14
Oct

La Dégustation « Les Toqués » * « レ・トケ »試飲会

今日は久しぶりに試飲会のレポートです。 2年間のブランクがあるので、ゆるーいコメントから始めますが、どうぞお許し下さい! Les Toquésの試飲会では、ローヌ地方の生産者が勢ぞろい。 今回の会場は、魚料理で有名な、 Macéo Restautant*マセオ・レストランの二階で行われました。 古くから建っているこのレストランは、オスマニアン・スタイルが魅力。 ゴージャスなインテリアで一度優雅な夕食を味わってみたいです! Macéo Restaurant 15, Rue des Petits-Champs, 75001 Paris Tel : 01 42 97 53 85 Métro : Pyramide / Palais Royal / Bourse / Les Halles La Ferme St Martin * ラ・フェルム・サン・マルタン 最初に試飲したのは、スゼットの村でワイン造りを受け継いだ、La Ferme St Martin* ラ・フェルム・サン・マルタンのThomas Jullien*トマ・ジュリアン。 お父さんのGuy*ギーさんもいたけれど、相変わらずのシャイ・ガイ。 今年の出来具合は? 『2012年・13年が暑いビンテージ。 2014年は爽やかなビンテージ。 2015年はバランスが良いビンテージだよ!』 Blanc 2014*白2014 (Clairette, Grenache Blanc, Roussanne) ルサンヌをマセラシオンした後、他の品種とブレンド。 熟成:2/3フードルで、1/3タンク。 ミネラル感◎・繊細で長く続く後味・フレッシュ! テラスでの一杯かな! La Gérine 2014*ラ・ジェリンヌ2014 (Grenache 50%, Cinsault 25%, Carignan 25%) カリニャンをマセラシオン・カルボニック。 飲みやすさ◎・フルーティー・ほんのりスパイシー。 友達との飲み会のお供に。 Les Estaillades 2014*レ・ゼスタイヤード2014 (Grenache 90%, Counoise 10%) シラーのようなスパイシーさ・クノワーズが出す野性感・でも口当たりはボリューミーで爽やかでビックリ◎ Les Terres Jaunes 2014 *レ・テール・ジョーヌ2014 (Grenache 80%, Syrah 20%) 繊細度◎・なめらか・より女性的。 ちょっと豪華なディナーに。 Beaume de Venise 2014 *ボーム・ド・ヴニーズ2014 (Grenache 85%, Syrah 15%) 熟成:1/2フードルで、1/2タンク。 まろやか・エレガント・14,5°もあるのに酸味がキリットあるので飲みやすい! これはお肉と一緒に是非!! Cave d’Estezargues*カーヴ・デステザルグ 続いては、いつも笑顔で出迎えてくれる、Cave d’Estezargues*カーヴ・デステザルグのDenis Deschamps […]

11
Oct

マルセル・ラピエール 追悼

マルセル・ラピエールが亡くなって、もう5年の歳月が過ぎた。自然派のパップが昇天しても、自然派ワインは大きく成長を続けている。フランス最大のワイン雑誌、ラ・レヴュ・ド・ヴァン・フランスがマルセル追悼記念の記事を掲載した。 自然派にとってあまりにも偉大な存在だったマルセルがいなくなってから、自然派の中心、土台、柱が無くなった感がある。その代わりに、各地方に小粒のリーダーが多くできている。自然派の勢いは益々盛んで、増えている。マルセルが示した道は偉大だ。 偉大なるマルセルの命日が10月11日である。世界中の自然派ワインファンが、まるでマルセルの復活祭のように、マルセルに敬意を祝して自然派ワインを飲む日だ。勿論、マルセル・ラピエールを持っている人はCUVE MARCELを飲むだろう。 歴史にもしはありえない。しかし、もしマルセルの存在が無かったら自然派ワインが今のように発達しなかっただろう。より遅く、違う形になっていただろう。今、我々がこうして自然派ワインを楽しめるのはマルセルによるところ大きい。有難う、MERCI MARCEL ! Marcel LAPIERREは日本が大好きだった。マルセルと富士山に行ったことがある。雄大な日本の象徴である富士山をみて大変喜んでいたことを思い出す。マルセルは自然派ワインの世界の富士山だった。雄大で、深く、多くの人に安らぎと勇気を与えてくれた。乾杯!!マルセル!

28
Août

2015年収穫開始 ・ JOLLY FERRIOL – ジョリー・フェリオル

15年は史上最高に美味しい微発泡酒、PET ‘NATができるだろう!! 毎年、フランスで最も早く収穫を開始するのが、ここジョリー・フェリオル醸造である。8月中旬に収穫を開始。世界中から取り合いの超人気ワイン、ジョリー・フェリオルの微発泡酒、PET ‘NAT用のムスカ品種を収穫。 キリっとした酸を残す為に、完熟の手前で収穫する。 今年はフランス中で大騒ぎの40度に達する高温だった。しかし、ここルシオン地方は毎年の猛暑で、ここの葡萄木達なもう慣れている。 2015年の猛暑はここでは、別に驚くことでもない。 昨年の方が1週間早く収穫を開始したほどである。 シスト土壌で育つムスカは、キリっと締まった酸を残してくれる。 シスト土壌独特の冷たいミネラル感がこの微発泡酒の人気の理由だ。 何て美味しいんだろう! 今年は、晴天日が多く乾燥度が強かったのと、タラモンターヌと呼ばれる風も強くて、更に乾燥度が激しかった。 お蔭で、病気の発生が皆無だった。腐った葡萄が一粒もない健全な葡萄を収穫完了した。しかも、強風のお蔭で酸まで濃縮して発泡酒のペット ‘ナットには最高の条件が備わっての収穫だった。 史上最高に美味しいスカットしたPET ‘NATになる! 二人の愛情と夢と喜びを泡に閉じ込めたPET ‘NAT ペット ‘ナット イザベルとジャンリュックは2005年に パリから移住してきた。イザベルの家族の故郷でもあった。 イザベルはダンスとヨガの先生をやっていた。 ジャンリュックは情報処理管理の会社を経営していた。 コンピューターのエンジニア出身。 好きな事を見つけるとトコトン突き進んでいく二人。完全な自然、完全手作りの 発泡ワインを造りあげた。 スペインの国境に近いルシオン地方にまるでマカロニ・ウエスタン西部劇に出てきそうな風景の街 Espira de l’Agly エスピラ・ド・ラグリ という村がある。そこに、数百年前にはナポレオン3世やイギリス王室に納めていたほど有名なドメーヌが、ほぼ廃墟化していた。好奇心旺盛な二人は、ここを再生させることに後半の人生を賭けることに決めた。畑、土壌を調査すると途轍もない可能性を秘めた銘醸の土壌であることを発見。シスト土壌と石灰土壌の境に位置して畑によってはその二つが入り混じっている特殊な土壌をそなえていた。 口にした誰もが »笑顔 »になるワイン 自分達のこの夢、喜びを表現できるワインを造りたかった。ドメーヌの横にシスト土壌に果実味の豊かなムスカ品種が植えられていた。誰もがホッとする果実味だった。これで発泡ワインを造って、その泡の中に自分達の夢とかこの喜びを閉じ込められたら・・想像しただけでもワクワクしてきた。勿論、栽培は最初からビオ栽培。醸造もジュル・ショヴェ、マルセル・ラピエール系の自然派醸造を継承。 ジャンリュックはこの地に来た時、ペルピニャンのワイン学校に通った。その時の同級生が、あのYOYOさん、ドメーヌ・ポッシブルのロイックなど自然派の醸造家の卵が多数いた。そして、ジャンフランソワ・ニックに出会、自然派の造りを学んだ。 栽培、醸造、ビン内二次発酵、デゴルジュマン、便詰めすべて手作りを実現。   ここまでの手作業、愛情を込めたワインは存在しない。貴重な一本!! 友人や近所の知り合いが集まって収穫、ほぼ毎年同じ人や醸造家に成りたい人達がやって来る。収穫した葡萄は傷つかないように底の浅い籠に入れて丁寧に醸造所に運ぶ。葡萄の温度が高いまま発酵槽に入れると雑菌が繁殖するので、一晩クーラー室に入れて冷やす。 翌日に、そのままプレス機にかけてジュースを絞る。 ビン内二次発酵の時、糖や酵母菌を入れない本当に自然なアンセストラルの発泡ワインを実現。 ジュースをタンクに入れてゆっくり発酵する。 ここからがジャンルックの計算が始まる。 まず最初のジュースの糖度を図り、毎日の発酵の進み具合、糖度をチェック。 残糖が18gになった時に、タンクからビン内に詰めてビン内二次発酵をして、その発酵で生じた泡を閉じ込める。この糖度の具合が超大切なのである。すべて手作業でやる。 すべての人が笑顔になるワインを丹精に造りげた! ビン内発酵、デゴルジュマン、注ぎ足し作業、キャップシール付け、すべてが 手作業という贅沢な造り、本当に、ここまでの手作りは存在しない。 まさに、採算など考えず、愛情、夢、喜びを、すべての泡に閉じ込めた一本。 今、世界中からこの貴重なワインの引き合いが殺到している。 幸いにも日本への出荷量が一番多い

