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BOURGOGNE VÉZELAY 2014
BOURGOGNE VÉZELAY 2014 @Coinstot Vino, 26bis Passage des Panoramas, 75002 Paris #naturalwine #vinnature #自然派ワイン
BOURGOGNE VÉZELAY 2014 @Coinstot Vino, 26bis Passage des Panoramas, 75002 Paris #naturalwine #vinnature #自然派ワイン
日本中をワイン販売拡大の為に走り周っている山田さん。 5月のとある日、日本から素晴らしい友人、山田恭路さん、聖子の二人とアルザスにやって来た。朝、パリ東駅から6:55分の一番TGV(新幹線)でアルザスのコルマールを目指した。 普段、日本でもほぼ毎日の如くに移動している山田さんは朝からハイテンション。 TGVに乗ったと途端に日本に電話を入れて仕事をかたずけている。 一昔前の、エコノミック・アニマルと云われた日本ビジネスマンを超えた動きをやっている山田さん。 一か月前に、私は日本に出張した。その時、私は『山田さん、今アルザスが面白いよ!』というと、即、一か月後にはアルザスに吹っ飛んできた山田さんの行動力は凄い。今、日本で最も自然派ワインを市民化、しようと努力している人が、この山田さんだ。 山田さん『自然派ワインを一部の愛好家の世界だけで終わらせてはいけない。もっと、普通の人達にも飲んでもらいたい!』といつも言っている。日本には良い本物商品を販売する質販スーパーがある。山田さんは日本中の質販グループのお店と酒販店を走り周って、自然派ワインの普及の為に販売指導を行っている凄い人。 ワイン、特に自然派ワインを店の棚に品揃えしただけでは、絶対に売れていかない。この山田さんの指導を受けると少しづづ売れだしていく。努力次第では3年かかればその地域ナンバーワンの自然派ワイン販売店になる。 GESCHICKTゲシクト醸造 9:30頃、コルマールに到着。タクシーでGESCHICKTゲシクト醸造を目指した。 GESCHIKTゲシクト醸造があるAmmerschwihrアメルシュヴィル村に到着 アメルシュヴィル村は第二次世界大戦中に空襲で95%ほど壊された街。現在ある街は、再興した住人が生活しやすいように設計されている。 醸造家が多い街なので、収穫時にトラクターなどが出入りしやすいように、醸造所の家の前は広々とした広場になっている。 今日訪問のGESCHICKTゲシクト醸造の前は噴水付の広場になっていて、トラクターなどがバックしなくてもグルッと周って方向転換できるように設計されている。流石、アルザス人。 二人が笑顔で迎えてくれた。 右が当主のフレデリック・ゲシクト*FREDERIC GESCHICKT。左が次世代のアルノー*ARNAUD。 フレデリックはビオ・ディナミ機関のデメテールの副プレジダンを務めている。 GESCHICKTゲシクトに着いてまず、挨拶のお茶がわりに地下に降りて大樽熟成中の15年産を飲もうということでカーヴへ。 醸造所に入ると右側に、地下に降りる扉がある。 アルザスでは多くの蔵が大樽に発酵・熟成をやるのが伝統である。中には先祖代々使っている100年以上も使っている大樽も存在する。 “ミネラリーゼ” ゲシクト醸造では殆どのワインはこのフードルと呼ばれる大樽だるで年間は熟成することになっている。 フレデリック『ここのワインは一年間、この大樽で過ごすことになる。何故なら、一年間かけて葡萄園で育った葡萄をワインに変身して秋、冬、春、夏と同じサイクルをこの樽の中で育てることが大切なんだ。』 『ワイン造りは急いだり、焦ってはいけない。時間がかかるんだ。この一年の天体のサイクルをとうして、ワインとして自覚して、慣れていくんだ。』 私はこの作業をミネラリーゼと呼んでいる。経験豊富なフレデリックの言葉には含蓄がある。 土壌からワインの液体の中に入ったミネラルが、液体に慣れて溶け込んでいく時間が必要なんだろう。フレデリックの云う事は、哲学的で、かつ自然の理に適っている。 蔵に歴史あり、ゲシクト醸造は最初は今の当主フレデリックのお兄さんのクリストフが継いでいた。残念ながら、クリストフさんが若くてなくなり、弟だったフデレリックが継ぐことになった。そして、次世代としてアルノーが2013年より参入した。 尊敬するお兄さんの息子がアルノーである。このアルノーが現在アルザスで起きている若手グループの主要メンバーでもある。ビオディナミ農法の熟練フレデリックのもとで、その熟練技を学びながら、自然派ワインの造りを導入して新風を持ち込んだアルノーは、沢山のアイデアがある。毎年色んな試作ワインを造って研究中である。フレデリックもアルノーの才能を認めて一緒になって将来のゲシクトを組み立てている。 そして、もう一人、強力なメンバーがいる。Aurélie*オレリーである。アルノーの奥さんでもあるオレリーは正式にゲシクト醸造の株主となって宣伝・営業を担当している。このオレリーもALSACE若手グループの主要な活動メンバーの一人である。新旧が一緒になって新しいアルザスを模索している。 だから、今、アルザスは面白い! ゲシクトが面白い!! 今回の訪問時は残念ながらオレーはバルセロナへ出張中で不在だった。 今回は、アルノーの新作を試飲。ピノ・オクセール品種⅔とピノ・グリ品種⅓のマリアージしたワインだ。 土壌の上部を花崗岩が覆っていて、その下に石灰質がある。石灰の旨味ミネラルと真っ直ぐな花崗岩ミネラルをマリアージさせて両者のいいところを表現している。なんて優しくバランスとれたワインだ。まだ熟成中なのに素晴らしくバランスがとれている。この新キューヴェはまだ名前も決まっていないようだ。全体的に15産は果実味豊かでバランスが凄い。山田さんも驚きの高品質。 人気蔵のGESHIKT醸造には、訪問客が多い。私達がいる間にも訪問客が増えてきた。 醸造家の卵、レストランのシェフ、Christian Binner*クリスチャン・ビネールの働いている女性、皆で記念撮影。 ワインのすべては葡萄園で造られる。葡萄園に足を入れずワインを語れない。ゲシクト醸造のテロワールはAmmerschwihrアメルシュヴィル村の丘の下部と上部の部分に分かれている。それとグランクリュKaeffkopfカエフコッフ内にある。 土壌の人フレデリックは山田さんに一緒に歩くことを勧めた。実際に歩かないとテロワールの事はわかりにくい。 地表に近い土壌、地下層の土壌、土の深さ、斜面の傾度、方向など自分の足で歩くとよくわかる。24年間もこのテロワールを見てきたフレデリックの話しを聞きながら散歩した。 ゲシクトの畑は野花が咲いて美しい。村の下部は粘土混じりの砂・石灰質土壌。今年は水分が多いので草花を伸ばしている。草花は土壌に住む昆虫や微生物を護ってくれたり、草花の根っ子が土壌を耕してくれる。ミミズも元気に土壌を耕してくれている。 アルザスの偉大なテロワールを真っ直ぐに表現する二人。 1998年よりビオデイナミ農法を採用したフレデリック。若き後継者のアルノーもアルザスの偉大なテロワール探究の道に情熱を燃やす。 テロワールと葡萄木が仲良く過ごせるように環境を整えるのが二人の仕事。根っ子が地中深く伸びてテロワールから多くのミネラル分を葡萄実に吸い上げられるように 土壌を活性化させている。 草も花も葡萄木もイキイキしているのを肌で感じる。 