10
Mai

LE PICOLO ムスカデの街 NANTES

ミュスカデの街・NANTESナントに自然派ワインビストロ LE PICOLO  ル・ピッコロ トーマ  LE PICOLO ル・ピッコロ6、RUE MAZAGRAN 44000 NANTES TEL :02-4069-0339 ソムリエには2つのタイプが存在する ナントの街にも自然派専門のワインビストロが出来た。 オーナーは若干24歳のトーマだ。トーマは1年前までは、地元のミシュラン2星レストランのソムリエをやっていた。 勿論ご多忙にもれず、接するワインは殆どグランクリュ・クラッセや普通のワインだった。ある時、ジュラやサヴォワの自然派ワインを飲む機会があった。トーマはその時の感動を今も忘れられない。今まで接してきたワインとは、全く違う感覚だった。 学校で正統にワインを勉強してきたトーマにとっては衝撃だった。教科書にはない味わいだった。 その後、醸造元を訪問したり自分なりに勉強していく内に、本物は自然派ワインだ!と気付いた。 これは、私も含めて皆が経験することだ。ソムリエの中にも2つのタイプがいる。自然派のワインを全く否定してしまって蓋をしてしまう人、もう一つは、その味わいや、風味がどこからくるのか疑問に思って追求していくタイプ。その後に好きになるかどうきになるかどうか?は別問題だ。 兎に角、追求していくタイプの人がいる。そして、トーマは自然派を大好きになってしまった一人である。そして、トーマは地元の自然派のマーク・ペノに会いに行った。自分の自然派ワインへの思いをマークに打ち明けた。その時のトーマは『自分で自然派ワインを造りたい!造る側の人間になりたい!』というものだった。でも、マーク・ペノはトーマに云った。 『何故、造る方に来てしまうんだ?自然派を飲ませる側の仕事も大切で大変楽しいのでは?それにナントの街には自然派専門のビストロがないではないか?』 トーマはこのル・ピッコロをナントにオープンした。 ミュスカデマーク・ペノ夫妻とLE PICOLOにてディナーを楽しむ マークとイヨレーヌ(奥さん)と私の3人でやって来た。 マークの佳き理解者であり、佳き協力者でもあるイヨレーヌとは久々に会った。元気そうで何よりだ。小型トラックの長距離運転手をやっている。 先週もイタリアの最先端まで行ってきたとの事だった。小柄な体のわりにはパワフルな仕事を平然とこなす女性だ。早目に到着したので、お客様はまだ1組しかいなかった。 アペリティフを楽しみながら、ソムリエのトーマとこれまでの経緯を聞いた。 トーマにとってもマーク・ペノ夫妻に店に来てもらうのは嬉しいことだ。トーマもマークも喜んでいるのが良く分かる。 アペリティフはトーマへのお任せ。次々とブラインドで持っていきた。グラスワインとして白だけで8種類ぐらい開いていた。 いろいろ試せて嬉しい限りだ。 Marc Pesnot マーク・ペノ * LA BOHEME ラ・ボエム   (日本問合せ:エスポア 06-6384-3319) やっぱり最初に口にするのはマークのワインだった。優しくてほのかな蜂蜜の風味を感じさせてくれてホッとする。一日の疲れがスーッと消えていくようだ。ウーン美味しい!唸ってしまう。 トーマがシャクトリー(生ハム)をもってきた。これが美味しいのなんのって、スペイン産の生ハムだ。レーモン・ル・コックというオランダ人が特注で造らせたものだ。 同じものを、モンペリエのビストロで食べたことがある。薄くスライスして、塩っぽさが抜群にワインと合う。 ワインがグイグイ入ってしまう。 ARNAUD COMBIER アルノー・コンビエ  *LA GOUTTE DE CHARMES 07 ST-VERAN ラ・グット・ド・シャルム サンヴェラン   (日本:サンフォニー:03-5565-8992) 次の一杯はマコンのサンヴェランのシャルドネだ。優しさの中にも力強さがある。ミネラルの塩っぽい旨味がのった白だ。これも生ハムとグイグイいってしまう。 MAXIME MAGNON マキシム・マニョン *LA BEGOU ラ・ベグ (日本問合せ:イースト・ライン:054-205-4181) ボジョレ・マコン出身のマキシムがラングドック地方・コルビエールの山奥で造るグルナッシュ・ブラン100%で仕込んだ白。南とは思えないフレッシュ感ある酸は、樹齢60年という古樹の根がシスト土壌に深く伸びているからだ。 ミュスカデワインが結ぶ友人の輪 奥の席に来ていたお客さんの一人が、先ほどからこちらを良く見ていた。私の方もどこかで会った顔だと思っていたところ、向こうから、『お前はITOだろ!オー懐かしいなあ!ボンジュール!サヴァ?』とあいさつしてきた。 どうもボルドーで会ったらしい。 名前は記憶にない。でも先方は私の名前を知っていた。その後は、マークも含めて一緒に飲み会になってしまった。 ワインビストロはこれだから楽しい! 名前を最後まで聞く機会を失ってしまった。ここではブルータスとしておこう。ブルータスはワインの仕事ではないけど、やたらにワインに詳しかった。ボルドーワインのみならずフランス全土のワインにやたらに詳しい、お互いに知っているワインを持ち出してワイン談義を楽しんだ。 生ハムをお代わりし、食べ過ぎて結構お腹がたまってしまった。有機栽培の野菜サラダを頼んで、リムーザンの美味しい牛肉があるということで注文した。 でも半分ほど残すことになってしまい、失礼で実にもったいないことをしてしまった。反省。 若い力が自然な方向にやってくる! その後は、シェフのロマンもサービスのオレリーも一緒になって色んな話をして楽しんだ。 シェフ23歳、皆2星レストランで働いていたメンバーだ。若い力が自然の方向にやってきた。 最後はJACQUES LASSAIGNE*ジャック・ラセーニュのシャンパンにて皆で乾杯をして締めた。 今、こんな風にペノ夫妻と楽しめることに感謝せずにはいられない ブルータス!お前と記念撮影! やー飲みました。 有難う!マーク! 有難う!トーマ サリュ!ブルータス! NANTESナントにて LE PICOLO SOIREE PHOTOS ギャラリー

6
Mai

MARC PESNOT復活から5月革新へ-EVOLUTION EN MAI-2010

  3年前の復活から革新へ大躍進を続けるマーク・ペノ  2007年の倒産から3年目の歳月が流れた。08年復活、09年建直し、そして10年革新の年へ真っすぐ上に向かって伸び始めた。 まるでこの季節の葡萄の蔓(つる)のように上へ上へと向かっている。 08年に野村ユニソン社の援助によりドメーヌ・セネシャリエールが正式に復活して、以後野村ユニソン社と二人三脚の建直し作業が始まった。 畑の整備、醸造所の整備など諸々の土台造りに専念した。そんな努力の中、09年は春の冷害に遭い、厳しい畑の状況と経済状況に直面した。それでも更に健全なる葡萄栽培に必要な機材を購入・投資して、万全の態勢で迎えた10年の春だ。研修していたマチュも正式に入社した。マークの右腕だ。二人で必死の耕作作業や土台造りのお陰で、この5月に入って葡萄の樹も土壌も今まで見たこともないほどに生き生きとしている。フカフカの土壌、土中の微生物も活発に躍動していそうだ。宇宙の光を吸収する葉っぱにもエネルギーを感じる。5月に入って、芽にてんとう虫を見るほど健全で力のある畑に革新の真最中だ。 5月はエネルギーが躍動する! 羊飼いならぬ葡萄飼いのイヌ・ジョジョ 葡萄を守るガードワンだ! ジョジョは醸造所のガードマン。 ここに勝手に住み込んでいる。 お母さん犬が勝手に来て醸造所の一角に4匹ほど生んで、ある程度子犬が大きくなったらどこかに去っていった。 子犬たちのうち、最後に残った一匹がこのジョジョだ。 醸造所に寝泊まりして守っている。クセ者が来れば猛スピードで行って確認する。 そして、醸造所内を守るのは猫だ。 ネズミ捕りの名猫だ。 吾輩はガード・ニャン! この最強ベストメンバーでドメーヌ・セネシャリエールは運営されている! 耕した後の状況を確認するマチュ。 09年は春の冷害で15hl/haしか収穫出来なかった。今年は順調に芽が育っている。35hl/haは収穫できたら嬉しい限りだ。 あのフォル・ブランシュことグロ・プランの畑もマニフィックだ! フォル・ブランシュは栽培が難しい品種だ! 葡萄の皮が極端に薄い品種だ。理想的に熟す日にピッタリ 収穫しないと美味しいワインが出来ない。2日遅れると 皮が破けて腐ってしまう。かと云って早目に収穫してしまうと酸が強すぎて、飲めないワインになってしまう。 だから普通に出回っているグロ・プラン種(別名フォル・ブランシュ種)ワインは強烈に酸っぱいだけのワインが多い。このミュスカデ地区の農家はこの難しいグロ・プラン種を抜いて止めてしまう人が増えている。だから益々マーク・ペノのフォル・ブランシュが貴重な存在になってきている。 超人気ワインなのに量が極端に少ない! 南仏で見られるゴブレ方式の剪定 横から見るとサインはVとでも云いたいように、Vの字になっている。樹齢70歳になろうとしているフォル・ブランシュ。昨年は冷害で一本の葡萄木から2房ぐらいしか収穫できなかった。年は7房ぐらい収穫したいものだ。 マークはこの土壌で世界一美味しい白ワインが出来ると信じている 土壌は青シスト、赤シストがゴロゴロしている痩せた年だ。アルドワーズと呼ばれる固い岩盤が地層にある。その岩盤層の隙間に葡萄の根っ子が入り込んで地中深く伸びている。そのミネラルのエネルギーを我々に伝える為に地中から吸い上げてくれる。 ミュスカデ地区を世界一の白ワインに!マークと葡萄の樹達の夢 まるで葡萄と会話をしているようだ。 こんなにも樹齢の古いミュスカデをもっているのはマークのチャンスだ。 やはり繊細なワインを造ろうとすれば、樹齢の古さは貴重な存在だ。根っ子の深さが違う。最終的には根っ子が吸い上げるミネラルの質が重要ポイントになる。 あとは葡萄の樹と人間がどこまで対話ができるか?だ。 葡萄の樹は繊細な植物だ。自然の変化を人間が事前に察知して知らせてあげれば葡萄の樹自身が自分自身を守ることができる。だからマークは毎日葡萄の樹をよく観察する。まるで会話をしているようだ。葡萄の世話をする人達も大切な存在だ。マークは季節労働を依頼する人達を選別している。毎回同じ近所の奥さん達にお願いしている。全く知らない人達では色んな意味で葡萄の樹達にも負担がかかる。 5月はプリエという大切な仕事がある。 5月に暖かくなると枝葉が急激に伸びてくる。ミュスカデ品種の習性は真上に伸びる。 そのままにしておくと、枝の上と下の部分に均等に栄養分がいき渡たらなくなって、葡萄の熟す時期にバラつきが出てしまう。 枝を横に曲げて水平にして針金に撒きつける作業をする。 こうする事によって樹液が均等に枝の先端までいきやすくなる。 こんな作業も依頼すればいつでも来てくれるアンヌさん達だ。 2009年産を利く・極少量・高品質のミレジム 近所のレストラン向けだけに、まだ完璧には醸造が終わってないペティアンのワインをSO2ゼロで一部だけ瓶詰めした。これは日本までは持っていけない。再醗酵してしまう。 ペノさんは試飲の時はいつも少年のような顔になってしまう。 本当にこの人はワイン造りが好きなんだな!と思う瞬間だ。自分が思い描いたように造ったワインを、人と分かち合える歓びを隠せない人だ。 その喜びがこちらまで伝わってくる。 LA FOLLE BLANCHE ラ・フォル・ブランシュ09 Equinoxeと手書きで書かれている。 収穫量10hl/haという極端に少なかった為に本質は抜群に素晴らしい。07年がペノさんが最高と言い切ったが この09も負けていない。この品種をこんなに優しく造れるペノさんはいったい何なんだろうか?天才でもなく、秀才でもない、何の濁りもない少年のような心で造らないと、できないスタイルのワインだ。酸も柔らかく、昆布ダシ系の旨味が乗っていて、爽やで、心地よい。 Labouriouアブリュウ09 2年ぶりのアブリュウを利く。まだ、ガスが残っているAbouriouアブリュウを、Equinoxeと手書きで書いて少量のみ瓶詰めした。MC醗酵で醸造、SO2はこの時期は入れなくてすむ。ナチュールとも書いてある。フルーティーでボージョレ・ナチュールのような風味だ。なんて果実味が心地いいのだろう!葡萄ジュースのようにグイグイ飲めてしまう。 2009産はまだ醗酵中だ この冬、春と寒かった。アルコール醗酵の酵母が冬眠してしまった。普通は3月には酵母も冬眠から覚めて働くところが、今年は寒さが3月末まで雪が降るほど寒かった。4月になってやっと冬眠からさめて醗酵が再開した。濁っている。まだ残糖があり甘い。素晴らしい品質だ。 2009年産は量が極端に少なく日本への出荷量も限られている。 ペノ・ファンの方々は是非予約をされたほうが、いいと思います。 DOMAINE DE LA SENECHALIERE ドメーヌ・ド・ラ・セネシャリエール 1-日本での問合せ先:日本全国のエスポア加盟店へ      エスポア本部:06-6384-3319 La Bohème, VDT 2008 ラ・ボエム Miss Terre, Blanc 2009 VDT ミス・テール La Folle Blanche, VDT 2009 ラ・フォール・ブランシュ Chapeau Melon 2007, VDT 2-日本での問合せ先:野村ユニソン社ワイン問扱い酒販店 野村ユニソン社 : 03-3538-7854 Cuvée M de B, VDT 2007 キューヴェ・エム・ド・ビ Cuvée GP, VDT 2009 キューヴェ・ジー・ピ Cuvée La Désirée, VDT 2009 キューヴェ・デジーレ Cuvée La Désirée, […]

