Étiquette : Domaine Jérôme Jouret
9
Avr
Par 伊藤與志男
Publié dans Winery, Event, Rhône
★16年産のCOEUR DE COEUR!!最も感動した蔵は!! Jerome JOURET * ジェローム・ジュレ!! どこまでも優しいワイン 人間的にも素晴らしいジェローム。今回のこのルミーズ試飲会の主催者実行委員の一人でもある。 ジェロームの人間性はだれもが絶賛する。 . 真面目で実直で、浮ついたところが全くない。コツコツとやるべきことをこなしていく。 仲の良い夫婦。 二人の子供がいて、ほのぼのとした本当に暖かい家族4人がアルデッシュの風光明媚な田舎で暖かいワインを造っている。 ジェロームのワインには、この暖かさが入っている。 このブースにたどり着いたのは、午後の3時頃、体も舌もチョット疲れぎみの状態でテースティング。 口中に液体を入れた瞬間から、舌も体も癒されていくのが分かる。 どこまでもやさしくて、チョット潮っぽくて、フルーティー、しっかりミネラルが背骨を支えている。 ウーン、ここまで調和は…..凄い。 まさに“和”の世界の調和。繊細な和食に合わせたい、淡旨系。 ジェロームのワインで、“PAS A PAS”パ・ザ・パというワインがある。 “一歩一歩”の意。 ジェロームの人間なりがこの言葉に象徴されている。 また、ジェロームは多くの若手に影響を与えている。自然派を志す新人に惜しみなくすべてを伝授している。 ここで修業して独立した新人が素晴らしいワインを造っている。
19
Août
Par 伊藤與志男
Publié dans Event
8月3日、驚異的な猛暑が続く南フランスで、暑い,熱い自然派ワイン見本が行われた。 日蔭で39から40度という猛暑の中、フランスきってのチームワークの良い自然派醸造元が集中しているアルデッシュ地方で行われた。 今年で3回目となる。 真夏の祭典と云えばボジョレのモルゴン村で毎年7月14日に行われるラピエール家の自然派ワイン祭りがある。30年間も続いたこの夏祭りも今年はお休みだった。マルセル生存中に始められたこの祭りである。 世界中の自然派ファン、醸造元、販売者が集まる恒例行事だった。 今年は、ここアルデッシュ地方のこの祭典のみが行われた。ちょっと寂しい感がある。 モルゴンの祭典に毎年参加しているチェリー・プゼラとあった。 『今年はラピエール家の祭がなくて寂しいね!』 チェリーも同感だった。これも時の流れだろう。 アルデッシュと云えば二人の大御所自然派がいる。ジェラルド・マゼルとジル・アゾニーだ。この二人のお蔭でここアルデッシュには多くの若手自然派が誕生して育っていった。 今はこの二人を追い越す品質を備えた醸造家が多く存在するようになった。 彼らも始めたばかりの頃は、この二人に師事して自然派ワイン造りを学んだ。皆に尊敬されている二人である。 今では、ジェローム・ジュレやアンドレア・カレック、など繊細で、上品さを備えた中堅醸造家が育っている。世界中の自然派ワインファンを魅了している。若手の指導も積極的に継承している。 ジェローム・ジュレの人柄、誠実で、着実に一歩一歩進んでいく彼の人間としての生き様がワインの中に表現されている。透明感あるワイン、酸、上品さ、ワインに品格がある。 39度の猛暑の中、まるで我慢大会のような試飲会となった。 パラソルやヨットの帆を日除け代わりに木に縛り付けて日蔭を造ってしのいだ。 幸いにもこの日はミストラルの強風がなく飛ばされることもなかった。 でも、暑い、暑い、頭がクラクラしてくる。水をガボガボと時々飲みながら試飲しないと倒れそうになる。 今回、CLUB PASSION DU VINの新人メンバーとなったYURIが初参加した。 