7
Mar

日仏商事・ピカット光るミニ試飲会(銀座CPV事務所にて)

3月、CPV銀座事務所にて日仏商事の庄元さんが小粒でピリっと光る試飲会を開催。 東京の熱心なお酒屋さん、業務店の皆さんに来ていただきました。 今、パリのビストロで超人気のJérôme GUICHARD*ジェローム・ギシャールが勢ぞろい! 庄元さんが自らの足と舌で買い付けたワインばかりを揃えた。   Philippe JAMBON*フィリップ・ジャンボンの大親友であるジェローム。 ますます、ジャンボン化してきた。 ヨーロッパ全体の自然派ワイン人気沸騰の中、段々と品薄になってきたジェローム・ギシャールのワイン。 このチャンスを見逃さないように!!    私の大好きなルシオン地方のMATIN CALME*マタン・カルム。 雄大なピレネー山脈のカニグ山を見ながら、山からのエネルギーを吸収しながら育つ葡萄を仕込んだワイン達だ。 自然派ワインの宝庫、ロワール地方のアンジェからは、これまた、進化の真っ只中、話題のPhilippe DELMEE*フィリップ・デルメが試飲にでていた。 どれも、走り切っているワイン達だ。 静かに燃えるPASSIONの人、庄元さん。庄元さんのワイン選眼能力は凄い。 信頼のおけるプロフェッショナルな仕事人です。

10
Fév

Rapport General de Salon Vin Nature

2017年初頭の自然派なワイン見本市のレポート ≪L’Ireel, リレール(モンペリエ)≫ 恒例になった年はじめの自然派ワイン見本市、南仏のMontpellierモンペリエ市で3か所、ロワール地方のAngersアンジェ市の4か所で開催された。 この時期は、モンペリエでは一般ワインの見本市Vini Sudヴィニ・シュードや、アンジェではSalon de Loireサロン・ド・ロワールが同時開催されており、自然派ワインサロンはOff的な存在になっている。 世界のワインバイヤー達も、昨今の自然ブームの影響もあって自然派ワイン見本市にも顔を出す人が増えている。 ≪Les Affranchis , レ・ザフランシ(モンペリエ)≫ どの試飲会場も溢れんばかりの入場者で、自然派ワインの人気が世界的規模で広がっているが判る。 これだけ、世界のトップクラスのレストランが自然派ワインを取り扱っている昨今、ワインをビジネスにしている業者が自然派を無視し続けていくことは不可能だろう。これが世界の潮流になってきている。 ボルドーのグランクリュ・クラッセの蔵も、カリフォニアの有名ワイナリーも馬で耕したり、SO2の使用を抑えたり、まるで自然派ワインの蔵が実施してきたことをやり出した。 いいことだ! 地球にとっても、飲み手にとっても。 ≪Vin de mes Amisヴァン・ド・メ・ザミ(モンペリエ)≫ 自然派ワインの世界的規模の拡大は凄いものがある。 どの会場に行っても、世界中からワインバイヤーが来ていた。 北ヨーロッパの国、デンマーク、スウェーデン、オランダ、ドイツ、ベルギー。 北米からアメリカ、カナダ、アジアからも、勿論、日本、韓国、台湾、中国、 勿論、地元フランスからは、今は旬の著名レストランのシェフやソムリエ、パリのワインビストロのオ―ナーなど多くのプロフェッショナルが来ていた。 そして、いつも見る熱烈な自然派ワアイン愛好家ももれなく来ていた。 ≪St Jean , サン・ジャン(アンジェ)旧ルネッサンス・デ・アペラッション≫ 世界中の飲食業界が注目している中で、 ≪Penitentes, ペニタント(アンジェ)≫ 自然派ワインへの批判? 自然派ワインの一部の醸造家の一部の欠点だけを取り上げて、“自然派ワイン全体”を批判し続けている妙なワインライターがいる。フランスでは随分少なくなってきた。一般ワイン雑誌が自然派を美味しいワインとして評価している。 確かに、自然派ワイン見本市も、トビッキリ美味しワインは10%ぐらい。でも30%は普通に美味しいワインである。 残りのワインも、美味しいとは言えなくても、普通に喉を通る飲めるワインである。 しかし、一般ワイン見本市では、とても飲めないワインが90%、美味しいと思えるのは10%にも満たない。 どうしたら、こんなにひどいワインを造れるのだろう。と考えさせられるものが多い。 喉を通らないワインが存在する。 一般ワイン見本市でも 本当に美味しいワインは10%ほどである。 ここの事実が大切なところである。 これはどんな部門の仕事、いやスポーツでも芸術でも同じこと、凄いなーと感動するのは10%ぐらいでしょう。 自然派ワインが特別な訳ではない。プロとして美味しいワインを探す時、自然派だろうが、一般ワインだろうが、 妙な偏見、こだわりに関係なく、自分の舌で 探すのが当たり前の仕事。そう偏見なく。それがプロでしょう。 ≪Les Anonymes アノニーム(アンジェ)≫ 自然派ワインの造り手は、小粒で、畑を自分で耕して、地球や人間に少しでも害になるようなものを使用しないために、 一般ワイン造りよりも3倍の労力とリスクをおってワイン造りをしている。 自問しながら造っている人達が多い。だから、きっと将来おいしくなるだろうと予想できる醸造家もおおい。 私は徹底した現場主義者、現実の事実を大切にしている。自然派ワインなら何でも良しとはしない。 一般ワインの中にも、美味しいワインが沢山あるのが事実。 美味しいワインを造る醸造家がやっていることをみると、かなり自然派ワイン醸造家に近いことをやっている。 これも現場からみた事実であある。 ますます増えている自然派醸造家の中の、たった10%のトビッキリ美味しいワインと出逢う為に毎年 自然派ワイン見本市にやって来る。  ≪Dive Bouteille ディーヴ・ブテーイユ(ソミュール≫

3
Fév

BEZIERS – BEDARIEUX ベダリュー村

さあ、BEZIERS から山にむかって移動、FAUGERESラングドック地方の銘醸フォジェール村を超えると今日の自然派見本市のBEDARIEUXベダリュー村がある。今日は生憎の雨、晴れていれば外のテラスでやる予定だった。郵便局の横の建物で開催。田舎街にも関わらず多くの自然派ファンが集まってきた。 最も遠くからの参加のDomaine Gérard Schueller*ドメーヌ・ジェラール・シュレールのブルノ・シュレール*BRUNO SCHUELLERが入口の真正面に陣取っていた。2014,2015年と2年連続で収穫量が半分以下という厳しい状況の中、14年産を3CUVEESを持ってきていた。素晴らしく酸が乗ってスカットしたPINOT BLANC, RIESLING は最高だ。昨日、ブジーグ村で生牡蠣を3ケース買った。その牡蠣に合わせたい。   ブルノの横には、がっちりした体格のフィリップ・ヴァレット*PHILIPPE VALLETTEがいた。体格と同じようにパワフルなスタイルのシャルドネだ。MRムッシュ・ミネラルと呼びたくなる程ミネラリーな素晴らしいワイン質。 これも、カキに合わせたいシャルドネだ。   涙が流れそうになる程の醸造家が集合している。ルシオン地方からははLES FOULARDS ROUGES*レ・フラール・ルージュのJEAN FRANCOIS NICK*ジェン・フランソワ・ニックがいた。昨夜、飲んだSOIF DE MAL白の15産があった。何という爽やかな酸なんだ!これがルシオンの白!?本当に素晴らしいフレッシュさ。最近のジャンフランソワのワインは達人の域に入っている。繊細さ、酸、ミネラル感、何というバランスのとり方だろう。この白も牡蠣に合わせたい。 私の大好きなYOYO*ヨヨさんもジャンフランソワ・ニックと仲良く参加していた。この二人は一緒になってからあらゆる意味からも、私生活も仕事も充実している。YOYOさんのワインのスタイルもジャンフランソワ・ニックのワイン質に似てきた。素晴らしフレッシュ感がましてきた。その上、シスト土壌のミネラル感は本当に素晴らしい。YOYOさんのさっぱりした明るい性格がそのままワインのスタイルとなっている。 ちょっと遅れてAlain Castex*アラン・カステックがやって来た。かなり体がスリムになっている。最近、住むところのバニュルスの海からルシオンの山側に引っ越した。体重が減って、腰痛もなくなったとのことで健康そうなアランがもどってきた。主催者の一人でもあるAxel Prufer*アクセル・プリファーも嬉しそう。 レベルの高いジャズ演奏に驚いた。段々とミュージシャンも乗ってきた。チョット試飲を休んでジャズを楽しんだ。   大物醸造家に囲まれて若手も頑張っている。THOMAS ROUANET*トーマ・ルアネがいた。森に囲まれた素晴らしい畑を持つトーマ。4年目を迎えて品質も一段と上がって来た。濃縮感を保ちながらもビュバビリテ飲みやすさを備えている。マニフィック。   ルシオン地方は小規模でありながらPASSIONで溢れている若手醸造家の宝庫だ。DOMAINE RIVATON*ドーメヌ・リヴァトンのFrédéric*フレデリック・リヴァトンもその一人。ルシオン地方は海沿地区と山間部地区のふたつに分かれている。リヴァトンは山間部のラ・トゥール・ド・フランスと云う小さな村にある。100歳級の世界遺産級の葡萄木が沢山残っている。 土壌はシストだ。どんなに葡萄が熟しても酸、フレッシュ感を残してくれる。真っ直ぐなスカットしたミネラル感だ。リヴァトンの白 BLANC BECブラン・ベック14は古木のマカブ、カリニャン・ブラン、グルナッシュ・グリというまさにルシオン独特の品種構成。恐ろしいまでにシストの真っ直ぐなミネラル感がある。シスト・ジュースと云ってよい。赤のVIEILLES BOUILLESヴィエイユ・ブイィもシスト土壌の良さをタップリ備えた逸品だ。カリニャンとシスト土壌のマリアージは他では見られないスカットしたミネラル感が味わえる。 LE CASOT DES MAILLOLES*ル・カソ・デ・マイヨル ルシオン地方の海沿い地区を代表するのはバニュルス村だ。スペイン国境の小型ニースのような美しい海岸の村。バニュルスと云えばカソ・ド・マイヨルだ。昨年、アラン・カステックから引継いだJORDY PEREZ*ジョルディ・ペレズがいる。フランスのラグビー代表選手からの転身だ。あの過酷な急斜面の仕事は体力、気力の勝負だ。PASSIONだけでは務まらない。アランも体を酷使して、もうあの斜面での畑仕事は不可能だった。あの地中海が目の前に広がる夢の畑を引き継いでくれる若者を探していた。3年かけてやっと理想的な後継者が現れた。若くて体力があるジョルディだ。昨年はアランと共に研修のように学びながら造った。ジョルディの若さが表現された素晴らしい新バニュルスワインがこうして誕生。アランも丹精を込めたあのミティークな畑が継続してくれるジョルディの出現を心から喜んでいる。ワインも初年度から素晴らしい。カノ・ド・マイヨルのファンは世界中にいる。ジョルディは初リリースから大人気となっている。バニュルスを代表するYOYOさんも、『ジョルディのワインはアランが体力満々だった頃のニュアンスがある。』地元の自然派醸造家も皆で応援している。世界遺産級畑が無事に引き継がれた。皆で応援して行きたい。 DOMAINE LES HAUTES TERRES*ドメール・レ・オート・テールのジル・アザム。世界遺産のお城カルカッソンヌ城から近いLIMOUXリム村からはGilles Azam*ジル・アザムが参加。標高が高く、酸が残る特殊なクリマからかスカットした白、発泡のクレマン・ド・リムができる。比較的に価格も安目でキレの良い南の白は超重要な存在だ。まだ飲んだことがない人は是非一度試してほしい。これから暑くなる日本には欠かせないスッキリさがある。石灰岩盤からくる潮っぽさも和食にはピッタリだ。 LE TEMPS DES CERISES ル・タンド・スリーズ このベダリュ試飲会の主催者の人でもあるアクセル・プリファー。この二人、来週から待望の日本に行きます。タン・ドスリズのファンは日本にも多い。二人とも日本にいくのが夢だった。 日本の皆さんとワインをとうして巡り合って、交流できるのを本当に楽しみにしている。3週間ほど日本滞在の予定。東京、大阪、京都、福岡は行くようです。この顔を見たら声をかけてやってください。心優しい本当にいい人間です。彼の造るワインと一緒です。 4月10日(日)は東京で試飲会をやるようです。彼と一緒に楽しんでください。