3
Mai

さらば歌舞伎座 !!! また3年後 !!!

2010年4月30日(金)、TVでは、明日からの上海万博の開幕で持ち切りだが、銀座の顔、歌舞伎座が、本日を持って閉場となる。  ここしばらく、地下鉄東銀座の駅を出ると、人、人、人の人だかり。歌舞伎ってこんなに人気があったのかと驚かされた。 歌舞伎ファンの年齢層は、高齢者はもちろん多いが、若手も結構いる。幅広い層に愛されているのだと思う。  最終日の今日は、当日券を求め、長蛇の列が、歌舞伎座横で曲がり、はてしなく連なっていた。。。さらば歌舞伎座よ !!! 我が、CLUB PASSION DU VIN 日本事務所は、この歌舞伎座の真横。この4月に新しくなった、文明堂の前を曲がり50メートルの、茜屋珈琲のビル5Fにある。 この通りの名前は木挽き通り、またの名をワインストリートと勝手ながら呼んでいる。 CPVの入居するビルの地下には、Cave des Vignes. 3Fにはヴィレッジ・セラーズ、通りをもっと進んでいくと、Bistro Vivienneがある。 3年後の新しい歌舞伎座ビルができる頃には、ワインショップや、ワインバーなど、もっと増えているかもしれない。いや、増えているであろう。 ←Cave des Vignes のソムリエ中島さん 中央区銀座4-1-3-15 成和銀座ビル地下1F TEL :03-3549-6181 正統派ワインビストロ、その歴史も長い。 夜だけでなく、お手頃美味しいランチは、売り切れ必死。 ←Bistro Vivienne のオーナー 斎藤じゅんこさん 中央区銀座4-13-19 銀林ビル 1F TEL :03-6273-2830 自然派ワインと美味しいフレンチを楽しめるお店。イケメンソムリエ吉川さん、シェフのアットホームな雰囲気が心地良いお店。 カーヴ・デ・ヴィーニュの後で、ヴィヴィエンヌでもいいし、その逆でもいい。はしご酒には、もってこいのワインストリートの2軒である。

3
Mai

CPVフランス蔵元訪問ツアー 2010

CPVフランス蔵元訪問ツアー2009フォトギャラリー Hudelot ビオディナミ Dominique Derain ボジョレーJC Lapalu Romanee contiにて記念写真 Mazel 親子 自然派の父Marcel Lapierre でのランチ ローヌ自然派といえばDard et Ribo モルゴン Georges Descombesでの試飲 JP Senatにて日本から持参の信州牛を焼くオザミ丸山氏 ルーションの鬼才Foulards Rouge ルーションの帝王Gauby CPVフランス蔵元訪問ツアー2010参加者募集!!! ~今年もCPV弾丸ツアー開催です。自然派巨匠を巡る感動のツアーです。~ 昨年2009年は天候にも恵まれ、5日間の間にブルゴーニュからルーションまで自然派巨匠蔵元を 15軒訪問、2500キロを走破しました。

30
Avr

“モルゴンの今日”BY AKI – 21/AVR- PART3

マルセル・ラピエールのAKIさんより写真が送られてきました。 先週、ボジョレでAKIさんに会ってきました。 年一回のBEAUJOLOISE ボージョロワーズの試飲会に行った際に会場で会いました。今年は、マチュ・ラピエールがほとんど主催者のような役を演じたので、当然AKIさんも主催者側の人間として忙しそうに働いていました。 急激に気温が上がってほぼ夏のような25~28度ぐらいまで上がる時もあります。当然、芽や葉っぱの伸びが尋常ではない、スピードで伸びています。畑の草もドンドン伸びて来ます。 草取り手作業、トラクターでとれない草は手作業で取り除きます。 自然なワインを造る絶対必要な重労働 葡萄と葡萄の間にどうしても、トラクターでは取れない草が残ります。これは人間の手作業でやるしかありません。 フランスの95%の栽培者、除草剤を撒いて草を枯らしてしまいます。人間の作業で1カ月かかる仕事が3日で終わってしまいます。でも除草剤は土壌に住む微生物をも殺してしまいます。仕事は楽ですが土壌は死んでしまうのです。 だから、化学肥料を撒かなければ葡萄が成長しなくなってしまいます。 化学肥料を撒くと、地表に栄養分があるので、根っ子が下に伸びず、地表にとどまってしまい。地中深くからミネラルを吸収することが出来なくなってしまいます。 これすべて、楽をする為、人件費削減の為の除草剤から始まった悪循環です。 ワインは根っ子が地球の深い層からミネラルと共に 色んなメッセージを我々に与えてくれるものです。 残念ながら多くのワインは地球のメッセージを伝える能力が無くなってしまっています。 自然派ワインと普通のワインの違いは、栽培者がこの畑作業に費やしている“時間”と“作業の質”に天と地ほどの違いがあるのです。 テーブルの上でテイスティングしながら、よく自然派ワインを批判する人達がいますが、表面に出ていない 1年間の農作業の差は愕然とするほどの違いがあります。 氷山の上の部分だけを見て語るのと同時に、水面下にある土台の差を、もう一度良く見つめてください。 表面の“味覚”は化学物質の添加や、テクニックで 化粧してしまえば、そこそこ美味しくなってしまいますが、土台の部分は化粧できません。コルクを抜いて時間がたってドンドン味覚が落ちていくものがほとんどの普通ワインです。時間がたって、ドンドン美味しくなるのは、本物です。土台のミネラルがしっかりしているからです。地球にも、体にも自然派ワインの方が良いのは当たり前。何より美味しいのが一番です。 芽も葉っぱも枝もスイスイと伸びています 今の処順調に成長していますが、4月末に寒波の予報が出ています。 これだけ、芽が伸びてから冷害に遭うと全滅に近い打撃を受ける事になってしまいます。 地球の温暖化がもたらしている最近の、『暑さ』と『寒さ』が交互にやってくる状況に、ベテラン醸造家も 読めない時代に入っています。天に祈るしかなすすべはない。 天のなす事に、黙って適応するしかない。何て厳しい世界なのだろうか。それをずっと続けている葡萄家。 今週末は、フランス中の葡萄家が祈っています。 貴重な写真を有難う!AKIさん。  伊藤  ナント (今日はムスカデの街、ナントに来ています)

29
Avr

CAVE AUGE カーヴ・オジェ(パリワイン屋)店頭試飲会“ボージョレ”