宇宙の光を一身に浴びて、光合成を繰り返してエネルギーを蓄える葡萄の葉。 最終的には宇宙のエネルギー光を葡萄果実に蓄えて、ワインの中に入っていく。 葉が光合成をしやすいように環境を整えるフレデリックとアルノ。 ゲシクトの葡萄園は、野花畑でもある。気持ちがほっとする空間である。 一般の醸造元では、葡萄園の草は敵である。ゲシクト醸造では大切な仲間である。自然に土壌バランスを整えてくれる味方なのだ。 景の葡萄園。グランクリュ畑のKaeffkopfカエフコッフの丘を目の前に左にはフォレー・ノワールと呼ばれている小高い山を越えるともうそこはドイツ。 こんなに美しい景色を見ながら育った葡萄達が、発酵を経てワインとなり場所と時を超えて日本までこの景色、エネルギーを移動できる。 何て素晴らしいことなんだろう。 山田さん、聖子さんも感動の瞬間。 平らな部分の石灰土壌から丘の上部の区画、標高250m~300 mになると花崗岩質の土壌に変化している。 石灰土壌と花崗岩土壌が交差しているテロワールもある。同じ石灰土壌でも風によって運ばれてきて堆積した石灰土壌もあり、アルザスのテロワールの複雑さはブルゴーニュ以上である。 ほんの数メートル移動するともう全く違ってくる。 ゲシクトのフレデリックはそんな興味深いテロワールを小区画別に徹底的に探究してきた。 まずは土壌を自然のリズムで調和をとること、それによる区画ごとの特性を限りなく純粋に表現したかった。 エレガントで穏やかでありながら、確りとミネラルが表現されている。山田さんもフレデリックの話しを聞きながら感動の連続だった。 これは冷静で厳格なフレデリックの性格、人柄だからできたのではないだろうか。 葡萄を観察して、僅かな変化も見逃さない感性が現在のゲシクトの品格あるテロワールワインを造りあげたのだろう。 フレデリックのお蔭でアルザスの偉大なるテロワールを発見させて頂いた。心から感謝すると共に、こんなワインを日本の皆さんへ紹介できることを光栄に思う。 お昼に近くなって来た。ペットナットを開けてアペロをやった。ムスカ品種を使って醸した自然微発泡のペットナットは爽やかでアペロには最高! 特に、その葡萄が育った葡萄園でやる一杯は格別だ。 CREMANT D’ALSACE Double ZERO, クレマン・ダルザス、ドゥーブル・ゼロ 貴重な葡萄園散策を終えて醸造所に戻ると、アルノーが奥から大事そうに抱えて持ってきたボトル、そうゲシクト醸造が自ら手作業で丹念に造った自慢のクレマン(発泡酒)だ。超人気のクレマンである。スカッとして旨味もあってとびっきり美味しい発泡ワイン。 SO2添加ゼロ、2次発酵の補糖もゼロ。ダブル・ゼロのクレマン、Double ZEROである。 土壌は粘土・砂・石灰質、花崗岩も混ざっている。 50歳のピノ・ブラン品種50%、30歳のシャルドネ50% を収穫後のプレス機内でゆっくりと混プレスして、大樽(フードル内で混醸造した白ワイン。そのまま大樽で一年間シュール・リ熟成。 翌年の秋に収穫した糖度タップリの葡萄ジュース(ピノ・ブラン、シャルドネ)を足してビン内2次発酵をする。この段階で砂糖の混入はしないゼロ。これで名前がダブル・ゼロ(Double ZERO)。 ビン内2次発酵・熟成に一年間、デゴルジュマンもすべて自分であやる。 これがあれば、もうシャンパーニュはいらない。と思う程美味しいクレマンである。ガンガン飲んでもSO2ゼロだから翌日スッキリ。 6 Pieds sur Terres シス・ピエ・シュール・テール 醸造所の庭で収穫時の昼食で食べるようなアルザス名産の軽食を頂きながらの試飲となった。 このワインが最もこの醸造元の名を話題にしたキューヴェ。 アイデアが良い。この蔵で栽培している6種類の葡萄を均等に⅙づつの割合に使ったワイン。土壌はも6種類の区画のものを仕込んだもの。 品種は、リースリング、ゲベルツトラミネール、ムスカ、ピノ・オクセロワール、ピノ・グリ、ピノ・ブラン。 Ammerschwihrアメルシュヴィル村の丘の下の部分の区画のテロワール。砂混じりの粘土、風で運ばれてきた堆積石灰質、石英石など小石混じり、花崗岩も混じっている。つまり、アメルシュヴィル村のテロワールをすべて内蔵している、ザ・アメルシュヴィルのテロワールを表現したかったワイン。どこまでもやさしく、上品な酸、繊細でキメの細かい液体。石灰土壌からくる潮っぽい旨味。和食、京都料理に合わせたいワインだ。 プレス内で混プレス、フードル(大樽)にて自生酵母のみで発酵、そのままシュール・リで18カ月熟成。オリの旨味が溶け込んでいる。醸造中は一切SO2は混入しない。 私はPARISの和食店、YUZUにて何回も和食に合わせている。 Grand cru Kaefferkopf グランクリュ カエッフェコッフ ゲヴェルツトラミネール60%、リースリング30%、ピノ・グリ10% プレス機内で一緒に混プレス、フードルにて自生酵母のみで混醸造・発酵、そのまま一年間シュール・リ熟成。 グランクリュ区画内で石灰質と花崗岩が風化して砂状が混ざっている土壌。 ゲヴェルツトラミネールのスパイシーさ心地よい。でも60%もゲヴェルツトラミネールとは思えないワイン質、品種より土壌の方が全面に出ている。 […]
今、ALSACE アルザスが面白い! 今、アルザスが面白い。アルザスに地殻変動が起きている。元々、アルザスはビオ栽培に熱心な醸造元多い。ビオ栽培の大所が何人もいる。一昔前は、ビオ栽培家と自然派ワイン醸造家とは敬遠の仲だった。 ここにきて世代がガラリと変わってきた。 次世代の若者達はビオ栽培、自然な造りを融合した発想を持っている。 自然な造りとは、まず第一に自生酵母のみで発酵醸造すること。第二、収穫直後の発酵タンクへのSO2の添加を止めること。(自生酵母が死んでしまうから)。この2点だけでも立派な自然派ワインなのである 元々、ビオ栽培は農薬を使う栽培家より3倍のリスクと時間をかけて農作業をしている。そのお蔭で土壌に微生物が生き生きと育っている。その元気な微生物の一部が自生酵母なのである。その自生酵母こそがワインの最も大切な風味をワインの中に醸しだしてくれるのである。特に発酵の初期に働く少数の酵母達が超大切なのである。 アルザスの若者達は自然発生的に意見交換、共同試飲会などを開催する若手グループを造っている。 これからのアルザスが面白い! アルザスの葡萄園、街並みが風景は美しい。そして、アルザスの名物と云えば、コウノトリである。 PARISからアルザスへはパリ東駅からのフランス新幹線(TGV)にて2時間でストラスブール、二時間半でコルマールに着く。最近、アルザスに来る頻度が増えている。アルザスが段々近く感じるようになった。 いつも朝一番のTGVに乗る。私はパリ南東のヴァンセーヌの森近辺に住んでいるのでパリ北にある東駅はチョット不便。 一番の6:55分に乗るには5時半には起きていくことになる。これに乗れば9:00にはストラスブールに着く。 9:30にはコルマールに着く。行く醸造元によって下りる駅を変えている。両駅ともレンタカー事務所があり便利である。午前中に一軒、訪問できる。 ストラスブールの駅は建物全体をドームで覆っている。コルマール駅は古風な東京駅に似たレンガ色。