8
Nov

ブルゴーニュ自然派の中心、理論と感性で進化を続けるPHILIPPE PACALET

ブルゴーニュを代表する醸造家に 今や、フィリップ・パカレは醸造家としてブルゴーニュを代表する人物の一人となった。これは自然派、コンバンション(化学物質使用ワイン)を問わず、ブルゴーニュのワインとして名実ともにブルゴーニュの中心的存在になりつつある。自然派という範疇を超えたところで評価されている。 ブルゴーニュの内部でも醸造家同士の中でも 評価されているところに価値がある。   フィリップがジュル・ショヴェ博士と共同研究した成果 フィリップ・パカレはジュル・ショヴェ博士と自然酵母の共同研究をして自然なワイン造りにおける自生酵母の重要性を科学的検証をもって発表した人物である。フィリップは自然派ワイン造りをミステリー的にとらえることなく、あくまでも物理学、生物学的に説明できる唯一の醸造家でもある。 自生酵母の研究レポートの中でも最も強調しているのは次の点である。 畑に住む自生酵母は約30種類である。それぞれがアルコール発酵をバトンタッチの如くに引継ぎながら1度~13度程までのアルコールを生成する。特に大切なのは、発酵の初期に働く自生酵母群であるクロケラ酵母属のクロケラアプキュラタ酵母が最も優れた芳香性をもたらしてくれる。これらの酵母は低アルコール時のみ働ける酵母である。 フィリップの象徴的な果実風味はこの辺が大切なポイントなのだろう。   自生酵母とブルゴーニュ・テロワールの関連性を探究するフィリップ・パカレ 自生酵母の役割・発酵の5段階 フィリップはジュル・ショーヴェ博士との共同研究で学んだことを10年間のプリューレ・ロック醸造所の醸造長として実践してきた。 ブルゴーニュのテロワールの違いを、自生酵母群と関連づけながら実証してきた。更に独立してからの10年間、ブルゴーニュの各クリュの区画に生息する自生酵母と、各クリュの特徴的な風味への関連性をさらに深く探究してきた。 フィリップは醸造段階を下記の5段階に分けている。 それぞれの段階で働く自生酵母が違う。約30種類の自生酵母が、各発酵段階で働きアルコールを生成しながら、 テロワールの持つ独特な芳香をワインに醸しだしているのである。 自生酵母は、『テロワール』の表現においてカギとなる役目を果しているのである。 1.潜伏期 = アルコール醗酵開始のタンク入れ段階  (1mℓ中100万の自生酵母) 2. 加速期 = アルコール5%までのピジャージュ開始段階 3. 指数増加期 = アルコール4~6% 4. 減速・停滞時期 = アルコール6~9% 5. 末期・終了期 = 糖値ゼロまで、アルコール13% ニュイ・サン・ジョルジュとポマールの土壌に住む自生酵母の種類構成が当然違う。その畑のミクロ・クリマ、つまり太陽のあたり具合、風の強弱、降雨量、土壌構成(粘土質と石灰岩盤構成率など)の影響を受けて、そこの畑に住む自生酵母群の種類構成が違う。 その違いがポマールとニュイ・サン・ジョルジュの風味の違いとなる。5段階のそれぞれのスタードで働く自生酵母がカギだから自生酵母を弱体化させるSO2酸化防止剤を使用しない。 フィリップにとっては収穫・醸造は、一年に一度しかできない大切な 実験・検証の時期なのである。静かな醸造所の発酵槽の中では、何千億という天文学的数の自生酵母が、物凄い勢いで動いて発酵を続けている。それぞれの段階にある酵母菌が元気に働きやすいように見守っている。微生物たちとブルゴーニュ・テロワールの関連性探究に25年、どんな年でもあのパカレ独特のピノ風味を楽しませてくれる。パカレにブレはない。 土地代の高騰が表面化するブルゴーニュのアンニュイ ブルゴーニュ醸造家の悩み そんなフィリップ・パカレにも悩みがある。ブルゴーニュの土地代の高騰である。3年前に中国人がブルゴーニュの畑を法外な高値で買い取った。その影響で一挙に土地代が高騰した。土地代が上がれば、葡萄の価格も当然あがる。2012,2013年と天候不良による生産量の激少も手伝って、ここ3年の高騰は異常な上がり具合となっている。 畑を借りて栽培・収穫した葡萄を買い取るパカレにとっては大問題である。ボジョレ出身のパカレにとっては、ワインはあまり高くしたくない心情を持っている。価格をあまり上げたくないけど、土地代は上がり続けている。ここがフィリップの最大の悩みだ。 ワイン造りとは直接に関係ない方面からの問題が発生している。 他の地方にはないブルゴーニュ病ともいえる現象だ。ボルドー、シャンパーニュ地方の大手企業が金権経営するようなところでは同じような問題が存在する。しかし、ブルゴーニュのように小さな農家・醸造家が多いところでは生活に直接ひびく大問題になる。例え畑を所有していても土地代が高騰すれば、相続税が莫大になる。利益を確保していないと畑を売らないと相続税が払えなくなってしまう。真面目に美味しいワインを造ろうと努力している農家的醸造家ほど厳しい状況となってしまう。これがブルゴーニュ病なのである。 他の地方の土壌・葡萄でフィリップ・パカレが醸すワイン そこで、フィリップは数年前より、他の地方の葡萄でワイン造りも開始している。 ブルゴーニュから離れた地で、昔から興味を持っていた土壌の葡萄を自分のやり方でワインを造りたかった。Cotes de Provenceに昔からビオ栽培を指導している葡萄園がある。 13年よりその葡萄でワイン造りを開始した。ブルゴーニュから離れた土壌で土地代の問題とは離れたところで、しかも興味深い土壌で、今まで蓄積した醸造理論でワイン造りをしてみたかった。ブルゴーニュをより理解する為にも必要だと考えた。   フィリップ・パカレ・ボジョレ・ヌーヴォ2014 ピノ・ノワールのように醸すパカレ・ヌーヴォ 2014年はフィリップにとっては理想に近い天候だった。  5、6、7月は天気が良すぎた。ピノもガメも北の品種である。あまり天気が良すぎても“らしさ”が消えてしまう。8月の曇り空、冷夏がフィリップにとっては最高の条件だった。何故なら、8月が暑いとポリフェノールが熟しすぎてガメイ“らしさ”の繊細な果実味が消えて強くなりすぎる。今年の冷夏はフィリップにとっては救いの神だった。 春から初夏の晴天続きで葡萄が早熟ぎみだった。8月の冷夏、淡い太陽でゆっくりポリフェノールが熟した。良質な タンニンが得られたのである。 バランス感覚の素晴らしいヌーヴォーのスタイル 2014年が瓶詰された。 今年はアルコール発酵が順調で例年より早めのスピードで進んだ。自生酵母が元気だった。キューヴェゾン(カモシ)期間は10日間だった。 冷夏だったわりには色が混い目に抽出された。美しいルビー色。軽めのアルコール度。 酸の爽やかさが中心となって、その周りをガメのマセラッション・カルボ醸造独特の果実味でオブラートされている。単に軽めのワインではなく、花崗岩のミネラルが芯を支えている。 『今年の自生酵母達が一所懸命に働いてくれました。酸のフレッシュさが特徴、  本当に心地よいバランスに仕上がりました。楽しんでください。』パカレ

22
Oct

PUR NOUVEAU 天才肌のシリルと重戦車フロリアンの合体・ピュアー・ヌーヴォー

PUR NOUVEAU 天才肌のシリルと重戦車フロリアンの合体!ピュアー・ヌーヴォー   シリルの泉の如く溢れ出るアイデア、それを着実に実践・実行に組み立てていくフロリアン。最強の二人が合体した。 シリルが目指すのは、自然派ワインの祖、ジュル・ショーヴェ博士が実践してきたことを再現すること。 ジュル・ショーヴェ氏の実家はボジョレーのシャペル・ド・ゲーシャ村でワイン商を営んでいた。科学者としての研究の仕事と実家のワイン商としてのワイン造りも実践していた。 フランスの英雄大統領シャルル・ド・ゴールが自宅で飲むワインはジュル・ショーヴェ氏の造ったワインだった。 シリルのお父さんはジュル・ショーヴェ氏の隣村でレストランを営んでいた。マルセル・ラピエールを中心に自然派醸造家が集まる溜まり屋的な存在の店だった。 シリルは小さい頃から自然派の人達に触れていた。ある時、大人達の会話の中でジュル・ショーヴェ先生の話を聞いた。化学剤を使わず昔ながらの本物ワインを安全に造る方法を研究・開発して実践している話だった。   マルセル・ラピエールやジャンフォワヤールなどの醸造家たち皆がジュル・ショーヴェを師と仰いで尊敬していた。 シリルはジュル・ショーヴェのようになりたかった。 つまり、栽培家から葡萄を買って独自の方法で醸造していたワイン商としてのジュル・ショーヴェ氏の仕事に興味をもっていた。 PURの会社を設立する時、住所をジュル・ショーヴェ氏がいたシャペル・ド・ゲーシャ村にした程である。 限りなくピュアーにワインを造りたかった。だから、社名をPURピュアーとした。   屈強なポーランド人ファミリーによるPUR NOUVEAU収穫     二つのスタイルのヌーヴォー PURピュールでは今年14年は白ラベルと黒ラベルの二つのボジョレー・ヌーヴォーを醸すことにした。 シリルがここ数年蓄積してきた経験とガメイ品種の二つの側面をこのヌーヴォーで表現したかった。 普通の醸造家はヌーヴォーに関しては一種類しか造らない。ここがシリルの普通ではないところである。   1) 軽快で繊細な果実味・エレガントなヌーヴォー 一つ目はザ・ヌーヴォーのスタイル。つまり軽快で水のようにグイグイ飲めてしまうヌーヴォー。 爽やかで軽快と云ってもシッカリ果実味が乗ったスタイルにすること。単に薄いワインではないことが重要だ。 その為に、普通より収穫を遅らせて、より熟した葡萄を収穫したのである。単なる薄目の軽いワインにしたくなかったのである。 つまり、葡萄のポリフェノールをより熟させて収穫したのである。エレガントな薄めのタッチでも果実味をシッカリ表現したかったのである。   薄さと濃さの臨界点を知るシリルの芸術的センス 普通、葡萄が熟せば濃いワインになってしまう。 しかし、シリルの芸術的醸造センスの手法では濃くならない。 心地よい繊細な果実味だけをワインに表現できる。 収穫した葡萄を除梗なしで丸ごと発酵槽に入れて、一切  触らない。セミ・マセラッション・カルボ(MC)発酵でも普通と違うところは、ピジャージュを一切しないこと。   ピジャージュによる必要以上のタンニンや色素が抽出されることを避ける為だ。 大切なことはマセラッション(カモシ)の期間である。今までのシリルの経験が生きる。醸造家としての腕の見せ所。 シリルはこの時期は発酵槽に張りついて、テイスティングを一日に何回も繰り返す。このカモシをやめるタイミングが数時間遅れるだけでも、一挙にワインが濃縮してしまうポイントがある。そのピンポイントを見極めるテイスティング能力とセンスが天才的と云える。 ピジャージュを一切しないので、結果的にカモシ期間は普通よりもやや長くなる。今年は8日間だった。それでも、色は淡く、繊細な果実味が乗ったエレガントなスタイルになる。 決して濃厚なスタイルにはならない。その臨界点を知るシリルのセンスが光る。抜群に美味しいヌーヴォーだ。 2) 濃縮感があってミネラル感もある筋肉質なヌーヴォー 二つ目は黒ラベルの男性的なスタイル。ボジョレ土壌の花崗岩のミネラル感がキッチリのっているスタイル。花崗岩独特のスパイシーさがある。男性的と云っても決して粗々さがないフィネス・上品さを残したワインがシリルとフロリアンの狙いだ。 ここで特筆すべきは、除梗したことである。 セミ・マセラッション・カルボ醸造からくる果実味が強調し過ぎることを避ける為だ。 花崗岩質土壌で育ったガメイ品種の深いところで眠っているミネラル感をより表現したかった。 除梗してもフラージ(潰す作業)をしてない。一粒一粒の葡萄の実がそのまま入っている。まるでキャビアのようだった。空気とは触れない密閉状態のまま発酵、当初は,一粒一粒の実の内部でMC発酵と同じことが行われている。 つまり、皮の色素やタンニンなどが果肉の方に移動している。 これで控えめで過ぎることがない果実味を得られることになる。 そして、アロザージを3回ほど実施した。タンクの下部から抜き取ったジュースをタンクの上から、まるで花に水を撒くように優しく、どこまでも優しく撒くことである。 こうすることによって、ガメイ品種のタンニンを優しく抽出することができる。また酸素を注入することで酵母菌も元気に動き出す。 このアロザージはガメイ品種の奥に眠っている良質なタンニンを 十分に抽出できる。かつ粗々しくならないのが特徴だ。 ここでもマセラッション(カモシ)の時期が実に大切だ。 ある臨界点を過ぎると一挙に粗々しいタンニンが出てきてしまう。ここではフロリアンのテイスティング能力がものを云う。 今年は白ラベルより短い7日間でカモシを終えた。   二つのタイプの2014PUR NOUVEAUを比較しながら楽しんでほしい 水のようにグイグイ飲める軽快・繊細なタイプ。ガメイの奥深さ・ミネラル感がタップリな男性的タイプ。どちらもこの二人が一年かけて練りに練って狙った究極のヌーヴォーだ。 シリルとフロリアンのパッションが詰まった作品。旨いよ! 楽しめるよ!   収穫時の写真          

21
Oct

BEAUJOLAIS の若きスター・活力溢れるDAMIEN COQUELET ダミアン・コクレ

2014は27歳ダミアン・コクレの完全独立の年 今、ダミアン・コクレのワインは世界中から引っ張りだこである。 特に、アメリカでは大人気である。 ダミアンは、モルゴン村の自然派の重鎮デコンブの長男である。 お父さんについて子供の頃から葡萄園に行って遊んでいた。 葡萄園が遊び場であった。 葡萄には子供の頃から親しんでいる。葡萄が友達のような感じである。 ワイン学校に行って、ブルゴーニュ自然派の名醸造家フレデリック・コサールのところで修業を積んだ。 フレデリックとは今でも、時々行き来して公私ともに醸造・人生の先生でもある。 そして、もう一人、ローヌ地方のBEAUMES DE VENISEのFERME ST-MARTINギー・ジュリアンのところでも修業した。 ダミアンにはお父さんのデコンブとフレデリック、そしてギー・ジュリアンの3人の先生がいる。どれも自然派の一流の醸造家である。 今、ダミアンは27歳、2007年が初リリースである。 今までは、お父さんの蔵の片隅で醸造していた。 今年から 独自の醸造所を借り自前の醸造蔵を設立した。完全独立を果たした。 2014年が本当の意味でコクレ醸造の出発となる。   (尊敬するお父さんのジョルジュと) モルゴン村の重鎮達より愛されているダミアン 子供の頃より醸造家になる事を決めていたダミアン。 16歳頃には自らすすんでお父さんの農作業を手伝っていた。そんな一生懸命な若きダミアンを見て村の重鎮たちはダミアンのことを親戚の子供のように可愛がった。 2007年にシルーブルの小さな畑を譲ってもらって造ったのが初リリ-スとなった。2009年には何とモルゴン村の誰もが欲しがっているコート・ド・ピィ(旧火山だった丘)の最高の区画、ジャン・フォワヤールとマルセル・ラピエールの隣の畑を4ヘ  クタールも任された。これでダミアンは独立を決意した。   ダミアン・コクレ2014年収穫   幾多に危機を乗り越えて最良の葡萄を収穫 2014年はダミアンにとっては色んなことがあった。 5月から6月までは完璧な気候だった。このままいけばボジョレーで 世紀の年と云われた2003年の再来か、と思われた。 しかし7月に入ると水不足状態になってきたところに、なんと36度という猛暑が3日間も続いた。 特にモルゴン村の猛暑が厳しかった。ガメイ品種はフランスの北の品種である。36度という熱に耐えられる品種ではない。 葡萄の皮が焼けてしまった。しかし、幸いにも乾燥していた為に 焼けた分部から腐敗することが全くなかった。乾し葡萄のように乾燥していった。 そして、モルゴン村には2度の雹が降った。特に標高が高い区画に降った。ダミアンも僅かにやられたが被害は最小限に抑えられた。 8月の冷夏では葡萄の熟成スピードが驚嘆的に遅くなった。 特に標高が高いところにあるダミアンの畑は、熟成が遅かった。 収穫時期の決定には、特に迷った。モルゴンでは例年最も収穫開始が遅いのはお父さんのデコンブと通例になっている。 今年はお父さんより2日遅い18日よりのスタートとなった。もう周りの蔵は殆ど収穫を終えていた。待ったお蔭で葡萄が良く熟して完璧な状態で収穫できた。       ダミアン・コクレ・ヌーヴォーは最高のバランスに!! 最初に収穫したのは勿論ヌーヴォー用の葡萄である。 待ったお蔭で果実味豊かで酸も残った。 自然派ヌーヴォーらしい透明感のあるスーと入る飲み心地になるだろう。   収穫・葡萄園写真    