パリNO1のワイン専門店 カーヴ・オジェ 責任者マーク・シバ       パリのサント・オーグスタン教会の近所、オスマン通りにパリNO1のワイン専門店がある。NO1の人気を築きあげたのはこの男マーク・シバだ。バイタリティー溢れ、多くのパリジャンに支持されている。女性ファンも多くホッぺに熱いキッスをする常連客がいる。そのキッス口紅跡を拭かずに笑顔で仕事を続ける陽気なマークだ。チョッとクセがあるけど気さくでやることはキッチリやる男だ。 そんなマークが選ぶワインの殆どは自然派ワインが主力だ。 勿論、商売上抜け目がないマークは、ボルドーグランクリュも有名ブルゴーニュ蔵の品揃えも揃っている。 でも、店内に入って目に入るところに陳列されているワインは殆ど自然派ワインだ。グランクリュや有名ブルゴーニュ蔵は陳列する必要はないのだろ。指名買いや、対面接客の中で対応する商品群だからだ。 マークの自然派ワイン好みは初期の頃よりだ。だから今は亡き自然派のワインも多く持っている。 自然派初期の醸造元の経済事情を救った人物でもある。 だから、彼が声をかければ醸造元はすぐ集まる。 マークとは時々醸造元やレストランでかち合うことが多い。 商売上手で熱心なマークは必ず大阪人のような質問してくる。 マーク『どうだい、ITO,最近のワインの動きは?』 伊藤『ボチボチだよ。そっちはどうだい?』 マーク『パリは結構動いているよ、でも価格が高いものはチョット鈍いよ、だから、醸造元に言っているんだ。“価格を上げるな!”と』 伊藤『本当にそうだ!今はそう願いたいね!』 いつもこんな会話でスタートを切る。 カーヴ・オジェで働いている岩田さん 岩田さんことガンちゃんと私はガンちゃんがまだ大阪心斎橋のワインバー・パッション・ナチュールで働いていた当時からだ。恥ずかしがり屋で無口な好青年だ。絶対に嘘は付かない人という印象は、多くのお客さんに信頼されるのではないかと思う。ここでは“コーキ”のあだ名で愛されている。もう4年ほど前にオリビエ・クザンの処で3カ月ほど修行して、その1年後にジャン・フォワラールにて修行して、もう何件か修行して昨年からここカーヴ・オジェで働いている。1年間は修行して、今は1メンバーとして活躍している。だいぶ慣れてきたという印象だ。 そんなガンちゃんに聴きました。 ワイン説明もきっちりこなして販売している。すごい!ガンちゃん!私は夕方5時ごろまで滞在していた。 今日の一番人気はなんでしたか? 伊藤『今日の出展醸造元で一番人気はどこですか?』 ガンちゃん『何といってもフィリップ・ジャンボンですね。もう早くから品切れでしたから。量もないけどね。』 伊藤『ジャンボン人気はやっぱりすごいですね。日本でもジャンボンの会を東京でやったら北海道からも逢いにきた熱狂的なファンがいましたからね。フィリップに逢って涙をながしていた人もいましたよ』 一番人気のフォリップ・ジャンボン (日本の問合せ先:野村ユニソン:03-3538-7854) 超人気でも量がないジャンボン!即、売り切れ完売! やっと08を一部の樽が発酵を終えて、この春にビン詰をした。自然派の中でもフィリップほどピュアーな造りをしている醸造家はいない。最大限のリスクおって造っている。どんな状態になっても絶対に妥協はしない。ワインが危険状況になっても絶対にSO2を添加しない。ゼロ添加を貫いている。彼には信念がある。ワインの中に悪玉微生物と善玉微生物が存在しているんだ。一時は悪玉が勝ってワインがダメになりかけることがある。分析をすれば危険な状況であることは分かるけど、フィリップは絶対にSO2の添加をして安全策をとろうとしない。フィイップは言い切る『今、悪玉ビールスと善玉ビールスが戦っているんだ!健全な畑からとれた健全な葡萄のみを仕込めば、最後に善玉が必ず勝つんだ!』と言い切る。3星のソムリエから醸造家に転向して10年の歳月が過ぎようとしている。最初はずい分ダメになってしまったワインがあった。しかし。10年間の自然栽培の効果で自信のある葡萄が出来てきたところだ。最近、信念が確信にかわった。ジャンボン・ブランの複雑な香りと味わいは他では絶対に観ることができない風味だ。柔らかな舌触りの中に色んなものが混ざり合っているのを感じる。悪玉と善玉が戦ってきた形跡なのかもしれない。ジャンボンのワインには不思議な魅力がある。 ←UNE TRANCHE ユンヌ・トランシュ JAMBON BLANCジャンボン・ブラン⇒彼の多くのワインは3年、5年と樽の中で戦ってる。なかなか瓶詰されてこない。他の自然派醸造元のワインをブレンドして造るテーブルワインのキューヴェを造った。 ガンちゃん、今日の1番の販売量の多い蔵は? ガンちゃん『今朝から量が一番出ているのは、やっぱりVALETTEヴァレットかな。』 午前中から車できて、ケース買いをするお客さんで大忙しだったガンちゃんは昼食を食べられなかったのだ。今、夕方になってやっとサンドイッチを店頭で食べ始めたガンちゃん。ニコニコしながら美味しそうに食べていました。そんな訳で、何が一番出たか、よく知っているガンちゃんだ。 やっぱり、暖かくなってきて白ワインが売れだしたのだろう。 自然派で白と云えば、VALETTE やっぱりヴァレットだろう! 売上ナンバー1のPHILIPPE VALETTE フィリップ・ヴァレト (日本の問合せ先:BMO : 03-5459-4248) ヴァレットのブースの周りはいつも人が多くて なかなか近づけないほどの超人気だ! 今日は奥さんと二人で対応しなければ間に合わない。 最近、フランス中で人気のあるワインレストランやビストロでは、このヴァレットは必ずリストされている。やっぱり美味しいものは皆、分かるんだな! MACON VILLAGE マコン・ヴィラージ MACON CHAINTREマコン・シャントレ VIRE CLESSE ヴィレー・クレッセ POUILLY FUISSE /TRADITION*プイイ・フィッセ・トラディション POUILLYFUISSE CLOS DE MONSIEUR NELY*フイイ・フィッセ・クロ・ド・ムッシュ・ネリ フィリップ・ヴァレットはどれを飲んでも、果実味が熟していて、ミネラルんで締めてくれている。 なんて美味しいのだろ!! ベスト1の売上量だったのが理解できる!皆さんも是非試してみてください! 一般愛好家Xさんに聴いてみました サングラスをかけたパリのおじさんはカーヴ・オージェのお得意さん。5年ほど前より自然派に目覚めて 今、自然派しか飲まない。以前からワインの強烈な愛好家だったとのこと。パリの自宅の地下カーヴには昔に買ったボルドーグランクリュ・クラッセのワインが沢山ストックになってしまっている。何故なら、自然派ワインに目覚めてから、飲んでも美味しく感じなくなってしまった、とのこと。 今日の目当てはやはりヴァレットでした。 フィリップと色んな話ができて嬉しそうそうだった。 一般愛好家Xさんが選んだ、本日の新発見? 名前は聞かなかったけど、今日はずっと長い時間醸造元達と会話を楽しみながらゆっくり試飲をしていたXさんに本日の新発見は何か?聞いてみた。 Xさん『ARNAUD COMBIERアルノー・コンビエールの白だ。素晴らしいシャルドネだ。ヴァレット・ワインのミネラル感を柔らかくした感じだ。』 ARNAUD COMBIERアルノー・コンビエール (日本での問合せ:サンフォニー:03-5565-8992) 190chぐらいの長身でゆったりした性格。栽培から醸造までフィリップ・ジャンボン級に自然度が高い。樽発酵が2、3年続いているものもあり、長期発酵からくる旨味が素晴らしい。 MANDELIERS  AC ST-VERANマンデリエール08 サンヴェラン 昆布だしの旨味がのった柔らかいミネラル感は お寿司と合わせたいワインだ。サラリとしたフレッシュな酸もあって本当に和食に会うと思う。 LA GOUTTE DE CHARMES 07AC ST-VERAN グットゥ・ドゥ・シャルム 07 サンヴェラン 樽発酵は長かったワインだ、ほのかな樽香もあり、本当にヴァレットに似たところがある。ミネラルの塩っぽさが、旨味で包まれている。 今日はボジョレがメーンだ!豪華なメンバーが揃いました CHRISTOPHE PACALETクリストフ・パカレ (日本での問合せ:BMO社:03-5459-4248) 09のJULIENASのジュリエナがマニフィックに仕上がった。 他は2008年がテースティングに出されていた。 シルーブル08が爽やかでグイグイいけるタイプだ。 GEORGES DESCOMBES ジョルジュ・デコンブ (日本での問合せ:CPV :03-5565-5880) 奥さんのジスレンと長男のフィアンセと女性二人でブースを守っていた。 本人と長男はブースの前で愛好家と話している。 いつも濃厚なガメを楽しませてくれるデコンブ、06年の100歳を超える古木を仕込んだMORGON VIEILLE VIGNE モルゴン・ヴィエイユ・ヴィーニュが熟成感もでてきてマニフィックだ。 […]

28
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ボジョレー・フェアー@パリ!!

天気が良い!春が来た!!というメチャ気持良い土曜日の昼・・・ 散歩がてらにお馴染みのカーブ・オジェへ到着したらもう人が沢山! ポカポカと照るお日様の下で、カラフルな服に身を包んだ人々が楽しく試飲会を楽しんでいます!フランス人はとにかくお日様が大好き!ちょっとでも日が照ると、皆カフェのテラスで冷たいドリンクを一杯!という優雅な週末を過ごしています! Cave Augé 116 boulevard Haussmann Paris 8e Tel 01 45 22 16 97 – Fax 01 44 70 08 80 cavesauge@wanadoo.fr 今日はボジョレー地区のワイン試飲会。 様々な蔵元さんのモルゴンやフルーリを飲み比べ! *************************************************************** 最初に仲の良いクリストッフ・パカレ氏*Christophe Pacaletに挨拶。 元気?と彼のブースに行ったら『天気もいいし最高だよ!』とビールを片手にニコニコ顔! 確かに真昼間からビールを飲みたくなる気持も分からなくは無い・・・が仕事をしなければ!! ということで最初に注がれたのはシルーブル08*Chiroubles 08。 ボジョレーのワインの中でも一番女性的でフルーティーなキュベ。クリストッフのシルーブルは標高250mから450mの区画で収穫されたガメイを使用しているのでとてもフレッシュ!パワフルだが滑らか感もあり、イチゴのような甘い香りが特徴的。 ヌラン・ナ・ヴァン08*Moulin à Vent 08はバラやスミレの香りが漂い、しっかりとしたタンニンが感じられ、コート・ド・ブルイ08*Côte de Brouilly 08はグイグイと飲めてしまう真っ直ぐでフルーティーな味わい! ここから09年をテスティング! フルーリー09*Fleurie 09はとてもエレガントでスパイスの複雑な香りが食欲をそそります!長く残る綺麗な後味は、柔らかくとにかく心地良い!! ジュリエナス09*Juliénas 09はよりパワフルだが熟成されたフルーツと爽やか感、そしてなによりもミネラル感が最高なバランスを引き出しています! *************************************************************** 続いてジョルジュ・デコンブ*Georges Descombes 今日は奥さんが長男のフィアンセと一緒にワインの紹介! シルーブル・ヴィエイユ・ヴィーニュ08*Chiroubles VV 08はしっかりとした骨格とパワフルさが特徴的。赤い肉を、ワインの中にも感じるスパイスでローストしたら、最高な組み合わせ間違いなし! ブルイー07*Brouilly 07は飲みやすく、タンニンも蕩けているので綺麗なバランス! とてもフレッシュなのでアルコールも殆ど感じなく、夏には喉を潤してくれる最強なパートナーです! モルゴン08*Morgon 08は樽の香りがより強く、しかし熟成された赤や黒フルーツの香りもファーンと漂い美味しい~!友達と飲みたくなるような、綺麗なフィナーレなワインです。 *************************************************************** 隣には一品しか紹介していないマルセル・ラピエール*Marcel Lapierreのブースを発見! しかし!この一品が最強に美味しすぎるモルゴン08*Morgon 08! 個人的には、赤ではこのワインが一番感動しました! 香りは野いちごや森の赤いフルーツ・・・ そして口当たりは・・・ もう何杯飲んでも飲み飽きない、繊細でエレガントな味! 飲みやすく、女の子は絶対に好きになるほんのり甘くて爽やかな喉越しです! *************************************************************** そしてここから白ワイン突入! 最初はフィリップ・ヴァレット*Philippe Valetteのマコン・ビラージュ08*Macon Villages 08。アペタイザーには持って来いのサッパリ感。キリッとする酸味、柑橘類の香り、そして後味はハチミツ・・というシンプル・ワイン!レモン代わりに飲んでください!とフィリップから皆様へとメッセージ! マコン・シャントレ06*Macon Chaintré 06は3年間熟成され、今やっと納得がいくワインが出来たんだと。 これはヴィエイユ・ヴィーニュのブドウを使用。 2006年は濃厚でリッチな年。より厚みがあり、熟されたフルーツの香りが凄い! そして長く続く後味が最高!私からのお勧めワインです! 続いてヴィレ・クレッセ06*Viré Clessé 06は、シャントレより25km北のほうに示している区画なのでより爽やかなワイン。ノワゼットやくるみ、少々酸化している複雑な香りが特徴的。 しかし!口に含むとトロミと旨みが綺麗にマッチしていて、とても美味しい~!特にミネラル感と華やかな後味が最高にマッチしている一品! フランス人も皆感動するほど美味い! 最後にプイイ・フュッイッセ06*Pouilly Fuissé 06 。 とてもフレッシュで柑橘類とハチミツの香りが大いに出ているワイン!一回飲み出したら止まらなくなりそうな、甘美で心地良いワインです! *************************************************************** あれ?これはブルゴーニュでは・・・? でも美味しいからいいや!と来たのはアルノー・コンビエ*Arnaud Combierのブース。 個人的に、私は彼の白ワインが大好きです!(こちらもご覧下さい! そしてそして!私の大のお気に入りは・・・ レ・グット・ド・シャルム07*Les Gouttes du Charme 07! 長い熟成期間(24~36ヶ月)を終え、やっと出来上がったワインの味は丸みがある最高なワインとしか言いようがないです・・・! 彼のワインは全て長い間熟成されています。そうするによって、彼が求めている原料の味が大いに出て来るのです!このワインはまさにテロワールのミネラル感が綺麗に表現されている一品。 スパイスや白コショウ、柑橘類の香りから始まり、熟成されたフルーツがタップリと口に広がった後、白い花やハチミツ、ミネラルのショッパイ感じのフィナーレで終わる、丸みもあり、滑らか感もあり、更にフレッシュ感もある完璧なワインです。 *************************************************************** 他にもジャン・フォアワールやジャン・ポール・テブネ氏、またイヴォン・メトラス氏やマックス・ブルトンのワインも紹介されていました! そしてこの後、ほろ酔い気分の私は即効アルノーのワインをゲットし、 テラスで社長とビールを頂き、 そしてまた夜も海老料理に合わせてレ・グット・デュ・シャルムを楽しみましたとさ・・! 優雅な週末もこれで終了です! […]