私が行った時はまだヌーヴォの解禁のすぐ後だったので、マルセル・ラピエールのヌーヴォーを頂きました。 今日は、CPVの大阪スタッフのAKINORI石川君と一緒。 Akinoriはマルセル・ラピエール醸造で一年間修業して、マルセルからAkiの呼称で愛されていた。 マルセルの最期を見とどけてマルセルの埋葬の夜、 世界中から多くの人が集まった。 AKIはその時、研修中だった。 10年産のマールを圧搾機にかけてパラディと呼ばれる液体を絞り、集まった多くの人達に飲んでもらい、マルセルをパラディ(天国)へ送った男でもある。 今、AKIはマルセル意志を継承して自然派ワインを広める仕事をしている。 そんな男AKIと新大阪でマルセル・ラピエールのヌーヴォーを飲んでいるとは偉大なワインの縁を感じざるをえない。 ヒロヨさんご馳走様でした。有難う。
Il y a beaucoup de vignerons qui passent à Paris en cette saison chez Oeno. Philippe Jambon et Pascal Simonutti se sont rencontrés ici. Ils sont restés une demi-journée, à discuter , manger, déguster, et boire. On a passé un très bon moment. この年末の時期は多くの醸造家がパリにやって来る。 自然派の極を走る2人が偶然に、いや必然的にCPV事務所で奇跡の遭遇。 カタチは違っても極を走るフィリップ・ジャンボンとパスカル・シモヌッティの二人だ。 弁当昼食(パリで日本弁当が買える)、食べながら、約20本のワインをブラインドテースティング、この一年あったことなど、それぞれの“今”を5時間ほど語り合いました。 それぞれが、悩み、問題を抱えながら頑張っている。 フィリップの奥さんカトリーヌが名言。 『問題、悩みを持っていない人など世の仲に存在しないわ。皆』と笑い飛ばした。 50歳を超えてもなお夢を追い続けるフィリップ・ジャンボンを支えるカトリーヌの一言に皆、納得。 ジャンボン・ワインのファンも多いけど、カトちゃんファンも多い。私もその一人。 2016年はフィリップ・ジャンボンにとって、きわめて厳しいミレジムとなった。 ジャンボン家は厳しい年は慣れているけど、16年は度を超えたミレジムだった。 冷害、雹、ウドンコ病ど災害で5hl/haという生産量。 台所を支えるカトリーヌの奮闘が予想される年になった。 ジャンボン家を応援、支えているのは、フィリップを心から信頼して、 心からジャンボンファミリーを愛している周りの仲間醸造家達ちだ。 フィリップはボジョレ自然の極をいく醸造家達のリーダーでもある。 彼らが、醸造上でも、生きる上でも問題を抱えた時は、フィリップは自分の事の様に真剣に考えて問題解決の為に協力してくれた経験を持っている。 Une Trancheは、そんな醸造家達がジャンボンファミリーとジャンボン・ワインを飲み続けることが出来るように提供してくれたワインを詰めたワインだ。 皆、ジャンボンの影響を享受した醸造家ばかりである。ジャンボン風味が乗り移ったスタイルになっている。 ジャンボンが続けられるのはUne Trancheユンヌ・トランシュのお蔭でもある。ボジョレのジャンボンファミリーへの“愛”が詰まったワインと言ってよい。 ジャンボンを愛する日本の皆さん!Une Trancheを是非試してみてください。 ジャンボン風味が乗り移った“エモーション”を伝わってくるワイン達です。 リリアン・ボッシュなどジャンボンファミリーを愛してやまない近隣の醸造家達が集まって友情収穫をした2016年の収穫写真です。 葡萄木に一房の葡萄もなかった木が多かった。 あまりにもの極小さに流石のフィリップも気落ちしていた。 皆で行って元気付けながら収穫した。 ジャンボン,Une trancheを試しください!! きっと、彼らの“エモーション”が伝わってきて暖かくなりますよ!! 世界無形文化遺産を継続させたい。 フィリップがやっている事、記録は醸造学の研究室では絶対に出来ない貴重な醸造実験の実録となって、将来の醸造学のヒントに繋がるでしょう。 パスカル・シモヌッティがParisまで出てくるのは本当に稀である。 この二人が同時にCPV事務所で遭遇したのは嬉しい限りだ。 カタチは違うけど、色んな意味で“極”の世界で生きている。 パスカルは2度に渡る交通事故で足と内蔵にトラブルがあり、もう何年も経つのに今でもリハビリを続けながらのワイン造りをやっている。 心身共にギリギリの線のところで踏ん張っている。 いつワイン造りがストップせざるをえない状況になるか、本人にも分からない。 パスカル・シモヌッティのワインは何かを超えた“危なさ”を備えたロックンロール的な魅力がある。 他のワインでは絶対に代替えできない強烈な魅力を備えている。 パスカルの生き方が反映されている。余計なものをスッパリと切り捨てて、本当に必要なものだけに集中した生き方。 余計なものはない、質素で真っ直ぐなワインだ。 フィリップと同様に、飲む人にエモーションが伝わるのだろう、強烈で熱狂的なファンが世界中にいるパスカル・シモヌッティだ。 パスカルは若き頃、アルザスのブルノ・シュレールで修業、ロワールでもテェリー・プゼラやヴァンサン・ジローなどで修業をした。 2002年に6ヘクタールの畑で独立した。 最初からAOCを名乗ることなく超自然なVIN DE TABLEでとうしていた。 2010年に残念な交通事故で心身にダメージを負った。 それからは、周りの醸造元仲間、身内の援助を受けながら、頑張って現在に至っている。 パスカル・シモヌッティも2016年は厳しい年だった。 収穫は殆どないに等しい。 何とか、持ちこたえてほしい。 応援したい!! Pascal Simonutti est venu au Japon en 2007. Il a fait un […]
今日は毎年恒例の、ガード・ローブでシルヴァン・ボックの試飲会! 私とエディットと、ちょうど通りかかったエージェントのシルヴィーとで暖かい空間でゆっくりと楽しい試飲会。 やっぱりこの木製のインテリア、お世話になったバーに腰を掛けるとホッとしてしまう私・・・懐かしい! 取りあえず2015年の白、そしてビン詰めされたばかりの赤をテスティング。 とても繊細で完璧主義者なシルヴァン。彼のワインにも、その真っすぐな性格が出ており欠点が無いキレイなジュ!! 白は、最高なシャルドネを12ヵ月間樽熟成して出来上がった『エキリブリスト2015』、そして残糖が少々残った『フォー・サン・ブラン2015』を持ってきてくれました。 一本目のワインは綺麗な酸味にしっかりとした骨格。彼ならではの上品さが溢れ出ており感動する一本!一晩掛けてゆっくりと飲みたいワイン! 二本目の白は、よりフルーティーでスカッとしていながら丸みもあるワイン。アペタイザーにポン!と気軽に飲める、ハッピーな白! 赤に関しては、スタイルの違う4本を試飲。 よりナチュールなワインが好きな人は、スミレの香りが漂う『ネック2015』をお勧め!ジューシーでグイグイいけるが、ビンテージの特徴としたガッチリなバディーもあり、とにかく飲みやすい! よりスパイシーでダークな香りが好きな人には『サック・ア・ロック2015』を是非!スーっと喉を通るまで、チョコレートや黒コショウ、皮の香りが混ざり複雑感抜群! ブレンドワインが好きな方には、グルナッシュ、メルロー、シラーの3つの品種が絶妙に混ざり合った『レ・グルロ2015』を試すべき!上品でフルーティーでいつでもどんな機会でも合うワイン! そして私のおすすめ、とてもエレガントなシラーを樽熟成させて造り上げた『ラフュ2015』。いつ飲んでも繊細で、小さな黒実のフルーツを完熟したかのような滑らかさ。これはちょっとしたイベントに取っておきたい一本!!