8
Oct

DESCOMBES NOUVEAU デコンブ・ヌーヴォー、パワフルに収穫

モルゴン村の熊、ヌヌーンがパワフルに収穫を終えた! 今、ボジョレで最も勢いのあるファミリーは?と問えば? デコンブ・ファミリーである。 長男のダミアンは今年から完璧に独立。次男ケビンも今年から独自のワインを造りだした。二人の息子がモルゴン村を中心に畑を借り集めている。飛ぶ鳥を落とす勢いのデコンブファミリーである。 勿論、中心はゴットファーッザー的存在のお父さんジョルジュである。ダミアンもケビンもお父さんを尊敬レスペクトしている。 今でも、畑仕事は必要な時はお互いに協力し合ってやっている。この辺がデコンブ醸造の力強いところである。 今年は大変な年だった。7月の36度という猛暑で葡萄が焼けてしまった。モルゴン村には強烈な雹が降った。傷んだ葡萄がある中 8月の冷夏、雨と曇り空と湿気で葡萄が腐りかけそうだった。デコンブ家の3人は8月のバカンスを返上して葡萄園に張り付いて畑仕事に徹していた。 標高の高いところに葡萄園があるデコンブ デコンブの収穫はいつも他の自然派蔵より遅い。標高の高いことも遅熟になる。パワフルさを狙うデコンブは完熟を待つ。今年は皆よりほぼ一週間遅く始めた。真夏の畑仕事、収穫を待ったお蔭で本当に良く熟した葡萄を収穫できた。 標高が高いのでいつも酸が残る。 パワフルさとピシっとしまった酸が共存するデコンブならではのスタイルのワインだ! デコンブ・ヌーヴォは絶対に見逃せない!!   ワインは人だ、造り手に似てくる ジョルジュ・デコンブのワインはこの体格のように力強い。 外観のわりに繊細な神経を持ち合わせている。 ピリっと締まった酸はジョルジュの繊細な性格を現わしている。デコンブのワインはパリのビストロで大好評である。 多くの自然派醸造家が外国への輸出に頼っている中、デコンブのワインはフランス国内、パリで大人気なのである。ジョルジュはヌヌーンの愛称でパリ・ワインビストロで愛されている。ここの20年間に渡って毎週一回、パリまで配達にやって来る。パリのビストロの顧客までヌヌーンの名が知れ渡っている。ヌヌーンが店に入ると大歓声が上がる。 決めた事は何があっても貫徹する性格、 だからデコンブの味覚にブレはない!! ⇚8月15日の葡萄。標高の高いデコンブの葡萄はかなり熟成が遅れていた。この時に収穫は9月の中旬以降と決めていた。 ⇚9月15日に再訪問。他の自然派醸造家は皆、収穫を初めていた。もう収穫を終わった醸造家もいた。しかし、デコンブは動かなかった。 ⇒ 9月18日 やっとデコンブが動いた。自分の狙った熟度に達した。収穫を開始。どんなに周りが動いてもデコンブは動揺しない。ジット忍耐で狙ったもの待つ。 だからデコンブの味覚にブレない。 収穫風景 次々と運び込まれてくる葡萄を、再チェックして、傷んだ葡萄を排除するのはベテランの仕事。 この段階で徹底的に選別作業をやる。SO2無添加で自然醸造ができるのは 健全な葡萄のみが 発酵槽に入るから。 ほぼ10日間の収穫人のエネルギーを支えるのは奥さんのジスレンヌの料理だ。30名近い収穫人のち20名はデコンブ醸造に寝泊まりの合宿生活となる。体力的にかなり厳しい仕事を 終えた後は、ジスレンヌの美味しい料理と笑顔で収穫人の心が和んでいく。 そして、時々、醸造所に設置されているビストロで デコンブのワインで英気をやしなう。   収穫風景 2   全収穫中、快晴に恵まれ収穫を終わることができた。14年 デコンブ・ヌーヴォは典型的なデコンブ・スタイルになるだろう。 軽めのヌーヴォーが多い中、確りした体格を備えたデコンブ・スタイルを飲まずして 14年ヌーヴォーを語れない!!  

7
Oct

クリストフ・パカレ2014収穫が晴天の日に完了

2014年も色々ありましたが最後の結果良しに終わりました。 9月の初旬からの晴天続きがすべてを逆転する痛烈なヒットで終わりました。 8月の中旬ではまだ青い葡萄がチラホラとあり、熟すには相当な時間がかかり そうな状態だった。それが9月に入って天候がガラリとかわりミルミルうちに 葡萄がまっ黒に日焼けする如くに熟成していった。 強烈暑さの気温ではなく26度前後の優しい太陽でゆっくり熟したので、ポリフェノールが上品に熟していった。優しいタンニン、果実味と程々の酸を残しながらの理想的なバランスの葡萄が収穫された。 アルコール度数は11.5度から12度の優しいボリューム感でグイグイ飲めてしまうスタイルとなるでしょう。  『いやー今年も色々心配したけど、こんなに素晴らしい葡萄が収穫できたよ。 自分にとっては狙っていた最高のスタイルのワインになりそうだ。』とクリストフ 2014年も完璧な葡萄を収穫! もうバンザイ!としか云いようがない!!   マルセル・ラピエールと親しかったドゥニ氏が応援に! 今年も去年に引き続き強力な助っ人がクリストフ・パカレにやってきた。そうあのムスカデのマーク・ペノの兄弟でもあるドゥニ・ペノ氏である。 若き頃、フランス・ソムリエコンクールで第二位となり、三ツ星の ロブションのシェフに認められソムリエとして働いていた。ロブションがロンドン出店時は立ち上げから安定期までシェフソムリエとして活躍した。 今はプロ画家として活躍中、マルセル・ラピエール醸造所の天井の絵はこのドゥニー氏が描いた。 ドゥニー氏のテースティング能力は定評がある。その彼がクリストフを選んだ。クリストフは多くのプロ中のプロに選ぶボジョレの典型になりつつある。ドゥニーの助言で更にレベルアップするだろう。   14年クリストフ・ヌーヴォは凄い!! 9月の快晴続きで本当にまっ黒になった。まさにガメ・ノワールと云われるにふさわしい、まっ黒で完璧に熟した葡萄が多かった。 クリストフ・パカレは常に収穫に自ら立ち合い 葡萄の状態をチェックしている。 ここまで完璧に熟したガメは珍しい。 まさに歓喜のバンザイ!!だ。 今年のクリストフ・ヌーヴォを飲み逃すな!! 収穫風景                         2014年ボジョレ・ヌーヴォー・発酵中を利く  収穫後5日目の蔵ではグツグツと何万億という天文学的数の自生酵母が働いている。今年の自生酵母は元気が良い 発酵スピードが例年より早い。 ヌーヴォーの場合は出荷日が決定しているので早い方が助かる。特に日本行は飛行機まで決定しているので遅滞する事が許されない。 予想どうりの果実味がタップリでいて、酸もあってフレッシュ感抜群のスタイルだ。それにアルコール数も11度後半になるだろう。 アッ!!と云う間に一本が空いてしまう。グイグイいける飲みやすさと心地良さ抜群のヌーヴォーだ! 自然派ど真ん中クリストフ・パカレ・ヌーヴォ2014年を飲み逃すな!!