13
Nov

Premiere soirée à TAIWAN

Rebecca a organisé une soirée avec Dominique DERAIN. Les Amateurs de Vins natures taiwanais sont venus pour rencontrer Dominique DERAIN. Malheureusement, faute de passeport, il n’a pas pu venir … ! Oh ! Dominique !? Finalement, tout le monde était content. On a bien dégusté, les vins de Derain et de Sextant avec une bonne cuisine. Ils sont très passionnés. Ils connaissent beaucoup de choses sur les vins natures et bio. Rebecca, dont sa boite s’appelle « C’est le Vin », est importatrice de vins natures. Elle a organisé “Buvons Nature“, dégustation de vins natures à Taipei (Taiwan). 台湾の自然派ワインを輸入しているセ・ル・ヴァン社のレベッカさんが、“ビュヴォン・ナチュール”と云う自然派ワイン見本市を台北で開催した。 Beaucoup d’amateurs et de professionnels du vin sont venus déguster . 台湾中の多くのワイン愛好家やプロフェッショナルな人達がやって来た。 […]

4
Nov

ロワールとジュラの試飲会

収穫が終わって醸造も一段落したこの時期からフランス各地で自然派ワイン試飲会が開かれている。 食の季節に突入した時期に、パリで開催、ロワールとジュラの醸造元が集まった。 自然派ワインの勢いは凄い。どこの試飲会も超満員状態だ。 遠くにノートルダム寺院がみえるセーヌ川の畔の会場。 会場内は物凄い熱気!! 私も知らない新人醸造家が多くいた。 どこまで新しい自然派が増えていくのだろう。 楽しみが、どんどん増えていく。 それぞれが皆違うスタイルを狙っている。 エッと驚くような造り、品種を栽培している。 もうAOPアペラッションなど気にしていない醸造家が多い。 この地方に、この品種、などと云う決まった発想がない人達が多い。 造りも、エッと驚くようなことを、平然とやってのける醸造家もいる。 流石、フランスだ! 進化のスピードが違う。 今までのワイン概念では説明できないものが多い。 頭を柔らかくして、ニュートラルな発想で試飲していく必要がある。 イタリアもスペインもポルトガルも、勿論、日本も進化している。 ワインの世界が本当に面白くなってきた。 今までのワイン概念で判断しようとすると、頭が膠着して拒否反応を示す人も多くなりそうだ。 自分のワイン知識、経験を一度白紙に戻すことも必要になるだろう。 今までの知識で判断するのでなく、目の前の現場から事実を一旦受け入れてから消化していく作業が必要になるだろう。 これからの動きが、面白い!

22
Oct

Festivin ワインフェア 新宿伊勢丹

今日・明日、新宿伊勢丹で地下2階でFestivin・フェアーやっています! 今旬のワインが勢ぞろい! フランスでの人気高い自然派ワインがラインアップされています! イーストライン会社の紀子様がワインの試飲会を開いています! これからの季節にピッタリな、爽やかでありながら心温まるキュベを試飲できます! フランスで試飲に出したら速攻無くなってしまうキュベばかり!是非足を運んでみてください!

1
Juil

今、スペイン自然派が面白い!!

今、スペイン自然派が面白い!!-NO1 6月末にスペインのタラゴナの美しいMONTBLANCモンブラン村にて大自然派ワイン見本市 H2Oが開催されました。場所はスペインの自然派の中心人物、ホアン・ラモ・エスコダさんの醸造所で行われた。 スペイン、フランス、イタリア、スイス、などから約70社ほどの醸造元が結集した スペインの自然派ワインの品質のレベルの高さには驚愕した。物凄い勢いでスペイン自然派ワインが進化している。 Degustation vin nature H2O chez Joan Ramod Taragona. 今回はClub Passion du Vin のスタッフKishoと参加。Kishoはスロバキアからバルセロナ、私は南フランスのモンペリエからバルセロナ、バルセで待ち合わせ。レンタカー会社のコンピューターシステムが故障というスペインらしいトラブルで約1時間半もかかってやっとレンタカーを借りられた。 いざTARAGONAを目指した。 高速道路をKISHOの運転で飛ばして1時間チョットで会場のあるMONTBALANCモンブラン村に到着。 モンブラン村に到着すれども全く試飲会場の表示がなく迷う事30分。やっと山の方角である事がわかり山を目指して走った。これまた迷う事30分、試飲会場の貼り表示が全くない。感 だけが頼りで探しまわっていると、山の麓の一角に車が多く駐車している建物を発見、昼過ぎに何とか会場にたどり着いた。 会場に入ると自然派ワイン好き達が目を輝かして楽しんでいる。陽の熱気でカリアンテ!カリアンテ !! 私は第一回目のH2O VEGETALにも参加した。 それと比較すると、参加している蔵元数も、来場者の数も一段と増えている。 来場者も海外のバイヤーも多かった。いつもこの種の試飲会場で顔を合わせるベルギー、オランダ、北欧のバイヤーの面々も来ていた。 会場は二つに分かれていた。一つはスペイン自然派、もうひとつはフランス醸造家とその他の国、と分かれていた。 何はともあれ、会場の雰囲気、空間が実に心地よいエネルギーに溢れていた。 PARTIDA CREUS パルティダ・クルーズ –NO1 スペイン自然派の品質向上には目を見張るものがはる。フランス自然派の中堅をはるかに超えるレベル到達しているワインが既に多く存在しているのには驚愕した。 フランスのトップクラと肩を並べる蔵元が幾つか存在していた。 その中でも、最も光輝いていたのは、PARTIDA CREUS パルティダ・クルーズ醸造だ。すでに世界中から引っ張りだこになっている。なかなかブースにも近づけない状態だった。 フランスのトップ・クラスと比較しても勝るとも劣らない高品質な液体を醸している。Club Passion du Vinスタッフの中でも、フランス産も入れて15年産の最も愛すべきワインの蔵元である。 ワインだけではない、マシモの人柄、やっている事、考え方、生き方すべてに感動の内容。 奥さんのアントネルのチャーミングで明るい人柄、屈託のない笑顔、人と接する時の自然な温かさ、こんな夫婦が世に存在していることに喜びを感じる程である。 今、私に最も愛すべき蔵は?と聞かれれば、私は躊躇なくこのPARTIDA CREUS パルティダ・クルーズの名を挙げる。 KISHOも会場に入ると真っ直ぐに、このブースに直進。 なんて、美味しいんだろう! スーと体に沁み込んでいく。 素晴らしい液体だ。 ホエ醸造 ここスペインでも多くの新人が全く別の職業から自然派ワインを造りだす人が増えている。地理と歴史の先生をやっているロージェさんも14年よりこの世界に参入。 オレンジの産地、ヴァランシア市の山間部の標高の高いところに3hの葡萄園を手に入れて自然派ワインを造り始めた。 子供の頃は山間部の段々畑一体が葡萄園だった。ここ10年間に殆どの葡萄園が引き抜かれて故郷の景色が全く変わってしまった。 ロジェは故郷で葡萄のある景色を再現したかった。自然派ワインの大ファンだったロジェは、迷わず自然派ワインを造り出した。彼はフランスの自然派が大好きであり、フィリップ・パカレ、ラングロールなどをスーッと入ってしまうワインが好み。柔道家でもあるロジェは日本が大好きだ。 ロス・コムン醸造 カタルーニャ地方の山の中に隠れるように存在する小さな村エル・モラール村で、ドンドン減少していく葡萄畑を何とか継続するように、村のお年寄りから畑を買ったり、借りたりしてbioに転換して再生している二人。 剪定が極をいっている、一本の木に一つしか芽を残さないものも多く、平均3つぐらいしか芽を残さない。 しばらくはこれを続けて、葡萄木が慣れて元気になるのを待つ、との事。長い長いスタンスで農業を考えている忍耐の二人。プリオラートの境界線上にも1ヘクタールを栽培している。 酸と果実味のバランスが素晴らしい。これから楽しみな コスタドール醸造 スペインでワイン造りに魅せられ、ワイン造りに限りを尽くすホアンさん。 溢れ出るアイデア、理想、浮かんだアイデアを実現すべく、体力、知力、精神力の限界までやってしまうホアン。5年間のミクロ醸造の研究を重ねて、2年前の14年に初リリース。 初年度から途轍もないワインを造り世界を驚かせた蔵元、 19歳の頃、カタルーニャ地方のラリー選手権で優勝、スペインのラリー選手権で3位になったことがある。何事にも、やり出すと熱中する性格、トコトンやらないと気が済まない。 フランス自然派ワインも飲みつくした。国境近くのゴビー、カソ・ド・マイヨルは勿論、ロワールのクロ・ルジャール、アルザスのクリスチャン・ビネールなど、酸がキッチリ乗っているワインが好きなホアン。 あまりにも、ショッキングなワインだったので翌日に訪問。凄い葡萄園だった。 110年を超す樹齢の葡萄。酸を残すため標高が高い理想的な葡萄区画ばかりを選別。 自分が選んだ葡萄区画を全部周ると300kmの距離になる。元ラリー選手、カタルーニャ山の中を走り回って見つけだした理想的な小区画を見つけて、所有者と交渉して借りてしまう。凄いスケールの人が現れた。スペインは面白い!! 今回は、スペイン自然派の品質の高さ、改良のスピードの速さに驚くばかり。ここではすべて書けませんが、数社は、心から震撼させられた醸造家が数人いました。情報交換が迅速にできる昨今、醸造家がトコトン広く深く追究するPASSIONさえあれば、もう国境はないという事がよくわかりました。フランスのトップ自然派醸造家が20年かけて造り上げたレベルまで、スペイン自然派が一挙に近づいている姿を見ることができた。時代の変化、世がますます小さくなって、国境が無くなってきているのを実感。まさにフランスの若手が一挙に凄いレベルにたどり着く現象がここスペインで同じことが起きている。皆さんに、これらの驚きのワインを近々に紹介していきたい。 チョット休憩に外へ出ると、日本から参加のラヴニールの大園さんも休憩していました。 大園さんはスロバキアからバルセローナに飛んでの参加。やる気満々の大園さん。 30度を超す暑さにチョットお疲れ気味。 フランスはバニュルスのブルノ・ドシェーヌも来ていた。いつもの如く自分のブースには殆どいないブルノ。持前の明るいブルノはここでも人気者。 フランス、ラングドック地方からは、ル・タン・ド・スリーズのアクセル・プリファーも参加。顔の広いアクセルはスペイン醸造家との交流も多い。 フランス、ルシオン地方から透明感のあるワインを醸すクロ・マソットも参加。家族全員で参加していた。 自然派発祥のボジョレからはデコンブ・ファミリーがやって来た。左端は通称KEKEケケ・次男のケビン、右端にドーメヌ・コクレ醸造を立ち上げた長男のダミアン・コクレ、どこまでも酸を伴って透明感があり気のダミアン。真ん中は新進気鋭のアントニー・テブネである。 やーよく試飲しました。200種類以上のワインを試飲しました。それでもすべては試飲できません。 舌が極限状態まできている。でも驚きのワインを発見した喜びで疲れは吹っ飛びます。 日本にすでに輸入されているものも多数ありました。 ひところの濃いだけのイメージのスペインワインは殆どありませんでした。どこも酸を残す造りになってきている。またまた楽しみが増えてきました。 嬉しいかぎりです。今、スペインが面白い!! カタルーニャの葡萄園に夕闇が迫る。SUN SET さあ、踊りが始まるとサンバの帝王、大園さんの出番だ。 スペイン、カタルーニャの試飲を終えて、一挙に地中海をめざした。TARRAGONAのニース、SALOUにて 二日間のワイン漬けから、やはりカタルーニャのもう一つの世界、地中海へ。 ワイン漬けの舌を地中海漬に。 グット冷えたビールが旨い。 何て、美しいんだろう!Magnifique !! SALOU. BARCELONA カタルーニャの首都はバルセロナ。 私の大好きな街だ。海と大規模な街が くっついている稀れな都市。 バルセローナのワインビストロと云えばBRUTALブリュタルだ。 店内に入ると、右側の壁一面にワインが並んでいる。 迫力の陳列。スペイン、フランスの自然派がずらりと並んでいる。 このスタイルとスケール自然派ビストロはフランスでも存在しない。 流石のバルセロナ。 ここでも大人気はPARTIDA CREUS パルティダ・クルーズのワインだった。 ソムリエに『君の好きなワインはどれ?』と質問すると、黙ってもってきたのがここのワインだった。 まずは、BB微発泡ワインで爽やかに乾杯した。 その後は、私が大好きなSMをやった。 スーと、体に沁み渡っていく。疲れた舌、体が癒されていく。次々とPARTIDA CREUSをやった。