オリヴィエ・コーエン、レ・ヴィニュ・ドリヴィエ 造る方もビストロも世代が若い。そこに集まる人達も20代、30代前半と若い。 今日は、南フランスの若手で人気急上昇中のオリヴィエ・コーエンがパリで試飲会。 今年四月にオープンしたBistrot MAMAGOTOにて、ジャズナマ演奏を聴きながらのテースティング。 こんな心地良いテースティングを仕掛けたのはソムリエのギヨムだ。 ギヨムの自然派ワインに対する愛情とPASSIONは凄いものがある。 絶妙なトークでお客を魅了してしまう。 また、この店から多くの自然派ファンが増えていくだろう。 オリヴィエのワインは南仏にも関わらずフレッシュで 果実味中心のグイグイ体に入ってしまう。 コルクを抜いたと思ったら。もうボトルが開いてしまっている。 恐ろしく飲みやすい品物。 オリヴィエは世界のリゾート地、ニースの出身。 お姉さんは外科手術の医師、家族の中でもオリヴィエだけが異端児的な栽培家になった。最初は大学で法律を勉強していた。 自然派ワインに巡り逢ってから、オリヴィエの人生は変わってしまった。 この明るい性格で自然派の大御所醸造家達から可愛がられているオリヴィエ。主だった醸造家のところへ何の躊躇もなくいって、直ぐに溶け込んでしまう性格。だから独立する前にすでに多くのことを学んで,吸収して来た。 お父さんには、大反対された。それを押し切ってラングドックきっての特殊ミクロクリマを備えているArgelliersアルジェリエ村に畑を3年前に購入。(ラングドックきっての涼しい特殊なクリマ) 今ではそのお父さんが最も熱烈なオリヴィエ・ワインのファンになっている。 昨年、同じくニース時代からの恋人、アレクシアと結婚した。 現在、メロメロのオリヴィエ。 2016年は、難しい年で収穫量が半分ほどになってしまった。 それでなくても、引っ張りだこで、なかなか日本に回ってこないのに、チョット心配だ。 オリヴィエのところには、いつも若手醸造家、将来の醸造家志望の若者達が集まってくる。たまり場的存在になっている。 それも、20歳台の若手ばかりだ。 ここから将来優秀な醸造家が誕生するだろう。 MAMAGOTOのシェフはKohjiさん。繊細でフレッシュなスタイルの料理。 自然派ワインにピッタリだ。 イノシシの肉が全く臭くなく柔らかで驚いた。 オリヴィエはアレクシアにメロメロ。 いい夜でした。 On a passe tres bon moment avec vous. Merci Olivier, Guillaume,Kohji san.
LE MONT DE MARIE*ル・モン・ド・マリーのThierry *ティエリーがパリにやって来た。 収穫が終わって、醸造も一段落ついたところで、ホッと息をつく休みも兼ねて、パリのビストロ巡りにやった来た。 ル・モン・ド・マリー醸造と云えば、自然で、美味しくて、比較的安目の3拍子揃ったワインを造る貴重な醸造元。。 ニームの近くのSouvignargueスヴィニャルグ村にある。 今、フランスでもチョットした話題になっている地区である。 自然なワインで手頃な価格帯のワインを造る蔵が数社ある地区。 ティエリーはそのリーダーである。 Anatheme*アナテムなど劇旨安を醸している。フランスでも自然派ワインでリーズナブルなワインの需要は大変に高い。 同じく、ラングドック、マルペール地区の Mas de Mon Père*マス・ド・モン・ペール醸造のFrédéric*フレデリックと一緒にやって来た。今夜は、今年の4月にオープンしたばかりのビストロMAMAGOTOにやって来た。 店に入るとメドックの自然派がカウンターに置いてあった。 そうCLOSERIES DES MOUSSIS*クロズリー・デ・ムシだ。 たたの0.4Hの畑は150歳の古木で造った正真正銘のメドック自然派ワイン。 私だけ、ちょと早く着いてしまったので、一人アペリティフがわりに一杯メドックを注文。久々のボルドーだ。 私は6年間もボルドーに住んでいた。心の奥ではいつもボルドーを探している。私の第二の故郷のワインだ。久々のカベルネ・ソ-ヴィニョンだ。 やっぱり、私はボルドーが落ち着く。 MAMAGOTOママゴトのシェフは日本人のKohjiさん。 タパスのような小皿料理が沢山あり、ワイワイ皆で分けながら楽しめる料理。 まずは,生カキを注文。ワインはアルデッシュ地方の人気者シルヴァン・ボック*Sylvain Bockのシャルドネを合わせえた。 これはソムリエのギオムの提案だった。バッチリでした。 次は魚を注文した人、肉料理を注文した人、どちらにも合うボジョレのリリアン・ボッシェ*Lilian Bauchetのワインを合わせた 難しい年を乗り越えた醸造家達、ワインの話しは尽きない。楽しいひと時を4人で過ごしました。 今週の土曜日はジャズの生演奏とOlivier Cohen*オリヴィエ・コエンがパリにやって来て試飲会をやるとの事。 土曜日の予約をした。ジャズとオリヴィエのワイン楽しむ。 ヤー、よく話し、よく飲みました。
Mr Yamada et son groupe STC sont venus chez Marcel Richaud ce septembre. C’est à son tour de se déplacer au Japon. C’est vraiment important d’ échanger l’ univers de chacun. Le vin a la capacité de réunir les gens en paix. この9月、山田さんはSTCのメンバーとマルセル ・リショー情報を訪問した。 今度はマルセルが日本までやって来た。 お互いが生きる小宇宙を知り合うことが本当に大切なことだ。 ワインは人々を結ぶつける能力を持っている。 山田さん率いる日本全国に広がるSTC小売店のメンバー 南ローヌの自然派の原点を造りあげた人 Marcel Richaud*マルセル・リショー。 ローヌ河の左岸は、マルセルのお蔭で自然派がいち早く定着した。 多くの醸造家がマルセルで修業したり、教えをうけて自然派ワインを造り始めた。 南ローヌの自然派の基礎を造りあげたレジェンドと云っても良い。 そのマルセルが今、日本に滞在中!! La famille Richaud. Thomas , Claire, Marcel. リショ家の次世代はこの二人。 トーマ、 クレール。 穏やかな性格の長男トーマ。 ボジョレ、モルゴンのラピール家で修業したクレールの醸造センスが楽しみだ。 リショさんのところに始めて訪問した時の事を今でもハッキリ覚えている。 もう長い付き合いだ。 南ローヌらしいスタイルのワインだ。 どんなに濃厚でも体に沁み渡っていく。 潮っぽいミネラル感と旨味タップリ。 明日から、リショの試飲ができます。 私の大好きなリショのワインを楽しんでください。 Marcel Richaud est rentré en France de son voyage au JAPON. マルセル・リショーさんがフランスに戻って来ました。 いっぱいの良き思い出と一緒に! 山田さん、BMOの皆さん、日本でマルセルに出会ったすべての人に感謝しています。 特に、ピオシュ、祥瑞、キャバレーでのひと時は格別だったようです。 有難うございました。 『Je suis rentré aujourd’hui J’ai vécu de jolis moments 』Marcel