22
Sep

NICOLAS TESTARDニコラ・テスタール プリューレ・ロック醸造から独立10年

ボジョレのテロワールを真っ直ぐに醸す! 守・破・離の境地・努力の人ニコラ・テスタール ニコラ・テスタールの経歴は物凄いものがある。 超一流のブルゴーニュ醸造家・ジル・ジャイイェ、ロマネ・コンチのオーナー・アンリー・フレデリック・ロック、 天才醸造家フィリップ・パカレ、鬼才醸造家・フレデリック・コサールなどブルゴーニュを代表する醸造家と共に働き、教えを享けた。  その教えを忠実に守りながら熟練を積み、卓越したそれぞれの教えを統合して、それらのエッセンスを更に10年間の歳月をかけて実践を重ねて練磨して、それらを超えた、離れたところにニコラ・テスタール流という新たなる領域・調和を編み出した。最近のニコラのワインにはガメを超えた何かを感じる。 ボジョレの他の醸造家と明らかに違うのは、ブルゴーニュの銘醸土壌とピノ・ノワールを知り尽くしていること。そして何よりもピノ・ノワールとガメを愛している。ガメ品種とピノ・ノワール品種は兄弟品種である。まだ誰も挑戦してない事をニコラはやりたかった。ボジョレの土壌には花崗岩、石灰土壌とあり、明らかにブルゴーニュに匹敵するほどの銘醸土壌があり、ボジョレは世間から過少化評価されている、といつも思っていた。 5年間のプリューレ・ロック時代に醸造長としてヴォーヌ・ロマネ、クロ・ド・ヴージョ、シャンベルタン・クロ・ド・ベーズなど超一流ブルゴーニュ土壌でワイン造りをしてきた。  同じやり方でボジョレのテロワールの神髄を表現する仕事をライフワークにしたかった。ニコラは昔からガメ品種も好きで愛飲していた。特にマルセル・ラピエールを尊敬していた。プリューレ・ロック時代にちょくちょく顔をだして指導してくれた。 何故なら、アンリー・フレデリック・ロックのワイン造りの師はマルセル・ラピエールだったからである。ニコラ・テスタールのワイン造りの基盤は自然派の父マルセル・ラピエールからの直伝で成り立っている。 だからマルセルが一生をかけて表現してきたガメ品種にも特別の思いがあった。 ブルゴーニュ・ピノ・ノワールとボジョレ・ガメ、ニコラには共通の調和がある。ニコラが醸すボジョレ・ガメには、どことなくブルゴーニュ・ピノを感じさせる“調和”がある。偉大なる師達とは離れたところに、ニコラ独特の流派を確立した。   ニコラ・テスタール・2014年情報 ≪8月20日撮影、髪を切って14年収穫を待つニコラ≫ 楽しみなのは、そんな境地に達したニコラが醸す2014年のニコラ・テスタール・ヌーヴォである。 4,5,6月と理想的な天候が続き、開花まではすべてが順調だった。 葡萄木の成長具合も例年より10日間ほど早くすすんでいた。 7月に入ると更に晴天が続き、逆にチョット乾燥状態で葡萄成長に必要な水が不足する程だった。 7月中旬にはなんと36度を超す日が数日間もあった。 ガメ品種はピノと同じく北の葡萄なので、36度という猛暑には慣れていない。葡萄皮が焼けてしまった葡萄がでる程だった。 その上、雨が数か月も降らなかったので、完璧な水不足状態になった。皆が雨を欲しがっていた。 8月に入ると、今度は逆に雨と曇り空の日々が続く極端に涼しい天候に劇変した。北ヨーロッパからくる低気圧がボジョレ、ブルゴーニュ、ジュラ、アルザスなど北フランスに定着してしまった。 8月中は異例な冷夏が続いた。しかし、5,6,7月の晴天続きで葡萄成長が例年より10日ほど例年よりすすんでいた。それが例年並みに戻っただけでそれほどの悪影響は出ていなかった。 写真は8月12日の葡萄の色着き状況。この時期の葡萄は7色に輝き大変美しい。 1日太陽がでると色は劇変する。同じ葡萄園でも気の早いセッカチな葡萄はもう右のようにまっ黒になっているものもあった。 これだけ、色付き状態がかけ離れていると収穫日の決定が難しくなる。ニコラはこの時点で収穫は9月の中旬になるだろうと想定した。   ニコラ・テスタール・幾多の困難を乗り越えて歓喜の2014年の収穫!!   独立して10年間、腕を磨き続けてきたニコラ。 しかし、この4年間は雹など天候被害に連続してやられた。 2010、2011,2012年の3年間連続で雹被害にやられて収穫量が半減した。 昨年も冷害被害でやはり収穫量が少なかった。 その影響で、14年は経済的にも、精神的にも極限状態の日々が続いていた。従業員も雇えない状況、思うような農機具も新規購入できない。 お金の切り目が縁の切れ目と云わんばかりに、今まで付き合ってきた人達が次々と離れていった。 ニコラにとって14年は天より課せられた課題に直面にしながらも、一人で黙々と働いた一年だった。 心労から体調も崩して入院もしたこともあった。 8月の冷夏で今年もダメかと思っていたところに、9月の初旬より好天気が続いた。葡萄がミルミルうちに熟していった。 明るいカロールが本当に支えた2014年   ニコラがワイン造りに専念できるように他の問題はカロールが全面にわたって奔走して支えていた。 そして、今日の日がやって来た。 10年間、磨き続けてきた技を発揮することができる原料としての葡萄を収穫することができる。 収穫量も満足のいけるものになりそうだ。 今年のニコラのワインには色んな思いが込められている。 人間ニコラとカロールのエモーションが込められている。   14人の自然派ワイン好きが葡萄を狩る 9月15日より収穫を開始した。多くのボジョレの他の自然派蔵は一週間前より初めている。 ニコラの畑はやや標高が高いのと北風の通り道になっており、涼しいミクロ・クリマを備えている。葡萄が熟すのがチョット遅い。 St-Etienne-la-Varenneサンテ・チェーヌ・ラ・ヴァレン村の丘の反対側のラパリュ醸造の畑は暖かいミクロ・クリマを備えている。全く反対の性格クリマである。 草ボウボウの中に葡萄木があり、収穫は草を分けながら葡萄を探して採るという感じ。 8月の雨の多い天候で、草の伸びも早かったこともある。 また、水分を草が吸い取ってくれるので、葡萄果汁が薄くなる悪影響を防いでくれた。 2014年ニコラ・ラパン・ヌーヴォー情報 最初にヌーヴォー用の葡萄を収穫。冷夏でゆっくり葡萄が熟したので、上品で繊細なポリフェーノールを備えた葡萄を収穫完了。 酸も残って上品な果実味とアルコール分も11.5度のグイグイ飲めてしまう自然派ヌーヴォーとなるだろう。 2014年こそ今まで蓄積してきたすべてをかけて 思いっきりボジョレのテロワールを真っ直ぐに表現できる“ザ・ニコラ”のスタイルとなるだろう。 小粒で上品なタンニンを備えたピノのような葡萄だった。人間二コラ、完璧な葡萄、涼しいミクロ・クリマ、今年のニコラ・ヌーヴォーは絶対に見逃せない!   2014年のニコラ・テスタール・ヌーヴォーはエモーションが伝わってくる! 今年はイタリア人の自然派ワイン好きが収穫に集まった。ムードメーカーとなって雰囲気が実に明るい。 収穫が笑顔 と共に行われれるのは 素晴らしいことだ。 葡萄を食べて皮を噛んでタンニンを確認。種の色をみて茶色に熟成しているのを確認。 理想的な小粒のガメ品種を収穫。 これで飛びっきりのワイン造る! 収穫の合間にある休憩時はロゼワインで乾杯!! 体力的にきつい仕事を元気に連帯感を醸成する大切なひと時。 2週間は毎日、寝食を共にする家族のようなもの。カロールの美味しい料理で元気が出る。 今年、色々あったけど、乗り越えて収穫にたどり着いた事を確認しあうテスタール夫婦。 2014年のニコラ・ヌーヴォーはエモーションが伝わってくる!  

27
Mai

GREGORY・GUILLAUME * 地質学・鍾乳洞研究家からの転身、静かに燃えるグレゴリー・ギオム

新しい自然派醸造家が生まれやすい南アルデッシュ地方 南ローヌ河右岸のアルデッシュ地方が今面白い。ここには自然派の原点的存在のドメーヌ・マゼルのジェラールド・ウストリックがいる。若手への援助・アドバイスを含めて親身になって面倒を見てくれる。そしてもう一人、中堅的存在のレクラパスのジェローム・ジュレもいる。ジェロームは皆の兄貴的存在でより細かなアドバイスをしてくれる。この二人のお蔭でここアルデッシュ地方には新人醸造家か多く誕生している。  年に一度 “自然派ワインの真夏の祭典”アルデッシュ自然派ワインの大見本市と夕べを開催する。日中は試飲会、夕べは豚の丸焼きを分かち合い、朝まで、食べて飲んで歌って踊ってのお祭りを開催している。この祭典のお蔭でパリのワイン屋、ビストロ、世界中の自然派ワインバイヤーもやって来る。若手ワインの買い手も直ぐに見つかるシステムができている。 マルセル・ラピエール系の自然派ワイン造りを継承 そんな若手の中でも群を抜いて高品質なワインを造るのがこのグレゴリー・ギヨムである。研究者としての追及心や物事の分析能力がワイン造りに生かされている。グレゴリが初めて自然派ワインを飲んで感激したのは、自然ワインの軽快な果実味だった。まるでブドウジュースのようにグイグイ飲めてしまうワインに感動したのだった。グレゴリーは、マルセル・ラピエール系の自然派の造り、除梗をしない葡萄房(グラップアンチエール)をそのまま発酵槽に入れる、セミ・マセラッション・カルボ醸造の典型的な自然派のスタイルをそのまま継承したのである。グレゴリーは自分なりの工夫をして灼熱の南の太陽を上手に調整してより果実味があって、より軽快で葡萄ジュースのようにグイグイ入ってしまうビュバビリテー最高のワインを醸すことに情熱を燃やしている。   ジェローム・ジュレとの人生を変えた出会い シャンパーニュ地方出身のグレゴリーがここアルデッシュ地方にやって来たのは、この地方の古い石灰岩盤の下に鍾乳洞系の洞窟が多く存在しているからで、洞窟研究者として調査・研究にやって来たのである。ある時、鍾乳洞の中で醸造家ジェローム・ジュレに出会う。人間的にも素晴らしいグレゴリーとは即家族同様の付き合いを始めた。この地方の人達の飾らない純粋な人間的な付き合い方にシャンパーニュ地方のギヨムは感動した。そして、ジェローム・ジュレの造ったワインの美味しさに驚愕した。自分が今まで飲んでいたワインとは全く違う美味しさに驚いた。それと同時に興味がわいてきた。ジェロームにお願いして醸造元で働くことにした。もともと研究者だったグレゴリーは自然派のワイン造りにのめり込んでいった。 山奥に標高の高い畑を手に入れた。 11年にアルデッシュ地方の山奥にビオ栽培の畑をやらないかと提案があった。標高が300mと高い。軽快な酸を狙うグレゴリーには絶好の条件だった、即断した。ジェローム・ジュレのところで学んだことを自分なりに改良したいところが既に沢山あった。 グレゴリは、より果実味を強調させながら、同時に酸を落とすことなく、そこにピュアーなミネラル感、さらに軽めのアルコール度数でバランスをとることを追及したかった。標高が高いことは最高の条件だった。 入手した畑の更に標高の高いところには、120年前フィロキセラの害以前は葡萄園だった段々畑が放置されて野生化している。グレゴリーはその段々畑も将来的には復活させたい。数百年前はローヌでも銘醸地として知られていたアルデッシュ地方の幻の畑である。 馬による農作業を開始 ピュアーさをより表現するには、徹底した自然栽培をする必要がある。スカッとしたミネラル感と酸をワインにもたらしてくれる。自然派独特の透明感がワインに表現される。その為には根っ子が地中深く伸ばして石灰岩盤のミネラルと水分を葡萄にもたらしてくれる必要がある。グレゴリは土壌を最大限にイキイキさせるには、馬での農作業が不可欠と判断。トラクターの重量で畑の土が潰されることなくより活性化する。 先人達の仕事を受け継ぎ土壌の“力”をワインに グレゴリー『自分の直接の先祖ではないけど、村の先人達が、栽培が困難な山を開拓してテラスと呼ばれる段々畑を造ってくれた。農機具がない時代には大変な作業だった。一生をかけて開拓した畑に違いない。それを引き継げる私達は本当に幸せなことだと思う。』 段々畑の作業は手間暇がかかって引き継ぐ人がいなかった。グレゴリーは先人達の仕事に敬意を持って復活させている。   日本の酒販店グループ・ESPOAのメンバーがグレゴリー・ギヨムにやって来た! エスポア・グループは全国に約100店ほどの酒販店がある。ワインを中心に自然で美味しい食品など『人にも優しく、地球にも優しい商品を提供する』 熱心な酒販店の集まりだ。 無名でも本当に佳い商品、美味しい商品を売ることに努力する酒販店グループである。当然、無名の商品を売るには数倍の労力が必要だ。 しかし、無名の商品を売る為に、お客さんとの接点を大切にして、“信頼”を得るためにあらゆる方面から最大限の努力をしているグループである。 ⇚ グレゴリの醸造所。村の空き倉庫を改良して醸造している。規模の大小   有名・無名では判断しない。ワインの中身、本物度で取引を決める。 自分の目でチェックしてない醸造元は販売しない。 ワインに関しては、自分達で訪問して畑が生きているか? 造り手の人間としての人柄は?  醸造方法も妙なものを使っていないか? どこまで自然で、何故美味しいのか? ただ美味しくするために地球を汚していなか?などを確認して販売している。毎年、仲間の誰かがフランスにやって来る。もう20年間も買付ツアーが続きている。レポートを全仲間に配布している。 新ミレジムをチェックするエスポア・メンバー 自然派は毎年ワインのスタイルが変わる。 毎年、新ミレジムが完成する5月に訪問して今年のスタイルをチェックして仲間に伝える。 造る人と売る人が共に生きる 醸造元にとっても、自分のワインを実際に販売している人達の意見を聞けるし、 自分のワインがどんな風に評価・販売されているか?を知ることができて、 安心すると同時に“共に歩んでいる”という勇気・やる気が出てくる。   まだ、ビン詰前の樽熟成中のワインが試飲できる。まだマロ・ラクティック発酵が終わっていないワインがどんなものか?も経験できる。 数か月後にはこのワインが自店に入荷される。 プロのワインバイヤー達がするような体験を、ESPOAメンバーはやってしまっている。こんな酒販店グループが日本に存在していることに誇りを感じる。 パリのワイン屋でも、星付店のソムリエでも実際に訪問に来る人は少ない。 電話で注文すれば、翌日には店に配達される。わざわざ遠いフランスまで来る必要はない。でも本当に大切な“商売”の神髄を忘れてしまっているのではないだろうか? 自分の売っている商品の中身を熟知して、信頼できる商品を自信を持って販売している小売店が、どれだけいるだろうか? 安いもの、売れやすいもの、有名なものばかりに手を出して価格競争に追われた商売に巻き込まれることなく、自信を持って売れる商品を提供して、お客さんの“信頼”を得ることができ、仲間とも情報を提供しあえるESPOAは凄い。 右から、東京のみどり屋さん、福岡の ナカムラさん、山口のやまだ屋さん、小松のもりたかさん、皆、自分の街では、ワイン愛好家から絶対の信頼を得ている一番店の人達だ。 皆、忙しい時間を割いてこのツアーに参加している。それぞれの店の得意分野が違う。商圏も違う。 このグレゴリーの13年産のワインを飲んで意見や感想が全くちがう。 このツアーでは本音で話し合える。この点がこのツアーの最も価値のある部分だろう。 例えば、小松の森高さんは、グラップ・アンティエール(除梗なし)のセミ・マセラッション・カルボニック醸造の自然派がやや苦手だった。でも福岡の中村さんは得意中の得意な分野。   L’EPICURIENエピキュリアンはグルナッシュ品種をセミ・マセラッション・カルボニック醸造で仕込んだ。 フレッシュで、果実味が全面に出ていて、葡萄ジュースのようなワイン。繊細なグレゴリーが工夫を重ねて、南でありながら軽快でグイグイ入ってしまう自然派の典型的なワインを造りあげた。 還元的な風味が苦手だった森高さん、そのイメージがずっと頭に残っていた。 でも、最近の若手醸造家は先輩たちの失敗を土台に新たにクリアーな自然派ワインを造り上げている。森高さんは、中村さんより今の消費者のグイグイ飲める癒し系ワインの人気の話を聞いて、もう一度、実際に造り手の醸造上の苦労を聞いて、自分で飲んでみてイメージを切り替えた。 森高さん『イヤー、ほんまにジュースのように体に入ってしまう。文句なしに美味しいね。』大切な気づきをした森高さん。 LOU FOROSE ルー・フォロゼ なんとアリカント品種とカベルネ・ソーヴィニョンを一緒にプレスしてジュースを混醸したロゼ。果実の爆発のように美味しい。 KOFOROBE コフォロベ メルローとシラーのグラップ・アンティエール(除梗なし)のセミ・マセラッション・カルボニック醸造。メルローの爽やかさと、シラーの果実味、、石灰岩盤のミネラル感で体が癒されるような透明感がある。 テースティングの後は造り手と売り手の人間的な繋がりを深める懇親会     お互いを必要とするファミリー的関係 グレゴリーのいる南ローヌ・アルデッシュ地方は農協組合が経営不振でバタバタと倒産している。当然、栽培農家も大変な状況な中にある。 当たり前のワインが売れないのである。 除草剤、殺虫剤、化学肥料を最大限に使ってリスクを負わない楽なワイン造りをしてきたしっぺ返しが来ている。 土壌の微生物が死に絶えて、コンクリートのように固い畑から美味しいワインなどできる訳がない。美味しくなければ売れない。当たり前の話である。 農作業が何倍も大変な自然栽培、リスクのある自生酵母での発酵、S02(酸化防止剤)を抑えた自然派ワイン造りは決して楽な仕事ではない。 でも、除草剤や工業酵母のなかった60年前はすべての醸造家がやっていたワイン造りなのである。ロマネ・コンチもシャト・ムートンロッチルドもみな畑に住む自生酵母でワイン造りをしていたのである。 グレゴリ達は農業を当たり前のやり方に戻して、土壌の微生物を活性化させて、その微生物の一部である自生酵母のみで発酵させて、その土壌に由来した美味しさをワインに詰める造りをしただけなのである。 しかし、そんな造りは多大なリスクを伴っている。 一般のワイン造り手の何倍もの労力を必要としている。実に過酷な労働を伴う。キッチリ買ってくれるお客さんが必要だ。 だから、自分のワインをキッチリ評価してくれるESPOAの人達は、本当に大切なお客さんなのである。いや、お客さんを超えて共に生きる“ファミリー”のような存在なのである。 ESPOAの皆さんが、リスクを負いながら、無名の商品や売りにくいけど本物商品を敢えて販売する挑戦者の姿に似ている。 長い観点でみれば両者とも利にかなっている。心から応援したい。

