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DARD ET RIBO ダール・エ・リボ・ニュース AVRIL2010

マルセル・ラピエールを昼食後、出発して高速道路A6号線に乗って、LYONを超えて1時間半ぐらい走っただろうか、エルミタージの丘が見えてきた。出口ターン・エルミタージがそろそろある。出口のチョット手前の左側にダール・エ・リボの醸造所が一瞬だが高速道路から見える。 中身の充実に賭けるダール・エ・リボ。建物は壊れそうな壁だ。ダール・エ・リボの象徴的な醸造所だ。ルネ・ジャンもフランソワも二人とも外観など全く気にしていない。中身だけの勝負だ。彼ら自身の容貌や、服装を見ていても、変に飾ることはない。清潔だが実に質素だ。見かけなどを重要視していない。これが彼らの生活哲学だ。この生活哲学は彼らのワインに対する姿勢も同じだ。魅せかけの外観は一切重要視していない。 樽に寄りかかるルネ・ジャン  栽培方法も醸造方法も最も重要なことに集中して、無駄なことは一切、切り捨てている。だから、真っすぐでピュアなワインになる。他では絶対にないダール・エ・リボ独特の風味のワインが出来上がる。だから、世界中に熱狂的なファンがいる。ルネ・ジャンはジャーナリストが大嫌いだ。フランス系ワイン雑誌に載ることはない。写真も日本人以外は撮らせない。 高速道路を降りるとすぐなので、車で南下する時は時々挨拶に寄る。今朝、電話して、今日の午後に通過するのでチョット寄る旨を伝えた。着いたら電話することになった。今日は天気が良いので畑に行っているとの事だ。醸造所の壁にベルがある。鳴らしても、応答なし誰も居そうもない。ルネ・ジャンの携帯に電話した。今、こちらに向かっているとのこと。今年は寒い冬が長かったので畑仕事が遅れているのだろう。去年、膝の手術をしたルネ・ジャンは完璧に治らず、まだ痛そうに歩く。 だから、キツイ畑仕事はあまり出来なくなっている。立っている時もすぐ何かに寄りかかっている。15分程待った。 天気が良いので気持ちがよい。醸造所の前にリンゴ畑がある。 花が咲きかけている。その周りにタンポポが咲いていた。 ホットする空間とひと時だ。 2009年産を樽からテースティング 2008年は収穫直前の豪雨で葡萄園が大きなダメージを受けた。その影響で2009年も生産量が極端に少ない。 少ない代わりに、品質は抜群だ! 少ししか出来なかった葡萄房に土壌のエネルギーが濃縮した感じだ。 09はルネ・ジャンにとって色んなことがあった年だった。 10年は流れが変わって今のところ順調に推移している。 1-CROZE-HERMITAGE クローズ・エルミタージュ 白 まだ発酵も完璧には終わっていない。 まだ、ガスがいっぱいある。アル発酵で生じたCO2がワインに溶け込んでいる。 残糖もまだ僅かに残っている。この時期のテースティングは難しい。 外観は緑がかった薄黄色、香りは当然発酵の香りがまだ充満している。 でも、口中で随分と粘着性を感じる。酸も素晴らしい。最後にミネラル感が残る。ポテンシャルは素晴らしいと思う。 2-HERMITAGE エルミタージ 白 色合いはほぼ透明に近い、香りは閉まっている。アルコールのボリューム感は 凄い、よく熟したと思う。最後にミネラルからくる塩っぽさが残る。 ミナラリーなワインに仕上がるのではないかと想像する。 3-ST-JOSEPH サンジョゼフ 白 これもまだ発酵が完璧終わってない。 透明に近い色合い、現時点ではアルコールの力強さが目立ていた。 やはりミネラルの塩っぽさが凄い。 今の時点で云えることは、ミネラル感溢れる力強い白ワインになるだろう。 細かなニュアンスはこれからの熟成で醸し出される。 発酵途上の樽テースティングについて 発酵や樽熟成が終わってない自然派ワインのテースティングは完成時と大きく異なることがあるのでこの段階で大切な判断はできない。この段階の判断はその年のポタンシエル・可能性を測ることだ。 醸造家も毎日、試飲するごとに変化するワインに驚かされているのが現実。 今日はお互いにあまり時間もなく、試飲はこのくらいで終わった。ルネジャンは次のお客さんが来て、これから出なくてはいけない。我々も南ローヌまで行かなければならない。 普段なら、永遠と続くカーヴでの試飲も今日は早々と終了だ。 何となく淋しそうだった。 伊藤『今日はどうかしたの?』 ルネ・ジャン『今、ひでこ(奥さん)とアンジュマリ(娘)が日本に帰っているんだ』なんとなく淋しそうな雰囲気。 伊藤『今夜、何か予定があるの?なければ一緒に夕食を食べないか?』 ということになり、お互いに用事を済ませたあと、南ローヌのどこかの村で落ち合って食事をすることにした。 私もあの可愛いアンジュマリーの顔を見れないのはチョット淋しい。 雑ニュース ソムリエ・トリアトロン競争のポスター (醸造所の壁に貼ってあったポスター) 5月23日、ソムリエ・トリアトロン競争がエルミタージ地区で 開催されます。 3つの競技に得意な方、是非、参加ください! 1-自転車競走 2-マラソン(走ること) 3-ワインを飲むこと 我こそはと思う方、23日にエルミタージまでどうぞ! 電話:04-7508-4056 携帯:06-7011-0918                    最後に静岡から来たラ・ヴィーニュの門脇さんと記念撮影! SCARABEE ドメーヌ・スカラベ ルシオンのイザベルさんのワインが 何故か?ダール・エ・リボの醸造所 に置いてありました。 除梗なしのマセラッション・カルボで 醸造した果実味が豊かなワインです。 実に美味しい赤です。 価格的にもお勧めです。 DARD ET RIBOのワインで現在、日本で販売中のワイン DARD ET RIBO ダール・エ・リボ 1-Crozes Hermitage rouge 2007          クローズ・エルミタージュ 赤 2-Crozes Hermitage rouge, Les Baties 2007  クローズ・エルミタージュ赤 レ・バティ 3-Crozes Hermitage blanc 2007  クローズ・エルミタージュ白 4-Crozes Hermitage blanc, Les Baties 2007  クローズ・エルミタージュ白 レ・バティ 5-Crozes Hermitage blanc, Les Karrières 2007  クローズ・エルミタージュ白 レ・カリエール 6-Saint Joseph rouge 2007  サン・ジョゼフ赤 7-Saint Joseph blanc 2007  サン・ジョゼフ白 8-Saint […]

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マルセル・ラピエールで研修しているAKIさんから写真が送られてきました。

昨年12月より研修している石川亜樹則   2週間前こんなに固そうな芽が     ↓↓↓↓↓↓↓ ワインのさなぎ  同じ畑でも気の早い奴とか  ゆっくりな奴  まだ、ぐっすり眠っている寝ボスケとか  姿かたちが美しい奴  形は悪いが甘い葡萄になる奴 いろんな奴達が集まって美味しいワインを  造ってくれます。 宇宙から届いた光を地上の物質にかえて  宇宙のメッセージを我々に伝えてくれます。  地中深く伸びた根っ子たちが、地球の奥から  地球のメッセージが詰まった水分を吸い上げて  ワインの形にして我々に伝えてくれます。  おかげで私たちは天と地のメッセージを  同時に聴けることができます。  メッセージとともにエネルギーも与えて  くれます。だから元気が出てきます。     伊藤 モンペリエにて

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マルセル・ラピエール ニュース4月9日 

4月9日、朝7時24分のTGVにガール・ド・リヨンより乗った。たった、1時間半でマコンまで着いてしまう。マコンでレンターカーを借りてモルゴン村へ直行した。 薄い霧がかかっている。コート・ピの丘まで来た時、中腹に綺麗な桜が咲いていた。今年は寒いせいで開花が遅れている。10時にはモルゴン村に着いた。 マルセルの醸造所に直行した。 マルセルは居なかったけど若い人達が数人が忙しそうに働いていた。私は葡萄園に直行した。 ここにも綺麗な桜がほぼ満開になっていた。 醸造所に最も近い畑に出た。 まだ、耕してなかった。 寒さと雨で仕事が遅れていることは、マチュから聞いて知っていた。 芽の出方も例年から比べると、遅れている感じだ。10日間ほど遅れている。 この段階では全く問題ない。 正面門の前にある畑もまだ芽が固い。 ここも遅れている。 つい最近まで土壌中の水分が凍っていたようだ。 その為に耕す作業が遅れているようだ。 * * 2009年産モルゴン瓶詰完了  * *    世紀の年2009年テースティング 今回の訪問の目的の一つは2009産のモルゴンが瓶詰された。それを試飲する為だ。 数日前に瓶詰されたばかりだ。 マルセルと庭のテーブルでテースティングを始めた。 濃厚な色合いだ。香りは太陽を感じる、サクランボやグルナッシュ系の南のスパイシーな風味を感じさせる。口中は熟した果実味を感じる。その中にも涼しさを感じさせるミネラリティが背骨にある。タンニンもいつもよりある、しっかりしたモルゴンらしさを感じる。09が素晴らしい年であることを感じさせている。ビン詰めしたばかりなのでやや閉まっている。ちょっと、落ち着けば素晴らしいバランスが来るだろう。     醸造所から事務所や食堂がある第二の館に移動した。マチュがいた。 再度マチュと共に試飲を再会。 瓶詰後、二人で試飲するのははじめてのようだった。 2人で確認事項をチェックしていた。 私は09の収穫に立ち会った。皆があまりにもの 完璧な葡萄に歓喜をもって収穫したのを覚えている。 あれがこんな風に完成したとは感激だ! 2009年はご期待ください。 素晴らしい品質に仕上がりました。 * * 日本人研修生 石川さん * * 昨年12月より、マルセル・ラピエールのところで研修している。 ここでは皆から“AKI”の名称で呼ばれている。 関西出身のAKIさんは、日本ではレストランでソムリエとして働いていた。CPVの企画する自然派試飲会によくきていたのを覚えている。昨年、マルセル・ラピエールが来日時に研修の申し込みをして、その場で了解を得た。 1年間の滞在許可証を獲得して昨年12月にドメーヌに入った。 冬の間は、醸造所での仕事をこなした。これからは畑の仕事で忙しくなる。冬から収穫のまで一年間、マルセルと共にする仕事の経験はAKIさんにとって宝となるだろう。 伊藤『今、どんな仕事をしているの?』 AKI『今、畑を耕す仕事をしています。それと畑の杭を      打ち直しをしています。』 伊藤『言葉は大丈夫ですか?』 AKI『慣れてきました。日本でも少し勉強してきましたが最初は大変でした。』 伊藤『食事はどうしているの?』 AKI『ここで自炊がほとんどです。日本から食材や調味料を送ってもらいました。』 * * マルセル・ラピエール 雑ニュース * * フェドラ 4か月の若いイヌが新たに家族の仲間になりました。遊び好きで、いたずら大好きなワンコロです。 ボール蹴りは相手さえいれば何時間でも続けます。 流石にマルセルのイヌとして、ワインのテースティングは大好きです。 最後にカメラのレンズをペロリとやられてしまいました。 AKIと同じ時期に来た新住民フェドラでした。 * * 事務所の横の倉庫兼応接部屋には色んなポスターが貼ってあります。 * * 自然派の原点、ジュル・ショヴェ博士のワイン造りのオルドナンス      禁煙    飲酒許可 来週の自然派ワイン試飲会    ボージョロワーズのポスター * * モルゴンのアトリエで昼食 * * マルセルは用事があってLYONへ出かけた。フランソワと静岡の門脇さん丘がオベルノワ訪問から合流した。 AKIさんも誘ってモルゴン村の教会広場に面したレストラン・アトリエにマチュとフィアンセのムリエルと総勢6人ででかけた。 アトリエは私がモルゴンに来た時の定宿でもある。 ボジョレの自然派醸造家の溜まり場でもある。 勿論、ボジョレ自然派ワインは勢揃いである。 ボジョレの郷土ツマミ『グラトン』でアペリティフがわりにデコンブの06年をやった。 本日の定食は肉の煮込み料理だ。 後にデザートにタルトを食べて出発だ。 残ったワインをAKIが今夜の飲み用に 持ち帰った。 これから、ガツンと畑作業が忙しくなる。 頑張ってください。 それでは、さよなら!