4
Mai

DARD ET RIBO 日本登場20周年記念・東京試飲会

日本滞在記―SEJOURS AU JAPON , DARD ET RIBO 最終日 Dernier jour au Japon.. Seminaire a TOKYO DARD ET RIBO 日本登場20周年記念・東京試飲会 ダール・エ・リボのワインが日本に入って20年が経った。その20周年記念日本ツアーを輸入元の野村ユニソン社の主催で長野、名古屋、京都、大阪、神戸、東京で行った。今日は最終日の東京である。 野村ユニソン社の藤木さんが挨拶。今回のツアーの集大成がこの東京セミナー兼試飲会。 藤木さんの意向で少人数でゆっくりダール・エ・リボの二人と直接話せる規模のセミナーとなった。 Depuis 20 ans que Les vin de Dard et Ribo sont arrive au Japon. Rene-Jean et Francois ,c’est la premiere fois qu’il sont venues en tous les deux ensamble. Ils ont fait seminaire et degustation a Nagano, Nagoya, Kyoto,Osaka,Kobe, et Tokyo aujourd’hui. Francois a pris d’habitude de faire discour. 日本滞在記―SEJOURS AU JAPON , DARD ET RIBO Dernier jour au Japon.. Seminaire et Degustation a TOKYO C’est tres important de L’echange et contacte avec les conssomateur et restaurateur japonais. Pour quoi 2o ans ? Parceque ils cultivent la terre japonaise. […]

4
Mai

自然派ワイン見本市 LES AFFRANCHIS レ・ザフランシ2016 PARIS

自然派ワイン見本市-LES AFFRANCHIS レ・ザフランシ2016 PARIS 5月2日の月曜日、パリの中心地、日本食レストランの多いオペラ座に近いリュリー通りで開催された。45社の造り手がパリに集まった。週末のSALON RUE89に続いて連日のワイン見本市だった。月曜日とあって一般人は少ない。 パリのレストランは月曜日 が休みが多く。業務店、海外のバイヤー、などが多かった。 醸造元の中には土曜、日曜、月曜日と連日参加した蔵元もあった。 会場も幾つかの部屋に分かれての試飲会場であり、プロばかりのテースティングなので比較的落ち着いて試飲できたのが良かった。 NICOLAS CARMANS ニコラ・カルマラン フランスで最も寒い葡萄産地の一つAVEYRONアヴェイロン地方でワイン造りに挑戦しているニコラ。2003年に家系の実家があるアヴェイロンに戻りフィロキセラ以前に葡萄園があった山の斜面を開墾して復活させた。地元品種のFer Servadou フェール・サルバドゥを栽培している。ガメ品種は尊敬するマルセル・ラピエールの畑から貰ってきたもの。寒冷な産地だけにアルコール度数も11度、12度と低く、果実味が全面にでるマセラッション・カルボ醸造をやっている。標高も500メートルと高いために収穫は10月の中旬から11月と遅い。フランスの中でも最も遅い収穫の産地。自生酵母のみで発酵。 MAXIMUSマキシム 自然度が高く、アルコール度数11.50と軽くて、透明感、爽やかな酸、かつ果実味もあり上品さ深味すら感じる逸品。 MARC PENOT マーク・ペノ ムスカデでありながら途轍もなく美味しい白ワインを醸すマーク・ペノ。除梗なしのグラップ・アンティエールで低温にて一晩マセラッションする。『低温でしか働かない自然酵母が活動するんだ。』とマークは云う。それがこのマーク・ペノしか出せない特別なムスカデ果実風味のカギ。 この手法をマークはNUITAGE ニュイ・タージと呼んでいる。 どこまでも優しい、ソフトで旨味がのっている特別なムスカデとなる。この美味しさに世界中の自然派ワイン・ファンが気付いてしまった。 DOMAINE COQUELET ドメーヌ・コクレ 今、ボジョレで最も元気のあるファミリーはデコンブ・ファミリ。その長男のダミアンは独立してDOMAINE COQUELETドメーヌ・コクレを設立。設立と同時に世界中に知れ渡った。アメリカへの輸出が多い。真っ直ぐな果実味、濃縮感と酸が同時に存在するスタイル。トマトソース系の料理には抜群に合う。爽やかさと果実味が実に心地よい。モルゴンの銘醸畑、COTE DU PYコート・ド・ピはミネラル感が加わって深味もある。私の大好きなスタイル。 DOMAINE ROLS ドメーヌ・ロルス あのアメリカ車ロールスと同じ名前。ロルス兄弟はニコラ・カルマランと同じAVEYRONアヴェイロン地方にある。ニコラのところから更に山の中へズット入っていたCONQUE コンク村にある。中世からフィロキセラ以前までは葡萄栽培がされていた地方だった。ずっど途絶えていた葡萄畑を2003年よりコツコツと耕して、葡萄を植えて、中世の頃の葡萄園を再生させている。 約6hあり。山の中の寒い地方に6hの畑を再生した。シスト土壌である。Les Anciensレ・ザンシエンヌはメルローを除梗なしのグラップ・アンティエールでマセラッション・カルボ醸造させたもの、シスト土壌のスカットしたミネラル感とカルボ醸造からくる果実味のバランスがいい。シスト土壌のシュナン品種を醸した白、La Coccienelleラ・コクシネルは爽やかさとシストのミネラル感が素晴らしい。隣村の(決して近くはない)ニコラ・カルマランと仲良く肩を組んで進んでAVEYRONアヴェイロン地方を盛り上げている。 パリのワイン屋、名店Cave AUGEの切り盛りしているマークもやってきた。いち早く自然派ワインをパリに持ち込んだマーク。自然派ワイン初期の売れない頃の無名自然派を絶大なワイン消費市場のパリに積極的に紹介、販売した大切な人。どれだけの自然派醸造家が助けられたことだろう。 今でも、積極的に新しい醸造家を取り入れて、いつ行っても新しい発見をさせてくれるCave AUGEのマーク。相変わらずパワフルな人。 Laurent HERLIN ローラン・エルラン (BOURGUEIL) 2mを超す大男のエルラン。元コンピュター技術者だったエルラン。自然派ワインが大好きだったエルランは2008年に人生を変えることを決断。ワインを自分の手で造りたくなってボーヌのワイン学校に通う。そして2009年にロワールのBourgueilに醸造所を設立。ローランは自然を汚すような仕事はしたくないという信念があった。当然、最初からビオディナミ農法を採用。 2Hの畑から開始、今はブルグイユ最上の畑CLOSを手に入れて現在は6ヘクタール。 TSOIN TSOIN ツワン・ツワン ローランはグイグイ体に入っていくワインが好きだった。ブルグイユのカベルネ・フランを除梗なしのグラップ・アンティエールでマセラッション・カルボ醸造で醸した。まさに水のようにグイグイ飲める心地よい軽快で爽やかなワイン。 大男のローランがチョット寂しいそう。それもその筈、先週の寒波で、元気に芽がでていたのにマイナス4度で凍ってしまった。ほぼ全滅状態とのこと。ローランとって初めての試練の年となった。この後、どのくらい回復するかはまだ分からない。天から与えられたこの試練を受け入れてできる限りのことを尽くすしかない。これがワインを造るということ。厳しいけどこれが現実。頑張れローラン!! BON COURAGE !! Laurent !! 大きいローラン、今日はチョット淋しそうな顔をしている。それもその筈、先週の寒波で折角芽がでていた元気だった畑がマイナス5度となりほぼ全滅状態。ローランにとってここまで大被害は初めて。どこまで回復できるかは、全く予想がつかない。何とか少しでも回復できることを祈っている。試練の年が始まった。頑張れ!!ローラン。BON COURAGE Laurent !! Kebin DESCOMBE ケビン・デコンブ DESCOMBES家の末っ子ケビンも小さな醸造所を立てて独立。スタイルはデコンブ家の伝統風味を引継いでいる。つまり、よく熟した果実味と真逆のスカットした酸が同居しているスタイルだ。 ケビンが子供の頃から良く知っている。真面目で良く働く青年だ。 最近、チョット太って貫禄が出てきた。 マルセル・ラピエールからお父さんのジョルジュに継承、そして次世代のケビン、ダミアンへと自然派ワインの伝統がここモルゴン村で継承されつつある。 美味しいワインがまた増えた。素晴らしいことだ。 CHRISTIEN BINNER クルスチャン・ビネール アルザスでどこまでも優しい、ソフトなスタイルを醸しだすクリスチャン。日本にも多くのファンがいる。和食にはピッタリのスタイルだ。 ビネールのワインを飲むと、本当にワインは人に似ていると思う。 この優しさは間違いなく彼の性格そのものを表現している。 Mikael BOURGE ミカエル・ブルジュ 今回、ミカエルは所用の為に不在、代わりの女性がブースに。ミカエルの写真は昨年の試飲会時の写真。  控えめな性格の為、世にはあまり知られていなけど、私は昔からかなり高く評価している醸造家である。高品質の割には比較的価格が安目で超お勧めの蔵元である。何世代にも渡る農家で、ミカエルは2005年に自分の名前で蔵を設立。8h。ビオ栽培は2002年より、今はビオ・ディナミ農法を目指している。土壌が石英石、火打石などの石が多くあり、スカットしたミネラル感が素晴らしい。 La pente de Chavigny ラ・パント・ドゥ・シャヴィニ ソーヴィニョン・ブラン品種、グレープフルーツ風味の爽やかさ、石英石のミネラル感、地下層の石灰岩盤の旨味もあって暑い夏に冷やしてグイグイやりたい白ワイン。価格もこの品質にしてこの価格というバランス感覚が素晴らしいワイン。 Le petit Cormier ル・プティ・コルミエール 60歳のカベルネ・フランをミカエルが仕込んだもの。赤い果実フランボワーズ系の爽やかな果実味、 どこまでも優しいく柔らかなタンニン。石英石の小石からくるスカットしたミネラル感のある爽やかな赤ワイン。

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2016年、自然派ワインの爆発的な拡大!!

