップと色んな話ができて嬉しそうそうだった。 一般愛好家Xさんが選んだ、本日の新発見? 名前は聞かなかったけど、今日はずっと長い時間醸造元達と会話を楽しみながらゆっくり試飲をしていたXさんに本日の新発見は何か?聞いてみた。 Xさん『ARNAUD COMBIERアルノー・コンビエールの白だ。素晴らしいシャルドネだ。ヴァレット・ワインのミネラル感を柔らかくした感じだ。』 ARNAUD COMBIERアルノー・コンビエール (日本での問合せ:サンフォニー:03-5565-8992) 190chぐらいの長身でゆったりした性格。栽培から醸造までフィリップ・ジャンボン級に自然度が高い。樽発酵が2、3年続いているものもあり、長期発酵からくる旨味が素晴らしい。 MANDELIERS  AC ST-VERANマンデリエール08 サンヴェラン 昆布だしの旨味がのった柔らかいミネラル感は お寿司と合わせたいワインだ。サラリとしたフレッシュな酸もあって本当に和食に会うと思う。 LA GOUTTE DE CHARMES 07AC ST-VERAN グットゥ・ドゥ・シャルム 07 サンヴェラン 樽発酵は長かったワインだ、ほのかな樽香もあり、本当にヴァレットに似たところがある。ミネラルの塩っぽさが、旨味で包まれている。 今日はボジョレがメーンだ!豪華なメンバーが揃いました CHRISTOPHE PACALETクリストフ・パカレ (日本での問合せ:BMO社:03-5459-4248) 09のJULIENASのジュリエナがマニフィックに仕上がった。 他は2008年がテースティングに出されていた。 シルーブル08が爽やかでグイグイいけるタイプだ。 GEORGES DESCOMBES ジョルジュ・デコンブ (日本での問合せ:CPV :03-5565-5880) 奥さんのジスレンと長男のフィアンセと女性二人でブースを守っていた。 本人と長男はブースの前で愛好家と話している。 いつも濃厚なガメを楽しませてくれるデコンブ、06年の100歳を超える古木を仕込んだMORGON VIEILLE VIGNE モルゴン・ヴィエイユ・ヴィーニュが熟成感もでてきてマニフィックだ。 […]

28
Avr

ボジョレー・フェアー@パリ!!

