21
Sep

マルセル時代から続く収穫時の毎夕方の報告会                    アペロ、蔵の中庭 -no5

【自然派の原点Lapierreラピエール醸造】 収穫時のリーダー格が集まて、進み具合や葡萄の状態などを報告しあい。明日の収穫・醸造過程の進み具合を決めていく。 80人近い収穫人を数グループに分けて着々と進めていく。 マチュの全体を観るリーダーシップに歓心。 マチュは時々、マルセルが書き残した醸造記録日記を持ってきて比較する。 その記録日記を見せてもらったことがある。 マルセルが意外にも細かな人だったんだと思ったことがある。   打ち合わせのあとは、楽しみなAperoアペロタイム。 今日は、結構、凄いワインが出てきた。    このテーブルで進化するラピエール醸造を支える新しいメンバーと飲むのは感無量だ。 何度マルセルと飲んだことか。ここに来ると、どうしてもマルセルのことが常に横にある。 今のラピエールのワインは歴史の積み重ねの上にある。 世代が替わると消えてしまうところを多く見てきた。 ここはますますの進化と確かなステップをみることができる。 これからが楽しみだ!     

21
Sep

自然派の原点Lapierreラピエール醸造                                         やっぱり、収穫はヒューマンに、楽しく-no3

葡萄収穫の仕事は、体力的にはかなりハードである。 地表に近いところにある葡萄を切り取る為に、座ったり立ったりのスクワット運動の繰り返しになる。 慣れるまでの3日間はかなり厳しい。三日間もたずに逃げ出す者もいる。 厳しいからこそ、楽しい雰囲気づくりもかなり大切。 そして、数時間に一度の休憩時は本当に必要。体力と気力のリフレッシュ。    疲れ過ぎると、いい加減になってきて、妙な状態になっている葡萄も収穫してしまう。 そんな時は、古株の人達がムードを盛り上げる。   2週間ほど一緒に昼・夜一緒に食べて合宿生活すると、兄弟のように仲良くなる。 収穫が終わって、別れる時にさみしくて涙を流す人もいる。 再びこの収穫の来る人達が多いのは、やっぱり楽しいからなのだろう。    やっぱり、収穫はヒューマンに、楽しくやってほしい。 ただ、機械的に葡萄から発酵槽まで入れるだけでは、何かが欠けてくる。 そういう、醸造所が増えているのが、さみしいかぎり。 自然派とか、そうでないと、関係なくワイン造りの根幹的に大切な部分だと思う。 これがあるのとないのでは、大手企業の造るワインと同じになる。 美味しいワインはできても、エモーションが感じられるワインにはならない。 ワインは飲んで感情に響かなければ、さみしすぎる。

21
Sep

自然派の原点Lapierreラピエール醸造の収穫-no2

ボジョレ・モルゴン地区きっての銘醸地コート・ド・ピィの丘をバックに収穫する。 今年は6月からの晴天続きで、腐ったりする葡萄が皆無のという素晴らしい状態の葡萄が育った。 ラピエール家では、例年、収穫人は白いバケツと黒のバケツ二つ持って収穫するのが常である。 白いバケツに完璧な葡萄をいれて、黒いバケツは傷んだ部分を切り落としたもの、やや選粒した葡萄をいれる。 ところが、今年は傷んだり、腐った部分のある葡萄が皆無。 よって、白バケツのみを持って収穫するという例外的な収穫となった。   6月からは殆ど雨が降っていない。地表、表面は乾燥しているけど、地下層には冬・春に記録的に降った雨のお蔭で 蓄水されている。深く伸びた根っ子が必要な水を確保できている。 だから、ほどほどの酸も残しながら理想的な状態で葡萄が熟している。 この夏は36度を超す猛暑の日々が続いて、直接日光が当たり過ぎた部分がやや乾し葡萄状態になっているものもあったけど全く問題がない程度だった。    ラピエール家の収穫は、世界中から自然なワインを好きな若者が集まってくる。 人から人への口コミで集まってくる。しかも、皆よく働きく若者達が多い。 そして、20年間、10年、5年、3年と連続で来ている人達もいる。彼らがムード造りをやってくれる。 これもラピエール家の伝統を支えている大切な部分。 多くの醸造元がいい収穫人の確保に苦労している現実がある。