2016年、自然派ワインの爆発的な拡大 !! 4月30日、5月1日、PARIS SALON RUE 89 今年は、1月から毎週末、フランスの至るところで自然派ワイン見本市が開催されている。今週末だけでも3か所で大自然派ワイン見本市が開催されている。その中でも重要なのが2つ、シャブリのものと、このパリで開催されているLE SALON RUE 89である。約50社の生産者が結集。 フランス全土、イタリア、スペイン、スイス、ポルトガル、ギリシャ、南アフリカの国からの参加である。パリ中の自然派ワイン愛好家が集まるから、もう会場はごった返し。日本の満員電車なみ。普通のワイン見本市では年配の男性ばかりだが、自然派は若い年代層が多い。特に女性ファンが多い。スーと入ってしまう自然派ワインの透明感が受けている。 馴染みの醸造元から無名の新人自然派までバランスよく出店している。今日も大発掘があった。新人も竹の子の如くに増えている。 アルデッシュから古参ジル・アゾニと人気シルヴァン・ボックはトラックで一緒パリまで上ってきた。アルザスからは最近メキメキ腕を磨いているゲーシクト。 遠いルシオンからは人だかりでなかなかブースに近づけない人気蔵のクロ・マソットが参加。 そして西南部の新人女性など、またあらためて紹介したい期待の新人が多数参加していた。 自然派ワインはいったいどこまで増えていくのか? 最近の新人はどれもバランスが良く美味しい。

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自然派ワインの春の祭典 LA REMISE ラ・ルミーズ

畑仕事が本格的に始まる前に、大きな自然派ワイン見本市がARLESアルルの街で行われた。アルルと云えば日本の皆さんは“アルルの女”でご存じかと思う。ローヌとラングドックの境界に位置している南仏の街である。 70社程の自然派蔵が全フランス、イタリア、スペインから集まってきた。しかし、自然派の活況は本当に凄い! 1月から4月まで毎週の如くにどこかで、自然派ワイン見本市が行われている。普通のフランスワイン業界では、全くこのような見本市は存在しない。自然なワイン、ビオ・ワインの境界線も薄まっていきた。ビオ栽培家も自然な醸造を始めてきた。 つまり、自生酵母でSO2の添加も少ない醸造をやり始めた。これが当たり前になってきた。 グランクリュ・クラッセの醸造元まで、宣伝文句に“自然”というイメージを使い始めている。つまり一昔前のように新樽使用率100%というような宣伝文句が通用しなくなっている。“自然”というイメージの方が宣伝効果があるのだろう。世の中も変わってきたものだ。何はともあれ、除草剤や化学物質の使用が少なくなれば、地球の汚染が減少するのは良いことだ。ワインの本来のあるべき姿に戻りつつあるのはよいことだ。 ともかくルミーズ会場の熱気は凄い!!自然派の発展は違うスタードに入ってきた。これからが面白い。 フランスで頑張る日本人シェフも集まっていた。 左はリヨンの石田さん、右端はヴァランスのカシェットのMASAさん。中央はバニュルスの人気醸造家ブルノ・ド・シェーヌ。ブルノは自分のブースがあるのにも関わらず一日中会場内を闊歩して遊んでいた。今年は船乗りの様相で参加。食の街リヨンで日本人フレンチレストランシェフとして名を轟かせている石田さんは相変わらず重要な自然派見本市には家族全員で参加。カシェットのMASAさんは、近々に全面改装をしてカシェットの横に気軽に自然派ワインを飲めるワインバーを併設する予定。 ガンちゃんこと岩田さん、フランスではKOKIと呼ばれて愛されている。BEDARIEUX試飲会からルミーズに直行しての参加。 ガンチャンは今、サン・シニアンのBIO栽培・醸造家DOMAINE DES SOULIE ドメーヌ・デ・スリエ醸造で働いている。 毎日、畑仕事と醸造の仕事で体が更にガッチリして貫禄がついてきた。石田さんとの久々の対面で大喜び。 ガンチャンの夢はいつの日か自分でワインを造ること。 フランスにて自然派ワイン初期の時代から取り組んでいる面々が勢ぞろい。 今や、変化の速い自然派ワインの世界、重要な変化を見逃さないように 世界中のバイヤーも集まっていた。 勿論、パリの老舗・自然派ワイン・ビストロ“VERRE VOLEE”のシリルもやってきた。 同じくパリの自然派ワイン屋の老舗かーヴ・デ・パピーユの面々もやって来ていた。 元TABLE DE CHANTRE時代にボジョレの自然派の元祖マルセル・ラピーエルなどと共に自然派をレストラン経営者として支えてきた重要人物、 現在はRESTAURANT ALONSOのジェラールもやってきた。まるで自然派ワインの初期から取り組んでいる面々の同窓会のようだった。 スペインのバルセロナで自然派ワインBISTO,ワイン屋L’Amima del Viをやっているフランス人のBeoitブノワとユリアもやって来た。 3年前始めた頃は自然派ワインの販売に大変に苦労していた。今やスペインも自然派ワインが浸透してきた。一カ月前にはバルセロナで自然派ワイン見本市が開かれた。ブノワのこの笑顔で景気を図れる。 つい最近まで、パリのモンマルトルの丘の上で超人気ワイン・ビストロ GRAND 8を経営していたカメルも来ていた。今はやや休養中のカメル。深夜遅くまで客を相手に連夜飲み続けた疲れが溜まっていた。ゆっくり休養してあとは、あのカメルのことだから、また素晴らしいことをやってくれるだろう。 NICOLAS CARMARANS ニコラ・カルマラン 日本からも、ビストロ、レストランで働く若手の人達が来ていた。フランス中央部の山中の寒冷な土地で、素晴らしく軽快でエモーションを感じるワインを造るNICOLAS CARMARANSのワインを飲んで感激。透明感があってスーット体に入っていくスタイル。元パリでヌーベル・メリーと云うワインビストロをやっていたニコラ。自分の地元に戻ってフィロキセラ以前に栽培されていた畑の復活に人生をかけているニコラ。ガメ品種の葡萄苗木は尊敬するマルセル・ラピエールの畑から貰ってきた。 自然派ワインの進化!! バランスのとり方が多様化してきた。 自然派ワインも明らかに進化している。 これだけ多くの醸造家が集まると、大きく動きつつある傾向が分かる。自然派ワインは“果実味系”と“薄旨系”タイプのスタイルが主流だった。 今、その主流から脱皮しつつある醸造家が増えている。。 REMISEルミーズの象徴でもある綱渡りのバランスのとる位置が多様化してきている。 造りの変化、多様化がある。今まで、ルミーズに来る醸造家の殆どは、除梗をしないグラップ・アンティエールのセミ・マセラッション・カルボ醸造が主流だった。その造りが本当に多様化してきた。その変化の理由は、まず第一に自然派ワインのファンが急増したことにある。色んなタイプを好む愛好家が増えている。 薄旨スタイルに、やや飽きている、こともある。 みんな同じ顔のワインではつまらないと思う自然派ワイン・ファンが増えつつある。第二の理由として、造っている本人達がやや飽きつつある。もう一つ違うものを追究してみたいという醸造家が増えている。この辺の事情はFACE BOOKでは書ききれないので、また別の機会か違う媒体でご説明したい。これからも自然派ワインを楽しみたい人達にとっては重要なポイントになるでしょう。 DOMAINE DE L’ESCARPOLETTE レスカーポレット イヴォさんも元気に参加。2009年に始めて、今年で7年目になるイヴォさん。ラングドックの北、アルザック大地にある真っ白な石灰岩岩盤の土壌。7年を過ぎてテロワールを熟知してきた。イヴォさんはボルドーのCH-DU PUYシャトー・デュプイとJEAN-MARC BRIGNOTジャンマールク・ブリニョから自然なワイン造りを学んだ。イヴォさんは云う『自分はこの二人のような造りしかできない。』この二人の造りを南仏のミクロ・クリマに調和させたイヴォは凄い。イヴォのワインには、南仏とは思えない酸が常にある。 ESCAROLETTE BLANC エスカーポレット白 酸と石灰岩盤からくる潮っぽい旨味が素晴らしい。ムスカ、テレブレ、テレ、グルナッシュ・ブラン、グルナッシュ・ノワールで醸す絶品白だ。  JEU DE MAINSジュー・ド・マンはサンソー100%で造る果実の爆発のようなワイン。 まるで葡萄ジュース。旨味ののっていてスーっと入ってしまうワイン。 LES VIELLES レ・ヴィエーユはカリニャンの古木100%のワイン。造りは最近の自然派醸造家が頻繁に取り入れているグレーン・アンティエール醸造である。 除梗はするがフラージ(破砕)は一切しない。葡萄の粒が潰れていない丸ごと粒がそのまま発酵槽に入る。つまり粒内で酵素が働きマセラッション・カルボのような現象が起こる造りである。 最近、この造りをする醸造家が増えている。 LA ROCHE BUISSIERE ロッシュ・ブッシエール 南ローヌ河の左岸山の上FAUCONフォコン村に18Hの畑。畑も標高が高く、もうアトワーヌ・ジョリーのお父さんの代から続くビオ栽培で葡萄の根っ子が石灰岩盤土壌を打ち破って地中深く伸びている。だから南ローヌ強い太陽を浴びても常に酸が残るようになった。今日、アントワーヌは畑仕事、いつも元気な奥さんのローランスが担当。皆がローランスのところに集まってくる。 PETIE JO プティ・ジョ グルナッシュ70%、シラー30%。粘土石灰土壌、除梗して、破砕しない葡萄粒丸ごとのグレン・アンティエール醸造。もう爽やかで透明感もあってスーと入ってしまう心地よいワイン。 SYLVAIN BOCK シルヴァン・ボック 今、フランスで最も自然派醸造元同志のチームワークが良いアルデッシュ地方。マゼルで働きながら、2010年にマゼルから畑を借りて独立。ここ2,3年前よりグングン腕を上げてきた。もともと白は透明感もあって美味しかった。最近、除梗なしのセミ・マセラッション・カルボ醸造で醸す赤が大変美味しくなった。 透明感ができた。土壌に慣れてきたのだろう。酸も残ってグイグイいける心地よいワインになった。 ここ近年、アルデッシュでは最も品質が素晴らしくなった醸造家の一つ。お見逃しなく。 MYLENE BRU ミレーヌ・ブリュ 今、ミレーヌはオーストラリアに行っている。南半球は今収穫と醸造が行われている季節。ミレーヌは知り合いの蔵でワイン造りをやっている。 今日は、お母さんに代わって娘、レアちゃんが来ていた。彼女は今、ソルボンヌ大学の学生。お母さんとそっくりな風貌、まるでコピーしたようだ。 ミレーヌは子供の時からの夢であったワイン造りを、PASSIONで実現した女性だ。南フランスのラングドック地方、コルビエールの醸造家の娘だった。 醸造家になる夢を家族に反対されて、パリでワイン学校の先生をやっていたが、数年前に我慢できなくなり、自分の夢を実現する為に子供達を連れてラングドックに戻ってきた。ペゼナスとモンペリエの中間に故郷のコルビエールにそっくりの畑を見つけて、あらゆるオブジェクション壁を乗り越えて、醸造元を立ち上げたPASSIONの女性だ。 LADY CHASERA レディー・シャスラ シャスラ品種から ミレレーヌが醸すシャスラは優しく、酸の代わりにミネラル感でバランスをとっている。白。石灰土壌のミネラル感が強く、畑の隣村のブジーグ村の牡蠣に合わせると完璧だ。

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DEGUSTATION JEU DE QUILLES – OFF DE Grands Jours de Bourgogne