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Elodie Balme in R&B – ドメーヌ・エロディ・バルム

今日は数日前に言っていた、フランスで有名なワイン雑誌、 『le Rouge et Le Blanc*ル・ルージュ・エ・ル・ブラン』に載っていたエロディー・バルムのインタビューを紹介したいと思います! Le Rouge et Le Blanc n° 96 « Tavel la vie en rosé » 彼女は私と同じの26歳、本当に可愛くて私も大好きです! しかもワインも激ウマ!是非是非お試し下さい! エロディーのワインのお問い合わせは・・・: BMO 株式会社 TEL : 03-5459-4243 FAX:03-5459-4248 MAIL: wine@bmo-wine.com http://www.bmo-wine.com 期待溢れる2007年の初ビンテージ、そして旨みたっぷりの2008年!とてもフレッシュで甘美なエロディーの3種類のワインは、言葉ではとても表現できないので、皆さん是非お飲み下さい! ロエ出身のこの可愛くて若い生産者のワインは、毎年彼女の特徴を徐々にインプットしていっています。 エロディーのワインは垂直感と深みがあり、尚且つエレガントさが綺麗に現れています。 2008年ヴィンテージは少々難しい年でもあり、夏は雨が降り続け、厳しい撰果を行わなければいけませんでした。 しかし一番手頃なワインから、もうすでに魅力的:砂質のテロワールから収穫されたメルロ(20%)とグルナッシュ(65%)、そして砂利が含まれた泥土質の土壌からはカリニャン(15%)と、これらを使用し造られたヴァン・デュ・ペイ・デュ・ヴォクリューズ*Vin de Pays du Vaucluseはとても滑らか。 柔らかさや丸み、そしてバランスの取れた深みは、スパイスやフルーツの味わいが出ています。 フィナーレにはカカオの香ばしい苦味と、スミレの花の香りもしてとても複雑。 そして次のワインはル・コルディエ・ウエストという区画から造られたコート・デュ・ローヌ*Côtes du Rhône。この区画は一般に『サミュエル』と呼ばれていて、なぜかと言うとこの区画の元持ち主がサミュエルと名づけられていただからそうです。 砂利が多い砂岩質の土壌を特徴とするこの地点、『ビュイッソン』には、グルナッシュと少ない割合でシラーとカリニャンが北東方面向きに植えられています。 このワインは少々空気に触れた後、まさに潰したイチゴと温まった石の香りが漂って来ます。 深みが全面的に感じられ、とてもパワフルだが、ミネラル感たっぷりの爽やか感もあり、ミントや香草の香りが最後に感じられます。 そして最後はより濃厚で深みがあるコート・デュ・ローヌ・ラストー*Côtes du Rhone Rasteau。 まだ少々タンニンが強いですが、とてもデリケートな苦味が最後に感じられます。 太陽のパワーとボリューム感たっぷりのこのワインは、よりまろやか感が出るのに後少々時間が必要です。 村の真上にある、粘土石灰質のテロワール(南方面)で収穫されたグルナッシュと、村の南東の区画で収穫されたシラーが使用されています。 とても意志が固いエロディーは、自分が何を求めているのかを良く分かっています『私のワインにもっと深みが欲しい』。それもそのはず、彼女の父方の祖父は定年後、3haのブドウ畑をロエで育て、母方の祖父、マルセル・シャラバン氏は9haのブドウ園の取得者。エロディーの父も、15haのブドウ畑を購入し、総合28haのブドウ園を管理することに! エロディー曰く:『私は絶対にワインが好きになることを昔から察知していました。ブドウ畑に行くのは大嫌いでしたが、ワインの話をするのは大好きでした。まだその頃は何も分かっていませんでしたが・・!』彼女は商業の勉強をした後、ワイン専門学校を卒業し、その後3年間マルセル・リショー(ケランヌ)の元でワインに付いて学んできました。 『彼は私に全てを教えてくれました。いつでも知恵を与えてくれ、私にとっては大切な指導者、第二の父のような存在です。今でも彼にアドバイスを貰っています。2006年、初めて自分自身で醸造したときにも、彼に助けを頼みました・・・!』 今エロディーは父親のブドウ園を6ha受け継ぎ、徐々に自然派栽培の方向へと転換しています。独学でワインを学んでいる彼氏のフレデリックとエロディーの目標は二つ:ドメーヌを大きくすること、そしてロエのテロワールの素晴らしさを広めること。父親とは、多少考えのズレはあるとしても、エロディーは彼のアドバイスや支持を頼りにしています:『父が持っている土壌の知識はとても貴重です。』 何年後か、ブドウの木も健全な状態に戻った時に造られたワインの味を、私達は想像しながら楽しみに待っています。

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二人のBUDOの達人の遭遇

二人のBUDOの達人の遭遇・ブルゴ-ニュの1日 フィリップ・パカレ氏 (葡萄の達人)     藤原康弘氏(剣道の達人) 月のとある日、日本より藤原氏フランス行きの電話がはいった。藤原氏は剣道7段、8年前に剣道指導の為に1年間フランスに滞在したことがある。剣風といい人柄といい正に達人だ。フランスに多くの熱狂的なファンが多い。私もそのファンの1人でもある。おまけに藤原先生はワインが大好きだ。 偶然にも私がリヨンにいる時にリヨン近辺に滞在しているとのこと。私は直ぐフランスのワイン造りの達人フィリップ・パカレと遭遇できないか、と考えた。 分野が違うこの二人の達人には共通点があり、この遭遇はきっと何か良い気が創造されるだろ。 フィリップとはもう17年来の付き合いだ。一緒に日本にも4回ほど行った。彼の天才ぶりにはいつも驚かされている。日本語が解からないのに、人から質問されたことを通訳する前に答えてきたことが度々あったからだ。一つの事をあるレベルまで成し遂げている人の共通したヒラメキのようなものがある。藤原先生の剣道も一味違う。剣道は相手がいて、何故かわからないけど一緒にやっていて気持ちが良くなる剣風と、気分が悪くなる剣風の人がいる。別にこれは、打たれたとか、負けたとかいう勝ち負けの問題ではない。対人関係と同じようなもので、一緒にいて不愉快になる人、愉快になる人がいるのに似ているのかもしれない。 藤原先生とやると気分爽快になってしまう。自然派ワインのようだ。スーと元気になってしまう。 真っ直ぐで、明るくて、濁りがない 藤原先生の剣道は“真っ直ぐで、明るくて濁りがない”。これはフィリップ・パカレのワインと一緒じゃないか。 フィリップはいつも云っている。 『シンプルなのが一番だ。真っ直ぐなワインを造るのは難しい。最も美味しいくテロワ-ルを表現できるんだ。』 藤原先生も云う『剣道は真ん中を真っ直ぐいく面一本がベストです。』 ワイン造りも、剣道もゴチャゴチャ無駄なテクニックを使わずに、シンプルに徹することが一番のようだ。 言うは安し、である。勝ちたいとか、もうチョット濃縮させるとか、もうチョッとリスクを回避したい、色んな邪念が入り混じる中、それらを振り払ってシンプルさに徹する価値と困難さをこの2人は体験的に悟っているのではないか。最も大切なものだけを残して、あとのこだわりを捨てきる決断、この辺が共通のように思う。 フィリップの収穫に何度か立ち会ったことがある。チョットでも腐っている葡萄は躊躇なくすべて捨てさる。普通ならもったいない感覚や、経済的にももう少し量を増やしたければ多少腐っていても使ってしまう。これを躊躇なく捨て去る、この決断と実行に驚いた経験がある。だから、『邪念のない面』のようなワインになるのだろう。 藤原先生と剣道していて、私のような下手な者とやっていても、真剣に面を真っ直ぐにくる。私を打ち負かすことなど、簡単なことだけど、妙なテクニックは一切使わず兎に角真っ直ぐに面にくる。勝ち負けなど関係がない、だから時々出ばな小手を打たせてもらえるけど、撃った私の方が恥ずかしくなってしまうような気持ちになってしまう。勝ち負けをふっ切っているのだ。 ワイン販売の達人を目指せ! これは商売でも同じなのかもしれない。自分の儲けばかりこだわっていたら、最も大切なものを失ってしまう。前後左右、周りの人たち皆をハッピーにする商品、売り方がきっとあると思う。みんなが感動して、皆に喜んでもらえるような商売、生き方をしたいものだ。よく見極めて捨て去るものは躊躇なく捨てる。達人のように真っ直ぐに、最も大切なものに絞り切るシンプルさが必要だ。 商売には色んな邪念が渦巻いてる、楽に売れて、儲けの多いものを皆欲しがる。特にこの時期は兎に角安いものを欲しいとよく言われる。品質など2の次で少しでも安く儲けるもの、そんなことにこだわり過ぎていると、最後にはトンでもない品揃えのワインばかりになって、客の信頼を失ってしまうだろ。やはり本物ワインを真っ直ぐに濁りなく、クリヤに販売していかなければと思う。複雑な販売技術を使い過ぎず、本物をまっ直ぐに売れるようになりたい。販売技術も所詮はテクニック、剣道もワイン造りもテクニックを使い過ぎるところに邪念が入ってくる。真っすぐに真ん中をシンプルな技術で!難しけど達人を目指すには必要なことだ。ワイン販売の達人・・大切なものを見極めて・・あとは邪念を捨ててシンプルに。まだまだ修行が足りない!フィリップのワインは益々世界中の人たちから愛されている。藤原先生と一緒に剣道した人達は皆ファンになってしまう。活人剣だ。今日は色々勉強させて頂きました。感謝!! 今、ボーヌで最も人気上昇中のワインビストロ“TONTONS”トントン 住所:22、Rue du faubourg madeleine 21200 BEAUNE TEL :03-8024-1964 私はパカレ氏とボーヌでよく食事をすることが多い。マリアのREGAlADEか、和食のBISSOHもしくはこのTONTONSだ。 最近、このトントンが進化を続けている。店も改装して明るい雰囲気になった。そして何より自然派ワインの品揃の充実が素晴らしいものになってきた。地下のカーヴを整備してストック兼販売も出来るようになった。店内に入店して右側の壁はワイン棚になっており、そこでもワイン販売をしている。そこでワインを選んでテーブルに着くことも可能だ。 ペピータの料理は心・喜びがこもっている! 料理担当は奥さんのペピータだ。料理が好きで、好きでたまらない女性だ。『私は料理をする為に生れてきたの!』 本当に楽しそうに料理をしている。調理場が透明ガラスで仕切られているので、彼女の料理姿が見られるようになっている。本当に楽しそうだ。2010年の今年にミシェランの星が一つ付いてしまった。ペピータの料理の質の高さから云えば遅すぎるくらいだ。でもあまり有名になり過ぎて私たちが来れなくなってしまうのがチョット心配だ。 パカレの醸造所カーヴで2009年産を樽から試飲した後にこのトントンにやってきた。 2009年産は勿論まだ熟成中だ。ホントに凄い年になっていた。09のエシェゾーもシャンベルタン・クロ・ドベーズもマニフィックで繊細でミネラルの旨味が乗った出来上がりだ。シャブリもタップリのミネラルでまさにザ・シャブリのスタイル、ムルソーはパワフルなシャルドネの中にミネラル爽やかさが詰まった感じだ。カーヴでたっぷり食前酒を飲んでここに到着した。 料理はペピータがもう準備してくれていた。 まず、MINESTRONE DE LEGUMINEUSE AU FUME DE CORAIL D`OURSINSウニ風味の濃厚な有機野採スープ、 Coq du Louhanais au Vin Blanc et Verveine,Cocotte de Persil Racine = ルアネ産鶏、白ワインと香草で煮込んでパセリの根っ子をココットで煮込んだものを添えてあった。ワインはPACALETのシャンボール・ミュージニを合わせた。 料理人の人達の為に昼のメニュを載せておきます。 黄色の線が本日食べた前菜とメーンだ。その後、フロマージと簡単なデザートを食べた。 食後は主人とペピータと色んな話をした。改装してまだ一カ月しかたってない。お客が増えていること、最近予約でほぼ満員になってしまうらしい。これだけ美味しいので当然だ、と思う。 自然派ワインばかりの品揃えだ! 螺旋階段を下りると自慢のカーヴがある。フランス中から集めた自然派ワインのスターが勢揃いだ。  ←店内の販売棚 ここで買ってテーブルで 飲める。    地下のワインカーヴ  幾つかのワインを紹介しよう ルシオン地方の自然派スター LE BOUT DU MONDE ルブド・モンド 今、自然派レストランで超人気の蔵元だ。 自然な果実が素晴らしい。             FOULARD ROUGEフラール・ルージュ 大スターのジャン・フランソワ・ニックのワインだ。 もう、ルシオンのカリスマ的存在だ。 南フランスの自然派を作り上げた人物と云ってよい。    TEMPS DES CERISES                     タン・ド・スリズ “桜の季節”という、まさに今の季節のワインだ。 果実味の爆発といってもよいほどの心地良い果実味だ 自然派レストランの常連だ。 真っすぐで、明るくて、濁りがない、すーと入ってしまうワインばかり FONTEDICTO フォントディクト 完全ビオ・ディナミ農法で馬も自分で飼って、馬で耕している。自然度な150%と云うか、何かを超えてしまった存在だ。パンも自然酵母で自分で焼く。野采も自分で栽培している。ほぼ自給自足の生活だ。 このワインは一口飲んで宇宙を感じる不思議なワインだ。または、自分の唾液に最も近いワインだ。自然度が高い。 L`ANGLOREラングロール 今。自然派ワインを語る時、もうラングロールをはずしては語れない存在になっている。エリックがやっている一つ一つの作業がそれほど繊細な注意を払ってほぼ完ぺきを狙って実践しているからだ。誰も彼のマネは出来ない、ことを皆が認めている。 DARD ET RIBO ダール・エ・リボ もう自然派の伝説的古参になってしまった。日本への登場も自然派では最も古い。当初から比べると還元臭が消えたことかな。皆、進化している。変わらないのは美味しいこと、そして、量が相変わらず少ないこと。ルネ・ジャンとフランソワがいつも仲が良いこと。ワインはマニフィックだ! MAZELマゼル ジェラールも自然派の古参の一人だ。そして自然派の原点ジル・ショーヴェ博士の直系をくむジャック・ネオポールの流れを得ている貴重な醸造元だ。 ワインは古典自然派だ。何とかこの古典スタイルを続けてほしい。 素晴らしい人間性とワインの品質だ。 PHILIPPE VALETTE フィリップ・ヴァレット マコン・シャントレ村に位置して、素晴らしくミネラリーな力強いシャルドネだ。自然派ワイン屋には必ず品揃えされている蔵だ。 マコン・シャントレ、フイィ・フィッセは本当に上手い。 塩っぽさを感じる旨味は日本食にピッタリだ。 […]