伝統の収穫文化を継承するラフォレ一家 今、フランス中で伝統的な葡萄収穫文化が失われつつある。 このボジョレが一番残っている産地だ。 もうじき、無形世界遺産になるのではないか、と思う。 伝統的な収穫とは? 収穫人がフランス中、いやヨーロッパ中から集まってきて2週間は、合宿生活をするパターン。 朝昼夕の食事から寝起きまでを共にする。 2週間後には半分家族のような関係になる。 この収穫期間に巡り会って結ばれるケースも多かった。 フランス社会学的にみても、この葡萄収穫でフランス中の血統が混合された、と云う話しを学者からきいたことがある。 この伝統文化が消えつつある。 理由は 第1に、2週間も朝昼夕の食事を準備する人、普通は奥さん。そんな仕事を引き受ける奥さんが少なくなった。 第2に、フランス労働法が厳しくなって、従業員とみなして2週間でも滞在する場所(部屋、トイレ、シャワー部屋)など設備の検査がうるさくなったこと。 第3に、単に葡萄を収穫するという作業のみを重視して、近隣の人、もしくわ、今はスペイン人、ポーランド人などの出稼ぎ専門紹介人に依頼すれば彼らは、グループでやってきて勝手にテントやキャンピングカーで自給自足して一切面倒みなくてもよいシステムが存在している。 収穫とは 最近の醸造元は、単に素早く葡萄を収穫して、発酵槽に入れれば、よろしい。と考える蔵元が多くなってきた。 収穫人も単なる、お金、給料をもらうだけでよい。 “喜び”を創造するワイン ワインの原点、素材を収穫する人達が、楽しく、喜びの心を持って収穫するのは、実に大切なこと。収穫人が急かされて、ストレス一杯の状況下で収穫された葡萄と前者の葡萄は、同じ熟度でも同じであることはない。 私は30年間、フランスの収穫時は可能な限り醸造元を訪問してきた。 昨今は、ビジネスライクな味気ない収穫が段々多くなってきて、チョット寂しく感じている。 美味しく感情まで伝わってくるようなワインを造る醸造家の収穫は、実に穏やかで楽しそうでかつ精度の高い収穫をしている。 これらの醸造家は常に収穫人の感情を大切にしながらも、精度の高い収穫をしてもらうように心がけている。 物凄い気配りをしながら、収穫を進めている。 ラフォレ一家の収穫はフランスの典型的な収穫文化を今も続けている。 ラフォレ一家の収穫人の中には、もう30年も毎年やって来る人達、20年前よりの人、10年前より、数年前より 新人と、年齢も若手から70歳ぐらいまで入り混じって2週間一緒に過ごす。 ベテラン収穫人達が収穫の技術的なこと、(腐った葡萄を入れないことなど)、また若手を元気付けたりハッパをかけたり、笑わせたり雰囲気づくりをやってくれる。 本当に2週間後には皆ファミリーになっている。収穫が終わって帰るときは皆涙ぐんで分かれを惜しむ程になる。 だから、来年もまた来ようと思う。収穫後も皆、家族のように付き合っている。 これが伝統の収穫文化なのだ。 収穫は単にワイン造りだけではない。 ワインと共に“喜び”というか、ポジティフな波動のようなものを造りだしている。 こんな環境の中で収穫されたワインは美味しいに決まっている。 ラフォーレ・ファミリー紹介 まず最も大切な人、超働きものお母さんマルティーヌ。 このお母さんが30人分の朝昼夕の食事の準備、その他の面倒をみている。 皆のお母さんだ。 三つ子の子供を育てた三児の母。 お父さんのジャン・マルク この人も超働き者。毎月、パリのビストロ、レストランに配達にやって来る。 パリのビストロでも人気者。 私がジャンマルクと出会ったのも、ビストロで飲んでいる時に配達にきてであった。それ以来の付き合い。 今年から正式には引退して息子達に譲ったにも関わらず、全く変わらずにまだ第一線で働いている。ジッとしていられないお父さん。 三つ子の一人、ピエール。 主に醸造を担当している。静かな性格。 ワイン学校を出てお父さんについて、ワイン造りを学んだ。 今年からは、このピエールがワインを造っている。 お父さんとは、違った感性を持っている。 より自然な造りに挑戦している。 主に葡萄園を担当しているトーマ。 収穫中は、殆ど収穫人と行動を共にしている。 16年の難しい年も、彼の働きのお蔭で、良い葡萄が無事収穫できた。 年中の畑仕事はピエールと2人で一緒にやっている。今年の様に湿気があって病気が繁殖した年は 2人がいつでも畑に出られる状況だったので、乗り越えることができた。 タンペット どこでもお父さんの後をついていくラブラドール犬 今年から正式に、トーマとピエールの二人がドメーヌ・ラフォレを継承した。 ラフォーレではカーヴの自前のBARを備えている。 収穫が終わって、夕食まではこのバーでアペリティフを皆でやる。 ここでコミニケーションを図る。 そんな時、常にジャンマルクは自らカンターに入ってサーヴィスをする。収穫人の顔をみて疲れ具合をチェックする。 また、収穫同志の人間関係が上手くいくように計らう大切な機会なのだ。 ワインとリキュールを割ったやや甘口のカクテルを飲む。勿論ワインも選べる。 そして、一家団欒の夕食 夕食後は皆で歌を唄って、楽しいひと時を共にする。 この中には、夏のバカンスをとらないで、この収穫時に合わせてバカンスをとってやって来るひとが多い。 彼らにとっては、単なる収穫ではない。親戚に逢いに来るような感覚。 こんな風に、喜びの中で収穫された葡萄を仕込んだワインは、美味しいに決まっている。 単に美味しいを超えた何かを備えている。 LAFOREST NOUVEAU 2016年 Beaucoup de cavistes japonais ont visité chez Laforest. Il y a une relation très intense entre les vignerons et les cavistes. C’est très important de faire connaissance entre eux 日本の酒販店グループESPOAのメンバーが何回もラフォレ家を訪問。 造り手と売り手がワインで繋がることは素晴らしいことだ。 福岡県久留米市のESPPAとうはん、石橋さん 石川県小松市のESPOAもりたか、森高さん 山口県周南市有楽町 ESPOAやまだや、山田さん 東京都台東区鶯谷のESPOA 萬屋、長さん 東京都葛飾区立石の ESPOAいせい、有馬さん […]