天気が良い!春が来た!!というメチャ気持良い土曜日の昼・・・ 散歩がてらにお馴染みのカーブ・オジェへ到着したらもう人が沢山! ポカポカと照るお日様の下で、カラフルな服に身を包んだ人々が楽しく試飲会を楽しんでいます!フランス人はとにかくお日様が大好き!ちょっとでも日が照ると、皆カフェのテラスで冷たいドリンクを一杯!という優雅な週末を過ごしています! Cave Augé 116 boulevard Haussmann Paris 8e Tel 01 45 22 16 97 – Fax 01 44 70 08 80 cavesauge@wanadoo.fr 今日はボジョレー地区のワイン試飲会。 様々な蔵元さんのモルゴンやフルーリを飲み比べ! *************************************************************** 最初に仲の良いクリストッフ・パカレ氏*Christophe Pacaletに挨拶。 元気?と彼のブースに行ったら『天気もいいし最高だよ!』とビールを片手にニコニコ顔! 確かに真昼間からビールを飲みたくなる気持も分からなくは無い・・・が仕事をしなければ!! ということで最初に注がれたのはシルーブル08*Chiroubles 08。 ボジョレーのワインの中でも一番女性的でフルーティーなキュベ。クリストッフのシルーブルは標高250mから450mの区画で収穫されたガメイを使用しているのでとてもフレッシュ!パワフルだが滑らか感もあり、イチゴのような甘い香りが特徴的。 ヌラン・ナ・ヴァン08*Moulin à Vent 08はバラやスミレの香りが漂い、しっかりとしたタンニンが感じられ、コート・ド・ブルイ08*Côte de Brouilly 08はグイグイと飲めてしまう真っ直ぐでフルーティーな味わい! ここから09年をテスティング! フルーリー09*Fleurie 09はとてもエレガントでスパイスの複雑な香りが食欲をそそります!長く残る綺麗な後味は、柔らかくとにかく心地良い!! ジュリエナス09*Juliénas 09はよりパワフルだが熟成されたフルーツと爽やか感、そしてなによりもミネラル感が最高なバランスを引き出しています! *************************************************************** 続いてジョルジュ・デコンブ*Georges Descombes 今日は奥さんが長男のフィアンセと一緒にワインの紹介! シルーブル・ヴィエイユ・ヴィーニュ08*Chiroubles VV 08はしっかりとした骨格とパワフルさが特徴的。赤い肉を、ワインの中にも感じるスパイスでローストしたら、最高な組み合わせ間違いなし! ブルイー07*Brouilly 07は飲みやすく、タンニンも蕩けているので綺麗なバランス! とてもフレッシュなのでアルコールも殆ど感じなく、夏には喉を潤してくれる最強なパートナーです! モルゴン08*Morgon 08は樽の香りがより強く、しかし熟成された赤や黒フルーツの香りもファーンと漂い美味しい~!友達と飲みたくなるような、綺麗なフィナーレなワインです。 *************************************************************** 隣には一品しか紹介していないマルセル・ラピエール*Marcel Lapierreのブースを発見! しかし!この一品が最強に美味しすぎるモルゴン08*Morgon 08! 個人的には、赤ではこのワインが一番感動しました! 香りは野いちごや森の赤いフルーツ・・・ そして口当たりは・・・ もう何杯飲んでも飲み飽きない、繊細でエレガントな味! 飲みやすく、女の子は絶対に好きになるほんのり甘くて爽やかな喉越しです! *************************************************************** そしてここから白ワイン突入! 最初はフィリップ・ヴァレット*Philippe Valetteのマコン・ビラージュ08*Macon Villages 08。アペタイザーには持って来いのサッパリ感。キリッとする酸味、柑橘類の香り、そして後味はハチミツ・・というシンプル・ワイン!レモン代わりに飲んでください!とフィリップから皆様へとメッセージ! マコン・シャントレ06*Macon Chaintré 06は3年間熟成され、今やっと納得がいくワインが出来たんだと。 これはヴィエイユ・ヴィーニュのブドウを使用。 2006年は濃厚でリッチな年。より厚みがあり、熟されたフルーツの香りが凄い! そして長く続く後味が最高!私からのお勧めワインです! 続いてヴィレ・クレッセ06*Viré Clessé 06は、シャントレより25km北のほうに示している区画なのでより爽やかなワイン。ノワゼットやくるみ、少々酸化している複雑な香りが特徴的。 しかし!口に含むとトロミと旨みが綺麗にマッチしていて、とても美味しい~!特にミネラル感と華やかな後味が最高にマッチしている一品! フランス人も皆感動するほど美味い! 最後にプイイ・フュッイッセ06*Pouilly Fuissé 06 。 とてもフレッシュで柑橘類とハチミツの香りが大いに出ているワイン!一回飲み出したら止まらなくなりそうな、甘美で心地良いワインです! *************************************************************** あれ?これはブルゴーニュでは・・・? でも美味しいからいいや!と来たのはアルノー・コンビエ*Arnaud Combierのブース。 個人的に、私は彼の白ワインが大好きです!(こちらもご覧下さい! そしてそして!私の大のお気に入りは・・・ レ・グット・ド・シャルム07*Les Gouttes du Charme 07! 長い熟成期間(24~36ヶ月)を終え、やっと出来上がったワインの味は丸みがある最高なワインとしか言いようがないです・・・! 彼のワインは全て長い間熟成されています。そうするによって、彼が求めている原料の味が大いに出て来るのです!このワインはまさにテロワールのミネラル感が綺麗に表現されている一品。 スパイスや白コショウ、柑橘類の香りから始まり、熟成されたフルーツがタップリと口に広がった後、白い花やハチミツ、ミネラルのショッパイ感じのフィナーレで終わる、丸みもあり、滑らか感もあり、更にフレッシュ感もある完璧なワインです。 *************************************************************** 他にもジャン・フォアワールやジャン・ポール・テブネ氏、またイヴォン・メトラス氏やマックス・ブルトンのワインも紹介されていました! そしてこの後、ほろ酔い気分の私は即効アルノーのワインをゲットし、 テラスで社長とビールを頂き、 そしてまた夜も海老料理に合わせてレ・グット・デュ・シャルムを楽しみましたとさ・・! 優雅な週末もこれで終了です! […]