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エリック・ピファーリング*ラングロール

今日はフランスで有名なワイン雑誌、 『le Rouge et Le Blanc*ル・ルージュ・エ・ル・ブラン』で見つけた、エリック・ピファーリングのインタビューを紹介したいと思います! Le Rouge et Le Blanc n° 96 « Tavel la vie en rosé » 今回はローヌ地方の特集です。 今回はエリック、そして次回はエロディ・バルムの取材をアップしますので、楽しみにしていて下さい! 独特なロゼ・タベルを造っているドメーヌ・ド・ラングロール、エリック・ピファーリング氏のワインは、モダンというよりも、シャトー・マニシのロゼのように伝統的な味が印象的。 彼の過程は土地やブドウ木、果物の実とワイン全てを由来とし、ワイン生産者として楽しみと味わう喜びを尊重しています。 ピファーリング一家では、昔から心に響いたことはとにかく優先。1970年代、エリックの父はミツバチに興味を持ち、以前からやっていた機械仕事を辞め養蜂の道に進みました。そしてエリックは自然と親の情熱を受け継ぎ、ガール地方でも蜂の病気や蜂に悪敵なヴァロア(ダニ)のアタックについて全面的に戦ってきました。そして1980年代の後半に家族のブドウ園を受け継ぎ、養蜂家及び生産者となりました。『養蜂家の頃と同じ仕事をしている感じ』とエリックも言うほど、花やアロマなど彼自身が好んできた要素が両世界にあったのです。 義理の父から土壌の仕事を教わり、最初は協同組合員としてスタート。しかしエリックは、『環境を尊重した栽培方法』を改善し、タベルに広めた一人でもあります。時が経つにつれ彼の考えはより深くなり、当時エステザルグ協同組合のディレクターを務めていたジャン・フランソワ・ニック氏の影響を受け、エリックは徐々にビオ栽培の方向へと進んでいきます。そこで彼の励ましとなったのが、先駆者であるジュル・ショベ氏や、モルゴンで有名なマルセル・ラピエール氏、ジャン・フォワラール氏のワイン造りの方式。また、シャトー・ド・マニシでタベルのワインに付いて多くの知識を得たフレール・ロジェの開放的で感情性の強い性格が、エリックにとって大切な目標となったのです。そこから、彼の中では『原料に信頼性を持てるからこそ造れるワイン』という考えが生まれたのです。:健全なブドウが生り、テロワールの魅力が表現される畑作業を行い、化学物質を添加しないで、果汁が発酵や熟成中自由にブドウのポテンシャルを引き出せる環境造りに手を掛けました。 2002年、大量に降った雨はミツバチの巣を全て奪い、収穫の半分以上が破壊:自然は時には厳しいですが、それでもエリックは生産者になろうと決心しました。 そして40歳になった時、彼はタベルの協同組合を辞め、自分のワインを造り始めたのです。 このドメーヌの畑では、化学物質は一切不添加の上、各テロワール、各ブドウ木、そして気候情報に適合した畑作業を行っています。『ブドウ畑は私に新たな活力を与えています。その事実に気付いたのです。』というように、経験と直感、そして強い感情も大切なのです。 『この様な仕事をするには、土壌と特別な関係を築いて行かないといけません。土に対して愛情を抱いていないといけないのです。』 土の通風や水の状態、植物の間に生まれる競合、又ブドウ、そして発酵中の果汁には必要不可欠である窒素の存在など、これらをコントロールするにはブドウ木と他の植物のバランスを保つことが重要です。 そして何よりも大切なことは、ブドウ木からワインになるまでの段階を見守ること。まさにローマの古代人のワイン造りに似た方法です。 エリック・ピファーリングは尚古主義ではなく、ただタベルのワイン造りに関する古い歴史と、今現在テロワールを感じながら進める作業を歴史に残して行きたい強い意志の持ち主なのです。 ワイン紹介 ロゼの色は普段見かける薄いピンクではなくしっかりとした色合いで、おそらく昔に造られていたロゼの色に似ているのでしょう。とてもリッチなアロマはとても爽やかで心地良く、花やオレンジの皮、スパイスなど、ドメーヌの独特的な繊細さが溢れています。そしてもちろん『自然』が大いに感じられる、飲めば飲むほどはまって行くワインです。 2007年タベルの点数 20点中16(一番高い点数 - 平均点数12.5/20) 。 とても豊富なアロマ:ヨードやトースト、乾いたハーブやオレンジの皮。又、スパイスやお花、フレッシュなフルーツの香り。 とても繊細なミネラルが感じられ、焦がれたハチミツや花の香りが凄い。とても滑らかな味わいで長く続く綺麗な後味。とても複雑で飲みやすいワイン。 2009年ヴィンテージの点数 20点中15.5(一番高い点数 - 平均点数12.5/20) 。 バラの花や綺麗なハーブの香り、そしてフランボワーズやイチゴの繊細なフルーツのアロマが複雑感を与えています。まろやかで爽やかな味わい、そして最後にはピリッとした苦味がまた美味しい!力強さもあり、フィナーレはとてもエレガント。一度飲んだら止まらない、自然で胸を打たれるような上品なロゼ。2007年、2008年ビンテージに続き、独特的なタベルです!