あまりの暑さに熱中症の一歩手前えまでの症状。倒れそうになって、休み休みのテースティングとなった。 試飲している最中に太陽の位置が変化して体に日差しがあたる。木陰を探しながら体を移動する。太陽の日差しと隠れんぼしながらの試飲だった。 そんな中、会場の受付をやってくれたのは、ジェローム・ジュレの娘さん達。 可愛い笑顔で迎えてくれた。 つい最近まで赤ちゃんだと思っていたら、もうこんなに大きくなっていた。 子供の成長は凄いものだ。真ん丸く大きく涼しげな8つの瞳に見つめられると暑さも和らぐ気がした。 ≪ここからは、新人スタッフのYURIのレポートになります≫ ≪チョット書き加えあり、伊藤≫ 8月3日、晴天の中開催された、アルデッシュ地方の試飲会に行ってきました! ↓ ご存じの方も多いかと思いますが、念のためアルデッシュの位置はこちらです ↓ アルデッシュ地方はローヌ川西側(右岸)に広がっており、北部と南部に分かれています。 北部はサン・ジョセフからローヌ川をはさんで右岸側、南部はコート・デュ・ヴィヴァレまで広がっています。 パリからは、試飲会会場近くのモンテリマーまでTGV新幹線で行き、レンタカーでローヌ川を越えてアルデッシュの会場、ジル・アゾニ醸造までGo! 伊藤社長の運転です。 会場の様子 飲会場に急ぐ 伊藤の背中 カメラを肩にかけての試飲開始。 試飲中の伊藤。 今、フランスで最も面白い自然派醸造家が多数誕生しているアルデッシュ。 今が旬のとてもアツい、たくさんの若手醸造家や熟練の域に達している世界から注目されている中堅の醸造家に会うことができました! 試飲キュヴェとともに、レポートさせていただきます。 ジェローム・ジュレ*JEROME JOURET 自然派ワインの中堅的存在。新人の醸造家の兄貴分としての存在感はさながら、とても親切で丁寧な人柄がワインに表れているようです。 暑い中ワインの温度が上がりがちな試飲会のなかでも、一番適温で出してくれ、細やかなところも 外さない、好印象でした! 在庫状況を聞くと、カバンから大きな一枚の在庫表を取り出した。 『これが私のコンピューターなんだ。』 ジェロームはパソコン、携帯電話は使わない。 すべてアナログで処理している。 ジェロームの人なりを理解できる。 近所の南ローヌの名女性醸造家、エレーヌ・ティボン(マス・リビアン醸造)もジェロームのワインファンの一人だ。近況の情報交換にやって来た。 ラ・シャス・オ・パピヨン La Chasse aux papillons ヴィオニエ 外観は軽やかで凝縮度は中くらい。白い花とミネラル感が感じられる軽快なアロマ、口当たりは少しシュナンが熟成した時に出るようなこなれたニュアンスと、後ろに伸びる酸味のバランスが心地よく、優しい印象にまとまっています。 ヴィオニエの華やかさというよりも、控えめで滋味深い印象を受けました。 真っ白な石灰土壌のミネラルからくる潮っぽくて、昆布ダシのような旨味に、南ローヌとは思えない酸が心地よい。 レ・フレール・ソヴァージュLes Fleurs Sauvages ヴィオニエ 「野に咲く花」の名前のとおり、まさに白い花のニュアンス。舌にそっとあたる気泡と、かすかな甘味が暑い日にキリッと冷やしてとっても美味しい! ジェロームの造るヴィオニエはヴィオニエッぽい風味が少ない。このアルデッシュ地方のテロワールが葡萄品種の特徴より優っている。まさにテロワールワインである。 パ・ザ・パ pas à pas 70%カリニャン、30%アリカンテ ジェロームさんのお父さんが植えたという御年樹齢35才のアリカンテと60才のカリニャンから生まれる、ふわっと上品なニュアンスのあるキュヴェ。 