8
Juin

シノンのカベルネ・フランの名人フィリップ・アリエを訪問、ESPOAグループ-No.2

優れた人ほど謙虚で控えめ。フィリップを見ているとそう思う。 今や世界中から予約、注文が入っている。三ツ星レストランも含めて優良なレストランにはすべてと云って良いほど入っている。 でもフィリップの人間性は20年前初めて逢った時と同じだ。 どこにも高ぶったり、偉そうに驕るところが微塵もない。    私も30年もワインビジネスをやっていると、有名になったり、売れてくると態度がガラリと変わる人間をイヤと云う程見てきた。 私は人間で最も醜いことは“奢り”だと思っている。 日本でも、チョット有名になったり、売上が上がってくると有頂天になっている店主とか、販売者をよく見るようになった。 本当に残念なことだと思う。 自分独りの能力で成り立っていることなど、何ひとつない。 周りの皆がいるから、自分が思うように働けることを、優れた人は知っている。 特に、若い人に云いたい。“うぬぼれるな!”と。 話しが、チョットずれたけど、フィリップさんを見ていると、本当に凄い人だな、と思う。 ワインは人です。売るのも人。飲むのも人、皆が繋がっています。 造る人から飲む人まで、いい空気、波動で完結できたら素晴らしいなと、思う。 ESPOAの皆さんも、本当に熱心で、真っ直ぐで、良い人が多い。 フィリップのようなワインは、やっぱりESPOAのような人達に紹介してもらうのが幸せだと思う。    皆、忙しい中をやり繰りして、高い旅行費を実費を払って参加している。 便利な日本にいれば、注文すれば翌日には配達される。情報も色々入ってくる。来る必要などない。 でもワザワザくるのは、やっぱり自分が売るワインの現場、人、畑を自分の目で見て納得するため。 “美味しいですよ!!”の一言の裏にある自信と深味には格段の差が出てくるのは当たり前。 やっぱり感動、エモーションは現場に来ないと分からない。伝わらない。 優れた醸造家は、遠い日本からワザワザやって来る皆さんを凄いと思っている。 何故なら、パリのワイン屋の何人が蔵までやって来るか、ほんの一部の人しか来ない。 皆、熱心に試飲して、一杯、勉強してもらいました。 しかし、フィリップ・アリエは素晴らしい人だ。 そして、本当に素晴らしいワインだ! こんな人が造るワインに携われるだけで幸せなとこだと思う。 2014年から2017年まですべてテースティングさせて頂きました。 もう、感動の連続でした。    Merci Philippe.   

8
Juin

ボルドーを超えたカベルネ・フランを醸すPhilippe ALIETフィリップ・アリエ -No.1

ボルドーに学び、ボルドーを超えたカベルネ・フランCabernet Franc。 フランスにはLes Gens de Metier レ・ジャン・ド・メチエとういう特別な超職人級の醸造家ばかりが属する組織がある。 各アペラッションで一人しか入れない。 フィリップ・アリエはChinonシノンを代表してこの組織に属している。 シノンの最高レベルの醸造家であることは間違いない。殆どの星付きレストランにアリエのワインが入っている。 ロワールでカベルネ・フランと云えば、クロ・ルジャールClos Rougeardがある。 ルジャールのフコー氏とフィリップは旧友の仲。 あのBernard’Nady’Foucaultベルナール・ナディー・フコー氏もフィリップ・アリエのカベルネには一目置いている。 10年程前は、フコー氏とアリエ氏、ヤニック・アミロ氏の3人でシャトー・マルゴーの古樽を共同購入していた時期があった。 つまり、この3人は、ロワールのカベルネをレベルアップするために切磋琢磨してきた代表する醸造家と云ってよい。 フィリップを支えるのは、トビッキリ明るく高笑いが得意の奥さんクロードがいる。 どちらかというと、寡黙な性格のフィリップ。黙ってやるべきことを黙々と遂行していくタイプ。 足して2で割ると丁度バランスがとれる。 そして、フィリップの体力の衰えをカバーして、新たなALIETスタイルを模索する次世代の ピエールがいる。 2世代が良いカタチ進んでいる。素晴らしいことだ。将来が楽しみで、嬉しいかぎりである。         