14
Mai

YANN DURIEUX ** 伝統で化石になりそうなブルゴーニュに新風を吹き込むイヤン・ドリュー

イヤンは10年間、プリューレ・ロックで栽培責任者として働いている。今も続いている。伝統で押し潰されそうなブルーゴニュで果敢に新たなブルゴーニュ・スタイルの革新に挑戦しているイヤン・ドュリュー。 いい意味でも悪い意味でも膠着して動きようのない伝統のブルゴーニュで、“オヤ、こんなブルゴーニュが?”と多くの人が待っていた新しいスタイルの醸造家が誕生した。 イヤンは33歳、お父さんも醸造家である。しかし、除草剤、殺虫剤、化学肥料を使う普通の造り手。イヤンはそんなワイン造りをしたくなかった。まず、ブルゴーニュの一流畑がどんなものなのか、を知りたかった。人を介してプリューレ・ロックで働くことができた。 当時のロックはフィリップ・パカレが去って3年が過ぎていた。 ロマネ・コンチのオーナーでもあるアンリー・フレデリック・ロックが自ら陣頭指揮を執りながら、フィリップ・パカレの後継者としてのニコラ・テスタ-ルを醸造責任者として育てながら頑張っていた時代だ。 フィリップ・パカレは栽培も醸造も責任者としてやれる才能を持ち合わせていた。若手には二つの任務は重すぎる。アンリーは栽培責任者としてこのイヤン・ドリューに目を付けた。真面目な性格、コツコツ黙々と働く姿、研究熱心な姿勢、そして何より強靭な体力が備わっている若者である。  そして10年の歳月が流れた。イヤン・ドリューは10年間もブルゴーニュの一流中の一流畑の栽培に集中できた。ヴォーヌ・ロマネのクロ・ゴワイヨット、シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ、クロ・ド・ヴージョなどの一流畑を自分の手で10年間も栽培して学んだ蓄積がある。ある意味、ブルゴーニュのテロワールの栽培に関してはフィリップ・パカレ以上に経験を積んで、細部まで熟知したといってもよい。   ブルゴーニュ伝統を蓄積して、次元を超えたブルゴーニュへ!アッセンションへと導くイヤン   イヤンはただ闇雲もニュースタイルを狙っている訳ではない。 ブルゴ-ニュの神髄を熟知した上で、この伝統の中でまだ誰も挑戦した事がない死角・分野があることがイヤンには見えている。  これは自分のような立場の人間しかできないことも解っている。途轍もない挑戦であることも解っている。 でも“自分がやらずして誰がやる?”  10年間、そうそうたる特級畑の栽培を実際に手がけてきて、特級畑の何たるかをわかった人間しかできない発想がある。 イヤンのお祖父さんも栽培家だった。数年前よりお祖父さんのオー・コート・ド・ニュイ地区の畑を引き継いで栽培・醸造をやって来た。勿論、ロック氏の了解を得てプリューレ・ロックの醸造所内を借りてワイン造りも手掛けた。 ロックの葡萄とオー・コート・ド・ニュイ地区の葡萄を比較しながら醸造できた。 イヤンの目指すワインは“限りなくピュアなワイン” ピュアである為には、綺麗な酸、ミネラル、果実味、この3つのバランスが必要だ。イヤンが栽培を手がけているロックの特級畑が正にこの三者のバランスが傑出しているクリマを備えている。その何たるかを熟知している。   限りなくピュアーなワインへの探究!     イヤンはプリューレ・ロックでの10年間のミレジムの栽培に適応してきた。 強烈な太陽の年、強烈な湿気の年、結実が長期間に渡った年、生育が極端に早かった年、色んなミレジムでも栽培の対応次第で十分にバランスの取れた 葡萄を収穫して、酸、ミネラル、果実味の三者のバランスのあるワインを造りあげてきた。 イヤンは挑戦した。オー・コート・ドニュイの畑で栽培の工夫でどこまでのレベルのバランスが造りあげられるか? オー・コート・ドニュイは標高が400mと高い。酸は確保できる。土壌は基本的に粘土石灰質土壌、粘土質の土の部分の深さが違う。元海底であったロッシュ・メール(海の岩)と呼ばれる石灰岩盤がどの深さに位置するかでミネラル感の表現が微妙に違ってくる。  この三年間は特級畑の栽培とオー・コート・ドニュイの畑の栽培を同時にこなしてきた。そしてそこから収穫した葡萄をプリューレ・ロック醸造所の一角を借りて醸造した。偉大なる“気づき”がそこにあった。 ブルゴーニュの等級畑はワイン法で決められた絶対的なものだ。イヤンはそれに異論を挟むつもりは全くない。  しかし、特級畑に見合う栽培をされたことがない未知の畑がまだブルゴーニュの至る所に存在している。 イヤンは経験上でほぼ確信している。   早朝から夜まで心身ともにブルゴーニュの畑仕事に明け暮れるイヤン     この3年間、特に昨年は早朝から深夜まで畑仕事に明け暮れた。寸暇を惜しんで働いた。 家に帰って寝て、早朝に起きて自分の畑を耕して、日中はプリューレ・ロックの畑を耕し、また夜は自分の畑を耕した。フランスは春から夏は夜10時まで明るい。日の出入りと共に働いた。いや今も続いている。ここまでブルゴーニュの土壌に心身が解けるまで浸かった人間しか見えない事がある。 ここ3年間でイヤンがオー・コート・ド・ニュイの畑で栽培し醸したワイン達が世界中のブルゴーニュ・ファンを震撼・感動させた。真っ直ぐで、ピュアーで、エレガントの評価が多かった。まさに酸、ミネラル、果実味の微妙なポイントのバランス感覚だ。ロックとも違う、パカレとも違うポイントのバランスだ。もうイヤン流のスタイルが出来上がっている。 イヤンは決意した。正式に醸造元を立ち上げた。 その名前はRECRUE DES SENSルクリュ・デ・サンス。 13年は醸造所付きの家を買い入れて大きな投資をした。今は醸造、熟成、瓶詰まですべて自前の醸造所でできるようになった。 そして13年はMOREY ST DENIS モーレイ・サンドニとGEVREY CHAMBERTAIN ジブリー・シャンベルタン村の90歳級の古木の畑を借りることができた。これはイヤンにとっては清水の舞台から飛び降りるような賭けだった。ブルゴーニュのこの種の畑の賃借は膨大なお金が必要だった。ゼロから始めたイヤンにとってはリスクが大きかった。   ブルゴーニュの等級格付けでは語り尽くせないワインが次々登場するだろう!     13年は12HL/Hしか収穫できなかった。狙った半分の収穫量だった。 でもその分、品質は狙った以上のピュアーで、ミネラリーで、フィネスを備えた高品質なワインが出来上がった。 まさに、プリューレ・ロックの特級と比較しても劣らない上品な一流のブルゴーニュ・ピノに仕上がった。 更に、イヤンは今まですべてのキューヴが極小な数量だったのを反省して、ペルナン・ヴェルジェレス山とコルトン山の見えるサヴィニー・レ・ボーヌ村に1区画2Hタールとまとまっている畑を借り入れた。 もう一つ、同じく2Hの区画、ニュイ・サンジョルジュ・一級畑の丘の上、オー・コート・ド・ニュイ地区、標高400Mの畑をも借り入れた。 その一部はその昔、自分の尊敬するお祖父さんが森を切り開いて造った畑だった。     今、イヤン・ド・リューから目が離せない!   14年は一挙に4ヘクタールの畑が増える事になる。  サヴィニー・レ・ボーヌ村の区画は粘土質の層が厚く1メートルから2メートル下に石灰岩盤がある土壌。肉付きのあるピノ・ノワールが収穫されるだろう。 標高400Mのオー・コート・ド・ニュイの畑は殆ど粘土質の層がない、石灰岩盤が表面に露出している土壌。 ミネラルで、酸も残せる葡萄が収穫されるだろう。 10年間のロックの経験を活かして、可能な限りのピュアーさを追求した二つのニュースタイルの次元を超えたブルゴーニュを造りあげることにパッションを燃やしている。 グランクリュに匹敵する栽培の手間暇をこの二つの区画で実行して、特級畑に負けないバランスの取れたピノを収穫することにすべてをかけている。ブルゴーニュの等級の格付けだけでは語れない次元のワインを次々と生み出すだろう。もう戦いは始まっている。 すべてのイヤン・ドリュウのファンが待ち焦がれたある程度の数量もあって、本当にピュアなブルゴーニュ・テロワールが表現されたワインがリーズナブルな価格で売りに出されるのもそんなに遠くはない。15年の今頃には売りに出されることになるだろう。 今、イヤン・ドリューから目が離せない。

25
Déc

自然派ワイン界のレジェンドRENE JEAN DARDがもうすぐ来日!