DEGUSTATION JEU DE QUILLES – OFF DE Grands Jours de Bourgogne                          フィリップ・パカレが小試飲会JOU DE QUILLEを開催 毎年、この時期にブルゴーニュ・ワインのイベント、GRANDS JOURS DE BOURGOGNE,グラン・ジュール・ド・ブルゴーニュが開催されている。今年はPhilippe PACALETさんが個別にOFFの小さな試飲会“JEU DE QUILLE/・ジュー・ド・キーユ”を開催しました。 13社の蔵しかいない小さな試飲会。 場所はボーヌ駅の近所にあるパカレ醸造の蔵で行われた。 会場の蔵の中は,超満員状態。フィリップ・パカレの人気は凄いのもがある。世界中からバイヤーが集まっていた。パカレが醸すピノ・ノワールは独特のパカレ・ピノ風味がある。世界中のピノ・ノワールファンを魅了している。 DOMAINE LA COTE ドメーヌ・ラ・コート パカレさんと親しくしている蔵元ばかりが集まった。遠くはアメリカのカリフォルニアから美味しいPINOT NOIR を醸すLA COTEが特別参加していた。 ピノの木苺風味が心地よく、太陽を思わせる膨らみもある。石英石の岩盤土壌からくるヴィーフなミネラル感が酸と一緒になってしめてくれている。素晴らしいピノ・ノワールだ。 CHANTEREVES シャントレーヴェ 日本人女性、ボーヌでワインを醸すKURIYAMA TOMOKOさんも参加していました。昨年からグラップ・アンティエール除梗なしの造りに変えたとのこと。やさしいピノ風味が素晴らく上品なスタイル。女性的なエレガントさ、私の大好きな典型的なピノノワール。 短時間でこの品質にたどり着いたTOMOKOさんに拍手を送りたい。 CHRISTOPH PACALET クリストフ・パカレ フィリップ・パカレとクリストフ・パカレは従兄同士、それもかなり濃い従兄、お互いのお父さん同士、お母さん同士が兄弟である。彼らのお母さんはマルセル・ラピエールの妹である。幼少時代はモルゴンで一緒に暮らしていた時期もあり兄弟のような関係だ。今年から新登場のSAINT AMOUR サン・タムールが素晴らしかった。15年産の共通の特徴は、太陽が強かった年で良く葡萄が熟している。ブラインドではグルナッシュと間違えるほどの濃縮した果実味がある。 17:00から始まったこの試飲会、時間が経つ程に人が集まってきた。他の試飲会を周り終えた各国のバイヤーがやって来た。今や世界中のブルゴーニュファンの間で注目されているPhilippe PACALETである。また、パカレが選択した醸造元にも興味があるのだろう。 私も良く知っているデンマークのインポーターも来ていた。北ヨーロッパも自然派ワインが大人気でグングン伸びているとの事。嬉し限りである。自然派を取り組んでいる人達は皆、仲間である。 レストラン・ノマとも仕事をしているとのこと。ノマが閉まってしまう前に、6月に一緒に食べに行こうとクリストフ・パカレと約束をした。勿論、彼らが予約・同行してくれるとのこと。 リヨンのEN METS FAIS CE QU’IL TE PLAIT,日本人シェフの石田さんも参加 レストランやビストロ業者も集まってきた。リヨンの日本人シェフの石田さんも奥さんのキムさんと参加していた。 今日は特別に臨時休業してきたとのこと。 石田さんの店、EN METS FAIS CE QU’IL TE PLAIT,は自然派ワインの品揃えでは定評がある。そして石田KATSUMIさんの料理は 本当に美味しい。力強さと繊細さの両方を備えた料理だ。 私はリヨンに行くと必ずよる店だ。 もうファミリーの様な存在。 ブルゴーニュを代表する醸造家の一人Philippe PACALET PHILIPPE PACALETは ピノ・ノワールをブルゴーニュのテロワールごとに忠実に表現する数少ない醸造家。パカレのブースはいつも人だかりでなかなか近づけない。彼のピノ・ノワールとブルゴーニュのテロワールの研究はプリューレ・ロック醸造時代から27年間続いている。 その間に地球の温暖化からくるクリマの変化は、彼にとっても醸造段階において多くの変化をもたらした。 常にパカレ独特のピノ風味、パカレ・ピノ香と云ってもいい独自の果実味がある。優しいタッチの尖った部分とか角張った部分が全くない穏やかなパカレ・ピノ風味がある。 パカレのワインは、若くしても美味しい。でも時間を経って熟成した時に出てくるミネラル感がホントに繊細で素晴らしい。本当にブルゴーニュのテロワールの違いが全面に表現されてくる。 世界中のブルゴーニュファンがその事に“気づき”だした。フィリップ・パカレの真価が判り出した。 段々、日本に回って来なくなる時が来るのではないか、とチョット心配になる。 フィリップ・パカレは自分が育った自分の原点でもあるボジョレに畑を買った。MOULIN A VINである。 ブルゴーニュのグランクリュ畑と同じ手間暇をかけて醸したPACALETのムーラン・ナ・ヴァンは 一飲の価値あり。マニフィックMagnifique としか言いようがないガメがある。 『ピノ・ノワールとガメは従兄同士のような存在なんだ。』とパカレは云う。彼のムーラン・ナ・ヴァンにはピノを感じさせるものがある。 DEGUSTATION JEU DE QUILLES 2次会 2em parti- OFF DE Grands Jours de Bourgogne テースティングの後は、勿論、一緒に食べて飲んで歌っての懇親パーティー !! フィリップの奥さん、モニカさんが大活躍。試飲会場の進行、二次会の懇親パーティー、料理の進行、一人5役をやりこなす頑張り屋さん。 シャイで無口なフィリップに代わって場を盛り上げて、ブルゴーニュ独特のラーラーラララララーラ、ラララの唄を歌うモニカさん。 フィリップ・パカレの思い。 参加醸造元にとって、この情報交換の時間帯は大きな意味がある。 普段、孤立して栽培、醸造に集中している醸造家にとって貴重な情報を得る絶好の機会なのである。先輩醸造家やクリマの違う醸造家との会話が、大きなアドバイスや問題解決ヒントになることが多い。人と交わることで新らたなものが生まれていく。皆が良くなっていく。もっともっとワインが美味しくなっていく。いい流れを造っているPHILIPPE PACALET. ブラヴォー 。 太っ腹のフィリップさん、Marcel LAPIERRE本人醸造の最後のミレジム2009年のマグナムを開けてくれた。もう世間では見つからないワインだ。皆、大喜びだ。 一番喜んだのはChristophPACALETだった。 So2添加ゼロのワインでも、全く問題なく熟成する。健全な葡萄だけを仕込んだワインは果汁のエネルギーが違う。So2を必要としていない ガメが熟成するとピノッテしてくる。09もほんの微かにピノ風味が出ていた。 でももまだ若々しかった。私も久々に飲む09だった。 […]

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若手自然派 EN JOUE CONNECTION アンジュ・コネクション試飲会

年末恒例の試飲会。アンジュ・コネクションが12月12,13日の週末に開催された。ANGERSアンジェの街を中心に点在する若手自然派醸造家、約20社で形成されている自然派グループである。年に数回試飲会を開く。 また、若手は金銭的に余裕がなく農機具も思うように購入できないのが現状。そこで、このグループでは農機具を共同で購入して数社で共同使用したり、農繁期にはお互いに農作業を協力し合いながら行うという若手アソシエーションである。 ロワール地方のアンジェ地区は自然派醸造家同志の横の関係が素晴らしく結束してる。こんなに理想的にまとまっている地方は少ない。 若手の次世代型の自然派醸造元が多く育つアンジェ EN JOUE CONNETION、このグループはオリビエ・クザンの息子バティスト・クザンが中心となって形成された。バティストは20歳の時に一年間日本に滞在したことがある。銀座のヴァンピックルに半年、大阪のパッション・エ・ナチュールで半年修業した。自然派の初期段階の時、日本が自然派を支えたこともよく知っている。日本通である。 アンジェ地区の自然派と云えばオリヴィエ・クザン、マーク・アンジェリ、ルネ・モスという古参の醸造家達が今の自然派を築いてきた。 彼らと云えども、当初は自然ワインを造る為の、自然栽培や自生酵母だけで、SO2無添加での醸造を手探り状態でやっていた時期があった。 揮発酸の異常な上昇やお酢になってしまったり、多くの失敗を重ねてきた。 昔はビオ香と云われたり、やたらと臭いワインが多くあった時代だった。 そんな痛い失敗を繰り返してきた。そのお蔭でやっと現在は、クリアでスーット体にしみわたっていく自然派ワインを確信をもってできるようになった。 自然派の造りが安全にできるのが当たり前の世代の出現 最近の新人は、古参のところで研修をしたり、失敗をしないで造る方法を継承して、最初から当たり前の如くに自然派ワインを造ることを知っている世代である。 最初から、自然派ワイン造りで、やってはいけない事、気をつけなければいけない事を熟知している。これは凄いことなのである。 コート・ド・レイヨン近辺、朝の恒例風景の霧 前日の12月11日にアンジェの街に着いていた。この種の自然派試飲会は午前中が勝負だ。特にアンジュは自然派ファンが多い。午後になると会場が人で溢れて、ブースの前までたどり着くだけでも時間がかかる。だから10時の開場前には入ることにしている。ホテルを駅前にとった。昨夜は自然派ワインビストロでチョット飲み過ぎた。まだアルコールが若干体内に残っている。自然派ワインばかり飲んだから二日酔いはない。心身ともに快調である。残留アルコールで勢いがついている。 アンジュの街から南に車で移動した。コート・ド・レイヨン地区に近づくと霧が濃厚になってきた。秋冬、この辺では毎朝の如くに霧が発生する。この霧のお蔭で貴腐菌が発生する。コード・ド・レイヨンと云えばキリっとした酸を備えた貴腐ワインが存在する。レイヨン川の湿気のお蔭だ。SO2添加の少ない甘口の自然派貴腐ワインは最高に美味しい。すべてはこの霧のお蔭である。 今回はパッション・ド・ヴァンの若手キショとやって来た。アンジェ駅でレンタカーを借りてキショの運転でやって来た。アンジェの中心から約20分程で小さな村RABLAY SUR LAYONラブレイ・シュール・レイヨン村に着いた。コート・ド・レイヨン地区のど真ん中の村である。会場は村の公民館だ。 さあ、戦闘開始だ。入場料10ユーロを払って会場に入った。 10時キッチリに着いた。まだ、すべての醸造家が来ていない。時間に真面目な醸造家だけが準備をしていた。これを見ただけで醸造家の性格がよく分かる。 几帳面な醸造家は時間にキッチリと来て、もう試飲準備が完了している。 これだけでも、ある程度のワインのスタイルは理解できる。 気の早い入場者が何人か来ていた。 自然派の宝庫・アンジュに新しい風! STEPHANIE ET VINCENT DEBOUTBERTIN*ステファニー・エ・ヴァンサン・デブベルタン ノルマンディー出身の二人、ヴァンサンとステファニーはパリの大学時代に出会って以来ずっと一緒。ヴァンサンはエネルギー関連の研究をして風力エネルギーの仕事をやっていた。二人とも自然が大好きで自然の中で働く仕事をしたかった。自然派ワインが好きだった。特にスーット入ってしまうスタイルのアンジュのワインが好きだった。マーク・アンジェリーやオリビエ・クザンの元で研修した。そして2012年にワイン造りを決意して醸造元を設立。 3ヘクタールの小さな畑を庭園の如くに丁寧に世話をしている。 最初からビオ栽培。多くの若者のように、自然環境を壊したり、飲む人達の健康を害するようなワイン造りをしたくなかった。自然栽培・醸造が最初から当たり前の世代である。マーク・アンジェリーやオリヴィエ・クザンなどの諸先輩が切り開いた自然派の造りを継承して、普通のワイン造りとして当たり前の如くに自然派ワインを造る世代の自然派が多く誕生している。その優等生がこのデブベルタンである。初リリースか素晴らしい品質のワインを造っている。 1-L’AUNIS ETOILE オーニ・エトワール ★★★ スーット体に入ってしまう果実味と軽やかなワイン。今、ピノ・ドニス品種が自然派ワインファンの中で静かなブームとなっている。マサル方式の55歳の大きめの葡萄房からは果実味タップリの軽やかなジュースが絞れる。盆栽のように世話をして12ヘクリットル/Hに収穫量を抑えるとシスト土壌のミネラル感がスカッとした透明感を演出してくれる。自然酵母でセミ・マセラッション発酵。3~5年の古樽で12か月のシュール・リ状態で熟成。オリの旨味がワインに溶け込んでいる。 2-ACHILLEE アシレ 25歳のシュナン品種。リオリットと呼ばれる堅い石の土壌。シストのような真っ直ぐなミネラル感を演出してくれる。キリっとした酸の中にソフトな果実味。古式の垂直プレスでゆっくり搾ると優しいタッチに仕上がる。自生酵母発酵。そして、古樽で1年のシュール・リ熟成。オリの旨味がワインに溶け込んでいる。フィルターなし、SO2添加なしの超自然なソフトな優しいタッチの白。 3-LE SALTIMBANQUE 14  ル・サル・タンバンク 14 樹齢60歳のソーヴィニョン品種100%。14年は7,8月と天候が曇りがちで湿気が多かった。しかし、9から10月にかけて晴天が続き一挙に葡萄が熟した。5~8年の古樽の中で自生酵母発酵、そのままシュール・リで樽熟一年間。熟したモモ風味の甘味もあり、シストのスッキリ感が抜群。 自然派ワイン造りに無我夢中の女性CHARLOTTE BATTAIS *シャルロット・バテ ブルターニュ地方出身のシャルロットは、偶然にアンジェの葡萄園にたどり着き自然派ワインに巡り合って、この世界にのめり込んでいった。アンジェの自然派醸造家達の人間的な繋がり、助け合う姿に感動。自分もワイン造りに人生を賭けたかった。 2008年にマーク・アンジェリーの援助で100歳の古木シュナンの畑を借りてスタートした。今はその畑も返し、セレクション・マサルの100歳のグロロ品種0.5ヘクタールにすべてを賭けているシャルロット。0.5ヘクタールだけでは生活が成り立たない。勉強も兼ねてオリビエ・クザンのところで働いている。自分の造るワインに対しては一切妥協はしない。自分の納得しない内は絶対に出荷しない。 1- LE PONTAIL 12 ル・ポンタイ 12 赤 12年は太陽が穏やかだった。11度前後の軽やかなワイン。除梗なしの葡萄房丸ごと発酵のセミ・マセラッションカルボ醸造。勿論、自生酵母のみ、ピジャージを2回ほど実施。SO2は一切いれないナチュール。醸造は自然に任せる、強制的なテクニックは一切しない。12年は残糖が残り、アルコール発酵に3年を要した。15年の10月に瓶詰。500本のみ生産。 2 – LE PONTAIL 14 ル・ポンタイ 14 赤 14年も太陽が少なかった年だ。アルコール度数も11度と軽快で、キレイな酸が心地よい。 自生酵母、セミ・マセラッションカルボ醸造、SO2はゼロ、ゼロ。超ナチュレルな造り。 ロワールで太陽が少なかった年の赤は、果実味を残すか、マセラッション・カルボ醸造のメリットを出してほのかな果実味があればキリっとした酸も生きてくる。500本のみの生産。 アンジュの若手の中心 BAPTISTE COUSIN *バティスト・クザン お父さんのオリヴィエ・クザンも若い時に自家製のヨット船で世界中を周っていた。長男のバティストもそれに負けじと日本にも1年ほど滞在、南米と世界中を周って地元アンジェに帰ってきた。 日本にいた時は単に若いフランスの若者という感じだったけど、最近のバティストはキリっとしまって責任感ある自然派をリードする醸造元当主という威厳のようなものが備わってきた。お父さんのオリヴィエ・クザンは醸造が終わっると半年間はヨット船で世界中を廻る旅に出てしまう。一部のカベルネ・フランの畑だけを残して、すべてバティストが引き継いで独立。LE BATOSSAYル・バトセを設立した。 造りはオリヴィエ・クザンから引継いだ。 その上に、バティストの感性を載せて 独特のスタイルを築いた。会場でも超人気ブースだった。なかなか近づけない。 1- PIED ピエ2014 ・白ワイン シスト土壌の60歳のシュナン品種100%。収穫後グラップ・アンチエールと云われる葡萄房丸ごと発酵で4日間タンクで醸し。その間ピジャージなど一切手を加えない。この醸し期間に皮を柔らかくし、ゆっくり時間をかけてスムーズにプレスができる。上品なジュースが絞れる。 (プレス機は彼の曾祖父から代々受け継げられた垂直型)プレス後、再びタンクに入 れ一カ月間アルコール発酵。・アルコール発酵が終る少し前に樽入り。アルコール発酵の最後とマロラクチック発酵を樽で行う。1年間の樽熟成。主に6-7年の古樽。この年は500Lの2年樽も二つ使用。2015年11月に瓶詰め。・2014年は湿気の多い年で色んな面で苦労した。特に時の選果作業が大切な年。約2000本生産 2- MARIE ROSE マリー・ローズ 2014 ・ロゼワイン 23歳のグロロー・グリ100%。土壌は主に「リモン」質土壌に粘土が混じっている。石灰は少ない。 リモンはシルトのこと。粘土と比べて粒が大きくミネラル感をワインに与える。 ・この畑からは二つのキュヴェが生まれる。第一回目の収穫がパペット・ナットになる。酸を含んでいて微発泡ワインには完璧。もう少し葡萄を熟させて、遅い第二回目の収穫がこのマリー・ローズ。 ・収穫後タンクで7日間、葡萄房丸ごと発酵と醸し、その後、・プレスしてタンク入れ、タンクで6カ月間発酵に熟成。4月に瓶詰め。なんとアルコール度10.5と軽やかで超飲みやすいワイン。 ・2014年は湿気が多く、葡萄がかなり傷んでたり腐っていた。選別作業がすごかった。 ・おばあちゃんのように優しいワイン。感情たっぷりでバラの香りがする軽いワイン。 ・このキュヴェは生産量が少なくまだ日本に行ってない15年からは量が増えたため日本行きも可能? 3 – PUPPET NAT パペット・ナット 2014  白微発泡ワイン ・23歳のグロロー・グリ100% マリー・ローズと同じ畑。つまり土壌も同上。 同じ畑の葡萄を酸がまだ残っていて糖度があまり上がっていない第1回目の収穫を使用。 アルコール度を上げないためと、発泡ワイインに大切なフレッシュさを表現させるには酸味が必要、 適度な酸を残す為に早めに収穫する。10月の頭に収穫。・2014年は湿気が多く、葡萄がかなり傷んでたり腐っていた。選別作業がすごかった。 収穫後ダイレクト・プレスしタンク入れ。 ・発酵が始まって3週間後の糖度リッター20グラム辺りに 瓶詰め。・6カ月間瓶で二次発酵。・3月にデゴルジュマン。 4 – DYNAMITAGE ディナミタージュ 2014 […]