クリストフ・パカレの血液がもう自然派と云ってよい。 幼少時代はマルセル・ラピエール家と共に過ごしたクリストフ・パカレ。 クリストフのお母さんはマルセルの妹、マルセルと一緒にドメーヌで働いていた。 ブルゴーニュの天才醸造家フィリップ・パカレのお母さんもマルセルの妹。つまりフィリップとは従兄同士。 子供の時はモルゴン村でフィリップ・パカレと共に過ごしていた。 白黒写真の右端の男性が若きマルセル・ラピエール。 右の赤ちゃんを抱いている少年がフィリップ・パカレ。 そして、フィリップに抱かれてぐっすり眠っている赤ちゃんがクリストフ・パカレです。 生まれた時から自然派。 クリストフの体には自然派の血液が流れている。 断食道場にて15キロの減量を実行 16年の収穫に合わせて、精神と体を一新したクリストフ。 最近、やや太り過ぎだった。醸造家としても10年を超えて、新たなスタートを切りたかった。 クリストフはいつも思った事は、まず“可能だ”と思ってから断固実行する。 今年は、ボジョレを諸々の天候災害が襲った。5月の冷害、そして6,7月の曇り空、湿気からくるベト病の繁殖、8月の35度を超す猛暑、その間、3回にも及ぶ雹が降った。シルーブル、シェナの標高が高いところの畑がほぼ全滅した。 今までにない変化に対して、心身を新たにしてゼロの気持ちで臨みたかった。 16年のクリストフは、気合の入れ方が違う。 減量前と現在の写真 スリムになって10歳は若返った CHRISTOPHE PACALET*クリストフ・パカレ2016年産収穫 9月21日、まだ薄暗い朝7時に収穫人が次々と集まっている。冷気から朝靄がかかる葡萄園を走る。8度と涼しい気温だ。 自然派ワイン醸造には好適な気温である。収穫した葡萄を冷やす作業を省ける。 葡萄園に到着、クリストフから収穫における注意事項、今日の予定のメッセージを伝える。 特に、選果作業、腐ったり、傷んだ葡萄を絶対に入れないように注意を繰り返した。 現場は大切!! クリストフは現場に残って、厳しくチェック。 中にはあまり収穫現場に行かない醸造家がいる。何事も現場は最も大切な場所。ワイン造りの原点・素材である葡萄が穫れる場である。原点は超大切!! 収穫人の選果する意識が定着するまで時間がかかる、繰り返して指導しないと徹底されないことをクリストフは知っている。 (中堅、古参になると現場にあまり行かない醸造家が多い) 困難を乗り越えて収穫2016!! 今年の7月にはこんな素晴らしい葡萄が穫れるとは想像もできなかった。 3回にも及ぶ雹で全滅した区画があり、全体で30%程は収穫量が減った。 しかし、こんな健全な葡萄を結果的には収穫できた。 心から喜ぶクリストフ・パカレ。 強力な助っ人! Denis PESNOT*ドゥニ・ペノ(マーク・ペノの兄弟) フランス・ソムリエコンクールで2位になって、三ツ星ロブションがロンドンに進出した時、立ち上げからチーフ・ソムリエとして大活躍したドゥニさん。 マルセル・ラピーエルに親しんでボジョレに来てしまった。 芸術肌の感性を持ち合わせているドゥニは、画家として第2人生を送っている。 ワインの知識とテースティング能力は凄いものを持っている。 クリストフ・パカレは、もう一度、ドゥニをワインの世界に戻したかった。 ドゥニに、ワイン造りの協力を依頼。3年前よりクリストフ・パカレ醸造に強力な助っ人が参加している。 この急斜面での収穫は体力的に厳しい。 9:30頃キリの良いところで休息がはいる。 クリストフは近隣の若者を集めて収穫する。 何人かはブルガリアの若者もいた。 クリストフ・パカレ・ヌーヴォは!? こんなに素晴らしい葡萄が収穫された。 幾つもの困難を乗り越えて、何とか収穫までたどり着いた。 あまりにも、完璧な葡萄なので、収穫人も気持ちが良い。 『これで、最高のヌーヴォーを造るぞ!今年の秋も日本の皆さんに喜んでもらえること、ができる!! 12度前後の軽めのグイグイいけるスタイルの理想的なボジョレ・ヌーヴォーになるでしょう!!』クリストフ 昨年のヌーヴォーの時、クリストフ・パカレは日本に行き、多くの人に巡り会い、お世話になりました。 皆さんに心より感謝しております。2年に一度行くことを決めています。有難うございました。 9月にBMOの山田さん率いるSTCグループのメンバーがクリストフを訪問。 Groupe de Monsieur YAMADA “STC”est venu visiter Chez Christophe PACALET. Ils sont venus pour mieux connaitre ce que Christophe fait dans ses vignes et dans sa cave. Ils vendent les vins de Christophe dans leur magasin. C’est très important de faire la connaissance entre les vendeurs et le vigneron. 普段、自分の店で販売しているクリストフ・パカレのワイン、どんな人が、どんな風に、どんな気持ちで造っているのかを知ることは、実に大切なことです。 本や学校では、絶対に習う事ができない大切なものがそこにはある。 売る人が、造る現場に来ることは、奇跡を生む。 ワインは偶然には、売れるようにはならない !! 現場に来ましょう!! お待ちしています。 […]
ボジョレ美味しいですか? 勿論、美味しいですよ !! 2016年、難しい年だったけど、フロリアン、シリルの二人も満足のいくヌーヴォーができました。 軽めで酸もあって繊細なスタイルはシリルの得意とするところ。 CHATEAU BEL AVENIR*シャトー・ベル・アヴニール 今まではネゴシアンとして活動してきたFlorian Looze*フロリアン・ルーズとCyril Alonso*シリル・アロンゾだったけど、念願の醸造所を昨年購入。 2016年は剪定から一年間の畑仕事、醸造、ビン詰まですべて自前の醸造所でやった。 難しい年にも関わらず素晴らしい葡萄を収穫。 長年の二人の夢が実現した年だ。 醸造所はシリルが尊敬する故ジュル・ショーヴェ先生 が持っていた畑の近所に位置している。 土壌が素晴らしい。単なる花崗岩だけではない。 石灰質土壌、シスト、川から流れてきた丸石など非常に色んな石が交じりあった土壌を備えている。 名前の如く、ベル・アヴェニール将来が楽しみな蔵だ。