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Mar

ロワール自然派生産者 弾丸ツアー FUJIMARU編(1日目)

まだ寒い2月の上旬。関西自然派然派ワイン軍団、ナジャの米沢さん、ワインショップFUJIMARUの藤丸さんをはじめとするロワール横断弾丸ツアーを開催した。 L’Ange Vin への訪問は、すでにホームページにもアップしたが、今回の訪問は、もちろん、それだけではない。ロワールのミュスカデからサンセールまで横断走破した弾丸ツアーであった。 2月4日AM5:00 まだ真っ暗なパリを出発。前夜、レストランで遅くまで食事をしていた、関西自然派ワイン軍団のリーダー、藤丸さん、ナジャの米沢さん、マツケン食堂松本さん、小原さん、うずら屋の宮本さん、そして独立開店前の徳大寺さんたちには、ホテルに戻って、マバタキをしたら、さあ、出発! というような、出発からハードな旅となった。パリからナントまで約500km、高速を使って4時間、一路、ミュスカデの偉大で謙虚な生産者、セネシャリエールに向かった。 **Domaine de la Senechaliere** この時期のフランスの日の出は遅い。8時でも、まだ暗い。 到着時間の9時前頃から、やっと陽が昇り、朝焼けの中のすがすがしい訪問となった。 ドメ―ヌに着くと、すでにぶどう畑の中を 興味深そうに歩きまわっているマルク・ぺノさんがいた。 たかがミュスカデ、されど、このミュスカデは、そこんじょそこらのミュスカデと違うのは周知の事実。 シスト質の岩盤と粘土質も混ざる土壌、その下は、ミカシストといわれる、とても硬い岩盤で、もともとは太古の昔、この辺は、ヨーロッパの中でも相当標高の高い山岳地帯だったそうである。 ぶどう畑を歩くと、石英や、火打石などが、多く転がっていて、ミネラル感あふれるワインの根源が理解できる。 また、除草剤や化学肥料を使わない、ぶどう畑は、活き活きしており、なんと70種類の違う植物が共生しているという。 ワインの品質などとは関係なく、他の理由で一度は倒産してしまったドメ―ヌが、日本の熱烈的なファン達のおかげで、今、また再起を始めている。 2009年は、収穫量は少なかったが、とても熟度の高いぶどうが収穫できたという。 通常のこの地区の生産者は、早めに収穫をして、酸を残し補糖をしてアルコールを上げるなどするが、なんと彼の2009年のフォールブランシュの糖度は11.5度になったという。この熟度とミネラル、これがセネシャリエールの持ち味である。 2009年のFolle Branche、Boheme、Miss Terre、Nuitageをタンクから試飲したが、Folle Brancheは、とてもアロマテックで、チャーミングな脂質を持っていた。 Bohemeは、まだ全て発酵が終らず、残糖が10グラムあった。工業的な造りでは、通常3週間ほどで終わるアルコール発酵であるが、ここでは、自然酵母でゆっくりと6カ月かけて発酵を行うのである。このいろんな自然酵母の動き、時間をかけた無理のない発酵が、セネシャリエールの優しい味わいとなるのである。 Miss Terreは、さすが樹齢が古いミュスカデのぶどうらしく、感熟度を感じる凝縮、素晴らしい!2009年の収穫量はたった20hl/haだという。 Nuitageは、あまりアロマの無いミュスカデというぶどう品種から、ぶどうの皮にある旨みを最大限引き出したワイン。 ガスも残っており、それがフレッシュ感を与える。旨い。。。  まだビン詰めしていない2009年だが、日本入荷が待ち遠しい! そのほか、ビン詰めをしている2007年ヴィンテージ、なんとChapeau Melonの初インテージ2001年も試飲させてくれた。 カラフェをして飲んだが、心地よい酸化傾向の香りに、ミネラル感、熟度が高く、厚みもあり、素晴らしいワインであった。ありがとう!マルク・ぺノ !!!あまりに商売気のないそのよどみのない瞳、ピュアな姿、ワイン造りにかける情熱に全員が感動した。 大半の時間をぶどう畑で過ごし、冷え切った身体だったが、温かいマルク・ぺノの受け入れと、ナチュラルなワインが、身体をほっとさせてくれた。 そして、ミュスカデに分かれを告げ、次は、アンジュの生き方も、ワインも超自然派、レ・グリオットに向かった。今日は、3軒の訪問なのだ。急がねば。。。。 **Les Griottes** 午後1時にグリオット到着。 セバスチャンとパトリックが笑顔で迎えてくれた。 1月末から、サロン・ド・ロワールや、ディブ・ボテイユなど試飲会ラッシュであったが、彼らはどの試飲会にも参加せず、ヨーロッパ各国から試飲会にきたお客を、全員自宅で、食事を食べながら歓待したそうである。人ごみ溢れる試飲会のブースで試飲はできても、ちゃんと話はできない、だから自宅で、食事をしながら、ワインを飲みながらコミニケーションを取ることが大切なんだとパトリック。 これがグリオットスタイルというわけだ。 そして、今回、日本人グループの到着ということで、この自宅イベントの最終顧客として迎えられたわけだ。 この日のランチの食材は、全てこの村周辺で取れたもの。しかも有機栽培。この村では、村長自ら、日本でいう地産地消の活動に熱心で、地元の人間も、出来得る限り自分達の地区で採れた野菜、果物や、地元の小麦で作ったパンを食べるようにしているという。 ワインは、もちろんの事である。  ということで、今日のランチは、地元で採れたニンジンのサラダ、地元で採れたねぎをハムでまいてグラタン風にしたもの、付けわせは、ソバの実。   いやあ全てが素朴で美味い。 みんなが地元の物を食べることによって、地元にお金が回るし、野菜はじめ、自然栽培にてワインを造る生産者のワインを飲むことによって、環境も守れる、だから、みんなもっと、もっと自然派ワインを飲まなくていけないと、パトリックは熱弁をふるっていた。  ヴォルヴィックを1本買うと、アフリカの砂漠地帯に井戸が、というようなプロモーションもあったが、自然派ワインを飲むことで、環境を守ることに協力できるんだということである。 なるほど。 ワインは、できたばかりのムーサイヨン、グリオット2007、2008を飲んだが、ムーサイヨンは、例年よりミネラル感が多く、かついつものごとくナチュラル、グリオットは、2007年も美味いが、2008年は、果実味あふれ、かつエレガントで美味い !!! アペリティフに他の生産者の作ったシュナンのペティヤンも飲んだ!!(写真右端) いつでもどこでも仲良しパトリック&セバスチャンコンビ ここは、ワインはもちろん、人間がナチュラルな蔵元である。一緒にいると、自分も家族の一員になったような気がする、このグリオットワールドのファンがいたるところにいるわけである。 グリオットのワインのお問い合わせは、 オリゾン事務局     TEL :03-5565-5884 有限会社クロスロード  TEL:03-3352-0911 **Benoit Courault** そして本日最後の3軒目の生産者への訪問だが、夕方5時を過ぎ、だいぶ周りも暗くなってきた。訪問先は、同じくアンジュの若手生産者の中でもずばぬけた信念とワイン造りの腕を持つ男、ブノワ・クーローである。                            この男、何が凄いって、まだ28歳なのに、自分の生き方をすでに知っているのである。50を待たずして天命を理解しているのである。もともとワイン造りに興味のあったブノワは、ソムリエを経験後、シャンボール・ミュジニ―のある生産者のところで修業をしていたが、その工業的なワイン造りに疑問を持ち、まだ確固とした考えがないなか、本当のワイン造りを求め南下、そこで、出会った男が、ラングロールのエリックである。エリックの自然なぶどう栽培、ワイン造りを学んだ彼は、独立を目指し、新天地アンジュへ移動する。 そこで、彼を待ち受けていたのは、グリオットのセバスチャンや、パトリック、そしてオリヴィエ・クザンなどの、同じ意志を持つ仲間達だったのである。そして、やっと自分のぶどう畑を手に入れ、このアンジュでワイン造りを2006年にスタートさせたわけである。 2009年現在、ぶどう畑は6,5ha所有。 栽培はクザンと同じく、ビオディナミにて、自分で調合剤も作る。 もちろん、ぶどう畑は、愛馬で耕す。 ブノワの父は、馬の調教師だったこともあり、馬を使ってぶどう畑を耕すことは、すぐに実践できたそうだ。    ビオディナミを始めてから、年々土壌が生きかえってきたという。 その土壌の復活とともに、ワインも年々エレガントな、繊細な味わいへと変わってきた。 この日の試飲は、 1)Le petit Chenin 2008及び2009(樽から試飲) ぶどうはシュナン100%。熟度が高く、ミネラル、けして重くなく、ほどよい爽やかさを持つワイン。 2)Gilbourg 2008 樹齢60年から100年のシュナンで造ったワイン。樽発酵、樽熟成。 ミネラル感あふれ、酸もしっかりとしている。ほどよいヴァニラ香があり、まさにブルゴーニュのグラン・ヴァンスタイル、まっすぐな線の通ったワインである。 3)Les Tabeneaux 2008 カベルネ・ソーヴィニョン/カベルネ・フラン60%/グロロ40% アロマティックで、快適なタンニンがあり、バランスの良いワイン。 2008年は、全体的に酸が強く感じるが、それが清涼感を感じさせる。 4)Les Roulieres 2008 カベルネ・フラン100%  セミ・マセラシオン・カルボニックと除梗した通常醸造とをアッソンブラ―ジュしている。 しっかりとしたタンニン、凝縮度のあるワイン。 5)Elegantine Rose グロロ50%、カベルネ50% 果実味あふれ、まさにぶどうジュースのような味わい、どこか和三盆を思わせるような、きめ細かい甘み。 白は、ミネラル、赤は凝縮度がありながら、どちらも繊細な味わい。ロゼは、淡い甘みでなめらか。 空気のような軽い甘みである。 どのキュヴェも絶品である。 そのうちに、グリオットのパトリックのセバスチャンが合流。 飲み会となった。。。。  ロワール横断弾丸ツアー1日目は、やっと夜8時を過ぎ無事終了。。。。お疲れさまでしたあ。 さあ、今から晩御飯だあ!!! ブノワ・クーローのワインのお問い合わせは、 ディオニー株式会社 京都本社 TEL :075-622-0850            東京支店 TEL :03-3538-7854