26
Avr

フランスが新宿へ !!! 伊勢丹フランスウィーク!

4月21日~26日の1週間、新宿伊勢丹の6階催事場にフランスがやってきた。 フランス各地の銘醸ワインは、もとより、有名ブランジュリーやパティスリー、シャルクトリーに、オリーブ、催事場を歩いているだけで、お腹が減ってくる。選んだ食材やワインとの相性を考えながら、皆さん、 ワインブース、食品ブースを行ったり来たり、楽しい時間を過ごしていた。  今回、残念ながらアイスランドの火山の噴火活動の影響で、予定の航空便が欠航となりほとんどの来日予定のワイン生産者、パティシエやキュージニエなどが期間中来日できなかったが、それでも、マドリッドや、 モスクワ経由でたどり着いた、執念のワイン生産者もいた。 しかし、生産者不在ながらも、初日21日の開店早々、多くの来場者で催事場はごったかえしていた。  来場者は、チラシを片手に握り、お目当てのワインへまっしぐら。カートはワインであふれ、3,000円を超すワインが、2本、3本、時には10本まとめてと売れていく。ここのところ、元気の無いワイン業界に、明るい希望をもたらす光景だ。  また、来場者のほとんどは、日頃、伊勢丹のお酒売り場でワインを購入されているお客さまで、ワインをサービスするソムリエさんなども顔みしりの方も大勢いるようで、そのような信頼関係を築きあげている、伊勢丹の力を思い知った。 <シャトー・プピーユ2000> 今回のチラシにも掲載された、目玉はシャトー・プピーユ2000、今回のフェアの為だけに輸入されたワインである。  シャトー・プピーユは、プピーユのセカンド的位置づけであるが、ぶどう品種は、同じメルロー100%。違いは、ぶどうの樹齢と、熟成の方法、プピーユが樹齢40年以上に対し、シャトーは30年、そしてプピーユが樽100%の熟成に対し、シャトーは、古樽とタンクで熟成させている。 2000年は、当たり年。ミレニアムフィーバーもあり、かなり引っ張りだことなったミレジムである。      その味わいは、10年という熟成を経て、やさしくまろやかな味わいになっており、口中で何の引っかかりも無く、喉にしみ込んでいく。 通常の、プピーユ、シャトー・プピーユの特徴である、果実味、ヴォリューム感はなく、まさに今飲みごろのワイン。 フランス料理や洋食ではなく、和食、煮物やおそばなんかも、合う、繊細な味わいだ。 今回だけのヴィンテージ、またチラシ広告の影響は大きく、初日で100本近い数量をご購入頂いた。2000年でこの価格。コストパファーマンスが凄い! <プピーユが有機栽培???> プピーユについては、ブラインドのコンクールでのペトリュスとの同点決勝。神の雫9巻への掲載などなど、その知名度は高い。今回、アイスランドの噴火の影響で、来日できなかったフィリップ・カリーユ氏も、すでに20回以上の来日をしており、その品行方正???なキャラクターも、すでに知られている。 そのやんちゃ坊主(笑)のフィリップが、なんと、環境問題を考え、全ての区画で有機栽培を行っている。 彼も42歳、1989年の初ヴィンテージから、ちょうど20年目。2人の子供の父親となり、この自然を地球を、次の世代に、汚れなきよう渡していきたいという思いが強くなってきたのだそうだ。 現在、カーヴや、自宅で使用する温水や、暖房は、冬場剪定をした、ぶどうの枝を焼却する際の熱を利用して、CO2の排出削減をしている。 