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南仏の自然派が結集La Remiseラ・ルミーズ- NO5

★Sylvain Bockシルヴァン・ボック 守破離の境地の赤(南アルデシュ地方ローヌ右岸)  長年、マゼル醸造で研修を積んで独立したシルヴァン。白ワインは最初から素晴らしかった。 赤ワインの醸造で悩んでいた。ここ2年前から完璧なまでのバランスを備えたミネラルと果実味のスタイルが完成。    ★Le Casot des Maillolles ル・カソ・デ・マイヨル醸造     (Banyulsバニュルス・ルシオン地方) あのミティークな醸造家アラン・カステックが選んだ後継者のJordyジョルディ。世界で最も美しい景色を持つ畑で世界で最も大変な労働が必要な3.5hの畑。アランは20年の歳月かけて造りあげた“ザ・バニュルス”のテロワール。 バニュルで最高のテロワールであることは誰もが認める事実。シスト土壌からスーット伸びるシスト・シストなミネラル感、どこまでもソフトなタッチに仕上げた果実味、ジョルディのセンスが光る。 アラン・カステックの20年の仕事をジョルディの若いセンスでまとめたワイン。 パリの人気ワインビストロChambre Noir シャンブル・ノワールのメンバーもここにくぎ付け。    ★Le Temps des Cerises ル・タン・デ・スリーズ(ラングドック地方) 今、ラングドック地方で、ワインの品質、持続性、人品という観点から見て最も充実した蔵を挙げろと言われれば、私は迷わずル・タン・デ・スリーズ醸造を選ぶ。アクセル・プリュファールという人物が素晴らしい。驕らず、控え目で、ワインはどれを飲んでも素晴らしい。どんな年でもウーンと唸ってしまうほどワインを造り上げてしまう。 どこまでも明るくクリアーな性格そのものがワインに表現されている。    

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BEZIERS – BEDARIEUX ベダリュー村

さあ、BEZIERS から山にむかって移動、FAUGERESラングドック地方の銘醸フォジェール村を超えると今日の自然派見本市のBEDARIEUXベダリュー村がある。今日は生憎の雨、晴れていれば外のテラスでやる予定だった。郵便局の横の建物で開催。田舎街にも関わらず多くの自然派ファンが集まってきた。 最も遠くからの参加のDomaine Gérard Schueller*ドメーヌ・ジェラール・シュレールのブルノ・シュレール*BRUNO SCHUELLERが入口の真正面に陣取っていた。2014,2015年と2年連続で収穫量が半分以下という厳しい状況の中、14年産を3CUVEESを持ってきていた。素晴らしく酸が乗ってスカットしたPINOT BLANC, RIESLING は最高だ。昨日、ブジーグ村で生牡蠣を3ケース買った。その牡蠣に合わせたい。   ブルノの横には、がっちりした体格のフィリップ・ヴァレット*PHILIPPE VALLETTEがいた。体格と同じようにパワフルなスタイルのシャルドネだ。MRムッシュ・ミネラルと呼びたくなる程ミネラリーな素晴らしいワイン質。 これも、カキに合わせたいシャルドネだ。   涙が流れそうになる程の醸造家が集合している。ルシオン地方からははLES FOULARDS ROUGES*レ・フラール・ルージュのJEAN FRANCOIS NICK*ジェン・フランソワ・ニックがいた。昨夜、飲んだSOIF DE MAL白の15産があった。何という爽やかな酸なんだ!これがルシオンの白!?本当に素晴らしいフレッシュさ。最近のジャンフランソワのワインは達人の域に入っている。繊細さ、酸、ミネラル感、何というバランスのとり方だろう。この白も牡蠣に合わせたい。 私の大好きなYOYO*ヨヨさんもジャンフランソワ・ニックと仲良く参加していた。この二人は一緒になってからあらゆる意味からも、私生活も仕事も充実している。YOYOさんのワインのスタイルもジャンフランソワ・ニックのワイン質に似てきた。素晴らしフレッシュ感がましてきた。その上、シスト土壌のミネラル感は本当に素晴らしい。YOYOさんのさっぱりした明るい性格がそのままワインのスタイルとなっている。 ちょっと遅れてAlain Castex*アラン・カステックがやって来た。かなり体がスリムになっている。最近、住むところのバニュルスの海からルシオンの山側に引っ越した。体重が減って、腰痛もなくなったとのことで健康そうなアランがもどってきた。主催者の一人でもあるAxel Prufer*アクセル・プリファーも嬉しそう。 レベルの高いジャズ演奏に驚いた。段々とミュージシャンも乗ってきた。チョット試飲を休んでジャズを楽しんだ。   大物醸造家に囲まれて若手も頑張っている。THOMAS ROUANET*トーマ・ルアネがいた。森に囲まれた素晴らしい畑を持つトーマ。4年目を迎えて品質も一段と上がって来た。濃縮感を保ちながらもビュバビリテ飲みやすさを備えている。マニフィック。   ルシオン地方は小規模でありながらPASSIONで溢れている若手醸造家の宝庫だ。DOMAINE RIVATON*ドーメヌ・リヴァトンのFrédéric*フレデリック・リヴァトンもその一人。ルシオン地方は海沿地区と山間部地区のふたつに分かれている。リヴァトンは山間部のラ・トゥール・ド・フランスと云う小さな村にある。100歳級の世界遺産級の葡萄木が沢山残っている。 土壌はシストだ。どんなに葡萄が熟しても酸、フレッシュ感を残してくれる。真っ直ぐなスカットしたミネラル感だ。リヴァトンの白 BLANC BECブラン・ベック14は古木のマカブ、カリニャン・ブラン、グルナッシュ・グリというまさにルシオン独特の品種構成。恐ろしいまでにシストの真っ直ぐなミネラル感がある。シスト・ジュースと云ってよい。赤のVIEILLES BOUILLESヴィエイユ・ブイィもシスト土壌の良さをタップリ備えた逸品だ。カリニャンとシスト土壌のマリアージは他では見られないスカットしたミネラル感が味わえる。 LE CASOT DES MAILLOLES*ル・カソ・デ・マイヨル ルシオン地方の海沿い地区を代表するのはバニュルス村だ。スペイン国境の小型ニースのような美しい海岸の村。バニュルスと云えばカソ・ド・マイヨルだ。昨年、アラン・カステックから引継いだJORDY PEREZ*ジョルディ・ペレズがいる。フランスのラグビー代表選手からの転身だ。あの過酷な急斜面の仕事は体力、気力の勝負だ。PASSIONだけでは務まらない。アランも体を酷使して、もうあの斜面での畑仕事は不可能だった。あの地中海が目の前に広がる夢の畑を引き継いでくれる若者を探していた。3年かけてやっと理想的な後継者が現れた。若くて体力があるジョルディだ。昨年はアランと共に研修のように学びながら造った。ジョルディの若さが表現された素晴らしい新バニュルスワインがこうして誕生。アランも丹精を込めたあのミティークな畑が継続してくれるジョルディの出現を心から喜んでいる。ワインも初年度から素晴らしい。カノ・ド・マイヨルのファンは世界中にいる。ジョルディは初リリースから大人気となっている。バニュルスを代表するYOYOさんも、『ジョルディのワインはアランが体力満々だった頃のニュアンスがある。』地元の自然派醸造家も皆で応援している。世界遺産級畑が無事に引き継がれた。皆で応援して行きたい。 DOMAINE LES HAUTES TERRES*ドメール・レ・オート・テールのジル・アザム。世界遺産のお城カルカッソンヌ城から近いLIMOUXリム村からはGilles Azam*ジル・アザムが参加。標高が高く、酸が残る特殊なクリマからかスカットした白、発泡のクレマン・ド・リムができる。比較的に価格も安目でキレの良い南の白は超重要な存在だ。まだ飲んだことがない人は是非一度試してほしい。これから暑くなる日本には欠かせないスッキリさがある。石灰岩盤からくる潮っぽさも和食にはピッタリだ。 LE TEMPS DES CERISES ル・タンド・スリーズ このベダリュ試飲会の主催者の人でもあるアクセル・プリファー。この二人、来週から待望の日本に行きます。タン・ドスリズのファンは日本にも多い。二人とも日本にいくのが夢だった。 日本の皆さんとワインをとうして巡り合って、交流できるのを本当に楽しみにしている。3週間ほど日本滞在の予定。東京、大阪、京都、福岡は行くようです。この顔を見たら声をかけてやってください。心優しい本当にいい人間です。彼の造るワインと一緒です。 4月10日(日)は東京で試飲会をやるようです。彼と一緒に楽しんでください。