8
Mar

おまけ・・・Salon des Vins de Loire*サロン・デ・ヴァン・デ・ロワール

私達が自然派ワインの試飲会に行っている間、隣では大きなロワール地方限定の試飲会が開かれていました! ここで会ったのは・・・・ Domaine de la Lunotte*ドメーヌ・ド・ラ・リュノットChristophe Foucher*クリストフ・フシェさん *レ・プチット・ヴィーニュ2008(白) ソビニョン品種 キリッとした一口目のアタックが印象的。しかしこの酸味の後のエキゾティック・フルーツの味わいはとても長く残り、最後にはトーストの味わいも少々! シンプルなのに、様々な味が楽しめる、とてもフレッシュなワインです! *レ・プチット・ヴィーニュ2008(赤) ガメイ品種 土とフルーツの香りが綺麗にマッチングして、ジュースのようにグイグイと飲み干してしまう軽いワイン。とりあえずイチゴとしか言えない心地の良いアロマが印象的。最後にはスパイスやコショウの香りもするような・・・ *ル・プランタン2008*Le Printemps 2008 品種:ガメイ・タンチュリエ85%、コット15% とにかくフルーティー!!とても飲みやすく、イチゴなフランボワーズの香りと、最後に感じる酸味が綺麗なバランスを生み出しています!とにかく甘さが広がり、まるでイギリスアメのような美味しさ! Domaine de St Just*ドメーヌ・ド・サン・ジュスト Yves Lambert*イブ・ランベール *クレマン・ブラン シュナン60%、シャルドネ40% アーモンドやくるみ、マリメロの実の香り。喉越しが爽やかで 、繊細な泡が気持いいアペタイザーワイン! *クレマン・ロゼ カベルネ・フラン50%、カベルネ・ソビニョン50% 喉越しが最高なロゼのペティヤン!いちごやフランボワーズの甘い赤フルーツの香りが強く、女の子には絶対お勧めな一品です! Domaine de la Foliette*ドメーヌ・ド・ラ・フォリエット 初めてエリックさんに会ったのですけれども、とても話しやすく穏やか方!ここで試飲したのは: *La Foliette 2009*ラ・フォリエット 花の香りが漂いとても爽やか!綺麗なバランスと、桃のような後味が美味しい! * Muscadet Sévre et Maine sur Lies 09*ミュスカデ・セーブル・エ・メンヌ・シュール・リ よりフルーティーで濃厚な味わい。先ほどのワインに比べたら円やかが増し、骨格もよりしっかりしています。 *Muscadet Vieilles Vignes*ミュスカデ・ヴィエイユ・ヴィーニュ 樹齢50年のブドウを使用して造られたワイン。6ヶ月間のシュール・リ熟成を終え、エキゾティック・フルーツの香りが凄い!ミネラル感、そしてコショウのようなスパイスの味も感じられ、私はとても気に入った一品です!保存タイプ用のワインです。 *Château de la Foliette 07*シャトー・ド・ラ・フォリエット 14ヶ月間の熟成期間 + 1年間の瓶熟成 + シスト土壌 = とても濃厚で複雑なワイン!熟成されたフルーツ(特にマンゴ)やトーストの香り、そしてフィナルはミネラル感が凄い!   Domaine de la Lunotte、Domaine de St Justのワインについてのお問い合わせは、こちらまでお願いします: BMO 株式会社 TEL : 03-5459-4243 FAX:03-5459-4248 MAIL: wine@bmo-wine.com http://www.bmo-wine.com Domaine de la Foliette*ドメーヌ・ド・ラ・フォリエットのワインについてのお問い合わせは、こちらまでお願いします: 株式会社サンフォニー Tl : 03-5565-5884 Fx : 03-5565-5886 MAIL : oeno-j@sta.att.ne.jp

4
Mar

世界遺産の街・久々のボルドーへ

今日2月18日から1週間の出張だ。来週から始まるVINI SUDヴィニ・シュードの為に南下していく。 今回はボルドー経由で行くことになった。TGVでパリ・モンパルナス駅からボルドーまでノンストップで行く便が3:50にある。3時間でボルドーに着く。 久々のボルドーだ。私にとってボルドーは第2の故郷のようなものだ。24歳から32歳までの6年間、遅めの青春時代を過ごしたところだ。残念ながら最近あまり来る機会が少ない。 私はグランヴァンを一切やっていないからだ。私がやらなくても多くの人達がやっている。私の仕事ではないと思っている。無名で美味しいものを発掘する方が数倍面白いからだ。 ボルドーにも自然派がありますよ! ボルドーには自然派が今のところまだ少ない。しかし最近良いものが出てきた。  このHPでも時々紹介していますが、CH-JEAN FAUX ジャン・フォー、やCH-LES JONQUIERESシャトー・レ・ジョンキエールなどは素晴らしいボルドーワインだ。 よく自然派愛好家や専門家で樽香が付いているだけで、批判する人達がいるけど、それは辞めてもらいたい。 ジャンフォー     ジョンキエール      土壌がしっかり生きていて、自然酵母で発酵させて、SO2の添加も抑えて自然な造りをしているボルドーワインは結構存在している。樽熟成もさせているので当然に樽香はある。これはスタイルの問題で批判すべき対象ではない。勿論、セミ・マセラッション・カルボニック方式の果実味豊かなスタイルも素晴らしいと思う。しかし、そのスタイルしか受付けない自然派は偏狭な自然派と云わざるをえない。かって私はボルドーワインに浸かっていた時代があった。ボルドーワインが一番だと思っていた時期もあった。そして、自然派を知って大ファンになり、果実味をマスクさせる樽香を嫌いになった時期もあった。しかし天と地の力が健全に入った造りであれば立派な自然派であると今は思っている。旨いものは旨い。樽香があってもスーと入っていくことには変わりがない。純な透明感ある果実味は共通している。 19時にボルドーに着いた。明日、久々にメドックに行くつもりだ。駅でレンタカーを借りた。ボルドーでの定宿はグランテアトル(劇場)の横にあるマジェスチックだ。20年来使っているホテルだ。ボルドーのセンターで動きやすく、静かで何より顔馴染みなのが一番気楽でよい。混んでいる時期でもムッシュ・イトウというと何とかしてくれる。 さあ、夕食だ。 5年前にオープンした自然派ワインビストロがボルドーにある。BO BARがある。 ⇒ ボルドーで自然派ワイン・ビストロ第1号 BO BAR ボ・バール もう5年が過ぎたボ・バール ボルドー自然派第1号 ブノワはPARISのヴェール・ヴォレで働いていた。5年前にボルドーに移り、ヴェール・ヴォレスタイルの自然派ビストロを始めた。 酒屋としての機能も備えている。ここでワインを販売もできるようになっている。 何でも最初にやるのは勇気がいるものだ。 油と水ほど違うワインのメッカでの自然派ワインビストロを成功! 私が店に着いた時は満員だった。ボルドー大学の醸造学部の生徒が10名ほどで自然派を楽しんでいた。世の中、変わったものだ。最新技術を学んでいる学生達が自然派に興味を持っていることは素晴らしいことだ。 ボルドーも大きく変わる可能性を秘めている。 ボ・バ-ルに来ればフランス全土のワインが飲める。 しかも、大学では絶対に教材として試飲することがない種類のワインだ。学生達も興味があるのだろ。 ラングロル    ラトー       エリアン・ダロス        ブー・ド・モンド       マゼル ダール・エ・リボ         ジョルジュ・デコンブ        ブルノー・シュラール                                   バカント(エステザルグ) どれも自然派の世界ではスター的存在のワインだ。 昔なら、もし醸造学部の教材で使うとすれば、欠陥ワインの対象として使われるものだろう。 ブノワの話では、時々飲みに来ているとのことである。世の中、自然派への流れは着実に進んでいる。 質問                      サーヴィスのマチュ 伊藤 『ボルドーで他の地方のワイン勧めるとき、ボルドー人の反応はどうだったの?』 ブルノ 『最初は難しかったよ!最初の頃は産地を表示してやっていたんだ。例えばデコンブのワインをボジョレです、って勧めると100パーセント断られたんだ。だから今は一切地方名は名乗らないことにしているんだ。例えばボジョレのデコンブのワインは←LE FRUITE DE BO BAR・ボ・バールの果実!と名付けいる。ボジョレって分らないようにしてある。お客さんは実際に飲んでみて美味しいので喜んで飲んでもらえるんだ!まず、飲んでもらえるかどうか?が大事なことなんだ。自然派ワインは変な先入観なしに飲んでもらえば、ほぼ100%喜んでもらえる自信があるよ!』 グラスワインの表示は地方名なし。 グラスワインの黒板に地方名原産地は一切表示してない。 ボルドー中心街のレストランでフランスの各地方のワインを品揃えしてあるところは珍しい。若い人達はボルドー人といえども新しいもの求めるのだろ。客層はやはり若者が中心だ。 BO BARの最近のヒットお勧めワインは? さて、私はシャクトリ(生ハム・ソーセージ盛り合わせ)でお勧めワインを飲んだ。 『最近のヒットワインはなんだい?』 『この2本だね!エリアン・ダロスのアブリュウとオブー・ド・モンドのタン・タンだ !』 ELIAN DA ROS エリアン・ダロスのABOURIOUアブリュ エリアン・ダロスは西南部地方、アブリュウABOURIOU品種はほぼ絶滅しかけている品種だ。葡萄の皮が極端に薄くて栽培が難しい品種だからだ。フランスではエリアンダロス とマーク・ペノの2人しかいない。 エリアンが除梗しない造りはこのワインだけだ。濃縮度もそこそこありながら果実味が濃厚なワインだ。基本は爽やかなワイン。 LE BOUT DU MONDE・ル・ブド・モンド(世界の果て)という醸造元オーナーのラフィットさんは、今日本で激旨安で話題のエステザルグの元醸造責任者。5年前にルシオン地方の山の中に葡萄園を買って始めた。あまりにも雄大かつ人里から離れた風光明美なところにあるので“世界の果て”と名を付けた。フラール・ルージュの弟分のような関係だ。優しくて明るい、いつもニコニコしている人柄だ。 タン・タン・TAM,TAM シラー50%、カリニャン30%、グルナッシュ20%、 フレッシュな果実味が全面に出ていて、グイグイ飲める典型的な自然派ワインの風味!タンタンとはアフリカの太鼓、リズムに乗って自然に踊りがでてくるように、スーと自然にからだに入ってしまうようなワイン。 除梗なしのセミ・マセラッション・カルボ方式。自然酵母、SO2最小。 BO BAR・ボ・バール ADDRES 9,Place St Pierre 33000 BORDEAUX TEL :05-5679-9203  世界遺産ボルドーの旧市街地の真ん中 サンピエール教会のある広場に面している。ガロンヌ川のも近く美しいボルドーの街角を見学しながら、その合間に美味しいワインを飲むのは最高だ!ボルドーにお越しの節はお勧めです。 30年前この近所にあった柔道場で空手、剣道をやっていました。 ボ・バールで人気ワイン中、日本で買えるワインの紹介 1-DOMAINE LE BOUT DU MONDE・ドメーヌ・ル・ブ・ド・モンド 1-タンタンTam Tam, AOC Côtes du Roussillon Villages 2008  2-レキュム・デ・ジュールL’Ecume des jours, AOC […]

4
Mar

どんどん行きます、次はロワールでルネッサンス!