パリ在住のダール・エ・リボ・ファンが ガールド・ローブに大集合!     自然派ワインの業界で今、飛ぶ鳥を落とす勢いのパリのワインビストロ“ル・ガールド・ローブ”で自然派ワインのレジェンドとも云えるダール・エ・リボのルネ・ジャンを招いて試飲・ディナーを開催した。 ルネ・ジャンはちょん髷姿で登場、江戸時代の町医者“赤ひげ”を思わせる風貌だ。ここパリでもルネ・ジャンの人気は根強く深い。本当に1980年代から自然派ワインを造っているダール・エ・リボはまさにレジャンドと云ってよい。多くのファンに支持されている。 超人気のガールド・ローブはもう夕刻の6:30にはほぼ満員状態になる。100%自然派ワインのワインバーである。普段は簡単なつまみ、生ハムセット、チーズセット、ビオ野菜セット、田舎パン、クロック・ムッシュなどをつまみながらワインを飲むスタイル。   生ハムもチーズも当たり前のものではなく、それぞれが工夫されていて、どれも大変おいしい。ルーブル・リボリに位置していて、芸術家が多いマレ地区にも近い。夕方は仕事を終えたビジネスマンや女性同士でも気軽に一杯ひっかけにやって来る。 隣の人とも気軽に話せる和やかな雰囲気が店内に流れていて、実に心地よい。陽の気が充満している感じ。   今夜は店の奥に小さなテーブルを設けて7時から8時までの一時間だけ、すべてのお客さんへのフリーテースティングの時間を設けた。パリ中のダール・エ・リボのファンが集まって来た。ここでは今、売り出し中の3つのワインを試飲、説明。 最初にクローズ・エルミタージュの白、“K”カリエールを試飲。クローズ・エルミタージュ地区では白ワインといえばマルサンヌ品種90%以上が普通。でもルネ・ジャンはマルサンヌ品種はほとんど使わない。つまりルーサンヌ品種100%の白。 11年は遅熟の年だった。ゆっくり熟した分、色んな成分もよく熟すことができた。そしてきれいな酸が残った。ダール・エ・リボのワインの特徴である超軽い微発泡が酸と調和してより爽やかさを強調している。ウーン・・美味い。洗練度が高い。 赤はクローズ・エルミタージュのDES BATIES デ・バティ11年を試飲。ルネ・ジャンのお父さんが植えた60歳のシラー品種100%。花崗岩土壌からくるミネラル感がタップリ。やはり軽い微発泡があって酸を伴った果実味と合わさりフレッシュで心地よい。 サン・ジョゼフ赤11年。11年は遅熟の年で普段より軽め目のバランスで仕上がっている。透明感があって、果実味がフレッシュで気持ちよい。一般女性客がこのサン・ジョゼフを試飲して一言『軽いワインね』と評価するほどスーット入ってしまう。 ルネ・ジャンはちょっとショック。。。『13度近くアルコールはあるのに軽いとは?サン・ジョゼフだぜ!』とちょっと不満そう。   店頭試飲が終わり第二弾は、地下の特別サロンに降りて、コアなダール・エ・リボ ファンを16名だけ集めて食事と古いヴィンテージワインを楽しむコースだ。この会への参加申し込みは、出した瞬間に満員となったそうです。パリでもダール・エ・リボのファンは多い。 流石にフランスの自然派ワイン愛好家、質問も鋭いことを聞いてくる。 客『SO2の使用はどのくらい?』 ルネジャン『年よって違うよ。入れなくてもよい状況の時はゼロの年もある。普通は瓶詰時にちょっとだけ入れる。SO2を入れない事を目的にしている訳ではないんだ。目的は美味しいワインを造ることだよ。よく自然派の醸造家でSO2を入れない事を強調し過ぎる人達がいるけど、ちょっとおかしいと思っている。決して目的ではない。』 客 『あなたのワインはいつもガス(超微発泡)を感じると思うけど、これでいいですか?』 ルネジャン『それは普通です。これは先程の質問とも関係して いるんですど、私は醸造中一切SO2(酸化防止剤)を使わない。その代りにアルコール発酵で自然に生じたガス(CO2)を残すことにしているんです。何故ならガスは酸化防止剤の役割をしてくれるからです。』   このソワレの企画はガールド・ローブの店長ASAMI(メキシコ生まれのパリ育ち)だ。この9月から店長になって張り切っている。連日の超満員状態の繁盛ぶり。ルネ・ジャンが持参してくれたミレジム・ワインを次々と開けてくれた。 まずは黄金色の液体がグラスに注がれた。ウーン、色だけ見るとかなり年代が古そうだ。しかし香りはまだ若々しさを感じる。口の中にいれるとまだガスが僅かに残っている、それに綺麗な酸がプラスされて超爽やかな風味に覆われた。でもこの深みはただものではない。 。 。。。なっなんと!サン・ジョゼフ・白2000年だった。なんて爽やかさがこんな形で残っているんだろう。もう13年も過ぎているのにこの若々しさ!一同感激と驚き。ルネジャン『エルミタージュやサン・ジョゼフは本当は白ワインの方がポタンシエルがあるんだ。』 今夜は、当ガールド・ローブのオーナーが自らワインに合わせて料理を作ってくれた。このサン・ジョゼフには鯛のカルパッチョ、鯛の刺身風のもの。よくこんなに新鮮な鯛を見つけたものだ。まだ爽やかさタップリのサン・ジョゼフ白は鯛の白身の旨味に、熟成によって洗練されたミネラルの旨味に驚くほどピッタリだった。(赤いのは根野菜のベットラブの絞り汁)   次はエルミタージュ白05のマグナムが開けられた。ルーサンヌ品種。ルネ・ジャン『エルミタージュもよく赤ワインの事ばかり話題になるけど、本当は白の方が偉大なワインなんだ。特にルーサンヌが良く熟した年、まさにこの05なんかは世界に誇れる偉大な白なんだ。』 ホタテのカルパッチョ、軽く表面を焼いてある。力強さと爽やかさが共存するミネラリーなエルミタージュ05に料理の方が合わせてくれた感じ。   クローズ・エルミタージュ赤、04,06が出された。なんてクリアで透明感のあるミネラリーなワインなんだろう。濁りワイン・臭い自然派ワインの象徴だったダール・エ・リボの進化は自然派ワイン全体の進化と共有している。 前を歩いている人がいない世界、地平線をゼロの段階から切り開いてきたルネ・ジャンとフランソワ・リボの職人芸の含蓄した技、味わいには、何とも言えない深みを感じる。   ASAMIの完璧な温度管理とサービスでダール・エ・リボのワインの真価を楽しませてもらいました。 自然派ワインこそ提供するタイミングや温度で何十倍も美味しさを発揮する。ダール・エ・リボのパリ在住ファンも大喜び。   パリ在住の熱狂的ダール・エ・リボのファン     皆、大喜びでした。中にはどうしても現地に行きたくてダール・エ・リボ醸造まで訪問しているファンも何人かいました。造り手を前に古いヴィンテージを飲みながら楽しめるのはファンにとって最高の喜び。ルネ・ジャンも嬉しそうでした。 一番嬉しそうだったのは、企画者のASAMIだった。いつも店に来てくれるお客さんと大好きなルネ・ジャンを招いてのソワレは格別なひと時だった。この大成功のソワレの最後にポロっと嬉し涙を流したASAMIは幸せそうでした。 ルネ・ジャンはあまりこの様なソワレには参加することはない。大好きなASAMIの頼みとあっては断れなく今夜の会が成立。この会のお蔭で私も知らなかったダール・エ・リボを再発見した部分も多かった。素晴らしい一期一会でした。この二人に感謝!       自然派ワインは長期熟成にも問題なし!   今夜、飲んだワインの一部。イヤー!すべてがクリアで新鮮なタッチで飲めました。僅かなSO2(参加防止剤)しか入っていないのに、全く問題なく熟成しています。自然栽培からとれた葡萄自体のパワーがSO2を必要としていないのだろう。 このダール・エ・リボのルネ・ジャンが14年1月に日本に行きます! 日本中の各地でダーリ・エ・リボのテイスティング会を開催します。 お問い合わせは、野村ユニソン社(03-3538-6502)、CLUB PASSION DU VIN(03-5565-5880)まで!  

26
Nov

AUX AMIS 丸山チーム来仏レポート第二弾! VALETTE編

“ミネラル”のチャンピオン・PHILIPPE VALETTEへAUXAMISが訪問 プイィ・フィッセの急斜面の畑にて   オザミメンバー憧れのフィリップ・ヴァレット・プイィ・フィッセの畑 昨夜、ボジョレのフルーリー村に泊まった。ロマネッシュ・トラン村を通って国道6号線をマコン方面に北上した。9人乗りの小型バスを運転しているHIROTOと途中で離れてしまった。アッと思っているとしっかりヴァレットの蔵までたどり着いていた。収穫を終わったばかりのヴァレットは気持ちよく我々を迎えてくれた。 各オザミ店で大評判のヴァレットだ。各メンバーもヴァレットの高品質と価格のバランスには驚いていた。何としてもこのヴァレットを訪問したかったメンバーだった。   10年ぶりの再会 HIROTO とPHILIPPE 10年前、ラングドック地方のカルカッソンヌ城の町で会って以来だ。その時はスローフード協会主催の試飲会がワイン屋で開催されていた時だった。フィリップもブルゴーニュ代表として参加していた。HIROTOはフィリップと腕相撲をして遊んでいたのを覚えている。意外にもHIROTOが全勝していた。   白ワイン専門のスペシャリスト 92年より自然栽培をしている。ビオ機関にも登録している。 フィリップはワイン造りの大切なことの95%はブドウ園での仕事だと考えている。土壌中の微生物を生かすことが最も大切なことだと言い切る。ヴァレットのワインは実にパワフルでミネラル感にあふれている。すべてはこのフカフカに耕された畑で作られる。 特にここ3年ほど前から酸とミネラルのバランス具合が上品になってきた。ヴァレットのシャルドネはピューリニー・モンラッシェとミュルソの中間的なバランスだ。本当にミネラリで潮っぽく、パワフルで美味しい白ワインだ。白ワインに一点集中している。   フィリップとバティストの兄弟効果が全面に! <白ワイン醸造に集中するヴァレットにとって大切な樽。 すべてのワインは樽発酵・樽熟成する。1年間の樽熟成のあと一年間のコンクリート漕熟成、この2年間の熟成の後、瓶詰される。 パワフルから上品に進化しつつあるヴァレット! 数年前より弟のバティストがドメーヌに加わりさらに畑仕事が充実してきた。パワフルなイメージのヴァレットの白ワインに酸と上品さが加わってきた。ビオ栽培も20年の歳月が過ぎて、やるべきタイミングでやるべき作業をキッチリやることで根っこがしっかりと石灰岩盤に入り込んで来たのだろう。   ヴァレットのワインを大好きなオザミチーム、フィリップの 一言一句をノートにとって記録している。 このワインに対する姿勢がオザミのあの雰囲気を作り上げている。つまりオザミ店に入ったら自然とワインを飲む雰囲気が流れている。   いろんな質問を畳みかけるHIROTO。 質問に真剣に答えるフィリップ。   畑と醸造所見学のあとはテイスティングだ。 ちょっと寒いけど、プイィ・フィッセの畑が見える庭にて試飲開始。一挙にヴァレットのワインを試飲できる機会は貴重な体験になる。特にまだ日本に輸入されていないワインも多い。   テイスティングの一部 MACON-VILLAGE マコン・ヴィラージ2011 この価格にして、この品質は凄い。潮っぽいミネラル感がすばらしい。 シャルドネの果実の旨味がミネラルと酸のバランスでひきたっている。 ヴァレット独特の真っ直ぐなシャルドネ。   MACON –CHAINTRE VV マコン・シャントレ・ヴィエイユ・ヴィニュ 2010 この醸造元がある村シャントレの急斜面にある畑。標高300M,石灰質岩版の土壌。 10年という一年多く熟成しているので、すべてが柔らかく感じられる。芯はミネラル感が ピシっとしめていてくれる。この柔らかさを備えた潮っぽさはお寿司や刺身に合うだろう。   VIRE-CLESSE 2010 ヴィレ・クレッセ このシャントレ村から約30キロ離れたところに畑がある。やく12年前に買い取った。 50歳のシャルドネ、粘土石灰質土壌、地下の深いところは石灰岩盤だが、地表には柔らかい 粘土質が含まれている。ワインに肉付けを感じる。ヴァレット独特のミネラル感に果実味の肉付けを 感じるスタイル。それでもヴァレットの真っ直ぐなミネラルが心地よい。   POUILLY-VINZELLE VV プイィ・ヴァンゼル・ ヴィエイユ・ヴィニュ 2009 プイィ・ヴァンゼルも粘土石灰質土壌で地下にも粘土が存在している。だから肉質のあるシャルドネ となっている。石灰質度も強く、ミネラル感は実に強い。2009という太陽のあったミレジムなので 力強さもあってまるでピューリニー・モンラッシェのようなバランスだ。アルコールからくるパワフルさと潮っぽさが実に美味しい。   POUIY-FUISSE TRADITIONプイィ・フィッセ・トラディション 2009 石灰質度が高い土壌。スカッとしたミネラル感がいかにもヴァレットらしい。 矢のような真っ直ぐなシャルドネ。アペリティフでもよいし、カキやアサリなどに合わせたら抜群に 美味しさを発揮する白ワインだ。   POUIY-FUISSE 、CLOS REYSSIE  プイィ・フィッセ ・クロ・レシエ2005 48か月、4年間の樽熟成を経たワイン。 ウイスキーのような色合いになりながらも、キッチリとミネラルが残っている。 すべての旨味を濃縮されている。ゆったりと飲みたいワインだ。   POUIY-FUISSE V V プイィ・フィッセ・ヴィエイユ・ヴィニュ 2002 CLOS DE MONSIEUR NELY クロ・ド・ムッシュ・ネリ 2002年というのに、まだ酸もフレッシュで、ミネラルが熟成して甘潮っぽい。 コク、深みを感じる極上の白ワインだ。なんて美味しいのだろう。シャントレ村の中に壁(CLOS)で囲まれた特別な畑がある。65歳の古木シャルドネを醸したワイン。7年間も熟成を経た含蓄のあるワインだ。     すべてのワインに共通しているのは、素晴らしいミネラル感である。 このミネラル感が ザ・ヴァレットといってよい。この独特のミネラル感はヴァレットのみ、オンリーワンだ。   オンリーワンのミネラルを醸す男達(後ろは引退したお父さん)     各自が気に入ったワインを持って記念撮影 皆にとって素晴らしい経験となったようだ。 オザミに来店の際には是非このスタッフ達に思い出話をききながらヴァレットを楽しみたいものです。  