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料理・ワインの『情熱人』 GERARD ALONSO

いつも 陽気なアロンゾ夫妻 RUE DU MARS 1962 84700 SORGUES TEL ;04-9083-4842 情熱料理人ジェラール・アロンゾ(南仏AVIGNONの近く) 料理とワインに対する情熱は凄いものがある。 料理だけ美味しいところは沢山ある。これは日本もフランスも同じだ。 シェフの技術が高いほどワインとか飲み物のセレクションが良くないのが多い。本当に残念でならない。 シェフから見れば『俺は自分の料理で勝負しているんだ!ワインや飲み物に頼る必要はない!』と云わんばかりのワインセレクションのレストランが多い。気持ちと意気込みは良く理解するけど、そこで食べる身になってもうチョット考えてもらいたい。美味しい料理も、妙なワインと一緒では、折角の料理も本当に台無しになってしまう。気分も喜びも半減してしまう。 繊細な料理センスを表現するジェラール、すべてを包み込む優しさジョゼット ジェラールはアラン・シャペルの影響を受けている。ドメーヌ・ロマネ・コンチの祝賀食事会の料理を何回も担当したことがある。多くのガストロミー、ワイン醸造家にも愛されている人物だ。情熱家にありがちな押し付けがましい処が全くない。控えめでいて、やる時はビシッとやるタイプだ。妥協はしない。細かいところまで気が行き届いた繊細さが料理の至る所に出ている。料理センスが溢れている。小さなところにオヤッと驚くことが毎回ある。料理法は素材そのものの味を尊重したやり方だ。素材を大切にしている。だから使う素材はすべて季節の旬、新鮮なものばかりだ。 そして、サーヴィスを担当するのは奥さんのジョゼットだ。これがまた素晴らしい。ソフトなタッチで優しさが自然に伝わってくるような人柄だ。 ジョゼットのサーヴィスだけで癒されてホットする。何やら家庭に招待されて食べているような感覚になってしまう。 『ザ・優しさ 』がいっぱい!! 料理にもサーヴィスにも『優しさ』が表現されていている。こんなにも和むレストランを私は知らない。 時々ジェラールが出てきて会話を楽しむ。 アロンゾと情熱料理と自然派ワイン 幾つかのミーズとアペリティフ。 シェフの息子のシリル・アロンゾが造る微発泡ロゼワイン。爽やかな酸とほのかな甘味が食前酒として最高! 上記のミーズの後に、今日のメニューを見て、変則メニューを依頼した。胃の調子から云って魚類を中心にしたいこと、それと、アラカルトの方に私の大好きなモリーユフレッシュ・生モリーユがリストにあったので、それを加えてもらった。 →Ravioli de homard breton au basilic frit  ブルターニュ産オマールのラビオリ、バイジリックの揚げ添え  美味しかった!ソースに酸味があり爽やかに感じた。 そして、あまり食べられないフレッシュ・モリーユ、Morille (編笠茸)というキノコ。乾燥ものは結構どこでも食べられるがフレッシュと書いてあるのはなかなか見つからない。どうしても食べたかった。 実に香り豊かで、シナモンに似た香りに甘さを想像させる風味がある。素晴らしい!幸せな気分だ! ワインはサンセールの自然派第一号、セバスティアン・リフォーSebastien RIFFAULTのAUKSINISオクシニスを合わせた。 サンセールの石灰岩盤からくるミネラルの塩っぽさ、ヨード香がオマールの塩っぽさとピッタリ。そして、自然派独特の優しい造り、サンセールでは珍しいマロラクティックをやったワイン独特の柔らかな酸がモリーユの甘味、旨味にピッタリだった。何という幸せなマリアージだろう。 こんなものを食べられる環境すべてに感謝だ! メインは出来るだけ軽くボライーユ(鶏)系にした。 Les Sot l’y laisse de volaille aux asperges de l’ile  de  l’oiselay 雛鳥に囲まれたアスパラ。 ワインはシリル・アロンゾのVincent Souffre ヴァンサン・スーフル、ダジャレで名を付けた。訳すとSO2無添加ワイン、というワイン。 自然派ワイン推進派のジェラール・アロンゾ ジェラール・アロンゾは5年前まではボジョレとマコンの境にあるCHAINTREシャントレ村にてTABLE DE CHAINTREターブル・ド・シャントレと云うレストランをやっていた。そこにはロマネ・コンチのオーナーのアンリー・フレデリック・ロックやマルセル・ラピエールをはじめブルゴニュ、ボジョレの醸造元達が入り浸っていたレストランだった。 特にアンリー・フレデリック・ロックとは非常に深い関係を保っている。というよりアンリー・フレデリックの方が慕っていると云った方が妥当だ。 アンリー・フレデリックがプリューレ・ロックを立ち上げて、自然派の造りを始める影響を与えた第一人者はマルセル・ラピエールだ、それともう一人このジェラール・アロンゾも入れておくべきだろう。     ロック↓   マルセル↓ラピエール              ジェラール・アロンゾ夫妻↓ 3年に一回ぐらいにやるロックでの式典(2006年6月プリューレ・ロックにて) そんなジェラールが愛する醸造元達の紹介 ★地元の南ローヌ 1―FERME ST MARTIN フェルム・サン・マルタン(日本での問合せBMO :03—5459-4248) 素朴な人柄、じっくり考えてコツコツ仕事を進めていくタイプの ギィー・ジュリアンは2代目だ。息子のトーマが3年前より加わって新しい風がドメーヌに入っていきた。La Gerineはトーマのアイデアとイメージで造ったワインだ。グルナッシュ60%、カリニャン40%で軽めで果実味が主体のフレッシュ感あるフルーティーなワインを造った。お父さんのジュリアンも80年から自然栽培を実行している。自然酵母で発酵、SO2はビン詰時にほんの僅か使用。 400mという標高の山の上の葡萄園、濃くても酸が残るワイン醸造が可能な特殊立地だ。 Terres jaunes 07, AOC Beaumes de Veniseテール・ジョンヌ赤 Costanci 06, AOC Beaumes de Veniseコスタンシ赤 La Gérine 07, AOC Ventouxラ・ジェリーヌ赤 Cuvée St Martin 07, AOC Beaumes de Veniseキューヴェ・サンマルタン赤 Clos Estaillades 07, AOC Ventoux クロ・エスタイヤード赤 Rosé d’Entrevon, AOC […]

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フランスが新宿へ !!! 伊勢丹フランスウィーク!