ロワール地方のアンジェの町にあるこの『小屋』の中で、ルネッサンス試飲会がスタートしました!ここは12世紀に建てられ、今では歴史に入る貴重な建物です。 今回も美味しいワインが沢山! Domaine Olivier Cousin*オリビエ・クザン Loire 彼こそキング・オフ・ナチュールです!自然を人一倍愛し、家族とワインがあれば何もいらないと言う逞しい男性。 今回飲んだのは、とてもフルーティーで綺麗なピンク色のRose d’un jour 09*ロゼ・ダン・ジュール、そしてフルーツの香りがとても開いていて飲みやすく、綺麗なタンニンが印象的なAnjou Pur Breton 07*アンジュ・ピュール・ブルトン、そして最後に36ヶ月の樽熟成を終えたとてもエレガントで赤フルーツの後味が長いCousin de Martigné 03*クザン・ド・マルティニェです。 Domaine des Sablonnettes*ドメーヌ・デ・サブロネット Loire このドメーヌのワイン数はとても広い・・・とりあえず、最初に口にしたのは、グイグイと飲みやすいアペタイザーワイン、Le P’tit Blanc 09*ル・プチ・ブラン。そしてスパイスと赤フルーツの美味しさが広がるLes Copains d’Abord 09*レ・コパン・ダボール、甘さと酸味のバランスが綺麗なロゼの貴腐ワインなど・・・このドメーヌにとって2010年はめでたい年です。何故?それは・・・長男も積極的にドメーヌの仕事を手伝い、ドメーヌの一員となり、しかももうすぐお父さんになるのです!本当におめでとうございます! Benoit Courault*ブノワ・クロー Loire 常にレベルアップをしているブノワ・・・毎年より繊細に、より綺麗なワインに!Les Tabeneaux*レ・タブノーは飲みやすく、尚且つ骨格もしっかりしているフルーティーワイン、La Coulée*ラ・クレは熟成されたフルーツとエレガントさが混ざり合い、とても素敵な味わい、そして、Gilbourg*ジルブールは花香りが漂うフレッシュでまろやかなワイン!どれを飲んでも外れは無いお勧めワインです! Domaine Catherine et Pierre Breton*ドメーヌ・カトリーヌ・エ・ピエール・ブルトン Loire 今日はピエールさんだけが出席。ここのワインはとにかく円やかで綺麗な骨格なワインです。 カトリーヌさんの女性的な部分、そしてピエールさんの優しさがワインに出ています!特にLes Perrières*レ・ペリエールは綺麗なタンニン、Trinch*トリンシュはまだ出来たけだったのでプリムールのようなフルーティーな味わい、そしてClos Sénéchal*クロ・セネシャルはより滑らかで綺麗なバランスが印象的でした。 Domaine des Maisons Brûlées*ドメーヌ・デ・メゾン・ブリュレ Béatrice et Michel Augé*ベアトリス・エ・ミシェル・オジェ Loire とても落ち着いているミッシェルさんのワインは彼のように真っ直ぐ。 Poussière de Lune*プシエール・ド・リュンヌはパワフルで酸味がキリリとしたフレッシュ感が強く、Suavignon *スアビニョンはまろやかでトーストの用な複雑な香りが。赤ワインのHerdeleau*エルドゥローはスパイスやコショウの香りが特徴的、最後には骨格がしっかりとした、赤フルーツの熟成度が高いErebe*エレブです! Domaine Mouthes Le Bihan*ドメーヌ・ムット・ル・ビアン Sud-Ouest 前回試飲した時よりも更に美味しくなっているこのドメーヌ。赤ワインは食欲をそそるような飲みやすさ!特にVieillefont 07*ヴィエイユフォン07は滑らかで蕩けたタンニンが美味しく、Apprenti*アプランティ06やPie Colette08*ピ・コレットはミネラル感が強くてとても爽やか。白のBlanc Sec*ブラン・セックはハチミツのような甘い香りとは反対に 、パワフルで酸味があり綺麗なバランスです! Château Roquefort*シャトーロックフォール Raimond Villeneuve*レイモン・ビルヌーブ Provence レイモンは楽しいことが大好き!いつでもどこでも笑いを求めているジェントルマン!しかしワインとなったら顔が一瞬でシリアスになる、とても真面目な一面も・・・ 彼のワインはとてもピュア。白ワインのClairette*クレレットは華やかでミネラル感100%!これは本当に美味しいです!ロゼのCorail*コライユは飲みやすく繊細な味が。赤ワインも南仏ワインなのにフレッシュで香ばしい様々なアロマが印象的。特にLes Mûres*レ・ミュールは繊細さもあり、熟成された赤フルーツの美味しい部分がたっぷりと感じられます! Dominique Derain et Le Sextant (Julien) *ドミニック・ドゥランとル・セックスタン(ジュリアン) Bourgogne 彼もブルゴーニュのピエロと言われるほどの笑い好き。しかしドミニックのワインはとてもエレガント。Mercurey 08*メルキュレーはピノの特徴が一面的に出ていて爆発的な美味しさ!Le Ban*ル・バンも綺麗な骨格と、テロワールの味がワインに引き締められていて抜群! ジュリアンのワインも、ドミニックに似てとてもエレガント。赤のBourgogne*ブルゴーニュは爽やかで口の中で広がるフルーツの香りが美味しい!そして白のBourgogne*ブルゴーニュも円やかで真っ直ぐとした、バランスの良い仕上がりとなっています! Domaine Emmanuel Giboulot*ドメーヌ・エマニュエル・ジブロ Bourgogne 今日は奥様が試飲会に参加!エマニュエルに似て、とても優しく上品な奥さん。 私のお勧めはTerres Burgondes Rouge*テール・ブルゴンドの赤、後Sous Le Mont*ス・ル・モンです!赤フルーツとスパイスが綺麗に混ざり、とても飲みやすく優しい味なワインです!しかも色もウットリしてしまうルビー色!白ワインも存在感たっぷりな味わいと抜群なバランスが味わえる、繊細なワインが沢山!特にLa Grande Chatelaine*ラ・グランド・シャトレーヌやPierres Blanches*ピエール・ブランシュはミネラル感と濃厚なフルーツの香りが美味しい! Domaine Domaine de l’Ecu*ドメーヌ・ド・レキュ Guy Bossard*ギー・ボサール Loire ミュスカデでは知らない人はいないギーさん。彼のBoss’Art*ボサールは柑橘類の香りと円やかさ、そしてミネラル感が溢れています!そしてGneiss*グネイス、Orthogneiss*オルトグネイス、Granite*グラニットは酸味のアタックと、テロワールの違いが全面的に出ていて、違いを探すのが楽しい!2007年、2008年と2年間連続で気候が悪くブドウが全然収穫出来なかった分、2009年は大満足なワインが出来上がっています! Stéphane […]

18
Nov

シャイで可愛い,アルザスのローラン・バルツ氏訪問!

~フランスで最も有機栽培が多いと言われているアルザス~ ここ数年、フランス全国では有機栽培をプッシュするムーブメントが起こっています。少しずつですけれども、ブドウ畑を有機栽培に転換する醸造家も増えてきています。 しかしこの用にブドウを育てている生産者は、全国に4%にしか足していません・・・しかし!ここアルザスでは、なんとブドウ栽培面積14 000Ha中、10%ものブドウ園がビオ栽培で育てられているのです!! こんな綺麗な空気に囲まれてワインを造っているLaurent Barth*ローラン・バルツ氏。 彼を一言でいうと・・・とてもシャイ! でも落ち着いている笑顔がとてもキュート! 恥ずかしそうにワインを紹介してくれる彼に、私はちょっぴり母性本能を擽られちゃいました・・・ そんな彼は、私のありがちな質問にも笑顔で応じてくれました・・・ ありがとうです! この地方の天候は? この地方では谷が多く、畑の周りにはヴォージュ山が立っているので、雨から守られているんだよ。年間でも550mm しか降らないだ。なのでどちらかと言うと、乾燥している季節の方が多いかな。 ブドウの熟成度はどうやって分かるの? そうだね、3つポイントがあるんだ。 1:ブドウの種を見て、ちゃんと茶色く、苦味が付いていること。 2:ブドウ木の枝を見て、しっかりと色が付いていること。 3:ブドウの皮に色が綺麗に付いていること。 でも一番良いのは毎日味見して、最高に美味しいときに収穫することだね! ローランにとって、テロワールとブドウ品種の一番良い相性は? う~ん・・・ ゲヴュルツトラミネールには石灰質の土壌、そしてリースリングには花崗岩!この町、Benwhir * ベンウイールでは、15種類ものテロワールが混ざっているんだ。 そして畑も小さな区画に何個にも別れている。僕も、3.70Ha の畑を所得しているが、28個の区画に別れている・・・しかも花崗岩、粘土石灰、マルヌや泥土と、様々なテロワールでブドウを育てられるので、勉強にもなるし、本当に楽しいんだ! 最後に、ローランは何故ワインを造ろうとしたの? 僕の父も、ずっとブドウを育てていたんだ。 でも父は全ての収穫を協同組合に売っていた。 その間、僕は4年間ブルゴーニュでワインの勉強をした後、イランやインド、アフリカやオーストラリアなど世界中を飛び回って醸造や畑作業に付いて学んできた。 その後、1999年に僕が父のドメーヌを継いだんだけれども、5年間の間協同組合に売り続けたんだ。 その間に畑作業をがんばり、区画も綺麗にして、ビオ栽培へと転換したんだ。 今は耕作は当たり前、コンポスト(堆肥)もビオディナミに従って作っているんだよ。 ここで畑見学をしている途中、あり得ないくらい甘く、あり得ないくらい綺麗な香りがするブドウを発見・・・! これぞアルザスにしか見つからないブドウ品種:Muscat O’ttonel*ミュスカ・オトネル! アルザスでももう殆ど見当たらず、わずか2%しか存在しない・・・こんなに美味しいのにもったいない! するとローランが 『栽培するにはとても難しい品種なんだ。完璧なコンディションでなければ、実を生らさない。僕も、3年に1度収穫できるか出来ないか、本当に低い可能性を信じていなければ絶対に無理だよ。』 ~そして醸造所に戻って試飲開始!~ ローランのラベルはとてもシンプル! でも良く見ると・・・葉っぱの絵は全て文字で描かれているのです! アルファベットやアラブ語、他にも分からない国の文字で、 « L’Esprit du Vin »* « ワイン・スピリッツ »と書かれています。 これはローランが仕事で回った国の文字を使って、今まで出会って来た人たちへのメッセージなんですって! 結構ロマンチスト~!! 今回テスティングしたキュベは全て2008年ヴィンテージ! 2008年は酸味が強く、キリッとした味のワインと仕上がっています! Pinot Gris*ピノ・グリ 地質:粘土石灰質 樹齢:8年と55年のブドウ木 残糖:15-18 gr ピノ・グリはアルコール度数が早く上がってしまうため、糖分・酸味・熟成度のバランスが最も最高な時に収穫しなければいけないのです。しかしそのタイミングを察知するのが難しい。 Pinot Noir*ピノ・ノワール 地質:粘土石灰質・砂岩・水晶 樹齢:30年 ピノ・ノワールは日に当たりにくくても一番熟成しやすい品種。ですので収穫時期はいつも一番!2回もの厳しい選別をした後、14日間のマセラシオンを終え、2008年は初めてフィルターを掛けず仕上げたそうです。 味は・・・繊細でフレッシュ!レグリスやさくらんぼの香りが強いです!とても飲みやすく、食欲をそそるバランス抜群なワイン! Pinot d’Alsace*ピノ・ダルザス 地質:泥土・砂質 樹齢:35~40年 大樽で熟成されたこのキュべはとにかく丸みがあり、トロリとしています。甘みが残っていながらもさわやか感があり、美味しい~! Pinot Noir « M »*ピノ・ノワール « M » 地質:粘土石灰質 樹齢:35年 « M »とはMackrainの頭文字・・これは区画の名前なんです! 繊細なタンニンと、まろやかなミネラル感、そしてスパイシーさがこのキュベの特徴です! Sylvaner*シルヴァネール 地質:泥土質 キリッとした酸味と、白い花の心地よい香りがあなたを別世界へと連れて行ってくれます・・・ Racines Métisses*ラシンヌ・メティス 砂質のテロワールで収穫されたリースリングと、ピノ・ダルザス、シルヴァネール、ミュスカ、ピノ・グリをブレンドした一品。とにかくしっかりとした酸味がワインに生き生きさとフレッシュ感を与えています。 Riesling*リースリング 残糖9 gr残っているこのワインは、口に含んだ瞬間強い酸味で目が覚め、その後サッパリとしたフルーツの香りが漂い、最後には甘さが残るという、なんとも感覚たくさんな一品です。 Riesling Vieilles Vignes*リースリング・ヴィエイユ・ヴィーニュ 地質:花崗岩・泥土質 残糖:5 gr グイグイといけてしまう、とても飲みやすいワイン!ミネラル感抜群、そして甘さと酸味のバランスも最高! Muscat d’Alsace*ミュスカ・ダルザス 地質:石灰・マルヌ・泥土質 樹齢:35~40年 とても華やかで気持ちが落ち着く香り・・・しかし飲んでみると結構しっかりしています!このギャップに少しビックリ・・! Gewurztraminer Grand Cru Mackrain*ゲヴュルツトラミネール・グラン・クリュ・マックレイン 地質:泥土・石灰質 […]