13
Nov

Amis Buvons *アミ・ビュヴォン*友よ、飲もうよ

先日の記事に続き、パリでは最近毎週月曜日に試飲会が行われています。 今回は,毎年Kévin*ケヴィンのレストラン、Autour d’un Verre*オトゥール・ダン・ヴェールで行われている « Amis Buvons *アミ・ビュヴォン*友よ、飲もうよ» の試飲会に顔を出してきました! 久しぶりに飲んだGérard Oustric*ジェラール・ウストリックさん、Le Mazel*ル・マゼルの2013年は、前に比べてより飲みやすくさわやか。 これは醸造法を全てマセラシオン・カルボニック(ブドウを破砕・徐梗せずに房をまるごと醗酵タンクの中に入れること)に変えたからだそうです! Planet*プラネット2013(カベルネ・フラン)や Briand*ブリアン2013(グルナッシュ)はフルーティでグイグイ飲めてしまい、 Raoul*ラウル2013(カリニャン)はとても繊細でエレガント。このキュベは一押しです! ≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈ 次は、全キュベをマセラシオン・カルボニックで行っているLe Temps des Cerises*ル・タン・デ・スリーズ、Axel Pruffer*アクセル・プリュファーのワイン。 La Peur du Rouge*ラ・プール・ドゥ・ルージュ2014(赤が怖い)はマセラシオンをしたシャルドネを使用。 『今回は収穫を2回に分けたんだ。最初の収穫には、まだ完全に熟されていないブドウを、2回目の収穫は、キレイに熟されたブドウを。そうすることによって、フレッシュ感を得て、しかも香りもしっかりと出ていて、より爽やかでフルーツも感じられるワインになるんだ。』 確かに柑橘類の香りも漂い、口に含むとミネラル感と丸みが広がりさっぱりなワインに仕上がっています! 唯一残っている赤は、グルナッシュ100%でできあがったUn Pas de Côté*アン・パ・ドゥ・コテ2014。赤フルーツや花畑が匂い、香りはまさにナテュール!とにかくブドウジュースみたい!女の子でも一本簡単に飲めてしないそうな、危ない赤ワインです!! ≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈ となりでニコニコと待っていたのは、Domaine Le Bout du Monde*ドメーヌ・ル・ブ・デュ・モンドの Edouard Laffitte*エドゥワール・ラフィット。久しぶりに合うのでお互いにテンションが上がりまくり!彼のワインも、マセラシオン・カルボニックでフルーツを最大に引き出しています。 Tam Tam*タムタム2013(シラー100%)はとてもジューシーでシラーの華やかさが分かりやすく表現されています! Hop La*ホップ・ラ2013(グルナッシュ40%、シラー40%、カリニャン20%)は黒味のフルーツを齧っているかのように濃厚!でもフレッシュ感が大いに感じられるので、全然疲れない! Avec Le Temps*アベック・ル・タン2013(カリニャン100%)は今回一番上品で丸みがあり、とてもエレガントに感じました。 そして個人的に大好きなLa Luce*ラ・リュース2014(グルナッシュ100%)は相変わらず花の香りが漂い、長く続く繊細な後味が印象的! ≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈ 初めて出会うOlivier*オリビエ。彼は、Sylvain Respaut*シルヴァン・レスポーとコンビを組み、一緒にワイン造り及びハチミツを造っています!ここでは樽は タブー!しかもブドウ木は標高300mに植えてあるので、とてもフレッシュ! 白のTangerine*タンジュリン2014は粘土石灰質のテロワールから収穫されたシャルドネ80%とソービニョン20%のワイン。飲みやすくて明るい口当たりで、いつの間にか無くなってそうなアペタイザーワイン! Pink is not Red*ピンク・イズ・ノット・レッド2014は若いシラーと100年のカリニャンのブレンド。土壌がシスト質なので、ミネラルが豊富!赤フルーツやガリッグの香り、そしてスパイシーかと思えばイチゴだったり、とても面白くて個性的なワイン。隠し味にグルナッシュがちょっぴり混ざっています! Plein les Ceps*プラン・レ・セップ2013はグルナッシュのマセラシオン・カルボニックなので、果実味が全面に出ていてまさにフルーツ・ワインです。 Gorgorlou*ゴルゴルル2014(カリニャン100%)は酸味がキリっと効いていて、とてもフレッシュで、目が覚めそうなパワフル・ワイン。 Carbo Culte*カルボ・キュルト2014はムルベードルとヤドネール・プリュというカタルーニャのグルナッシュの品種を、マセラシオン・カルボニックをしたワイン。口いっぱいに広がる濃厚なフルーツ、まろやかなタンニン、酸味が綺麗にマッチ! ≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈ いつ会ってもクールで笑顔のLoic Roure*ロイック・ルール、Domaine du Possible*ドメーヌ・デュ・ポシーブル。ロイックのワインは、コクがあり、ダークなフルーツ感あり、酸味あり、バランスがしっかり取れたワインです。 Cours Toujours*クール・トゥジュール2014に使われたマカブ(70%)とカリニャン・グリ(30%)は樹齢60年!ミネラル感、ほろ酔い苦み、気軽に飲める白です。 C’est pas la mer à boire *セ・パ・ラ・メール・ア・ボワール2014は、グルナッシュとカリニャンとシラーのアセンブラージュ・ワイン。骨格がしっかりとしていてパワフル。チョコの香りもうっすらしてくる、熟成されたフルーツがギッシリ。 Tout bu or not tout bu*トゥ・ビュ・オル・ノッツ・トゥ・ビュ2014はグルナッシュとムルヴェードルとサンソーをマセラシオン・カルボニックしたもの。各品種の特徴、フルーツの甘み、スパイシーさ、フレッシュ感が楽しめます。 Pataquès*パタキェス2014は半分グルナッシュ、そしてもう半分はカリニャン、シラー、ムルヴェードル。とても飲みやすく、うっかり飲んでいました。それくらい素直に入ってくるワインです! 最後はCouma Aco*クマ・アコ2014のマグナム。シラー100%、そしてちょっとした隠し味が・・・!今もうすでにエレガントで繊細なシラーが堪能できますが、1年後は100倍美味くなっていそうな一本! ≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈ 久しぶりに会ったClos Léonine *クロ・レオニンのStéphane Morin*ステファン・モランさん。仲良かったからうれしい!!彼のワインは全部マセラシオン・カルボニック方式。とてもフルーティー! 例えばプリムールのAmédée*アメデ2015(シラー100%)はイージー・イージー、南とは思えないサッパリ感!これは飲まないと損! Bottle Neck*ボトル・ネック2014(シラーとグルナッシュ)は、グワッと一瞬で入ってくる濃厚な黒味フルーツの香りと対照的に、とても穏やかで滑らかな口当たりにビックリ! Carbon14*カルボン14はグルナッシュのパワーが分かりやすく出ています。チョコレートやイチジクの香り、ガッチリとしたバディー、酸味がしっかりとしていて、まさにキープ・ワイン!Stéphane曰く、3年後がベストらしいです!   Les Petites Mains*レ・プチト・マン 2013はエグラパージュをされたグルナッシュとカリニャンを使用。10ヶ月間タンクで熟成、そしてビン内で1年間熟成。スミレのような、とにかくフローラルな香りとスパイスの香りが綺麗に混ざりあい、口当たりは華やかで繊細でまろやか!!久しぶりにちょっと感動しました。 最後はQue Pasa*ケ・パザ2014、マカブ、グルナッシュ・グリとノワールのブレンド・ワイン。15日間マセラシオンさせた後に圧搾。ハチミツのような香りと丸みと、ミネラル感が大いに感じられるので、バランスが綺麗にとれたサッパリしっかりした白。 ≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈ 最近良く見る、そして良く飲むBruno Duchêne*ブルノ・デュシェンのペティアン・ナチュレル、Suzette*スーゼット2015。 Brunoだけ『もう2014年は全然残っていないよ!!でも2015年をビン詰めしてきたから飲んでみな!もうスイスイいけちゃうヨ!』 今年は去年に比べて酸味が感じやすく、フレッシュ感が増しています。 グルナッシュ・ブラン75%、ヴェルヴェンティーノ25%のこのペティアンはとにかく飲みやすく、気持ちよく、最高にアペタイザーに合います!私もつい昨日の夜のディナーのRacine2*ラシンヌ2で出して貰たばっかり! Vall […]