4月21日~26日の1週間、新宿伊勢丹の6階催事場にフランスがやってきた。 フランス各地の銘醸ワインは、もとより、有名ブランジュリーやパティスリー、シャルクトリーに、オリーブ、催事場を歩いているだけで、お腹が減ってくる。選んだ食材やワインとの相性を考えながら、皆さん、 ワインブース、食品ブースを行ったり来たり、楽しい時間を過ごしていた。  今回、残念ながらアイスランドの火山の噴火活動の影響で、予定の航空便が欠航となりほとんどの来日予定のワイン生産者、パティシエやキュージニエなどが期間中来日できなかったが、それでも、マドリッドや、 モスクワ経由でたどり着いた、執念のワイン生産者もいた。 しかし、生産者不在ながらも、初日21日の開店早々、多くの来場者で催事場はごったかえしていた。  来場者は、チラシを片手に握り、お目当てのワインへまっしぐら。カートはワインであふれ、3,000円を超すワインが、2本、3本、時には10本まとめてと売れていく。ここのところ、元気の無いワイン業界に、明るい希望をもたらす光景だ。  また、来場者のほとんどは、日頃、伊勢丹のお酒売り場でワインを購入されているお客さまで、ワインをサービスするソムリエさんなども顔みしりの方も大勢いるようで、そのような信頼関係を築きあげている、伊勢丹の力を思い知った。 <シャトー・プピーユ2000> 今回のチラシにも掲載された、目玉はシャトー・プピーユ2000、今回のフェアの為だけに輸入されたワインである。  シャトー・プピーユは、プピーユのセカンド的位置づけであるが、ぶどう品種は、同じメルロー100%。違いは、ぶどうの樹齢と、熟成の方法、プピーユが樹齢40年以上に対し、シャトーは30年、そしてプピーユが樽100%の熟成に対し、シャトーは、古樽とタンクで熟成させている。 2000年は、当たり年。ミレニアムフィーバーもあり、かなり引っ張りだことなったミレジムである。      その味わいは、10年という熟成を経て、やさしくまろやかな味わいになっており、口中で何の引っかかりも無く、喉にしみ込んでいく。 通常の、プピーユ、シャトー・プピーユの特徴である、果実味、ヴォリューム感はなく、まさに今飲みごろのワイン。 フランス料理や洋食ではなく、和食、煮物やおそばなんかも、合う、繊細な味わいだ。 今回だけのヴィンテージ、またチラシ広告の影響は大きく、初日で100本近い数量をご購入頂いた。2000年でこの価格。コストパファーマンスが凄い! <プピーユが有機栽培???> プピーユについては、ブラインドのコンクールでのペトリュスとの同点決勝。神の雫9巻への掲載などなど、その知名度は高い。今回、アイスランドの噴火の影響で、来日できなかったフィリップ・カリーユ氏も、すでに20回以上の来日をしており、その品行方正???なキャラクターも、すでに知られている。 そのやんちゃ坊主(笑)のフィリップが、なんと、環境問題を考え、全ての区画で有機栽培を行っている。 彼も42歳、1989年の初ヴィンテージから、ちょうど20年目。2人の子供の父親となり、この自然を地球を、次の世代に、汚れなきよう渡していきたいという思いが強くなってきたのだそうだ。 現在、カーヴや、自宅で使用する温水や、暖房は、冬場剪定をした、ぶどうの枝を焼却する際の熱を利用して、CO2の排出削減をしている。 また、ぶどうの区画ごとに、センサーを設置、その場所の湿度、気温を常に監視し、ぶどうの病気の発生可能性がある場合、早期発見、早期対処にて、有機栽培で認めらているボルドー液の使用も最低限に減らしている。  次のプロジェクトとしては、カーヴた自宅の屋根にソーラーパネルを設置することを考えている。 <フィリップ・カリーユの次なる目標> 世界的不況の中、ボルドーワインの販売も困難な直面にきている。ただ名前だけボルドーとついていれば売れる時代は終わった。 そこで、フィリップは、右岸の、このカスティヨン地区の全区画35,000Ha、全生産者300蔵元、全てにおいて有機栽培に取り組み、世界で唯一の有機栽培のAOCにしようと、周りの生産者に一生懸命働きかけている。 そこれこそが、自分達の、地球の生きる道だと考えているのである。 この男、中途半端が大っきらい。良くも悪くも徹底した男なのである。 今回、シャトー・プピーユ2000の目玉以外に、プピーユのバック・ヴィンテージ1994、1995,1997、そして現行ヴィンテージのシャトー・プピーユ2000、プピーユ2005が展示販売されたが、プピーユファンの多さにびっくり。もう10年以上も飲み続けてくださっている熱烈愛好家もいた。 今回、残念ながら来日できませんでしたが、近いうちに必ずやってきますので、今後とも飲み続けてください、また、どこかでフィリップと会えることと思います。 プピーユ輸入元: 株式会社 モトックス  東京オフィス:03-5771-2823                    大阪本社:TEL036-6723 -3140 ←東京オフィス 小原 さん そのほか、伊勢丹フェアで販売されていたおすすめ自然派ワイン。 プピーユ以外にも、サンセールのセバスチャンリフォーの造る、ドメ―ヌ・ルエ、この1月に来日した、シュヴェル二―のフィリップ・テシエ、トゥーレ―ヌのミカエル・ブージュなど、ロワールの自然派生産者が、輸入元ディオニーのより紹介されていた。 ちょうど、この週末、天気も良く、ミネラル感かつ、ぶどうの熟度を感じさせる果実味を持つ、このロワールの白ワインが、なかなかの人気で販売されていた。     セバスチャン・リフォー              フィリップ・テシエ     ドメ―ヌ・ルエ、フィリップ・テシエ、ミカエル・ブージェ 輸入元:ディオニー株式会社    京都本社:TEL:075-622-0850    東京オフィスTEL :03-5778-0170     ←東京スタッフ浜川さん <絶品 !!!シャルクトリー、ル・プレ・ヴェール> 今回のフランスフェアに、表参道のレストラン、ル・プレヴェールも出展。フランス一のシャルクトリー職人直伝の、パテ、テリーヌ、リエット、ジャンボン・ブラン、ソシ―スなどを販売。 小山シェフ、 ソムリエのアラン氏などが、 ブースで忙しそうに対応をしていた。 私も、ジャンボンなど買ったが、絶品の味わい!ワインが進む、進む。表参道のレストランでも、数々の自然派ワインと一緒に、このフランスナンバーワンのシャルクトリー、そして美味しいお料理が味わえますので、ご興味ある方は、ぜひお店へどうぞ !!!まさに、ここもフランス、パリのエスプリでいっぱいです。 ル・プレヴェール 東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE 4F TEL:03-3486-1603

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自然派ワインが飲めるイタリアン・レストランCONTORNO 静岡

イタリアのトスカーナ地方で修業した嘉藤さん 嘉藤さんは丁度、1年前に静岡市の用宗海岸の近所にコントルノをオープンした。用宗駅から徒歩一分、用宗街道416号線上にある。 私は静岡市丸子新田の出身ですので本当に近所だ。 こんな実家の地元に自然派ワインが飲める店があるなんて夢のようだ。子供の頃から自転車を飛ばして用宗海岸までよく遊びに来ていたものだ。 しかも、私がフランスから日本に輸出したワインが この用宗で自分が知らない内に飲まれていたなんて なんて幸せなことだろう。本当に感謝感激だ。 今日は自家の家族と食べにきた。皆パスタとピザが大好き家族だ。私も個人的にパスタが大好きだ。しかし、フランスでアルデンテのスパゲッティーを食べさせてくれるレストランは南フランスのモンペリエの街にあるVERDIヴェルディーしか知らない。30年のフランス滞在で一か所しか納得できるパスタがない。フランス人のパスタ音痴は想像を絶する。 だから、日本に来るとイタリアンに行ってアルデンテ・スパゲッティーを食べるのが楽しみの一つだ。 嘉藤さんのパスタは完璧だった。私が期待していた以上の美味しさに飛びあがりたいほど嬉しかった。 私が食べたのは嘉藤風ヴォンゴレ・スパゲティだ。美味しかった!ありがとう! 素材を大切に!シンプルな料理だ!料理はシンプルなほど何かと難しい! 嘉藤さんの料理はシンプルで素材を大切にしているのがわかる。 前菜には有機栽培のサラダを食べた。 富士宮の有機農家と契約しているとのことだった。 しっかりと味のある野菜だった。 カキも赤穂の産地から直送のものだった。 日本の生ガキも本当に美味しい! 地中海の生カキよりふくよかな味だった。 そして、皆が待に待った釜焼きピザだ。 店の外装も内装も黄色に統一されていて暖かい雰囲気が漂う、それに輪をかけて暖かい“空気”を店全体に醸し出してくれているのが、釜だ。暖炉の暖かさに似た空気を醸し出してくれる。 生地が薄くて繊細でシンプルで味がシッカリしている。 私の兄の隆一は何故か?ピザ造りを家庭で生地から造るのが得意だ。 だから、子供達もピザには小さい頃から馴染んでいて、 味に結構うるさい。 今日は皆大喜びだった。 今日のメーイン・イヴェントはクロ・バケイCLOS BAQUEYをここで見つけたことだ!いやー嬉しかった!美味しかった!   エリアン・ダロスのワインの問合先:BMO TEL 03-5459-4248 エリアン 嘉藤さんがエリアン・ダロス社のこのクロ・バケイを選択したという事実だけで嘉藤さんの味覚と選別眼が素晴らしい人だと思った。 知る人ぞ知るワインだからだ。フランスでは愛好家の中でもかなり“通”の人達の間で話題、超人気のワインだ。 サンドリーヌ 西南部のマルモンドという街のはずれのコクモン村に位置している。ボルドーから車で1時間ほど南に行ったところだ。 クロ・バケイを一杯飲んだだけで頭の中に、畑の景色と造り手のエリアンとサンドリーヌの顔が浮かんできた。 そして、実家の家族と地元の用宗でこのワインを飲んでいる事実にグットこみ上げてくる幸せな気分で一杯だった。 思わず、姪の子達(理沙と沙奈)と喜びの写真を撮った。 勿論、嘉藤さんとも感謝の記念撮影を撮らずに  はいられなかった。これかも自然派ワインをよろしく!   また地元で飲みたい。 CONTORNOコントルノ 静岡市駿河区用宗5-1-10サンライズ用宗  054-256-5877 明るい黄色が実にセンスがいい。気分が明るくなる。 勿論、嘉藤さんの気さくな人柄が料理にも店の空気にも 出ていました。本当に幸せな気分になりました。 お陰で久しぶりに実家の家族と楽しく過ごさせて頂きました。 感謝です。 店頭で栽培している 4葉のクローバーの  ような気分になりまし た。 静岡の皆さん!静岡に観光の皆さん! ご家族で食事の時、またはデートの時は、本当にお勧めです。 皆、幸せな気分で店を出れますよ! 帰りに用宗のしらす屋さん に寄ってしらすを買って、用宗海岸を見   学し、大崩海岸も美しいよ! 最高の休日コースですよ!ワインも飲んでください!  飲む人は運転手を連れて行ってください。 伊藤

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DARD ET RIBO ダール・エ・リボ・ニュース AVRIL2010