9
Jan

新春、感動のワイン Philippe ALIET フィリップ・アリエ(Chinon)

カベルネ・フランの美味しさに驚愕。 濃縮感がありながら涼しい果実味、爽やかな酸。 17年が過ぎているのにこの爽やかさを残している驚き。 こなれたタンニンの粒子の細かさ、まさにビロードのような舌触り。 17年の歳月をかけて石灰土壌のミネラルが熟成したやさしい旨味に感動! いいな。カベルネ・フラン! 今年はCabernet-Francに注目しよう。 この美味しさを、分かち合いたい。    

8
Fév

カベルネ・フランの名指揮者、フィリップ・アリエ垂直試飲開催!!

1月17日、パッション・ド・ヴァンの銀座事務所でプロ向けのフィリップ・アリエ試飲会を行いました。オーナーのフィリップ・アリエは1978年から祖父を手伝ってAOCシノン地区、クラヴァン・レ・コトー地区のドメーヌで栽培・醸造を始めた。一見して朴訥なおじさんの風貌なのだが、彼の手にかかれば、シノンもまるで別物になってしまう。シノンのトップシャトーにまで導いた、まさに見事な指揮者である。 <栽培改革とは・・・> 1985年に後を継ぎ、高品質なワインを目指した栽培改革が始まった。まず、除草剤等の化学物質の撒布を一切やめて自然農法に切り替えた。収穫量を抑える為に1本の木に残す芽は5個から6個にし、それ以外の芽は摘んでしまう。葡萄の生育中、芽かきや摘芯をして葡萄の旨味がアップするように、コツコツと丹念な農作業を続けたのである。 もちろん畑は全て自分の手で耕しており、収穫量は極端に落ちてしまうが、ワインの凝縮度を高めるためには欠かせない作業である。 <家族との共同作業> 1994年、南向きの斜面で粘土石灰質土壌である「コトー・ド・ノワレ地区」を手に入れたが、この畑はものすごい斜面で、作業が困難であった。フィリップは妻のクロードと2人でこの畑を植替え、徐々に改良していったのである。1996年には、別の畑に1haのヴィエイユ・ヴィーニュ(V.V.=古木)を取得し、99年にこれを2haに拡大した。現在のV.V.の畑は4ha、コトー・ド・ノワレは3haになっている。 <飽くなき探究心> 1年に2,3回ずつボルドーのグラン・クリュ畑を見て回り、熟成技術を見習い、より構成のしっかりしたワインをつくろうと試みた。幾度も失敗を繰り返したが、根気強く挑戦を続けて、徐々に収穫量を減らしていき、1993年、ついに樽熟成に耐えうるワインを完成させたのである。熟成に使用する樽は、以前はシャトー・マルゴーとシャトー・ラトゥールから買ったものを使用していたが、現在では自ら選んだ樽を使い、新樽はコトー・ド・ノワレに。その後の樽をV.V.用に使用している。 フィリップ・アリエ氏と妻のクロード 赤ワインの産地としてフランスで最北の地域にありながら、カベルネ・フランを100%使用した、熟したピュアな果実味を持った見事なワインを生み出している。野菜っぽさなどみじんも感じさせない豊かな果実味、緻密さは他に類を見ない域に達しているといっても過言ではない。 ************************************************************************************* レ・クラヴィエ・ヴィエイユ・ヴィーニュ ・Cuvée Vieilles Vignes フィリップ氏曰く「絹のように滑らかな、フレッシュで繊細なワイン」。豊かで混じりけのない果実の香り。若いうちからでも滑らかな口当たり。艶やかで旨味が前面にあふれている印象。余韻が実に上品である。 まろやかなぶどうができる古木から造っていて、フィリップ氏の手作業による見事な作品といえよう。 コトー・ド・ノワレ ・Coteaux de Noiré カベルネ・フランの見事に熟した果実味は特筆すべき!