また、ぶどうの区画ごとに、センサーを設置、その場所の湿度、気温を常に監視し、ぶどうの病気の発生可能性がある場合、早期発見、早期対処にて、有機栽培で認めらているボルドー液の使用も最低限に減らしている。  次のプロジェクトとしては、カーヴた自宅の屋根にソーラーパネルを設置することを考えている。 <フィリップ・カリーユの次なる目標> 世界的不況の中、ボルドーワインの販売も困難な直面にきている。ただ名前だけボルドーとついていれば売れる時代は終わった。 そこで、フィリップは、右岸の、このカスティヨン地区の全区画35,000Ha、全生産者300蔵元、全てにおいて有機栽培に取り組み、世界で唯一の有機栽培のAOCにしようと、周りの生産者に一生懸命働きかけている。 そこれこそが、自分達の、地球の生きる道だと考えているのである。 この男、中途半端が大っきらい。良くも悪くも徹底した男なのである。 今回、シャトー・プピーユ2000の目玉以外に、プピーユのバック・ヴィンテージ1994、1995,1997、そして現行ヴィンテージのシャトー・プピーユ2000、プピーユ2005が展示販売されたが、プピーユファンの多さにびっくり。もう10年以上も飲み続けてくださっている熱烈愛好家もいた。 今回、残念ながら来日できませんでしたが、近いうちに必ずやってきますので、今後とも飲み続けてください、また、どこかでフィリップと会えることと思います。 プピーユ輸入元: 株式会社 モトックス  東京オフィス:03-5771-2823                    大阪本社:TEL036-6723 -3140 ←東京オフィス 小原 さん そのほか、伊勢丹フェアで販売されていたおすすめ自然派ワイン。 プピーユ以外にも、サンセールのセバスチャンリフォーの造る、ドメ―ヌ・ルエ、この1月に来日した、シュヴェル二―のフィリップ・テシエ、トゥーレ―ヌのミカエル・ブージュなど、ロワールの自然派生産者が、輸入元ディオニーのより紹介されていた。 ちょうど、この週末、天気も良く、ミネラル感かつ、ぶどうの熟度を感じさせる果実味を持つ、このロワールの白ワインが、なかなかの人気で販売されていた。     セバスチャン・リフォー              フィリップ・テシエ     ドメ―ヌ・ルエ、フィリップ・テシエ、ミカエル・ブージェ 輸入元:ディオニー株式会社    京都本社:TEL:075-622-0850    東京オフィスTEL :03-5778-0170     ←東京スタッフ浜川さん <絶品 !!!シャルクトリー、ル・プレ・ヴェール> 今回のフランスフェアに、表参道のレストラン、ル・プレヴェールも出展。フランス一のシャルクトリー職人直伝の、パテ、テリーヌ、リエット、ジャンボン・ブラン、ソシ―スなどを販売。 小山シェフ、 ソムリエのアラン氏などが、 ブースで忙しそうに対応をしていた。 私も、ジャンボンなど買ったが、絶品の味わい!ワインが進む、進む。表参道のレストランでも、数々の自然派ワインと一緒に、このフランスナンバーワンのシャルクトリー、そして美味しいお料理が味わえますので、ご興味ある方は、ぜひお店へどうぞ !!!まさに、ここもフランス、パリのエスプリでいっぱいです。 ル・プレヴェール 東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE 4F TEL:03-3486-1603

30
Mar

サン・キャトルで自然派ワインの試飲会!