マルセル・ラピエールを昼食後、出発して高速道路A6号線に乗って、LYONを超えて1時間半ぐらい走っただろうか、エルミタージの丘が見えてきた。出口ターン・エルミタージがそろそろある。出口のチョット手前の左側にダール・エ・リボの醸造所が一瞬だが高速道路から見える。 中身の充実に賭けるダール・エ・リボ。建物は壊れそうな壁だ。ダール・エ・リボの象徴的な醸造所だ。ルネ・ジャンもフランソワも二人とも外観など全く気にしていない。中身だけの勝負だ。彼ら自身の容貌や、服装を見ていても、変に飾ることはない。清潔だが実に質素だ。見かけなどを重要視していない。これが彼らの生活哲学だ。この生活哲学は彼らのワインに対する姿勢も同じだ。魅せかけの外観は一切重要視していない。 樽に寄りかかるルネ・ジャン  栽培方法も醸造方法も最も重要なことに集中して、無駄なことは一切、切り捨てている。だから、真っすぐでピュアなワインになる。他では絶対にないダール・エ・リボ独特の風味のワインが出来上がる。だから、世界中に熱狂的なファンがいる。ルネ・ジャンはジャーナリストが大嫌いだ。フランス系ワイン雑誌に載ることはない。写真も日本人以外は撮らせない。 高速道路を降りるとすぐなので、車で南下する時は時々挨拶に寄る。今朝、電話して、今日の午後に通過するのでチョット寄る旨を伝えた。着いたら電話することになった。今日は天気が良いので畑に行っているとの事だ。醸造所の壁にベルがある。鳴らしても、応答なし誰も居そうもない。ルネ・ジャンの携帯に電話した。今、こちらに向かっているとのこと。今年は寒い冬が長かったので畑仕事が遅れているのだろう。去年、膝の手術をしたルネ・ジャンは完璧に治らず、まだ痛そうに歩く。 だから、キツイ畑仕事はあまり出来なくなっている。立っている時もすぐ何かに寄りかかっている。15分程待った。 天気が良いので気持ちがよい。醸造所の前にリンゴ畑がある。 花が咲きかけている。その周りにタンポポが咲いていた。 ホットする空間とひと時だ。 2009年産を樽からテースティング 2008年は収穫直前の豪雨で葡萄園が大きなダメージを受けた。その影響で2009年も生産量が極端に少ない。 少ない代わりに、品質は抜群だ! 少ししか出来なかった葡萄房に土壌のエネルギーが濃縮した感じだ。 09はルネ・ジャンにとって色んなことがあった年だった。 10年は流れが変わって今のところ順調に推移している。 1-CROZE-HERMITAGE クローズ・エルミタージュ 白 まだ発酵も完璧には終わっていない。 まだ、ガスがいっぱいある。アル発酵で生じたCO2がワインに溶け込んでいる。 残糖もまだ僅かに残っている。この時期のテースティングは難しい。 外観は緑がかった薄黄色、香りは当然発酵の香りがまだ充満している。 でも、口中で随分と粘着性を感じる。酸も素晴らしい。最後にミネラル感が残る。ポテンシャルは素晴らしいと思う。 2-HERMITAGE エルミタージ 白 色合いはほぼ透明に近い、香りは閉まっている。アルコールのボリューム感は 凄い、よく熟したと思う。最後にミネラルからくる塩っぽさが残る。 ミナラリーなワインに仕上がるのではないかと想像する。 3-ST-JOSEPH サンジョゼフ 白 これもまだ発酵が完璧終わってない。 透明に近い色合い、現時点ではアルコールの力強さが目立ていた。 やはりミネラルの塩っぽさが凄い。 今の時点で云えることは、ミネラル感溢れる力強い白ワインになるだろう。 細かなニュアンスはこれからの熟成で醸し出される。 発酵途上の樽テースティングについて 発酵や樽熟成が終わってない自然派ワインのテースティングは完成時と大きく異なることがあるのでこの段階で大切な判断はできない。この段階の判断はその年のポタンシエル・可能性を測ることだ。 醸造家も毎日、試飲するごとに変化するワインに驚かされているのが現実。 今日はお互いにあまり時間もなく、試飲はこのくらいで終わった。ルネジャンは次のお客さんが来て、これから出なくてはいけない。我々も南ローヌまで行かなければならない。 普段なら、永遠と続くカーヴでの試飲も今日は早々と終了だ。 何となく淋しそうだった。 伊藤『今日はどうかしたの?』 ルネ・ジャン『今、ひでこ(奥さん)とアンジュマリ(娘)が日本に帰っているんだ』なんとなく淋しそうな雰囲気。 伊藤『今夜、何か予定があるの?なければ一緒に夕食を食べないか?』 ということになり、お互いに用事を済ませたあと、南ローヌのどこかの村で落ち合って食事をすることにした。 私もあの可愛いアンジュマリーの顔を見れないのはチョット淋しい。 雑ニュース ソムリエ・トリアトロン競争のポスター (醸造所の壁に貼ってあったポスター) 5月23日、ソムリエ・トリアトロン競争がエルミタージ地区で 開催されます。 3つの競技に得意な方、是非、参加ください! 1-自転車競走 2-マラソン(走ること) 3-ワインを飲むこと 我こそはと思う方、23日にエルミタージまでどうぞ! 電話:04-7508-4056 携帯:06-7011-0918                    最後に静岡から来たラ・ヴィーニュの門脇さんと記念撮影! SCARABEE ドメーヌ・スカラベ ルシオンのイザベルさんのワインが 何故か?ダール・エ・リボの醸造所 に置いてありました。 除梗なしのマセラッション・カルボで 醸造した果実味が豊かなワインです。 実に美味しい赤です。 価格的にもお勧めです。 DARD ET RIBOのワインで現在、日本で販売中のワイン DARD ET RIBO ダール・エ・リボ 1-Crozes Hermitage rouge 2007          クローズ・エルミタージュ 赤 2-Crozes Hermitage rouge, Les Baties 2007  クローズ・エルミタージュ赤 レ・バティ 3-Crozes Hermitage blanc 2007  クローズ・エルミタージュ白 4-Crozes Hermitage blanc, Les Baties 2007  クローズ・エルミタージュ白 レ・バティ 5-Crozes Hermitage blanc, Les Karrières 2007  クローズ・エルミタージュ白 レ・カリエール 6-Saint Joseph rouge 2007  サン・ジョゼフ赤 7-Saint Joseph blanc 2007  サン・ジョゼフ白 8-Saint […]

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とんかつとナチュラル・ワインの饗宴・老舗かつ吉にて

かつ吉 新丸ビル内、 千代田区丸の内1-5-1 新丸ビル5F  03-3211-6655 ワイン会と云えばフレンチレストランでやるのが通常だ。最近、和食や寿司や、中華、色んなところに自然派ワインが浸透している。 今夜はこんなにピッタリの相性はないと思うとんかつに自然派ワインを合わすイベントを行いました。           丸山さん  かつ吉主人 企画したのは、エスポア・みどりやの丸山さんと友人のかつ吉主人だ。 フランスからゲストとして、ラングドック地方のランガランのコンスタンスさんを呼び寄せての響宴だ。 ワインを一般に広めるのは、こんなイベントに限る。素晴らしい企画だ! ランガランのコンスタンス 丸山さんとかつ吉さんは大学時代の同級生だ。建築学を勉強した二人が今、ワインととんかつを仕事にしている。世の中、そんなものだ。業界人でないところが、面白い発想が浮かぶ。こんな企画をどんどん実行してほしい。 新丸ビルのかつ吉に、なんと40名ほどの人達が集まってくれました。 ほのかな甘味を感じさせてくれるランガラン・ロゼは乾杯には最適だ。食前酒としても良いし、簡単なツマミをつまみながらやるには最高だ。 コンスタンスが醸造所の話や造りの話を説明する。ラングドック地方は非常に乾燥している。だから葡萄園に病気が蔓延することない。 昔から化学物質が畑に入ることはなかった。5年前にテラ・ヴィティスという減農栽培の公式機関に登録した。畑は耕されて微生物が生きている。だから自然酵母で発酵できる。SO2は瓶詰時に最小量使用する。 白はソーヴィニョン品種だ。南の白によく見られるアルコールだが強すぎる白ワインが多い。しかし、ランガランの白は酸もしっかり乗っていて、しかも南の太陽もうけて良く熟した果実味がある。酸と果実味のバランスが素晴らしい。 一通り説明した後は、各テーブルをまわりお客さんとの直接の接触を最大限に生かした。 コンスタンスのブルギニョン歌と踊りで一挙に、空気が明るくなった。 かつ吉の前菜料理やタパス的な工夫された料理が次々出されて、その都度ワインが提供されて和食とワインの相性を確かめながらすすんだ。 ランガラン・ルージュとケトン南フランスの太陽をうけた果実味豊かなワインととんかつとの相性は抜群だった。参加者皆がそのピッタシ相性に驚いた。 その後は、コンスタンスの18番!変則 ブルギニョンの唄と振り付けで、一挙に 皆をコンスタント・ワールドに飲みこんだ。 感激したお客さんから感想が次々発表された。 最初は半信半疑でこのとんかつとワインの会に参加したけど本当に、ワインととんかつの相性が素晴らしかったのに驚いた。という意見が多かった。 普段、フレンチレストランでやるワインの会とは全く違った展開になるのが面白い。 ワインと食の相性は無限大だ。特に自然な造りをしたワインは自然に素材と合ってしまう。大地の息がかかった食物やそれを食べて育った動物も、自然の一部だから妙な人間のテクニックでカモフラージしてなければ自然に合うはずだ。 丸山さんもご主人も会場内を走りまわってお客さんの対応をせれて お疲れさまでした。 丸山さんは自分のお店でワインスクール“和飲学園”を数年前よりやっており、そうしたコツコツした努力がお客さんの信頼を得て 今日のような素晴らしい会が できたのだと思う。 皆さん!いい顔していますね!楽しいひと時を皆さんと共有できて感謝です! 記念撮影 かつ吉の本店 訪問 水道橋の東京ドームの前にある。老舗のとんかつ屋さん、かつ吉へ訪問。 チョットしたお疲れさん会をやりました。 フランスから来たコンスタンスさん、丸山さん、ご主人 通訳のエスポア本部の中島さん、皆さんお疲れさまでした。 お客さんが喜んでくれて本当にハッピーでした。 すべてに感謝です。 文京区本郷1-4-1 全水道会館ビルB1 03-3812-6268 本日の主催者 1-ESPOAみどりや(酒販店) 丸山謙二 東京都江東区大島7-36-6   TEL: 03-3681-9697 2-かつ吉 新丸ビル内 千代田区丸の内1-5-1 新丸ビル5F  03-3211-6655 3-ランガラン・ワインの問合せ先 エスポア本部  中島 大阪市吹田市江坂町1-12-1 家村ビル 06-6384-3319

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マルセル・ラピエールで研修しているAKIさんから写真が送られてきました。

昨年12月より研修している石川亜樹則   2週間前こんなに固そうな芽が     ↓↓↓↓↓↓↓ ワインのさなぎ  同じ畑でも気の早い奴とか  ゆっくりな奴  まだ、ぐっすり眠っている寝ボスケとか  姿かたちが美しい奴  形は悪いが甘い葡萄になる奴 いろんな奴達が集まって美味しいワインを  造ってくれます。 宇宙から届いた光を地上の物質にかえて  宇宙のメッセージを我々に伝えてくれます。  地中深く伸びた根っ子たちが、地球の奥から  地球のメッセージが詰まった水分を吸い上げて  ワインの形にして我々に伝えてくれます。  おかげで私たちは天と地のメッセージを  同時に聴けることができます。  メッセージとともにエネルギーも与えて  くれます。だから元気が出てきます。     伊藤 モンペリエにて

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フランス地中海は既に真夏!?・4月17日(土)

地球は本当に大丈夫か? 今、フランスは復活祭のバカンスに入っている。学校が休みに入ると大人もそれに合わせて休みをとって普通は山へ最後のスキーに出かける家族が多い。 ところが、この時期に海に来る家族が増えている。温暖化の影響でこの時期すでに海を楽しめる可能性が大きいことを知っているからだ。 本日、4月17日は、晴天の海水浴日和となった。 でも最近の気温は、日本もフランスも共通しているのは、昨日27度まで上がったと思うと今日、13度と気温差が極端に激しい。それが普通になりつつある。これだけの温度差があると生息できない動植物が増えてくる。 2010年はどんな年か? もう南仏の葡萄園は芽から枝、葉は出ている。5月になるまではまだ霜の害がありうる。突然の寒波がありうる。 2010年産はいったいどんな年になるのだろう!? 昨今はベテラン醸造家でも気が抜けない。いまだ経験したことがない状況が あり過ぎる。良い年であるように! 4月の復活祭は夏バカンス気分 海の家もすでにオープンして 夏服、水着屋さんや、アイスクリーム屋さんが商売繁盛だ。 フランス人でもまさかこの時期に海に入れるとは思っていなかった人がまだ多い。当然、水着も真夏服も持ってきていない。このバカンスの時期に一週間ほど滞在する人達が多い。だから調達しなければ ならない。 地中海沿いの港や砂浜があるところは、家族で長期滞在できるような施設がある。普通は夏の時期しか開かない商店が並んでいる。 ここグランド・モットでは最近は4月には夏場商店街がオープンしている。昼の時間になった。海の見えるレストランでイカ(焼き)ステーキを食べました。 ヨットハーバーを散歩して、街の反対側の浜辺に行ってみた。 どこに行っても気分は真夏のバカンス! 何はともあれ、気持ちがよい季節が始まった。もう夜9時過ぎまで昼間のように明るい。しかし、この気温は手ばなしで喜んでいいものだろうか?何とか次世代までこの地球を残せるのか?