何事にも“旬”というものがある。 食べ物も、旬のものは本当に美味しい。 人にも、あらゆる角度から見て“今だ!”という時期がある。 今のジャン・クロード・ラパリュをみていると、その“今だ”と思う。 経験、精神、体力、どれをとっても今が充実。 この三つが和した“技”は エッ!と思うような奇跡的なことを成してしまう。 一般的に難しい年だった2016年に、ジャン・クロードは言い切る。 『私の過去で、最高の品質の葡萄を、豊作と云ってもよい量も確保できた。』 フランス中で2016年にこんな言葉を云えるのは、このジャンクロード・ラパリュだけ。 完璧な葡萄と量を収穫 確かに、ここまで完璧な葡萄房を実らせた葡萄木を、私はこの16 年にフランス中で見ていない。 天がジャン・クロードに与えた天候は皆同じである。 ジャン・クロードがそれに、合わせて、キッチリ対応できた。というしかない。 本当に、必要な時に必要なとことを、一寸の隙もなく,精確に実行できたという結果でしかない。自分でも感心するほど完璧な葡萄ばかり。 勿論、ツキもある。でもツキも実力と云える。 16年のジャン・クロード・ラパリュのワインは面白い!! ジャンクロード・ラパリュ 少数精鋭の気合の収穫 !! ジャン・クロードの人なりは、“質実剛健”“謙虚”“無言実行” 自分や自分のやっている事をアピールすることは、殆どしない。 他人のやっていること、他人のワインを批判することがない。 自分のやるべきこと、やりたいことをコツコツと確実にこなしていく人だ。 勿論、完璧な人はいない。 でも、尊敬に値する人柄である。 ワインもボジョレでは、先頭を走る一人であることは間違いない。 強靭な精神力と体力で独自なジャンクロード・スタイルを確立した。 体力は強靭。若い頃、パリ消防士の特殊隊に入っていた程の強靭さ。 (特殊部隊は過酷で危険な状況下で活動できる強靭な体力、精神力が要求される。) 己を律する精神力も持っている。 お祖父さんの畑を継承、最初は農協に葡萄を販売していた。20年前より自分で造りだした。当初は、自然派グループとはあまり接触がなく、独自で失敗しながら自然なワイン造りを模索した時代がある。 後に、マルセル・ラピーエルや自然派グループを知り、自然な造りを学んだ。 しかし、最初の独自で暗中模索した時代に彼の独自性が造られた 子供のような遊び心も備えている。一緒にいて心地よい。 だから、多く若者達が、ラパリュの門を叩いて、手伝いながらワイン造りを 勉強にやってくる。 この収穫人の中にも将来の若き醸造家の卵が何人かいる。 On peut dire que Jean Claude est un rechercheur du GAMAY. Jean Claude nous a montré tous les visages et les capacités du GAMAY. ジャン・クロードはガメ品種の研究家と云ってもよい。 ガメ品種を、誰も挑戦しなかった造りを、あらゆる角度から試作を繰り返してガメ品種の色んな顔・可能性を我々に示してくれた。 限りなく水に近いスタイル、軽めでスート体にはいるもの、ガメの果実味が爆発するほど詰まったもの、上品で芳醇なタイプ、超完熟ガメのバニュルの酒精強化ワイン風味のようなタイプなど、エット!驚くようなガメ品種の可能性を示してくれた。 特に、可能な限りピュアーな造り、透明感のあるワイン Eau Forte オーフォルトは“水より水らしい”透き通ったワインだ。 また、アランフォ(カメ)内の発酵のガメ、ALMA MATER アルマ・マテールなどは、今までのガメ品種の概念を覆してくれるワインである。 2016年収穫 VENDANGE 実に心地よい雰囲気の中での収穫。 ストレスがゼロ! 皆、自分が飲むワインの為に、自分の葡萄を収穫しているという感覚だ。 ゆったりとした中にも、規律がしっかりと保たれている 理想的なチームワークが成り立っている。 ラパリュの性格そのものだ。 収穫 収穫した葡萄は速やかに醸造所に運びこまれる。 今年は、収穫時の温度が低いので、そのままダイレクトに発酵槽へ。 勿論、ポンプは使わない。持ち上げて上から重力で発酵槽に落とし込む。 さあ、ジャン・クロード・ラパリュの恒例の圧搾が始まった。 これから、ほぼ一か月間は、少しづつ、この古式の垂直式プレス機でのるイベントが始まる。 この絞り半ジュース,半ワイン、“パラディ”を飲みに(試飲)多く人達がやって来る。 このプレス機の前が、宴会場と化することも度々。 液体が止まると交代で、舞台に上がって絞る。 このプレス機の下部の石灰岩が凄い。 一枚岩になっている。 ジャン・クロードがこのプレス機に変えてから、液体のフィネス度が一段と上がったのを覚えている。 醸造所が“Paradis”楽園に変身する。 順調に液体が流れ出すのを確認してジャンクロードが立ち上がった。 ジャン・クロードがこの為に熟成していた特性ジャンボンを切り始めた。 長い夜中の、宴の始まりだ。 圧搾機からチョロチョロと流れでる液体“パラディ”の快音をききながら、延々と続く晩餐だ。 パラディを飲みながらジャン・クロードと話したくて、近所の人、若手醸造家、色んな人達が寄っては、美味しい食べ物を持参して、宴が延々と続く。 私もここで何回、記憶を失ったことか。 私はこの空間が大好きだ。本当に心地よいエネルギーが流れている時空だ。 ジャン・クロードとそこには集まる人達の心がホワッ融合する暖かい空気が流れている。過去、この宴に居合わせた多くの若者達が自然派醸造家として旅だった。 2013年に、この時期にオザミグループの丸山弘人氏がシェフ、ソムリエを連れて、LAPALUを訪問。 この時期に来ないと飲めない“パラディ”を飲むためにやって来た。 勿論、この圧搾機の前にテーブルを設置して、宴を開いた。 オザミ・グループでは、このLAPALUのワインを長年に渡って全レストランで使って提供している。 造り手と販売者の深い繋がりは大切!! お金だけじゃない。心の繋がりを大切にしたい。 絞りたてのマールの中にソーセージ、豚肉を入れて蒸した名物料理をジャン・クロードが造ってくれた。最高のもてなしだった。 有難う!ジャン・クロード。
モルゴン村の最良畑、コート・ド・ピィの丘に約4ヘクタールの畑をもつダミアン。 醸造所も独立して、完全に独り立ちしたダミアン。 根っからの明るく飛んだ性格のダミアンは小さい頃からお父さんのGeorges Descombes*ジョルジュ・デコンブにについてモトクロスをやっていた。 ボジョレのオートバイ・グループの先頭を走るライダーでもある。 収穫はライダー仲間が手伝いにくる。 ダミアンの造りは、デコンブの教えを継承、つまり、マルセル・ラピール -デコンブ -ダミアンと続くボジョレ自然派の正統を受け継いでいる。マルセルの孫弟子にあたる。 自然派ど真ん中の醸造方法を継承。 グラップ・アンティエールのセミ・マセラッション・カルボニック醸造、勿論,醸造中のSO2(酸化防止剤)の添加はなし、自生酵母のみで発酵するリスクある醸造を継承。 だからこそ、収穫時の選果はかなり厳しくチェックしている。 本当に健全な葡萄しか発酵槽に入れない。云うは安し。 葡萄園の収穫時に、収穫された葡萄をチェックして品質に問題のある葡萄は、この段階で捨て去る。この段階でかなりに量の葡萄を捨てる。 簡単に、SO2無添加の醸造というけど、もし悪い葡萄が発酵槽に入ってしまうと、雑菌が繁殖してお酢になってしまう。大変なリスクを負いながら、自然派ワインを造っているのです。 色んなことがあった2016年 モルゴン村を襲った3回にもおよぶ雹の襲撃。 5,6,7月の雨と湿気によるベト病の大繁殖。 8月の35度を超す極端な猛暑。それによる水不足。葡萄の乾燥。 最終的に9月初旬の雨ですべてが解決。どんでん返しの結果、こんなに素晴らしい葡萄が収穫することができた。 