14
Oct

La Dégustation « Les Toqués » * « レ・トケ »試飲会

今日は久しぶりに試飲会のレポートです。 2年間のブランクがあるので、ゆるーいコメントから始めますが、どうぞお許し下さい! Les Toquésの試飲会では、ローヌ地方の生産者が勢ぞろい。 今回の会場は、魚料理で有名な、 Macéo Restautant*マセオ・レストランの二階で行われました。 古くから建っているこのレストランは、オスマニアン・スタイルが魅力。 ゴージャスなインテリアで一度優雅な夕食を味わってみたいです! Macéo Restaurant 15, Rue des Petits-Champs, 75001 Paris Tel : 01 42 97 53 85 Métro : Pyramide / Palais Royal / Bourse / Les Halles La Ferme St Martin * ラ・フェルム・サン・マルタン 最初に試飲したのは、スゼットの村でワイン造りを受け継いだ、La Ferme St Martin* ラ・フェルム・サン・マルタンのThomas Jullien*トマ・ジュリアン。 お父さんのGuy*ギーさんもいたけれど、相変わらずのシャイ・ガイ。 今年の出来具合は? 『2012年・13年が暑いビンテージ。 2014年は爽やかなビンテージ。 2015年はバランスが良いビンテージだよ!』 Blanc 2014*白2014 (Clairette, Grenache Blanc, Roussanne) ルサンヌをマセラシオンした後、他の品種とブレンド。 熟成:2/3フードルで、1/3タンク。 ミネラル感◎・繊細で長く続く後味・フレッシュ! テラスでの一杯かな! La Gérine 2014*ラ・ジェリンヌ2014 (Grenache 50%, Cinsault 25%, Carignan 25%) カリニャンをマセラシオン・カルボニック。 飲みやすさ◎・フルーティー・ほんのりスパイシー。 友達との飲み会のお供に。 Les Estaillades 2014*レ・ゼスタイヤード2014 (Grenache 90%, Counoise 10%) シラーのようなスパイシーさ・クノワーズが出す野性感・でも口当たりはボリューミーで爽やかでビックリ◎ Les Terres Jaunes 2014 *レ・テール・ジョーヌ2014 (Grenache 80%, Syrah 20%) 繊細度◎・なめらか・より女性的。 ちょっと豪華なディナーに。 Beaume de Venise 2014 *ボーム・ド・ヴニーズ2014 (Grenache 85%, Syrah 15%) 熟成:1/2フードルで、1/2タンク。 まろやか・エレガント・14,5°もあるのに酸味がキリットあるので飲みやすい! これはお肉と一緒に是非!! Cave d’Estezargues*カーヴ・デステザルグ 続いては、いつも笑顔で出迎えてくれる、Cave d’Estezargues*カーヴ・デステザルグのDenis Deschamps […]

19
Août

自然派ワインの真夏の祭典 (南ローヌ河右岸・アルデッシュ地方)  

8月3日、驚異的な猛暑が続く南フランスで、暑い,熱い自然派ワイン見本が行われた。 日蔭で39から40度という猛暑の中、フランスきってのチームワークの良い自然派醸造元が集中しているアルデッシュ地方で行われた。 今年で3回目となる。 真夏の祭典と云えばボジョレのモルゴン村で毎年7月14日に行われるラピエール家の自然派ワイン祭りがある。30年間も続いたこの夏祭りも今年はお休みだった。マルセル生存中に始められたこの祭りである。 世界中の自然派ファン、醸造元、販売者が集まる恒例行事だった。 今年は、ここアルデッシュ地方のこの祭典のみが行われた。ちょっと寂しい感がある。 モルゴンの祭典に毎年参加しているチェリー・プゼラとあった。 『今年はラピエール家の祭がなくて寂しいね!』 チェリーも同感だった。これも時の流れだろう。 アルデッシュと云えば二人の大御所自然派がいる。ジェラルド・マゼルとジル・アゾニーだ。この二人のお蔭でここアルデッシュには多くの若手自然派が誕生して育っていった。 今はこの二人を追い越す品質を備えた醸造家が多く存在するようになった。 彼らも始めたばかりの頃は、この二人に師事して自然派ワイン造りを学んだ。皆に尊敬されている二人である。 今では、ジェローム・ジュレやアンドレア・カレック、など繊細で、上品さを備えた中堅醸造家が育っている。世界中の自然派ワインファンを魅了している。若手の指導も積極的に継承している。 ジェローム・ジュレの人柄、誠実で、着実に一歩一歩進んでいく彼の人間としての生き様がワインの中に表現されている。透明感あるワイン、酸、上品さ、ワインに品格がある。 39度の猛暑の中、まるで我慢大会のような試飲会となった。   パラソルやヨットの帆を日除け代わりに木に縛り付けて日蔭を造ってしのいだ。 幸いにもこの日はミストラルの強風がなく飛ばされることもなかった。 でも、暑い、暑い、頭がクラクラしてくる。水をガボガボと時々飲みながら試飲しないと倒れそうになる。 今回、CLUB PASSION DU VINの新人メンバーとなったYURIが初参加した。 あまりの暑さに熱中症の一歩手前えまでの症状。倒れそうになって、休み休みのテースティングとなった。 試飲している最中に太陽の位置が変化して体に日差しがあたる。木陰を探しながら体を移動する。太陽の日差しと隠れんぼしながらの試飲だった。 そんな中、会場の受付をやってくれたのは、ジェローム・ジュレの娘さん達。 可愛い笑顔で迎えてくれた。 つい最近まで赤ちゃんだと思っていたら、もうこんなに大きくなっていた。 子供の成長は凄いものだ。真ん丸く大きく涼しげな8つの瞳に見つめられると暑さも和らぐ気がした。 ≪ここからは、新人スタッフのYURIのレポートになります≫ ≪チョット書き加えあり、伊藤≫ 8月3日、晴天の中開催された、アルデッシュ地方の試飲会に行ってきました! ↓ ご存じの方も多いかと思いますが、念のためアルデッシュの位置はこちらです ↓ アルデッシュ地方はローヌ川西側(右岸)に広がっており、北部と南部に分かれています。 北部はサン・ジョセフからローヌ川をはさんで右岸側、南部はコート・デュ・ヴィヴァレまで広がっています。 パリからは、試飲会会場近くのモンテリマーまでTGV新幹線で行き、レンタカーでローヌ川を越えてアルデッシュの会場、ジル・アゾニ醸造までGo! 伊藤社長の運転です。 会場の様子 飲会場に急ぐ 伊藤の背中 カメラを肩にかけての試飲開始。 試飲中の伊藤。 今、フランスで最も面白い自然派醸造家が多数誕生しているアルデッシュ。 今が旬のとてもアツい、たくさんの若手醸造家や熟練の域に達している世界から注目されている中堅の醸造家に会うことができました! 試飲キュヴェとともに、レポートさせていただきます。 ジェローム・ジュレ*JEROME JOURET 自然派ワインの中堅的存在。新人の醸造家の兄貴分としての存在感はさながら、とても親切で丁寧な人柄がワインに表れているようです。 暑い中ワインの温度が上がりがちな試飲会のなかでも、一番適温で出してくれ、細やかなところも 外さない、好印象でした!   在庫状況を聞くと、カバンから大きな一枚の在庫表を取り出した。 『これが私のコンピューターなんだ。』 ジェロームはパソコン、携帯電話は使わない。 すべてアナログで処理している。 ジェロームの人なりを理解できる。 近所の南ローヌの名女性醸造家、エレーヌ・ティボン(マス・リビアン醸造)もジェロームのワインファンの一人だ。近況の情報交換にやって来た。 ラ・シャス・オ・パピヨン La Chasse aux papillons ヴィオニエ 外観は軽やかで凝縮度は中くらい。白い花とミネラル感が感じられる軽快なアロマ、口当たりは少しシュナンが熟成した時に出るようなこなれたニュアンスと、後ろに伸びる酸味のバランスが心地よく、優しい印象にまとまっています。 ヴィオニエの華やかさというよりも、控えめで滋味深い印象を受けました。 真っ白な石灰土壌のミネラルからくる潮っぽくて、昆布ダシのような旨味に、南ローヌとは思えない酸が心地よい。 レ・フレール・ソヴァージュLes Fleurs Sauvages ヴィオニエ 「野に咲く花」の名前のとおり、まさに白い花のニュアンス。舌にそっとあたる気泡と、かすかな甘味が暑い日にキリッと冷やしてとっても美味しい! ジェロームの造るヴィオニエはヴィオニエッぽい風味が少ない。このアルデッシュ地方のテロワールが葡萄品種の特徴より優っている。まさにテロワールワインである。 パ・ザ・パ pas à pas    70%カリニャン、30%アリカンテ ジェロームさんのお父さんが植えたという御年樹齢35才のアリカンテと60才のカリニャンから生まれる、ふわっと上品なニュアンスのあるキュヴェ。 アリカンテは品種としてワインの赤色がはっきり出せる利点があり、使用しているそうです。(アリカンテは直接圧搾法、カリニャンはマセラシォン・カーヴォニックで醸造) 口に含むと、優しいアタックとまるでピノ・ノワールのような柔らかいニュアンス、余韻にはすごい量の旨みにあふれています!!! グレゴリー・ギヨーム*Grégory Guillaume グレゴリーは洞窟研究家としてこの地にやって来た。 洞窟の中で、ジェローム・ジュレと会い、自然派ワインの世界に入った。 グレゴリー >『ここの地の自然派醸造家達の人間的な生き方に感動した。皆で協力し合って本物ワインを造りながら自然を大切に守ろういう世界があることを知った。自分の人生はこれだ!と思った。』 決めたらトコトンやるグレゴリーの性格。 栽培もすべて馬で耕すほどの徹底ぶり。 栽培に関しては師匠のジェローム・ジュレの先を走っている。 たった3ヘクタールの畑を盆栽の如くに丁寧に栽培するグレゴリー。 生き方も自然派。 エピキュリアン2014 L’épicurien 2014 グルナッシュ 100% イチゴやすぐりのような香りが特徴。マセラシォン・セミ・カーヴォニックを15日間行い、木樽にて熟成。南ローヌとは思えないような酸、フレッシュな風味が心地よい。 勿論、自然酵母のみ使用。So2の混入はゼロ。 グログロと表現される典型的な自然派独特の 軽めで、果実味豊かで、スーと体に沁み込んでしまうワイン。 ミステール2014 Mystère 2014 シラー 100% シラー品種をセミ・マセラッション・カルヴォニックで2週間。 なんて爽やかなシラーなのだろう。 北ローヌのシラーのようなバランスがある。 それでも、シラーらしいややスパイシーな風味もあり。 自然酵母の使用、SO2の添加はなし。 エキセントリック2014 L’excentrique 2014 メルロー100% メルローを全房で発酵させた、珍しいキュヴェ!まさにエキセントリックと言えますが、味わいは優しく、メルローからくる爽やかな果実味が心地よい。時間がたてば更にバランスのとれた一本になりそうです。 果実感のあるピュアなニュアンスは、この3つのキュヴェにも健在です。 […]