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Jan

台湾の思い出

Souvenir de TAIWAN 台湾は中華料理、中華料理と云えばこれを食べなければ始まらない。 Canard Laquéカナール・ラケ 北京ダック。 ワインは、南仏のMylene Bruミレーヌ・ブリュ醸造のカリニャン100%のRitaを合わせた。 南の太陽を燦々とうけて、ほのかに甘さも感じられ、野生ローズマリーの香りのするRitaリタはまさにピッタリ。 もう一本、Axel Prufer アクセル・プリファーのLe Temps des Cerises ル・タンド・セリーズ醸造のUn Pas de Coté アン・パ・ド・コテも合わせてみた。これもピッタリのマリアージだった。 Rebeccaレベッカはこの二つの醸造元に14年と今年の2回も訪問している。 自分で輸入するワインの蔵はすべて訪問して、厳選して販売している。 レベッカの熱心さ、PASSIONは凄いものがある。 C’etait tres tres bon. 魚には、勿論、ジュリアンのSextantセクスタンのアリゴテが完璧でした。 汁ものには、Le Clos Fantine ル・クロ・ファンティンヌ醸造の100歳のサンソー品種が主体のLa Lanterneレンテルヌを合わせた。 やー流石の中華料理、美味しかった。 レベッカ、蘇睿雅+彼女の友達、丸山宏人、まどか、ジュリアン。 イベントが終わった後のゆったりとした時間を美味しいものとワインで過ごせた夜。 本格中華と自然派ワインのマリアージはバッチリでした。 土壌からくる旨味を備えたワインは、素材の旨味と合わない理由がない。 根本が同じところから出ている旨味なのだから。 人が“妙”な手を加えると、チョット曲がって来る。 真っ直ぐな気持ちで、愛情をもって造られた料理には必ず合う。 有難う!! 謝謝  Rebecca.  蘇睿雅。 台湾には街の食堂が至る所にある。皆、家族できて食べる団欒の場となっている。 台湾独特の食文化。 出発前の昼食にRebaccaレベッカさんが連れて来てくれました。 イヤー、優しい味わいで ホッとする料理と雰囲気。 こんなホッとする料理を食べて空港に向かった。 台北の中心地から松山空港までたったの10分で着いてしまう。 心配症の私は1時間半前に出て。チョット時間を持て余してしまった。 台湾のホッとした文化、人に触れられて、本当に幸せだ。 そんな台湾文化に自然派ワインが浸透していく仕事に携われて嬉しいかぎり。 佳き人、佳きワイン、ワインを通して世界中に絆が繋がっていく。 ワインは凄い!! 136億年の宇宙のエネルギー、46億年の地球のエネルギー、 二つのエネルギーを葡萄に吸収する葡萄木、そして、人間の心、Passionが詰まったワインは偉大だ。