1
Nov

2013年ヌーヴォー情報第七弾! -DAMIEN COQUELET-

ボジョレー自然派・新世代を担うダミアン・コクレ2013年収穫     新世代のトップグループを走るダミアン・コクレ ボジョレーの自然派・新世代ダミアン・コクレは、今や自然派の重鎮的存在になりつつあるジョルジュ・デコンブの長男である。 ワイン学校を出た後、ブルゴーニュの醸造元で研修、その後はずっとお父さんのヌヌーン(ジョルジュのあだ名)の下で自然派醸造の修行をし、2007年に独立して、DOMAINE DAMIEN COQUELETドメーヌ・ダミアン・コクレ醸造を立ち上げた。   元火山だったコート・ド・ピィの丘に畑を確保 いきなりモルゴンの醸造家の誰もが欲しがる区画“COTE DE PYコート・ド・ピィ”の丘に4ヘクタールもの畑を確保できた。しかも、ジャン・フォワラールやラピエール家の畑の隣に位置している好立地だ。 太古の昔火山だった山が、永い年月を経て風化してなだらかな丘になっている。小山のコート・ド・ピィ区画はボジョレーの中でも特殊な土壌、ミクロクリマを備えている。他の地区と同じように花崗岩が風化して砂状になった砂が基本土壌。その中に青シストが含まれている。このシストが他ではない独特のミネラル感をもたらしてくれる。   自分の理想のスタイルを追い求めるダミアン・コクレ     リスクを最大限にとる決意をしたダミアン   ダミアンのガメイのバランスの取り方はお父さんのデコンブのスタイルに似ている。しっかりした骨格と豊富な果実味、それと同時にシャープな酸を残す実にオウトツのある透明感抜群のスタイルである。 ここも4,5,6月の寒い春の影響で葡萄の育成が遅れていた。8月になってもヴェレーゾン(色づき)が遅れて進まなかった(Aの状態)。9月に入った段階で通常なら真っ黒(Dの状態)になるのが普通、ところが今年は9月中旬になってもまだ色が薄い(B、C)状態だった。   ダミアンは自分のスタイルであるしっかりした骨格のある果実味にできるだけ近づけたかった。例年のようにはいかないのは分かっていた。近所の醸造家たちはCとDの中間レベルの状態で皆収穫を始めていた。しかしダミアンは待った。お父さんのデコンブは10月3日に始めた。ダミアンはそれでも動かなかった。お父さんより2日遅い10月5日に収穫を開始した。もう多くの醸造家は収穫を終わっていた。   Vサインを出したダミアン 収穫開始よりずっと見守っていた。収穫されてくる葡萄の状態を自分なりに分析していた。2時間ほど経って収穫葡萄が良い状態であることを確信した。限りなく例年に近い状態で収穫できた。   ダミアンの収穫風景     二人の強力な助っ人 ダミアンの収穫は親友のリシャール(右)が毎年応援にやってくる。 幼馴染みであり、オートバイ仲間でもある。ダミアンの趣味はオートバイのツーリングとモトクロスである。いつもこのリッシャールと一緒だ。   そして、トルコ人のマリオ(あだ名)は自分のトルコ人仲間をグループで引き連れてこの収穫にやってくる。マリオ・グループは収穫だけでなく、剪定の時期や耕作の時期もダミアンを手伝っている。だから、ダミアンの畑を知り尽くしている。 このマリオは、お父さんのデコンブ醸造の仕事をもう20年前から手伝っている。だからダミアンがまだ子供の時から知っている。もう家族のような存在だ。ダミアンも安心して畑仕事を任される。畑仕事の超プロ職人だ。   愛犬のカボットもいつもダミアンについて畑にやってくる。 ダミアン 『2013年のヌーヴォーの為に最高のリスクをおいながらも、ほぼ狙ったとおりの葡萄を収穫できました。これで日本の皆さんにとびっきり美味しいヌーヴォーを造ります。』        

30
Oct

2013年ヌーヴォー情報第六弾! -NICOLAS TESTARD-

ピノを知り尽くしたNICOLAS TESTARDニコラ・テスタールがガメイを収穫   一時期のプリューレ・ロックを支えた実力派 ニコラはあのプリューレ・ロックで2005年まで醸造責任者としてアンリ・フレデリク・ロックのもとで5年間も活躍していた。あのフィリプ・パカレとも僅かな時間ながら共に働いていた。 2005年にロックを卒業後、ボジョレーにやって来た。 2008年に独自の醸造ドメーヌを立ち上げた。 ガメイ品種をまるでブルゴーニュ特急畑のピノのように育てあげ、ヴォーヌ・ロマネのように世話して造り上げたニコラ独特のガメイ・ボジョレーだ。どこかにピノを感じる。 ☟ ロック時代のニコラ2005   仲の良いおしどり夫婦     ニコラには強力な助っ人がいる。そう妻のカロルである。 カロルはパリの名門ワイン屋カーヴ・オジェで、店長のマークの片腕的存在で長年活躍していた。カーヴ・オジェ時代にプリューレ・ロックにテイスティングにやって来た時に、この二人の運命の出会いがあった。 カロルのワインと料理に関する知識と実力は凄いものがある。特に試飲能力は抜群の感覚を持っている。 彼女は、ボジョレーに引っ越してきた時、フルーリー村に自然派ワインビストロを開店した。料理シェフ兼経営者として勤め、それは大人気のビストロだった。子供ができ時間がなくなってレストランを、惜しまれて閉めた。   日本初登場!ニコラ・テスタール・ヌーヴォー 我々が気合を入れて収穫しました!     今年から自分の醸造蔵の名前のヌーヴォーを造ることを決意した。その為ブルイィ地区にあるサンテチェン・ウイヤード村に畑を準備しブルゴーニュ特級畑のごとく世話をしていた。 4.5.6月の不天候と寒さの影響で遅れていた成長。特にこの畑は予想以上に葡萄の生育が遅れていた。 8月中旬に私が訪問した時にはまだヴェレーゾン(色づき)が始まったばかりだった。ヌーヴォーに間に合うか、やや心配していた。 他の自然派仲間より1週間遅れて収穫を行った。結果的にはその後の好天に恵まれ、こんなによく熟して健全な葡萄が確保できた。   かなりレベルの高い品質のガメイを確保 ニコラにとって最高のバランスの葡萄が収穫できた。思わず笑みがでる。 初めての畑だったので、葡萄の熟すスピードを読み切れていなかった。8月の後半の晴天と猛暑が手伝ってグングン熟成が進んだ。熟成が進んだだけでは満足しないニコラ、色だけはコクなったけど酸が残り過ぎていたので、1週間遅らせたのが幸いした。ニコラが狙ったとおりのバランス、強すぎないアルコール、ミルランデール化した葡萄から果実味の濃縮感、心地よい酸、上質のピノ・ノワールを思わせるバランス感覚。まさにニコラの得意とする領域だ。  日本初上陸のテスタール・ヌーヴォーは2013年今までのヌーヴォーの概念を覆すだろう!   幾多の難関を乗り越えて10月2日、収穫開始     ニコラの収穫人は平均年齢が若い。収穫しながら冗談を飛ばし、大変賑やかで明るい収穫雰囲気だ。 醸造所で皆は、あのカロルの料理が食べられる。勿論、ニコラのワインとともに。収穫人にとって忘れられない一週間となるだろう。 ニコラにとって2013年は多くの出来事が起きた  今年はニコラにとってあまりにも多くのことが起きた。まず、ニコラのメインの畑が雹の被害に遭い、ほぼ壊滅状態となる。そんな中、醸造所と自宅を引っ越さなければならない状況に。しかし収穫直前の夏に、幸いにも醸造所付の新居を見つけることができた。そこは標高600mのHAUT BEAUJOLAISオー・ボジョレー地区、最高の畑も見つけた。収穫直前の夏に無事引っ越しを終了。しかし新醸造所の準備が間に合わず、今年までは以前のところを使用せざるをえなかった。   2013年は諸々の困難を乗り越えての収穫だった 収穫中も色んなことが連続で起きたが、すべて起きることをプラス発想で乗り越えて前に進むニコラ・テスタールを応援したい。   醸造所に到着   プリューレ・ロック時代と同じ方法 細心の注意意を払って葡萄を醸造所に運ぶ。 醗酵槽へ入れるのはベルトコンベアーで上まで上げて、重力で落とし込む。 ニコラは葡萄園の収穫から葡萄が醗酵槽に入るまですべての段階の現場に自分が立ち合わなければ気がすまない性格。 SO2(酸化防止剤)を入れない自然派醸造の基本 自然派醸造の基本中の基本は、健全な葡萄しか醗酵槽にいれない。プリューレ・ロック時代に徹底して教え込まれたことを忠実に実行している。 まさに、ブルゴーニュ・グランクリュのごとくに ガメイを醸すニコラ・テスタールがここにいる。   清潔な醸造所 番犬のピノ             13年は日本初登場 ニコラ・テスタール・ヌーヴォーを 見逃せない!!  