今日はDomaine de l’Anglore*ドメーヌ・ド・ラングロールのEric Pfifferling*エリック・ピファーリングに誘われて、パリのクリメ(19区)で行われている試飲会に行ってきました! 午後4時なのに凄い人・・・ しかもあちらこちらからワインが回ってき、皆アペタイザー気分でワイワイ・ガヤガヤ! 最初のブースはエマニュエル・ラセーニュ/ Emmanuel Lassaigneのシャンパーン! レ・ヴィンニュ・ド・モンギュ2007 / Les Vignes de Montgueux は爽やかなりんごや柑橘類の香り!繊細な泡と真っ直ぐな酸味がとても綺麗な味わいを生み出しています! そしてル・コテ / Le Cotet は区画の名前を付けたキュベ。ノワゼットやくるみ系の香りが漂いより複雑感が! そして私が大好きな レ・コリンヌ・アンスピレ2006 / Les Collines Inspirées。8ヶ月間熟成した2006年と2000年のブドウをブレンドし、トーストのような香りが美味しい!真っ直ぐで繊細な味が大好き! 最後にはメチャ複雑感が感じられる ミレジメ・ワイン2002 / Millésime 2002。これは熟した梨やバターの香り、最後にはコショウなどのスパイシー感もあり、ファンが多いシャンパーンです! 次は髪の毛がいつも爆発しているブノワ・クロー / Benoit Courault 。 ジルブール08 / Gilbourg 08はシュナン独特の華やかなアロマ。白い花やエキゾティックフルーツの香りがやばいです!でも口に含むと酸味がはっきりと出ており、ボリューム感もたっぷり。長い後味が印象的です。 そしてグロローを使用したラ・クレ08 / La Coulée 08はとても飲みやすく、 レ・ルリエ08 / Les Rouliersはキリッとした酸味とフレッシュ感が! 最後にスペシャル・キュベ、レ・ルリエのマグナム登場!何が違うの?と聞いたら、『これはレ・ルリエで使用したブドウをもう一度最後に圧縮し、そのジュ・ド・プレスのみで造ったワインなんだ。そして400Lの大樽で熟したんだ』と。滑らかだけど、しっかりと感じられるタンニンが印象的。酸味も強く、保存用のワインです! ここからなかなかブースに辿り着けず・・・ やっと行けたと思ったらギュウギュウ詰めに・・・ それもそのはず、ここからはパカレ、マクシム・マニョン、ラングロール、フラール・ルージュと大物ばっかり! フィリップ・パカレ / Philippe Pacaletを探していたら、隣で熱中にお話中・・・と隣には奥さんのモニカが一生懸命と接客を! 最初のワインは、ありえない位アロマティックのムルソー08 / Meurault 08。お花畑にいるような、幸せな感じになれる香り!しかも口に含むととてもピュアでミネラル感が強く、優しい憾じとボリューム感たっぷり! そしてジュブレー・シャンベルタン08 / Gevery Chambertin 08は赤フルーツの強い香りと梅の香りがとても華やか。少々草っぽい感じもありますが、そこがまた爽やか感に繋がり綺麗なバランス! 最後にはポマール08 / Pommard 08とオヴァリウスで開かれたポマール・プルミエ・クリュ08 / Pommard Premier Cru 08。ポマールは蕩けたタンニンが飲みやすく、とてもエレガント。そしてグラン・クリュはよりスパイシーでイチゴと甘い飴の香りが美味しい!最後の後味が長く、とても優しい味わいです。 いつも笑顔のマクシム・マニョン / Maxime Magnon。 ラ・ベグー0 9 /La Bégou 09はグルナッシュ・グリ100%使用。とてもミネラルでピュアなワイン。グイグイと飲めてしまう綺麗な味わいは、爽やかな柑橘類のフルーツ感たっぷり!私も大好きでお勧め名一品です! ラ・デマラント09 / La Démarrante 09は赤フルーツの香りとスパイシーな後味が綺麗に混ざり合い、少々ミルキーな感じがグ~! ラ・カンパニェス09 / La Campagnès 09はシスト土壌から来るミネラル感と、カリニャンから引き出されたフレッシュ感が美味しい!しかも後味も長くて、ずっと飲んでいたいワイン! 見よこの4ショット! オーラがあります・・・・ やっぱりエリックは大物って感じがします・・・! ドメーヌ・ド・ラングロール / Domaine de L’Anglore の エリック・ピファーリング / Eric Pfifferling と、奥さんのマリ・ロー / […]