13
Nov

09収穫後のDARD ET RIBO

収穫後のDARD ET RIBOダール・エ・リボを訪門 10月31日 リヨンから高速A7でターン・エルミタージで降り、収穫後のホッと一息のダール・エ・リボを訪ねた。土曜日にもかかわらず醸造所で訪問者に試飲させているルネ・ジャンに会う。ここも訪問者が絶えない。私が来る時は必ず数人と重なる。超人気蔵だ。 今日はインポーターの野村ユニソン社の萩野さんと一緒だ。ルネジャンはあの人懐っこい笑顔で迎えてくれた。ルネ・ジャンは個人的に最も好きな醸造家の一人だ。 人間味豊かな感受性を備えて、限りなく自然体だ。一緒にいて実に心地よい。 2009年は? 『今年の葡萄は選別作業をやる必要が全くなかった。まれにみる健全な状態だった。白ワインがチョと熟しすぎた感があるけど、マアマアだよ』自分で試飲してみなよ!と醸造所の奥を銀のカーテンで区切って温度が下がり過ぎないようにしている。白ワインの発酵中の樽はすべてその密室に置かれていた。2週間前の寒波で-3度まで下がった。白のアルコール発酵が止まりかけてしまった。それで特別部屋を作ったとのこと。 ST-JOSEPH BLANC PITROUまだ濁り酒で残糖が残っていてほんのり甘い。 HERMITAGE BLANC BATIES酸も残っていて最高にバランス良い。この段階での評価は難しいけど、どれもパワフルな白だった。やはり根っこが深く入っているVV古木のものは酸もきっちり残っていた。 2009年ROUGE・赤のダール・エ・リボは偉大なる年だ!!

29
Oct

究極の自然人!オリヴィエ・クザン

強い信念・人・馬・畑・葡萄・土壌が一体化している。 オリヴィエの生き方そのものがロワール地方の自然派全体の環境を造っている                   金銀名誉とは無縁の人物だ!全く興味がないと云った方がよい。 生活できて底抜けに明かるいクレールがいれば良い。 余分な貯金は持たない主義だ。 表に出ることなく、裏で多くの自然派を支える行動をしている。 数年前まではニコラ・ジョリのビオディナミのプレパラッション・調合剤の準備などは実際にはオリヴィエが手伝っていた。 また、マーク・アンジェリーなどの馬での耕作作業・馬の調教などをオリヴィエが援助していた。 若手には畑を与えて独立させたり、心理的、物理的援助を惜しみなく提供している。 そして、何より大切なことは、健全な家族生活を送っていることである。底抜けに明るく美人奥さんクレール、長男バティスト、娘マティルドの4人家族である。実に明るく健全な家族である。オリヴィエの家にはいつも人が集まってくる。開けっ放しの家だ。 単なる変人ではない。立派な常識であり、偉大な人だ。 長男バティスト、娘マチルド 強靭な精神力、人間的スケールの大きさ、許容範囲の広さ、多くの人を魅了 まるでサムライのようだ。 農業人としてワイン協会と裁判で争っていることがある。 もう10年近く争っている。裁判費の面で苦労している。 最初は10人ぐらいの栽培農家が一緒になって戦っていたが今では他の人達は諦めて引いてしまった。オリヴィエだけが 戦いを続けている。そんなオリヴィエを支えているのが底抜けに明るい奥さんのクレールだ。クレールはそんな諦めないオリヴィエを励ます為に、10月1日の誕生日に『サムライ』について書いてある本をオリヴィエにプレゼントした。 あなたのやっている事は“正義と誇りの為に絶対に諦めないサムライ”のようだ、と励ましている。 収穫終了直後の訪問 収穫が終わって間もないころの訪問だった。アポイントをとって訪問しようとしたが、電話が通じない。飛び込みで行くしかない。突然の訪問となったが気持ちよく迎えてくれた。 一週間前に09の収穫が終わって、醸造所ではまだ発酵中のタンクや樽の世話で忙しい。今年はアメリカのシアトルからワイン造りの勉強に来ている女性を教育しながらの醸造だ。 忙しそうに歩いているオリヴィエをマルティーヌ・ブリアン村の道で見つけた。 伊藤 『オリヴィエ!』 オリヴィエ 『『オオ!伊藤じゃないか!元気かい?突然の訪問か?』 伊藤 『『一週間前から10回以上電話しているよ。一度も出ないじゃないか?』 オリヴィエ 『そうだったか!?収穫中と醸造中は一切電話を取らないことにしているんだ。すべてをワイン造りに集中している時期だよ。電話は事務所にあるけど、事務所には一回も行ってないんだ。 でも今朝、何故か日本のティーシャツを着たんだ。伊藤が来ることを無意識に予想できていたんだな。』 日本に行った時買った“相撲”のTシャツを着ていた。 てなあいさつをして醸造所に入る。昨夜は娘のマチルドの21歳の誕生 日で家族と友人達とまだ収穫後オリヴィエの処に滞在している人達と大宴 会をやったらしい。皆目がまだ赤く二日酔いの様子だった。 2009年の品質は? 葡萄はよく熟した。葡萄は小さく果実の濃縮度が高い。何より健全度が高く 選別する必要が殆どなかった。品質は2005年に似ていると思う。 量は去年よりは良い。08年25HL/H,09年は35HL/Hだった。 去年よりは良いけど普通年に比べるとやや少ない。 発酵槽から取り出した葡萄 今年のカベルネ品種の品質が特に素晴らしかった。 今年はカベルネ・フランは半分がグラップアンチィエール(除梗なし)だ。トロンコニックの木樽にてセミ・マセラッション・カルボニック方式で発酵している。 果実味が一層に強いスタイルにできそうだ。 グロロ品種の熟度が特に高かった。 16度までいっていた。今年はグロロ・ロゼの甘口が素晴らしくなるだろ。ペチィアン・ロゼも今年は素晴らしい品質だ。 次は地下で樽熟成中のワインの試飲 2007年のカベルネが寝ている。 細かいタンニンに自然派独特のホワッとした果実味があり、軽めのアルコール度数で一本は軽く飲んでしまいそうな美味しいワインだ。 人・馬・畑・微生物・土壌が一体化 オリヴィエは3頭の愛馬を持っている。 ジャケール、ロメオ、キキィだ。骨太で筋肉馬だ。 6ヘクタールすべてを馬で耕している。近所の農家の畑までやってしまう。 オリヴィエが馬と畑に入ると葡萄木達も喜んでいるのが分る。耕された畑、土も生き生きしている。 土壌中の微生物達も酸素を提供されて活性化しているのを感じる。土の心地よい香りが日光と共に立ち上がってくる。人、馬、畑、微生物、土壌が一体化したシンフォニーだ。何という調和感だろ! 足元からエネルギーのようなものを感じる。 オリヴィエのワインには地球のメッセージと元気が! 湯気のような熱気が土壌から沸き上がっている!こんなエネルギーの充満したパワーポイントで育った葡萄で造られたワインだ。天と地と人、すべてのエネルギーが詰まっているワインだ。本当に、本当に貴重なワインだ。ピュアな濁りのない生き方をしているオリヴィエのワインには地球の声が聞こえる。 地球は人間にメッセージを送っている。 地球のメッセージを聴いてほしい! 46億年の地球がたった50万年しか歴史のない人類 に進むべき道を示唆して、健全な人達がより元気になるようにエネルギーを送ってくれている。 オリヴィエのワインには仕事や人生ですさんだ意識と感情を再生できる力を備えている。エネルギー飲料だ! 天と地のエネルギーの塊だ!そんなワインです。 人全員で昼食の準備だ! 暖かい心のこもった昼食会だ! 皆で自家栽培の野菜を掘り起こして、ジャガイモも自家製だ。オリヴィエは牛肉の準備。 そして暖炉に火をつけて葡萄の枝を燃やして炭をつくり、その上で炭火焼きだ。 オリヴィエの家にはいつも誰かが滞在している。栽培や醸造の手伝いの為にやってくる。 昨日、21歳になったばかりのマティルドが微発泡のラ・クジーヌをテーブルにボトルを立てたままでサーブル・オープンをした。 爽やかな発砲が心地よい。アペリティフに楽しんだ。 素晴らしい一期一会だった。 Olivier Cousin のワインについてのお問い合わせは、こちらまでお願いします: BMO 株式会社 TEL : 03-5459-4243 FAX:03-5459-4248 MAIL: wine@bmo-wine.com http://www.bmo-wine.com

28
Oct

ラ・リュノットから、クリストッフさんが参上!