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進化する南仏の街 モンペリエに自然派ワイン・バー第一号

Mesdames Messieurs メダム・メッシュ 自然派ワイン一号店メダム・メッシュ   モンペリエ中心部のコメディー広場は美しい 南フランスのラングドック地方の都市では一番大きな街だ。住民の30%が学生という学園都市だ。若い人が多く、地中海にも近く、温暖で明るい空気を持った心地よい街だ。難をいえば美味しいワインが飲める店が今までなかったことだ。                                 レジス と ダヴィド この街のガストロミー・レストランに行っても、南仏のガツンとくる強すぎるワインしか置いてなかった。 ミッシェランの二つ星レストランがあるけどワインはちょっとイマイチとしか言いようがない品揃えだ。 一年前にMesdames Messieursメダム・メッシュという自然派ワイン・ビストロがオープンした。ナントからやってきたダヴィッドとレジスの共同経営だ。南仏人のセンスではこんな店はできない。立地は中心街のコメディー広場から旧市街地の細い道の中を入っていく隠れ家的な場所にある。偶然には行けない立地だ。自然派ワインを目指してくる人ばかりだ。 Mesdames Messieurs 住所:5,RUE DE GIRONE 34000 MONTPELLIER TEL:04-6763-4953 三段階になっている店内 ファサードから店内に入ると左側の壁にはワインが横に寝かされて陳列されている。 ここで小売販売をしている。 醸造元の溜まり場 ここにもテーブルが置いてあり、飲めるようになっている。 その部屋の奥に階段があり、2段階目の部屋になってる。 そこにはカンターがあり常連客や醸造元などの溜まり場のようになっている。今夜も醸造元夫妻がカウンターで食前酒を飲んでいた。そして、さらにその奥が広いサロン風になっていてゆったり座って、食事をしながら飲めるようになっている。 ←MAS DE COMECIENCEの夫妻がカウンターにいた。アニアン村の近所に葡萄園を持っている。ビオ・ディナミ農法をやっている。自然派ワインの試飲会場でよく会う。今夜はモンペリエの街で友人と食事をする予定だそうだ。食前酒をやりにここにきた。この店がモンペリエにできて喜んでいる。時々飲みに来るとの事だ。 どうしで自然派ワインを? ダヴィッド、レジスに聴く 伊藤『何故、自然派ワインに興味をもったの?』 ダビッド『ナントからモンペリエにきてビストロをやろうと思っていた。僕らはその時までワイン関係の仕事をしていた訳ではなかったんだ。色々ワインを飲  んでいたけど別に自然派を意識していなかった。自分たちが美味しいと思ったワインが、偶然にもすべて自然派ワインだったんだ。それから色々ワインについて勉強したり、醸造元の話を聞いている内に、自然派ワインに感動して行ったんだ。地球環境や飲む人の事を考えたら 当然自然派ワインになるのは当たり前だ!皆が感じている事だと思うよ!それに断然美味しいよ!』 自然派ワインは飲めば皆が喜ぶ! 伊藤『南フランスのモンペリエで、ボジョレ・ワインとか、ロワールのワインとかを提供して地元の人達の反応はどうだったの?』 レジス『勧める時は、ボジョレのワインはどうですか?とか地方名なんて言わないことにしている。地方名を云うと断る人も時々いるよ。心地よいワインがあるけどやってみますか?とか今日はフル-ティなワインがお勧めです、といえば皆、問題なく飲んでくれる。飲んだら最後、美味しいから絶対に喜んでくれるんだ!これは間違いない、自信があるよ!』 最も好きなワインは何ですか? ダヴィッドは二コリと笑って躊躇なく出したワインはこれ!PHILIPPE VALETTEフィリップ・ヴァレットだ。 ダヴィッド『これはマニフィックだ。本当に素晴らしいワインだ。ここでは魚の燻製とか、シャクトリー(各種甘ハム)の盛り合わせを食べる客が多いんだ。このワインはピッタリだよ。 ミネラル感と果実味、フレッシュな酸、旨味と塩っぽさ、あらゆる意味で完璧なワインだ!しかもハートを感じるワインだ。』 ヴァレット・レポート流石ダヴィドだ。ナンバー1にヴァレットを選ぶとは素晴らしい。私自信も白ワインでベスト3にこのヴァレットが入るほど品質の高さを認めている。ここでちょっとヴァレットをレポートしよう。マコン地区では早くからビオ栽培を始めた一人。シャントレ丘の斜面に畑と醸造所を構えている。ヴァレットのシャルドネはブルゴーニュでは絶対にでないで独特なミネラル感を備えている。 ヴァレット独特のミネラル感 それはヴァレットの葡萄木の根っこが、地中深く伸びてロッシュメールと云われる太古の昔、海底だった岩盤まで達しているからだ。根っこが太古の昔の岩盤エネルギーを吸い上げてくれる。 だからここのワインのミネラル感は特別なスタイルをもっている。 勿論、自然酵母のみで樽内発酵をさせている。発酵を促進させるようなテクニックは一切使わない自然発酵だ。だからアルコール発酵が1年、2年間かかるワインも時々存在する。大変なリスクを覚悟で自然醸造を実行している。フカフカの畑から取れる葡萄は自然力が高いのでリスク回避できる。 そして、何よりフィリップのワイン造りにかける情熱は偉大だ。 ワインの偉大さは造る人間の偉大さに比例する。ガッシリとした体格と同じくらい強い信念と精神力の強さをもっている。まるで彼が造るワインと同じような安定感を感じる。多くの人に愛されているフィリップとヴァレットのワイン。 VALETTE・ヴァレットワインの日本での問合せは : BMO 03-5459-4248 Mesdames Messieurs メダム・メッシュの人気ワインの一部を紹介 ここの品揃えはやはり南のワインが主体だ。 しかも、私も知らないワインが多かったのに驚いた。 私は月に一度はこのラングドックに来ている。ラングドックのワインのことなら自信があった。 しかし、ここにはまだ、未知の南仏ワインがあった。その存在に大なる喜びを感じた。自然派ワインがドンドン進化しているのを感じる。そのスピードは図り知れない。自然派ワインを造る若手が増えているのは嬉しいことだ。 1―SCARABE スカラベ (野村ユニソン社 TEL; 03-3538-7854) イザベル・フレールという陽気な女性が造るワインだ。日本での試飲会でも好評だったロゼの微発泡ワインだ。イザベルの明るい性格がそのままワインに 反映されている感じの風味だ。ほのかな甘みに淡いロゼ、柔らかい微発泡が実に心地よい。イザベルの先生はフラール・ルージュのジャンフランソワ・ニックだ。除梗なしのMC発酵でイザベルが造る赤も果実味が豊かでよい。ルシオン地方の富士山的存在のカニグ山を見ながら育った葡萄達を仕込んだ。 2-LE BOUT DU MONDE ル・ブ・ド・モンド (日本の問合せ先:サンフォニー 03-5565-8992) フランスでも、日本でも自然派のビストロや、ワイン屋で常連の人気蔵元だ。ルシオン地方の美しい景色を見ながら育った葡萄達を仕込んだワインは、本当に美味しい。 果実味の深さが一ケタ違う心地よさだ。それは百年を超える樹齢の古さからくる果実味だ。根っこは地中10メートル以上伸びている。土壌の各地層からいろんなミネラルを吸い上げているからだ。 3-CASOT DES MAILLOLES カソ・ド・マイヨ  (日本の問合せ先:野村ユニソン TEL : 03-3538-7854) ダヴイッドがヴァレットの次に好きな白ワインだ。地中海を見下ろすルシオン地方の葡萄園だ。小さな漁港バニュルスの港とその奥に広がる地中海が全面に見渡せる葡萄園だ。 シスト土壌の岩盤が山を形成している。そんなシスト岩盤の中を根っ子が入り込んでいる。何という生命力の強さだ。 ここには一般的に云われている土壌、つまり土というものが殆ど存在しない。 岩盤土壌だ。耕すことさえできない。葡萄の果汁はシスト岩盤の絞り汁という感じだ。シストのエネルギーをたっぷり含んだワインは飛びっきり美味しい! 4-CATHERINE BERNARD カトリーヌ・ベルナール (イーストライン:05-4205-4181 門脇) この店には2日間連チャンでやってきた。今夜はカトリーヌと日本からのお客さん静岡のラ・ヴィーニュの門脇さんの3人でやってきた。今夜はテンションが高い二人の女性と一緒だ。 2009年産のテースティング 最初はカトリーヌの2009年産を門脇さんと一緒に試飲するのが目的だ。ダヴィッドもレジスも09産の試飲に参加した。彼らもカトリーヌのワインの理解者でもある。2009年は一種類のキューヴェしか造らないカトリーヌが狙っていた酸がきっちり入った南のワインが完成した年だ。 09は5月から10月まで雨が降らなかった。非常に乾燥した年だった。 8月15日で既に、一部の畑では15度まで糖度が上がっていた。一部は8月27日に収穫して、残りを1週間後に収穫した。出来上がったワインは、最初に収穫したものは酸があってフレッシュ感があるけど果実味に欠けていた。 1週間後に収穫したものは果実味は十分あるけど酸んが欠けていた。この2つをブレンドしたところ酸と果実味のバランスが素晴らしくよかった。今年はこの一本に絞ることにした。あまりにもの美味しさに皆が驚いた。 門脇さんも次回のコンテナでこのワインを引くことを決定した。元政治部の新聞記者から醸造者に転向したカトリーヌも5年の歳月が過ぎてやっと自分が狙っていたスタイルのワインができて大喜びだった。その後は、ダヴィドがお勧めのヴァレットを飲みながら美味しいワインと料理を楽しんだ。夢多きカトリーヌは今後の抱負と計画を熱く語った。サンソー品種の可能性を追求したいとの事だった。頑張れ!カトリーヌ。 5-CHAMPAGNE DRAPPIER シャンパーニュ・ドラピエ (日本での問合せ先:テラヴェール TEL :03-3568-2415) シャンパーニュはドラピエだ。良いセレクションだ。ナチュールは本当に美味しいシャンパーニュだ。大企業的商業主義のシャンパーニュが多い中で、確りしたポリシーをもって 商業主義に流されることなく、大切なものを守っているメゾンだと思う。 Mesdames Messieurs メダム・メッシュ 5,RUE DE GIRONE , […]