29
Oct

2013年ヌーヴォー情報第五弾! -JEAN-CLAUDE LAPALU-

ボジョレーの新リーダー J-C LAPALU ジャン・クロード・ラパリュ13年収穫 ワインは“人”が第一! 今、フランス醸造家で人物を一人挙げろと云えば即、この人ジャン・クロード・ラパリュを指名する。 *仕事に対する追及心 *トコトン実行する行動力 *人間としての信義を大切にしている *やることをやった後の人間的温かさ *許容力の広さと深さ 多くの若手醸造家がラパリュを慕って集まってくる。   ラパリュの2013年 毎年、自然派醸造元の中では最も早い収穫をするラパリュ。 今年は9月27日、ほぼ自然派の仲間と同時期に始めた。 ラパリュの畑はブルイィ山に守られて普通は早く熟す。今年は1980年以来の遅い収穫となった。やはり4,5,6月の寒い春が原因で3週間、葡萄の成長が遅れた。開花時の不天候で結実が不安定となって、ミルランデール化した葡萄が多い。そして、8月に畑の一部に雹が降った。しかしその後、乾燥が続いたことで幸い雹が当たった部分も乾燥して腐ることがなかった。 今年は結果として大変に健全な葡萄を収穫することができた。ミルランデール化した葡萄はラパリュにとっては大歓迎だ。ミルランデール葡萄は濃縮したジュースが搾れるからだ。 『今日収穫した葡萄はヌーヴォーにする予定です。アルコール度数は低めですが果実味は深みがあるタイプになるでしょう。何より傷んだ葡萄が少なく大変健全な葡萄が収穫できた。この葡萄で日本の皆さんを驚かせたい!グイグイいけるタイプでありながらラパリュ独特の深みを楽しめるヌヴォーを狙いたい。楽しみにしていてください。』ラパリュ   元気100倍のラパリュ大好き人間ばかりが集まった収穫チーム     乗りのよい知性派グループ ラパリュの収穫は若手が多い。 毎年、ワイン好きの大学生が来るのに 今年は収穫時期が遅れた為、大学の授業が始まってしまった為に参加できなくなったメンバーが多い。 ラパリュの収穫期間は1週間と短いので近所のリヨン大学の学生や醸造家の卵や、ラパリュのワインをこよなく愛している若者達が集まった。 ラパリュ大好き人間ばかりが集まった。 仲間同士という感じの温かい雰囲気が漂っている。       食用葡萄の収穫のようなカジェット(箱 収穫された葡萄は底の浅い籠、ロマネコンティより浅い箱で醸造所まで運ばれる。収穫してから醗酵槽に入るまで葡萄が重量で潰れるような危険はゼロ。ここまで気を配っている醸造家は見たことがない。こんな小さいことの積み重ねがラパリュ・ワイン独特のきめの細かい上品さをかたち造っている。             2013年 ラパリュ醸造の初収穫の葡萄が蔵に到着   ラパリュ醸造はブルイィ山の麓、AC BRUILLYの区域にある。北ボジョレーのクリュの中でも最も葡萄が熟すのが早い区域にある。すべては元火山だったブルイィ山のエネルギー・パワーのお陰だ。北からの寒い風を遮ってくれる。 13年、初葡萄到着に感動しているラパリュ 『2013年の初収穫葡萄がラパリュ醸造所に到着した。 何年もやっていることだが、この最初に収穫した葡萄が醸造所に着いた時は感動するものです。一年の農作業の過程が頭をよぎる。そして、最初の醗酵が始まるまでは ドキドキするものです。』   たかが葡萄の運搬、されど運搬! ラパリュの凄いところは、葡萄栽培から瓶詰めまでのすべての工程を細かく細分して、ここまでやるか?という手間暇をかけて細心の注意を払ってやってしまっていることだ。ロマネ・コンティでもここまではやっていない。   食用葡萄ケースに入った葡萄を丁寧に醸造所内に素早く入れる。早朝の温度が低い時に収穫した葡萄は直接、醗酵槽に入れる。午後の温度が上がった時の収穫葡萄は冷蔵庫にいれて一晩冷やす。ベルトコンベアーで醗酵槽の上から重力で落とし込む。   普通はポンプを使用して醗酵槽に荒らしくいれる。この時に折角の葡萄が傷ついてしまう。ポンプを使えば時間も人手も掛からない。しかし偶然に上品なワインはできない。 2013年の初ジュースを利く 醗酵槽に葡萄を入れて下からジュースを抜き取って糖度を測る。試飲をする。この結果、これからの収穫スピードや収穫する畑の順序まで色んなことをこの試飲からシミュレーションをする。同時に醸造のことも13年の色んな可能性とカパシティーを図る。今年のヌーヴォーはアルコールが低めで果実味は豊かなタイプになるでしょう。  

28
Oct

2013年ヌーヴォー情報第四弾! -GEORGE DESCOMBES-

デコンブは最後まで収穫を待ってボジョレー中で最も遅く収穫   10月2日、デコンブのヌヌーンは重い腰をやっと上げた。 自然派の仲間達が次々と収穫を始めた先週もデコンブはジット動かなかった。自然派でない普通の醸造家はもう2週間前より収穫を始めている。彼らは熟度が足りなくともドサット砂糖を入れて補糖(シャプタリザッション)をするから危険を冒して待つ必要がない。自然派は最大限まで葡萄が熟すまで待つ。決して精神的に楽なことではない。 先週は晴天が続き待った甲斐があって葡萄の熟度が上がった。 しかし、今日を境に天気が崩れそうな雲行きになってきた。 もう待てない。デコンブは昨夜、収穫人に明日早朝に収穫開始の合図をだした。   まだ、太陽が昇らない7:10には葡萄園に到着。 深い霧がかかっていることも手伝ってうす暗い葡萄園だ。 霧の中で収穫のゴーサインが落とされた。まるで戦場のような朝靄だ。デコンブが見守る中、収穫人は一斉にハサミの音を鳴らし始めた。 多くを語らないデコンブは、自分のこの遅い決断が果たして正解だったのかまだ確信をしていない。じっと収穫されてくる葡萄を確かめている。何度も何度も食べて葡萄の熟度状態を確認しているデコンブのヌヌーン。 着々と葡萄が収穫されて集まってくる。   デコンブのワインは常に濃縮感を感じられる。だからデコンブは自分のこのスタイルを貫きたかった。この時期に一週間待つというのは一種の賭けのようなところがあった。待ったからと云って天候が良くなるという保証は全くない。この間に災害に遭うこともありうる。厳しい顔のヌヌーンの表情は理解できる。   望んでいた良質の葡萄を確認 自分が望んでいた葡萄の状態を確認できるのには少し時間がかかった。次々と健全な葡萄が収穫されてきた。思わず顔の表情もゆるんできた。 今朝のランシエ村の畑は、今年のデコンブ・ヌーヴォー用の葡萄だ。毎年、デコンブのヌーヴォーはどこよりも力強さがある。デコンブのこのスタイルを待つお客さんの為にも忍耐強く待った甲斐があった。偶然にデコンブのスタイルが出来上がっているわけではない。危険を承知の上でジット動かない忍耐が必要だった。 マルセル・ラピエールとは深い関係 マルセルとは深い関係を持っていたデコンブ。ヌヌーンは若いころ瓶詰機械をトラックに積んで各醸造元に行って瓶詰めを行う仕事に就いていた。 ある日、マルセル・ラピエールの醸造所から依頼があって瓶詰めをしていた。その時、マルセルのワインを飲んで体中に衝撃が走った。 『こんなワインを今まで飲んだことがない。こんなに体に自然に溶け込んでいくワインが存在するのか?本当に感動したんだ。』とデコンブ。 即、デコンブはマルセルに弟子入りをした。いずれ先祖が持っていた畑を引き継ぐつもりだった。数年後に醸造元ジョルジュ・デコンブを設立した。   自然派の次世代を着々と育成 今日は二男のケビン(20歳)とコンビの収穫だ。もう4年もお父さんについて一緒に自然派ワインを造っている。もう一人前と云って良い。 今年から、ケビンもお父さんから畑を分けてもらって独立する予定だ。 長男のダミアンは既に5年前に独立している。 着々と自然派の次世代を育てているデコンブだ。 自然派の基本・徹底したトリアージ(選果作業) 今日は収穫の初日だ。収穫人に収穫のやり方、特に葡萄の傷んだ部分を 切り落とすトリアージ作業の徹底を教え込んでいるケビン。 マルセルからデコンブそして次世代のケビンまで自然派ワイン醸造の根幹の部分、『健全な葡萄しか醗酵槽に入れない』は徹底して受け継がれている。手間暇がかかるけど絶対に必要な作業だ。   トラックまで運ばれてきた葡萄を更に入念にチェックし傷んだ葡萄や不健全な葡萄を取り除いている。雑菌は醗酵槽に入ってから繁殖すると ワインが台無しになってしまう。   最高のヌーヴォー用葡萄を天から贈られたデコンブ   3時間ほどでトラックが満載になった。期待したおりの葡萄を収穫できた。 今年のデコンブ・ヌーヴォーは期待できそうだ。他の醸造家より1週間遅くまで待っての収穫は正解だった。ここまで完璧に近い葡萄は、こと13年では少ないだろう。   2013年最高の葡萄を確保 デコンブ・ヌーヴォー用の葡萄は このメンバーで収穫しました。 4,5,6月の寒い春が続き、葡萄成長が3週間も遅れた。 1980年ぶりの遅れだった。 ベテランの域に入ったデコンブにとってもあまり経験のない事だった。 『素晴らしい素材を天から贈られました。これで日本の皆さんに喜んでもらえるようなヌーヴォーを造ります。』デコンブ  

24
Oct

2013年ヌーヴォー情報第三弾! -CYRILL ALONZO-

2013年もヌーヴォーはALONZO NOUVEAUにお任せください!  繊細でエレガントなスタイル 今年はレニエ村の美しい丘陸地帯にある畑を確保しました。9月28日、シリル・アロンゾが狙っている理想的なバランスのヌーヴォーを収穫しました。 つまりアルコール度数もタンニンもあまり濃縮しすぎない繊細でエレガントなヌーヴォーのスタイルです。   シリル・アロンゾのガメイ哲学 アロンゾのヌーヴォーは他では絶対に見られない特徴がある。シリルにとってガメイ品種はやや軽めのエレガントで繊細なところに最高のエキリーブル(調和)があること。濃縮し過ぎても、薄すぎてもダメなのである。 まるで上質なピノ・ノワールのようなバランス感覚がシリル・アロンゾの狙いであり、ガメイ哲学である。   上質なテロワールと栽培の達人が必要 その為に必要な上質なテロワールと自分の土壌を知り尽くしたビオ専門の栽培家、フレデリックと巡り合う。フレデリックの家系はこの地で1794年より葡萄栽培をやっている。9代目の当主だ。220年間もずっと自然栽培をやっている。このヌーヴォー用の畑の平均樹齢は60歳で中には100歳級の古木も含まれている。   ボジョレーの典型的な花崗岩土壌。古木の根っこはこの花崗岩の岩盤に深く入り込んでいてミネラリーな透明感ある果汁がとれる。 そして、この地は廻りの街を見下ろすほどの高台にある。標高350mほどある。ポリフェノールは熟してもアルコール度は低く、酸が残りやすい。狙いどおりのテロワールだ。   老いも若きも混じった元気でチームワークのよい収穫人達が集まった!   この活力が自生酵母をも元気にするだろう! この活力が自生酵母をも元気にするだろう! 収穫人は元気なのが良い。できれば健全な人達が良い。この元気さがワインの中にも入って行くからだ。 ここの収穫人は遠くからの若者と地元のベテランが入り混じって仲良くやっている。 中には77歳で30年以上も収穫をやっているおじさんもいる。   徹底したトリアージ選果作業 収穫された葡萄が次々と荷台に運び込まれる。運びこまれた葡萄を慎重にチェックして、傷んだ葡萄や不純物を取り除く選別作業を徹底して やっているアロンゾとアドリアン。 時々、収穫された葡萄を食べてチェックしてみることも大切だ。 皮のタンニンや種の熟度は自分の歯で噛みしめて見ないと分からない。 分析では分からない部分だ。   流石、自然栽培歴が長いベテランのフレデリックだ。この難しい2013年に完璧な葡萄を育て上げた。萄園を歩いて観察したが、腐っていたり傷んだ葡萄がほとんどない。 『見たかい!この完璧な葡萄。 これでエレガントで美味しいヌーヴォーを日本の皆さんに造ります』 シリル・アロンゾ   自信に満ちたシリル・アロンゾ やっと最良の栽培パートナーを見つけたシリル・アロンゾ。 今年ほど収穫された葡萄をみて喜んでいるシリルを見たことがない。 それにこの自信に満ちたシリルの顔をみてください。 今年のヌーヴォーはアロンゾ・ヌーヴォーに決まりでしょう! 特にコカ・ヌーヴォーをお見逃しなく!