29
Déc

自然派ワイン見本市10 VINS COCHONS ディ・ヴァン・コション

12月6日にフランスのど真ん中の小さな町“CHATELDON”シャテルドンで大きな自然派ワイン見本市が開催された。シャテルドンとい云えば、微発泡ミネラル水で有名な町、いや町というより村と言った方がよい小粒の村。 どういう訳かそんな小さな村で、今の自然派ワインの主流の蔵元が殆ど集まる大きな見本市が開催された。もう10年も続いている。フラール・ルージュのジャン・フラソワ・ニック『10年前はほんの小さな見本市だったんだ。これがこんなに大きくなるなんて信じられない』と云っていた。 私は昨夜からオヴェルニュ地方に入った。昨夜はオヴェルニュの首都といえるクレルモン・フェランに泊まった。クレルモン・フェランと云えば、車のタイヤの生産会社のミッシェランの本社がある街である。また、日本でもお馴染みの軟水のミネラル水ヴォルヴィックのある街でもある。 昨夜はクレルモン・フェランの街で美しいクリスマス電飾を見た。街の教会広場にクリスマス用品を販売するクリスマス市場が設置されている。そこの電飾が他にはない大変豪華で綺麗な飾りだった。皆さんに写真を送ります。 明日はヴォルヴィックから40分ほどヴィッシ方面に行った村、シャテルドン村にて、12月恒例の自然派ワイン見本市が開催される。明朝は一番で見本市に入る為に今夜の内にヴォルヴィックのクレルモン・フェランに入った。こんなに美しい電飾を見れたのはラッキーだった。   10VINS COCHONS 見本市は朝の10時からだ。この種の見本市は朝の空いている時期に一挙に主だった蔵を周らないと進まない。午後からは身動きが取れない程混んでくる。ブースに近づくだけでも大変になる。 10:30に到着。まだ空いている。まだ到着してない醸造家も多い。この見本市は一般愛好家もクリスマス用のワインを購入にやって来る。 また、フランス中のワインビストロのも14産や瓶詰されたものを試飲購入する為に集まって来る。 パリからもヴェール・ヴォーレのシリル、コワンスト・ヴィーノのギオム、ガード・ローブのバッべトも来ていました。フランス中の主だったワイン屋、ビストロのいつものメンバーが揃っていました。   LE TEMPS DES CERISES ル・タン・ド・スリ-ズ LE TEMPS DE CERISESル・タン・ド・スリズのアクセル・プリッファを一番で訪問。超人気で中々ブースに近づけない。アクセルはもうラングドックの自然派では中心的存在になった。独立して11年が過ぎ。最近やっと自分の土壌が分かってきた。 アクセルは1998年にドイツから奥さんとキャンピングカーでやって来た。フラール・ルージュのジャン・フランソワ・ニックやラングロールのエリックについてワイン造りを修業した。2003年の独立して11年の歳月が流れた。経験が蓄積されてきた。 LA PEUR DU ROUGEラ・プール・ドゥ・ルージェという白ワイン。シャルドネ100%,やや濁酒の色合い、ビン内微発泡で心地よい泡があり。アブリコット系の果実味と酸が爽やかで心地よい。一仕事が終わった後にグイっとやりたいワインだ。 Les Lendemains qui chantent ル・ランドマン・キ・シャントという赤ワイン。多くの石英石を含んだ花崗岩質土壌のグルナッシュ100%を仕込んだ。450mという高い標高の北向き斜面。葡萄がゆっくり熟す。だからタンニンが上品。自生酵母でMC発酵、ピジャージなし PICATIER ピカティエ ピカティエのクリストフにとって、ここシャテルドンは地元のような感覚。一山超えればコート・ロアネーズになる。COTE ROANNAISE はオヴェルニュとボジョレの中間に位置している。 クリストフは独立する前は10年間もブルゴーニュでワイン造りの修業をしていた。ブルゴーニュのビオ・ディナミの先駆者ドミニック・ドゥランで農法を習得した。2007年に自分の出身地に近いロアネーズに葡萄園を手に入れてピカチエ醸造を設立。 マドレーヌ山の麓にあり、400mという標高の高さ、葡萄栽培の限界に近い。葡萄がゆっくり熟すのピカティエのワインの特徴を創り上げている。柔らかいタンニンと淡い果実味、そしてスカッとした酸が特徴のエレガントなタイプのバランスとなる。  ピカティエ醸造のcuvee 100%。 ガメ品種100%、気軽なワイン度100%,満足度100%の意。土壌は花崗岩が風化した砂状、リモンや粘土質が混ざっている。土の部分が深い。15~30歳のガメ。セミ・MC発酵、タンク熟成、SO2は添加ゼロ。スーと入る軽くてフレッシュ。 ピカティエ醸造のGamenits13ガメニッツ。45歳の古木、花崗岩の砂状。水捌けがよいからエレガントなワイン質、地下に花崗岩版あり、根っ子が岩盤に入り込んでいるからミネラル感が強い。自生酵母でセミMC発酵。 10日後にジュースだけを抜きとってCUVEE100%の発酵槽にいれた。その後MC状態で、何んと一か月間という長期のマセラッション、SO2無添加。熟成はシュール・リ・フィンでDEMI-MUIDS ドミ・ミュイの600Lの中樽使用。 1カ月間の長期マセラッションなのにエレガントなのはこの地の涼しいミクロ・クリマとクリストフがこの畑を知り尽くして、その葡萄に合う醸造上の対応をドンピシャリに合わせる事ができるようになったからだ。 1904年に植えた110歳のガメ品種。しかも10種類のガメ品種が混植されている畑。量が少ないので1タルを立てて発酵。除梗なしで6カ月のマセラッション。プレスもしないで流れ出たワインを直接に瓶詰。ロゼのように明るく旨味ものっていてエレガント。30本のマグナムのみ。   JULIEN ALTABER ジュリアン・アルタべール JULIEN ALTABER ジュリアン・アルタべールはブルゴーニュの数少ない期待の新人。ブルゴーニュのビオ・ディナミの盟主ドミニック・ドランの元で10年間も働いる。ビオ・ディナミ農法に関してはもう師匠のドミニックに劣らない実力者。 ジュリアン・アルタべールは醸造に関して、色んなアイデアを持っていた。2007年に自分のワインを造りたい旨を師匠のドミニック相談。ドミニックはまず自分の畑をジュリアンに提供して、SEXTANTの名前の名で独立。アットいう間に多くのファンを勝ち取っている。 ワイン造りの原点は畑にある。農作業を必要な時に必要な事を的確にすることがワイン造りの基本中の基本。しかも自然な方法でやること。DERAINで学んだ事を確実にこなすジュリアンの葡萄はエネルギーに溢れている。 JULIEN ALTABER BOURGOGNE BLANC13 ジュリアン・アルタべール・ブルゴーニュ・白 畑が確りしているジュリアンの白は流石にテロワールを感じる。ブルゴーニュ独特のミネラル感が中心のワインだ。限りなく水に近い淡い色合いだ。ビオ・ディナミストが造る独特な土を感じる果実味がある。比較的日常的に飲めるルゴーニュ白として貴重な存在。 L’ECUME 14 レキュム14 ポマール地区にある山の中に林に囲まれて隠れるように栽培され小さな区画の葡萄をびお・ディナミ農法で栽培。昆布ダシの様な潮っぽい旨味。今年初リリースのブルゴーニュ白。まだラベルが未完成。 SKIN CONTACTE VIN DE FANCE スキン・コンタクト アリゴテ・ドーレと呼ばれている特殊なアリゴテ品種。10日間のマセラッションをやった。まさに黄金色、辛口ではあるが、まるで甘口のようなボリューム感、そして、まるで水のようにニュートラルな感覚が残る。タンニンが微妙な影響を与えている。 BOURGOGNE ROUGE ブルゴーニュ・ルージュ ポマールの下にある畑。粘土質石灰質土壌。勿論、ビオ・ディナミ農法、葡萄を自生酵母のみで仕込んだ。淡い色合い、スミレのような清楚なピノの風味。比較的安い健全で自然派なブルゴーニュのピノ・ノワール。貴重な存在だ。  ジュリアン・アルタベール、価格的にも庶民的なブルゴーニュとして貴重な存在。新ワインもあり、例えば、METISSEメティスはボジョレのガメを仕込んだワイン、MARANGEは樹齢の古いマランジュ区域のピノなど。若手ビオ・ディナミストが醸すブルゴーニュ・ピノを試してほしい。   FOULARD ROUGE フラール・ルージュ FOULARD ROUGE フラール・ルージュのジャン・フランソワ・ニックはこの試飲会の父のような存在。今もう瓶詰すると同時に完売してしまうほどの世界的人気の蔵元。本当は出る必要がないけど、一段落ついたこの時期に仲間の顔を見に来たジャン・フランソワ。 人生的にも、数年前よりヨヨさんと一緒に暮らして、どっしり落ち着いた生活になっている。公私共に充実の生活を営んでいるジャン・フランソワ・ニック。ワインの方も風格が出てきた。熟練度が違う。天候変化にも微動だにしないワインの酒質。液体の粒子が違う。達人の境地に。 OCTOBRE オクトーブル14 ジャン・フランソワ・ニックが造るルシオン・ヌーヴォー。新酒の本当に美味しい飲み方は、急がず、時間に縛られず、今頃ゆっくりリリースするのが最も理想的だ。ワインとしての液体の安定感があって本当に美味しいと思う。南の太陽でここまでグイグイに入るとは?!旨い過ぎ! GLANEUSESグラヌーズ 柔らかく繊細なタンニン、イチゴやサクランボのような爽やかな果実味、全く邪魔するものがなくスーと体に染み込んでいく。何て美味しいんだ!葡萄丸ごと発酵槽に入れたら最後、手を一切ふれない。ピジャージもなし、自生酵母のみ、花崗岩のミネラル感も真っ直ぐさを演出。   YOYO ヨヨ YOYO ヨヨ、ヨヨさんもやっと念願のジャン・フランソワ・ニックと一緒になれて、今が人生最高に幸せな時期。しかし、先週、ルシオン地方に豪雨が襲った。4か月分の雨が4時間で降った。今年植えたばかり葡萄園が豪雨で流されてしまった。チョット寂しそうなヨヨさん。  ヨヨさんとジャン・フランソワ・ニックにはここラングドック・ルシオンに多くの味方がいる。この二人にお世話になっている若手醸造家が多数いる。今週彼らが集まってヨヨさんの畑に行って、流された土を元に戻す作業を突貫作業でやり遂げた。 LA VIERGE ROUGEラ・ヴィエルジュ・ルージュ このワインはこの二人の愛の結晶ともいえる。根っから明るいヨヨと緻密かつ必要な事を躊躇なく切り拓いていくジャン・フランソワ・ニックが共同で造るワイン。グルナッシュ・グリを中心に醸す繊細かつ暖かいさが伝わって来るワイン。   MAZELマゼル MAZEL マゼルのジェラール・ウスリックは南ローヌ右岸のアルデッシュ地区の自然派をまとめる元締め的存在。自然派でもジャック・ネオポールの流れを継ぐ。自然派の原点を貫いている貴重な造り。酒質が綺麗になりすぎている最近の自然派とは違う深みがある。自然派玄人向けワイン。 自然派が広く飲まれるようになって久しい。広まると自然派の事を知らない人達も多く飲むようになった。これは本当に喜ばしいことだ。しかし、今、失われている部分も多い。チョット、還元風の香りがしただけで“これはダメ”とダメだしする人達が増えている。 還元臭などビオ香と云われるワインを、美味しく飲ませてくれるプロのワインビストロもある。開けてすぐ美味しいワインを提供するのは誰でも、どこでもできること。チョット、ビオ香のするワインをプロの技で美味しく飲ませてくれるプロ自然派ビストロは数少ない。玄人向けビストロも貴重な存在。 ワインも人と同じで、クセのある人に普通の人には持っていないずば抜けて優れたものを持っている人がいる。ワインもクセのあるワインの中には、物凄い深い内容を持っている場合が多い。それを単に臭いからダメ。とダメ出しれてしまうと失いものも大きい。 世に自然派ワインを提供してくれるレストラン、業務店、ワインビストロも増えてきて嬉しいかぎりです。ソロソロ 多少臭いワインでも、内容の深い部分を美味しく飲ませてくれるワインビストロが欲しいと思う。チーズをねかせたり、肉を熟成させるプロのように。 マゼルのワインは多少ビオ香のするものがある。しかし、ワインとしての酒質のレベルはかなり高く深い。単に臭いだけでダメだししては、失うものが多すぎる。もう一度、自然派ワインの原点の深いところを評価する人達が出てきてもよいと思う。ここではマゼルは大人気だ。 CUVEE LES […]