エレガントで豊かな赤い果実のアロマ。カカオ、ロースト香やバニラの風味が複雑さを出している。アタックはまろやかでスムーズな口当たり。驚くようなきめの細かさは他に類を見ないほど。ワインの構成がしっかり取れていてバランスがとても良く、10年の超熟タイプと言えよう。その素晴らしい味わいは、まだ若木ながら既にロワールの№1赤ワインの風格を見事に漂わせている。この土地最良の南向き斜面に植えたぶどうは、まだ若木ながら既にトップワインのワインを生み出している。今後更なる向上が大いに期待できる。 〜垂直試飲のコメントは以下の通り(ビストロ・ヴィヴィエンヌ 吉川ソムリエコメント)〜 シノン レ・クラヴィエ・ヴィエイユ・ヴィーニュ ヴィンテージ 1995 品種 カベルネ・フラン 熟成を感じさせる紅茶の香り。きれいな酸が後々まで続く。まだまだ若々しい印象。 ヴィンテージ 1996 品種 カベルネ・フラン ややベジタル、スパイス、ユーカリの香り。若々しい印象。酸が柔らかく、タンニンも滑らか。きれいな熟成をしている。 ヴィンテージ 1999 品種 カベルネ・フラン 力強い香りが特徴的。葡萄の完熟感がある。 ヴィンテージ 2000 品種 カベルネ・フラン 香りはやさしい印象。99年ヴィンテージよりはやや飲みやすいが、果実味がある為に、味わいに立体感がある。タンニンは滑らかな印象。 ヴィンテージ 2004 品種 カベルネ・フラン 果実味があり、カベルネ・フランの特徴がよく表現されている。余韻に柔和な果実味を感じる。 ヴィンテージ 2005 品種 カベルネ・フラン ジャムのような甘い香り、ユーカリ、樽のロースト香。果実味が強く、タンニンとのバランスがいい。酸もしっかりあり、余韻が長く続く。 シノン コトー・ド・ノワレ ヴィンテージ 1996 品種 カベルネ・フラン ベジタルな香りと、熟成から感じられる紅茶の香り。味わいに深みを感じる。 ヴィンテージ 2000 品種 カベルネ・フラン 全体的にバランスは非常に良く取れていて、エレガント。ヴィエイユ・ヴィーニュ2000と比べると柔和な酸味や果実味といった印象。 ヴィンテージ 2002 品種 カベルネ・フラン 熟した果実の甘い香り。きめの細かいタンニンでボリューム感を感じる。 ヴィンテージ 2003 品種 カベルネ・フラン ジャムのような甘い香りで、このワインの力強さを感じる。更なる向上が期待できる。 ヴィンテージ 2004 品種 カベルネ・フラン ベジタルだが複雑な香り。辛口なタンニン。全体的にやさしい印象。 ヴィンテージ 2005 品種 カベルネ・フラン 黒い果実の小さな粒を食べた時のような果実味。上品なロースト香。しっかりとした酸が後味を引き締めている。       ************************************************************************************* ドメーヌ・フィリップ・アリエのワインが買える店       ESPOAナカモト  〒154-016 東京都世田谷区弦巻4-2-25 TEL: 03-3426-0038  FAX: 03-3425-6429 (E-mail) masatoshi@wineya.net   ESPOAしんかわ  〒227-0063 神奈川県横浜市青葉区榎が丘13-10 TEL : 045-981-0554  FAX : 045-981-5344 (E-mail) shinkawa@msj.biglobe.ne.jp ドメーヌ・フィリップ・アリエのワインが飲める店 ビストロ・ヴィヴィエンヌ  〒104-0061 東京都中央区銀座4-13-19 銀林ビル1F TEL : 03-6273-2830  FAX : 03-6273-2831 ビストロ・ヴィヴィエンヌに関する情報はこちらをクリック!