アリカンテは品種としてワインの赤色がはっきり出せる利点があり、使用しているそうです。(アリカンテは直接圧搾法、カリニャンはマセラシォン・カーヴォニックで醸造) 口に含むと、優しいアタックとまるでピノ・ノワールのような柔らかいニュアンス、余韻にはすごい量の旨みにあふれています!!! グレゴリー・ギヨーム*Grégory Guillaume グレゴリーは洞窟研究家としてこの地にやって来た。 洞窟の中で、ジェローム・ジュレと会い、自然派ワインの世界に入った。 グレゴリー >『ここの地の自然派醸造家達の人間的な生き方に感動した。皆で協力し合って本物ワインを造りながら自然を大切に守ろういう世界があることを知った。自分の人生はこれだ!と思った。』 決めたらトコトンやるグレゴリーの性格。 栽培もすべて馬で耕すほどの徹底ぶり。 栽培に関しては師匠のジェローム・ジュレの先を走っている。 たった3ヘクタールの畑を盆栽の如くに丁寧に栽培するグレゴリー。 生き方も自然派。 エピキュリアン2014 L’épicurien 2014 グルナッシュ 100% イチゴやすぐりのような香りが特徴。マセラシォン・セミ・カーヴォニックを15日間行い、木樽にて熟成。南ローヌとは思えないような酸、フレッシュな風味が心地よい。 勿論、自然酵母のみ使用。So2の混入はゼロ。 グログロと表現される典型的な自然派独特の 軽めで、果実味豊かで、スーと体に沁み込んでしまうワイン。 ミステール2014 Mystère 2014 シラー 100% シラー品種をセミ・マセラッション・カルヴォニックで2週間。 なんて爽やかなシラーなのだろう。 北ローヌのシラーのようなバランスがある。 それでも、シラーらしいややスパイシーな風味もあり。 自然酵母の使用、SO2の添加はなし。 エキセントリック2014 L’excentrique 2014 メルロー100% メルローを全房で発酵させた、珍しいキュヴェ!まさにエキセントリックと言えますが、味わいは優しく、メルローからくる爽やかな果実味が心地よい。時間がたてば更にバランスのとれた一本になりそうです。 果実感のあるピュアなニュアンスは、この3つのキュヴェにも健在です。 […]
26
Fév
Par 伊藤與志男
Publié dans Rhône
2月16日土曜日 今朝はアルデッシュのレ・クラパスへ。 ジェローム・ジュレは2006年に自分のワインを初リリースしたばかり、もうすでに話題の生産者のひとり。 ここの何がすごいってコート(丘陵)の畑。コートはコートでもちょっとやそっとの丘と思ったら大間違いの秘境中の秘境、四駆でも必死のでこぼこ山道を登っていくと、そこは急斜面の段々畑なのです。17世紀からぶどう畑があったという書簡が残っている由緒ある土地らしいけど、あまりの不便さ大変さに放置されていたというのが実情。なんていったって、昼間というのに畑で狐と会っちゃったくらいの秘境なんだから、ビックリ。 そこを借りて毎日毎日超ハードな作業をして蘇えらせたのがジェローム・・・なんていうと、いかついおやじと思いきや、フォトジェニックなんだな、これが。まあ、それは良いとして秘境の畑からカーヴ、自宅まで何でも自分で作ってしまう努力家で頑張る人のジェローム、そこはそう、やっぱりワインもなかなか! リリース2年目にして2007年ヴィンテージは2月現在、全くSO2を使っていないとのこと。素晴らしくスムースで果実味豊か、素直できれいなワインだこと! なんで、こんなにステキなんだろう・・・でも、その疑問は30分後にスッキリ。というのも、あまりにも豊かで楽しい暮らしをしているのが、ランチをご馳走してもらったお家やファミリーの雰囲気からわかったから。こういう生活してれば、きれいになるもんなんだ、やっぱり。