今日はパリの事務所にロワール地方で醸造している クリストッフ・フシェさん*Christophe Foucherが来てくれました! 2008年ヴィンテージの試飲、 そして2009年のヴィンテージに付いて熱く語ってくれました! とりあえず2009年から始めます! 『2009年はとても綺麗な年!熟成した完璧なブドウを収穫できたし、品質は最高!今はまだ醸造中なので決定的なことは言えないけれども、綺麗なワインが出来る事を祈っているよ!』と笑顔で説明するクリストッフ。 しかし、コットの品種が植えられている区画は雹が降ってしまい、3年連続収穫出来ず・・・ そしてガメイの区画の一部もやはり天気のイタズラにより少々ダメージを受けてしまいました・・・ しかし厳しい選別を終え、ロゼ用に復活! 『今年は他の地方では、早めに収穫が開始したようだけど、家の方では前年と同じタイミングだったよ。しかもまだ終わっていないしね!今週の金曜日が最終日。貴腐ワイン用のソヴィニョンを収穫するんだ!』と1ヶ月間の収穫をやっと終えるクリストッフ・・・! 『2009年は熟成度が高いので、2008年に比べ、醸造も熟成も長い期間すると思う。2008年は熟成度が低く、天候も最悪だったので、飲みやすいフルーティーなワインに仕上げたけれども、今年は去年出来なかった厚みのある、しっかりとした骨格が味わえるワインも造る予定です!』と気合を入れた答え!! ~~ここで2008年試飲開始!~~ ル・プランタン2008*Le Printemps 2008 品種:ガメイ・タンチュリエ85%、コット15% とにかくフルーティー!! とても飲みやすく、本当にぶどうジュースのような喉越し! 香りはイチゴなフランボワースのような赤フルーツ。 そして口に含むと、甘さがファーと広がります! 酸味もあり、綺麗なバランスのワイン。 イギリスアメのような美味しさです! プチト・ヴィーニュ・ソヴィニョン2008*Petites Vignes Sauvignon 2008 品種:ソヴィニョン100% とにかくエクゾティック・フルーツ! 口の中に長く残る美味しい甘さが印象的! フィナーレにはピリッと感じるレモンのような酸味・・・ あと一口、もう一口と味見が止まらなくなってしまいます! プチト・ヴィーニュ・ガメイ2008*Petites Vignes Gamay 2008 品種:ガメイ100% これは複雑感が漂ってくるワインです! 彼曰く、土のような香りとフルーツの香りが綺麗にマッチングしているワイン! 10ヶ月間熟成されたこのキュベは少しピノのような香りもするような・・・そしてさっきまでは、フルーツが印象強かったのに、このワインはスパイシーです! そして最後にキュベ・トリオ2008*Cuvée Trio 2008 まだ出来上がっていないので、試飲は出来なかったのですが、 2008年のトリオはムニュ・ピノとソビニョンが半分半分! 品種は2個しか使用していない・・・・じゃあ何故トリオ?!と聞いたら、照れながら 『いや、僕的にはヴィンテージも入れてトリオなんだ・・・』って恥ずかしそうに教えてくれました! La Lunotteのワインについてのお問い合わせは、こちらまでお願いします: BMO 株式会社 TEL : 03-5459-4243 FAX:03-5459-4248 MAIL: wine@bmo-wine.com http://www.bmo-wine.com

27
Oct

セクシーでダイナミックなクリスティーヌ!ドメーヌ・ド・レギュリエール

ラングドック地方でワインを造っているクリスティーヌ・コメラスさんは、とにかくダイナミック! 一目見ただけで、どこまで連れて行かれるのだろう・・・と思ってしまう人物! それもそのはず! 彼女は女醸造家、男世界でやっていく為には、パワーが必要!! 今日はブドウの収穫を行った日! ちょうど私達が付いた時に、ブドウの実と房を別々にするエグラパージュの作業真っ最中! ムキムキなお兄さんがブドウを少しづつ丁寧に機械の中に流し込みます。 この中で、ブドウの実は房と別々になり、ブドウの身はポンプを伝わり大きなステンレスタンクの中へと・・・ そして発酵が始まります! クリスティーヌは2006年以降エグラパージュを行っています。 彼女のこだわりなのです! そうするにより、出来上がるワインはとてもフルーティーでなめらかな、エレガントな味わいになるのです! ここでチョイとつまみ食い・・・ 美味しい~~~~! パクパクと食べてしまいたくなるぐらいの甘さ! これなら100%最高なワインが出来上がるはず! そして試飲室へLet’s go! グルナ2006*Grenat 2006 品種:グルナッシュ100% 樹齢:20年 テロワール:砂岩質 飲みやすくてミネラル感が抜群!特に綺麗な酸味が印象的! レグリスと黒フルーツの香りが口の中で広がり、とても繊細なワインです! しかもラベルもリニューアルして、とりシンプルになりました! グルナの文字の部分が少しデコボコになっていて、触った触感も気持ちいいです・・・!(個人的な感想です・・・!) サルマン2007*Sarments 2007 品種:ヴィオニエ50%、ソビニョン50% 樹齢:13年 テロワール:石灰質 低温でゆっくりと醸造し、シュール・リ熟成されたブドウから出来たワインはまろやか!石灰質のテロワールから引き出されたミネラル感とフレッシュさ。そこにはグレープフルーツに似た酸味がシュワ~っと感じられます! コート・ドレ2004・2005・2006*Côte Dorée 2004・2005・2006 品種:シラー100% 樹齢:60年 テロワール:粘土石灰質 11ヶ月間オ-ク樽で熟成。 2004年は繊細な味わい、2005年はカシスや黒フルーツのアロマが特徴的、そして2006年はしっかりとした骨格と、それぞれの特徴はあるけれども、まとめて言うと、どのヴィンテージでも上手い・・・! いつでもどこでも飲みたくなるような、必要的なワイン! コート・ルース2004・2005・2006*Côte Rousse 2004・2005・2006 品種:シラー100% 樹齢:60年 テロワール:砂岩質 11ヶ月間オ-ク樽で熟成。 エレガントなタンニンと、その滑らかさが印象に残ります! 特に2005年はグイグイと飲めてしまうほどフレッシュ! とても南のアルコール度数が高いワインとは思えません! コート・ルース、そしてコート・ドレは世界的にも注目されています! この二つのキュベは、同じ品種なのに全然味も香りも違う・・・ これぞテロワールの違い!! 2009年はどう?と聞いたところ: 『今年はとても乾燥していて、収穫量も低かった。2003年、最も乾燥していた年より低いのよ!でもグルナッシュもシラーも最高な熟成度の時期に収穫したから、最高なワインが出来るはず。後はブドウたちの力を信じるしかない!』とやっぱりカッコイイ発言が・・! これからもそのパワーと女に魅力で、最高なワインを造って下さいね! Domaine de l’Aiguelière のワインについてのお問い合わせは、こちらまでお願いします: BMO 株式会社 TEL : 03-5459-4243 FAX:03-5459-4248 MAIL: wine@bmo-wine.com http://www.bmo-wine.com

26
Oct

Elodie Balme の試飲会!

土曜日、モンパルナスタワーのふもとに在る可愛いカビスト、Mi-fugue mi-raisin*ミ・フューグ・ミ・レーザンで、エロディ・バルムの試飲会がありました! 彼女のワインは、とても繊細で上品。 女の柔らかさと優しさが溢れています!(男子の方、ごめんなさい!!) 私も、この地区のワインは苦手だったのですが、彼女のワインは特別! 苦みも強いアルコールの感じも無く、グイグイと飲んでしまえるワインです! 彼女には3つのキュベがあります。 VDP Vaucluse*VDP ヴォークリューズ 品種 : 65%グルナッシュ、15%カリニャン、20%メルロ AOC Côtes du Rhône*AOC コート・デュ・ローヌ 品種 : 85%グルナッシュ、5%カリニャン、10%シラー AOC Rasteau*AOC ラストー 品種 : 80%グルナッシュ、20%シラー 特に人気だったのが、一番最後のラストー! とてもフルーティーでエレガント! 飲みやすく女性的なワインです! Mi-Fugue Mi-Raisin 36 / 38 rue Delambre 75014 Paris Tel : 01 43 20 12 06 Fax : 01 43 20 12 06 Mail : mifugue.miraisin@orange.fr ミ・フューグ・ミ・レーザンとは、半分家出、半分ブドウという意味。これは、フランスに古く伝わることわざ、ミ・フィーグ・ミ・レーザンから一文字変えて造られた名前。Mi-Figue Mi-Raisin*ミ・フィーグ・ミ・レーザンとは、直訳したら半分イチジュク、半分ブドウという意味。これは、『良い面もあれば悪い面もある』という意味。キリスト教で、ブドウは神を表す聖なる果物、そしてイチジュクも同じく聖なるフルーツですが、ブドウのほうが明らかに人気があったことから、このことわざが生まれたらしいです。 このワインショップでは、ワインだけではなく、懐かしいアーティストのCDや、自然の音が編集されたCDまで楽しめます! Elodie Balmeのワインについてのお問い合わせは、こちらまでお願いします: BMO 株式会社 TEL : 03-5459-4243 FAX:03-5459-4248 MAIL: wine@bmo-wine.com http://www.bmo-wine.com 可愛くて元気いっぱいのエロディー!大好きです! PS:写真はいっぱい取ったのですが、途中で試飲会にいた子供に全て消されてしまいました・・・ショック・・・・次回は気をつけます!!皆さんすいません!!

20
Oct

“足る”を知る醸造家 ブノワ・クーロ BENOIT COURAULT 09収穫

足る を知る、アンジュの自然児ブノワ ブノワは深いところで人生の大切な部分を理解している。生き方そのものが自然で無理がない。生きる上で無駄なものは省いて、最低限必要なものだけを大切に生きている。7ヘクタール弱の葡萄園の片隅に小さな小屋を建てて夫婦と子供の3人暮らしだ。最初はテントでの生活だった。でも本当に暖かく余裕の生活をしているのを感じる。深いところで“足る”を知っているのだろう。お金に目がくらんで右往左往している昨今の世上とは正反対の人生をいくブノワだ。今、若い人ほど生き方と環境には敏感だ。 そんなブノワの生き方に共感を抱く人達が集まってくる。まさに、今、マネー・ゲームで成功・墜落を繰り返している欲と権謀の金銭的、物質的なエゴの塊の世界とは無縁の世界だ。 こんな若者達がいる事だけでもホットする思いだ!そんなブノワが最も自由で贅沢な生活をしているのではないかと思う。 07、08年とベト病の大発生で収穫量が極端に少なかった。でもブノワは動じない。自分の畑には野菜も動物も飼っている、自給自足がほぼ可能だ。ブノワのワインは金メダル、パーカー・ポイント、どこかの有名ソムリエが評価、などという飾り文句はいらない。本当に貴重で、自然で、美味しく、エネルギーが詰まったワインだ。 ワイン造りを初めて最高の品質!2009年

20
Oct

元気溌剌カトリーヌのドメーヌ・ブルトン収穫09BRETON

いつも元気で溌剌しているカトリーヌ、そんなイメージがワインにもある。元気印のブルトンの収穫だ! カトリーヌは自然派を支える中心的人物だ! カトリーヌは自然派最大の組織的試飲会ディーヴ・ブテイユを最初に企画・実行した重要人物だ。約10年前、親友の女性ワインジャーナリスト、シルヴィー・オジュロと一緒に企画した。 最初は2月のロワールワイン見本市の時にオフ・試飲会として20名ぐらいの自然派醸造家を集めて楽しみながら情報交換会も兼ねて始めたのが最初だ。今は自然派最大のイベントになっている。最初は内輪的な会だった。 このイベントのお陰で自然派ワイン全体の品質が向上した。 何故ならこの会には自然派の重鎮から新人まで幅広く集まってくる。 それまで孤立していた醸造家たちが、この機に多くの醸造上の問題点などの情報交換ができたからだ。自然派ワインから還元臭が消えたり、限りなくクリアになってきたのはこのお陰だ。 ある意味で癖のある自然派の人達が、これだけ多く集まったのは、多くの人から愛されているカトリーヌの持つ明るさと人徳パワーだ! 活気と笑顔が絶えない ブルトンの収穫には多くの熱狂的ファンが集まってくる。元パイロット、映画業界人、アメリカのボストンから女性ソムリエ、薬剤師、ブルターニュのワイン屋などフランス中、世界中からやってくる。 一年の大切な収穫の時期を大切な人達と喜びを分かち合いながらひと房ひと房を心をこめて収穫していく。 ブルトン・カベルネ・フラン09収穫レポート