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マルセル・ラピエール ニュース4月9日 

4月9日、朝7時24分のTGVにガール・ド・リヨンより乗った。たった、1時間半でマコンまで着いてしまう。マコンでレンターカーを借りてモルゴン村へ直行した。 薄い霧がかかっている。コート・ピの丘まで来た時、中腹に綺麗な桜が咲いていた。今年は寒いせいで開花が遅れている。10時にはモルゴン村に着いた。 マルセルの醸造所に直行した。 マルセルは居なかったけど若い人達が数人が忙しそうに働いていた。私は葡萄園に直行した。 ここにも綺麗な桜がほぼ満開になっていた。 醸造所に最も近い畑に出た。 まだ、耕してなかった。 寒さと雨で仕事が遅れていることは、マチュから聞いて知っていた。 芽の出方も例年から比べると、遅れている感じだ。10日間ほど遅れている。 この段階では全く問題ない。 正面門の前にある畑もまだ芽が固い。 ここも遅れている。 つい最近まで土壌中の水分が凍っていたようだ。 その為に耕す作業が遅れているようだ。 * * 2009年産モルゴン瓶詰完了  * *    世紀の年2009年テースティング 今回の訪問の目的の一つは2009産のモルゴンが瓶詰された。それを試飲する為だ。 数日前に瓶詰されたばかりだ。 マルセルと庭のテーブルでテースティングを始めた。 濃厚な色合いだ。香りは太陽を感じる、サクランボやグルナッシュ系の南のスパイシーな風味を感じさせる。口中は熟した果実味を感じる。その中にも涼しさを感じさせるミネラリティが背骨にある。タンニンもいつもよりある、しっかりしたモルゴンらしさを感じる。09が素晴らしい年であることを感じさせている。ビン詰めしたばかりなのでやや閉まっている。ちょっと、落ち着けば素晴らしいバランスが来るだろう。     醸造所から事務所や食堂がある第二の館に移動した。マチュがいた。 再度マチュと共に試飲を再会。 瓶詰後、二人で試飲するのははじめてのようだった。 2人で確認事項をチェックしていた。 私は09の収穫に立ち会った。皆があまりにもの 完璧な葡萄に歓喜をもって収穫したのを覚えている。 あれがこんな風に完成したとは感激だ! 2009年はご期待ください。 素晴らしい品質に仕上がりました。 * * 日本人研修生 石川さん * * 昨年12月より、マルセル・ラピエールのところで研修している。 ここでは皆から“AKI”の名称で呼ばれている。 関西出身のAKIさんは、日本ではレストランでソムリエとして働いていた。CPVの企画する自然派試飲会によくきていたのを覚えている。昨年、マルセル・ラピエールが来日時に研修の申し込みをして、その場で了解を得た。 1年間の滞在許可証を獲得して昨年12月にドメーヌに入った。 冬の間は、醸造所での仕事をこなした。これからは畑の仕事で忙しくなる。冬から収穫のまで一年間、マルセルと共にする仕事の経験はAKIさんにとって宝となるだろう。 伊藤『今、どんな仕事をしているの?』 AKI『今、畑を耕す仕事をしています。それと畑の杭を      打ち直しをしています。』 伊藤『言葉は大丈夫ですか?』 AKI『慣れてきました。日本でも少し勉強してきましたが最初は大変でした。』 伊藤『食事はどうしているの?』 AKI『ここで自炊がほとんどです。日本から食材や調味料を送ってもらいました。』 * * マルセル・ラピエール 雑ニュース * * フェドラ 4か月の若いイヌが新たに家族の仲間になりました。遊び好きで、いたずら大好きなワンコロです。 ボール蹴りは相手さえいれば何時間でも続けます。 流石にマルセルのイヌとして、ワインのテースティングは大好きです。 最後にカメラのレンズをペロリとやられてしまいました。 AKIと同じ時期に来た新住民フェドラでした。 * * 事務所の横の倉庫兼応接部屋には色んなポスターが貼ってあります。 * * 自然派の原点、ジュル・ショヴェ博士のワイン造りのオルドナンス      禁煙    飲酒許可 来週の自然派ワイン試飲会    ボージョロワーズのポスター * * モルゴンのアトリエで昼食 * * マルセルは用事があってLYONへ出かけた。フランソワと静岡の門脇さん丘がオベルノワ訪問から合流した。 AKIさんも誘ってモルゴン村の教会広場に面したレストラン・アトリエにマチュとフィアンセのムリエルと総勢6人ででかけた。 アトリエは私がモルゴンに来た時の定宿でもある。 ボジョレの自然派醸造家の溜まり場でもある。 勿論、ボジョレ自然派ワインは勢揃いである。 ボジョレの郷土ツマミ『グラトン』でアペリティフがわりにデコンブの06年をやった。 本日の定食は肉の煮込み料理だ。 後にデザートにタルトを食べて出発だ。 残ったワインをAKIが今夜の飲み用に 持ち帰った。 これから、ガツンと畑作業が忙しくなる。 頑張ってください。 それでは、さよなら!

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大阪のビストロ、リヴ・ゴーシュのオーナーと気軽なランチ!

まことに申し訳ございません!   『リブ・ゴーシュ』のお店の写真が違っていました!! 三浦シェフ!どうもすいませんでした!! そして間違ってお店に行ってしまった方々、もしいたら申し訳ございません! あさみ 今日は大阪でも有名なリブ・ゴーシュのオーナーの三浦さん、そして三浦さんの大切なお客様を連れ、自然派ワイン・オンリーのビストロ、バラタンでランチ! ここは知っている人しか知らない隠れた場所にあり、気軽でヘルシーなフレンチ料理が楽しめます! しかし古いだけあって醸造家は皆ここに集まるのが大好き! インテリアは昔の空気そのままを再現したような、暖かくて居心地の良い雰囲気です。 飲み干したワインのボトルもズラリと飾られてあり、お洒落で遊び心が残る感じのビストロです **今日のメニューはこちらです** 前菜には魚のサッパリスープや苦味が特徴的なクレソンのヴルテ、 フランスでは頻繁に出てくる赤いキャベツのサラダや 子牛の脳みそ! 私はサラダを頂いたのですが、 シンプルなのでとても美味しく食べやすかったです! これには白のモンルイ 2008年のワインを合わせました! 作り手はFrantz Saumon*フランツ・サーモン氏、初めて飲みました! 名前通り、ミネラル感100%! 少々甘みが感じられ、りんごやレモン、ピーチなどの香りが漂うサッパリワイン。真っ直ぐな酸味とフルーツのまろやかさが感じられ、とても飲みやすいワインです!   そして今日のメインは全員お肉! しかし量も日本人の胃にはピッタリ! 重すぎず濃厚すぎず、軽めでサッパリとした味が印象的。 子牛のお肉とお芋のピュレ、スパイシーな子羊のお肉と懐かしいお米添えなど!両方とも柔らかい!幸せ~! ここではJean Foillard*ジャン・フォワラールのフルーリ 2006! イチゴやカシスの赤フルーツの香が漂い、飲むとスパイスの味もチョッピリする喉心地が良い一品。 フレッシュ感あり、まろやか感あり、エレガントさあり、最高なバランスワインです! 最後にはデザートを。。。 日本では間逆の、濃厚でしっかりとしたプリン、 他にも赤フルーツのソースが添えてあるババロアをオーダー!日本で食べたババロアの感じは全然無く、チーズの厚みと甘酸っぱいソースのバランスが最高! お腹いっぱいなのにやっぱりデザートは別腹・・・! ワインのメニューはこちらです! 自然派だけあって、バッチリなセレクション! どれも美味しいので、オーダーする時に迷ってしまいます・・・・ そんな方には、ワイングラスでも楽しめます! 私からのお勧めは・・・ – Derain * St Aubin – Rateau * Les Coucherias – Le Temps des Cerises – L’Anglore * Véjade – Bobinet * Saumur Champigny という事で皆さんもパリへ来たら是非お食事に行ってみてください! Le Baratin*ル・バラタン 3, rue Jouye-Rouve 75020 PARIS T 01 43 49 39 70 m° Pyrénées / Belleville 三浦シェフのこだわり料理、そしてこだわりワインが楽しめます!是非フレンチ・タッチをこのお店で味わってみて下さい! Rive Gauche 大阪府枚方市川原町1-2    (京阪枚方市駅より徒歩5分,駐車場有り) Tel & Fax:072(844)8007 営業時間:12:00~15:00 18:00~22:30 定休日:水曜日 サイト:http://homepage2.nifty.com/rivegauche/ Derain,Rateau,L’Anglore のワインについてのお問い合わせは: BMO 株式会社 TEL : 03-5459-4243 FAX:03-5459-4248 MAIL: wine@bmo-wine.com http://www.bmo-wine.com Le Temps des Cerises のワインについてのお問い合わせは: 株式会社サンフォニー Tl : […]

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2010年すべての息吹が始まった!

モルゴンのマルセル・ラピエールの畑より 切り口から樹液が溢れ出ようとしている瞬間↓ 今年の冬は寒かった。ボジョレでもマイナス15まで下がった。これは葡萄栽培には歓迎すべき事だ。寒さが厳しいと葡萄園の病原菌も打撃を受ける。その年は病気の発生率が下がる。 さて、寒かった冬の間、樹液は根に向かってグラビテ重力の法則に従って下に向かっていた。今年は遅めの3月後半に樹液が浮力の法則に従って上に向かい出した。剪定した切り口から樹液が溢れ出てくる。 芽がミルミル内に膨らんでくる↓ ⇒ この芽が膨らんで葉っぱとなり、ここから枝も伸びてくる。 葉っぱが覆い茂り、太陽や宇宙の光を浴びてて、葉っぱが光合成をセッセと回転させる。地中深く伸びた根っこからミネラルを含んだ水分を葡萄木の体内に循環させる。宇宙とミネラルは同根だ。 そのエネルギーをいっぱい蓄えた葡萄房を5カ月後には造りあげてしまう。そして、土壌から生まれた酵母がワインに変えてしまう。 今年は3月中旬にも大雪が降るほど寒さが長く続いた。 あまりにもの寒さで地中の水分まで凍っていた。畑を耕す作業が出来ずに今年は畑作業がやや遅れぎみだ。 この1週間前より暖かくなってきた。一挙に作業を進めている。 氷が解けて土壌が緩んで、畑に入れなくまた時間を置かなければならなかった。 耕しながら雑草を地中にかき混ぜてしまう。土壌に負担がかからないように小型のトラクターで耕す。 そして、葡萄木と葡萄木の間に取り残された草がどうしても残ってしまう。 手作業で草取りをやっている↓ それを、取り除くには人の手でやるしかない。 手間暇がかかる仕事だ! すべては、自然酵母を土壌に育てて、健全な葡萄を造って、酸化防止剤を入れないワインを可能にする為だ。 簡単に自然派ワインと云うけれど、その為の日々の作業が普通の3倍もかかっている。 普通の農家は除草剤を撒くだけで耕す作業はやらない。楽な作業だ。でも失うものも多い。 除草剤で土壌の微生物も死んでしまう。だから土壌に健全な自然酵母が育たない。 だから、発酵時に人口酵母を使わざるをえない。 ただ自分の農作業を楽にしたいばかりに、微生物を殺して、土壌も死んでしまう。地球を汚してしまっている。ちょっと考えてもらいたい。50年前は除草剤は存在しなかったんですよ。 皆が自然派ワインを造っていたんですよ。 宣伝費に莫大な費用を費やしている醸造元諸君! 自然派ワインを批判する前に、この作業をきっちりやってください。楽をして金儲けばかり考えているのはやめましょ! 君たちが、何故、自然酵母が使用できないか? 何故、SO2(酸化防止剤)を少なくワイン造りができないか? すべては農作業の人件費用削減からきているもの、それだけの理由で地球や微生物を殺すのはやめましょう。 ワインを飲む愛好家の皆さんへ! 楽をして、金儲けばかり考えている醸造家のワインは、そろそろやめましょうよ! せめて、畑作業はきっちりやって、地球を汚していないワインを飲んでください。 その方が体に良いですよ! 何より、自然派ワインはもっと美味しいですよ!