勿論、ここまでくるには、特に7月のベト病対策の畑仕事は 大変な神経と労力を費やしたダミアン。 歓喜の収穫。でもベト病の形跡、雹の影響を多く受けた葡萄を取り除く、選果作業が 大切な年でもある。 収穫はお父さんより更に1日遅く、ボジョレでは最も遅い収穫を開始。 何と9月26日に収穫開始。 葡萄の熟成を最終段階まで待ったダミアン。 8月の水不足による光合成のゆっくり化の影響で、ダミアンの納得する葡萄の熟度が得られなかったからだ。 妥協を許さないダミアンのチャレンジ精神は凄い。 実際に、周りの仲間が、10日前に収穫を始めている中、ジット待っているのは かなりの忍耐力がいることである。 2016年のダミアン・ヌーヴォは? 今年は、クリュのレニエの葡萄とビラージ区域の葡萄を使って醸す贅沢なヌーヴォーとなる。 格下げして、単なるボジョレ・ヌーヴォー呼称となる。 果実味が主体でアルコール度は控えめな12度前後、 酸がハッキリして凹凸があるメリハリを感じるスカット したヌーヴォーになりそう。まだ、醸造中なのでハッキリはいえない。でもダミアン・スタイルのクッキリしたヌーヴォーになりそう。ダミアン・コクレ・ヌーヴォーは買いですよ! ボジョレのビストロでの人気者 ダミアン・コクレ Bistrot Atelier * ビストロ・アトリエ 収穫の後は皆でビストロへ。ライダー仲間が集まってくる。 モルゴンには醸造家が集まるビストロが何軒かある。 チョット前までは、マルセル・ラピエール、ジャン・フォワラール、プティ・マックスなど一世代前の自然派の大御所がよく顔を出していたビストロATELIER アトリエがある。 今や、醸造家も世代交代しつつある。ダミアン・コクレの年代が主流顧客となりつつある。 このビストロに行くと、時には、実に危険なことがある。 客が殆ど知り合い同志なので、一杯づつ奢り合う習慣がある。10人いれば、最低でも10杯はあ飲まなければならない。 今夜も10人程はいた。奢り合いが2周廻って20杯となった。 中にはベロベロに酔っぱらっている人もいる。 人気者のダミアンは早口でジョークを飛ばし続けて皆を笑わせる。 しまいにはカウンターの中に入って、まるでダミアンが店主のような雰囲気になってしまう。 今夜はダミアンの美人フィアンセがいた。そして弟のケビンもいた。 何とか、隙をみつけて、店を出ることに成功。ヤアーよく飲みました。 ダミアン・パワーは凄い!! ダミアン・コクレのワインには このパワーが詰まっている。 16産、お楽しみに!!
運命の糸で引き寄せられた二人 アルノーとイザベルは北フランスのリール出身。 イザベル20歳、アルノー25歳の時、恋しあっていた二人。初恋同志の二人は若すぎた。 運命の糸が見えていなかった。 アルノーは真剣だった。 プロポーズした。 しかし、イザベルは20歳、まだ結婚など考えらなかった。 結局、二人は別々の人生を歩みだした。 その後、二人とも別の相手とお互いに結婚して子供ももうけた。 それから30年もそれぞれの家庭で幸せな日々を送っていた。 しかし人生には色々なことがある。 定められた運命には逆らえない。 30年後に運命の糸が動きだしていた。 結局、アルノーもイザベルも離婚するこという結果になっていた。 そんな二人がある時、偶然にもイザベルが所要でボルドーのリブルヌという小さな町の駅にいた。 イザベルは共通の知り合いから、アルノーも今日同じ街、リブルヌに居るとのことを聞いた。 イザベルは自分の胸の奥で、ずっと眠っていた何かが動き出したのを感じた。 イザベルは電車を待っていた。 17分後に電車がくる。 アルノーに電話した。 『今、リボルヌにいる。逢いに来ない? 17分だけ待つわ』 アルノーはその時、前奥さんと離婚して、葡萄園も失って失意のどん底だった。 まだ、離婚の後始末も終わっておらず、てんわやんわの時期だった。 その時すでに、赤い糸が動きだしていた。 アルノは偶然にもリブルヌ駅のすぐ横にいたのある。 アルノーは軽い気持ちで、昔の友人に挨拶するつもりでリブルヌの駅にむかった。 しかし、逢った瞬間に、熱いものがこみあげているのが分かった。 でも、離婚したばかりで現実的には、それどころではなかった。 10分間ほど、お互いの現況などを話してその時はそのまま分かれた。 しかし、二人とも時間がたてばたつ程、深いところで眠っていた何かが熱くなっているのを感じていた。 アルノはイザベルのことが頭から離れなかった。 それはイザベルも同じだった。 そして、一年後、イザベルから連絡した。 『逢わない?』 『直ぐに逢おう!』 一瞬にして二人は、30年前の20歳と25歳の時に戻っていた。 今度はイザベルがプロポーズした。 『結婚しよう。』 お互いに別々の人生を30年間すごして、人生の裏表を知る大人同志の恋。 人生半世紀を生きて、新たな青春の風が二人を包み込んだ。 二人で何かを造りあげたかった。 アルノーの友人フランソワがボルドー・シューペリュールの畑を売りに出した。 イザベルとアルノーは二人でその畑を見に行った。 二人とも、その畑にたった瞬間、足もの土壌から熱いものが体中に湧き上がってくるのを感じた。 新たなCASSINIの誕生の瞬間だった。 今は、二人が再会したリブルヌ駅の近所に居を構え、アルノーの子供3人、イザベルの子供1人、計家族6人の大家族。 温かい幸せな日々を送る二人。 毎朝、アルノとイザベルはボルドースペリュールの畑へ2人で行き一緒に農作業をしている。 イザベル『私は北フランスの田舎の出身、自然の中でする仕事が大好きなの』 CASSINIのこの一杯のワインの中には愛の酵母が詰まっている。 LOVEが必要な方、暖かさ、温もりが必要な方CASSINIの一杯をどうぞ。 愛の酵母が動きだします。
DOMAINE DE BOTHELAND (Laurence et Rémi Dufaitre) ドメーヌ・ド・ボスラン (ローランス・エ・レミ・デュフェートル) ボジョレに彗星の如くに現れて、途轍もない透明感のあるスカッとしたスタイルを実現してしまった天才肌の番長レミー。 普通、ワインは風貌に似てくる。しかし、レミーに関しては全く正反対といってよい。 こんな短時間にここまでのレベルまでたどり着くとは驚きだ。 ただ者ではない事は事実だ。 本人がこれだ!っと思った事、人、目的は徹底して張り付いて馴染んで吸収して、同化してしまう超能力を備えている。 14歳で両親が亡くなり、16歳から独りで生きてきた。 ガムシャラに働いて2000年に醸造家として独立した。 『お前にできる訳がないだろう』と周りからと馬鹿にされた。 事実、10年目にして行き詰っていた。 そんな時に、ジャン・フォワラールに巡り合った。ジャンのワインを飲んで驚いた。 『こんなワインが世に存在するのか?』 自然派ワインとの出逢いだった。 レミーに目標ができた。以後、毎日ジャンと会っている。ジャンに貼りついた。 自分が会いに行けない時には、ジャンの方からやって来てくれる。 ジャンに同化して、すべてを吸収しようとしている。 レミーの集中力は、もう天才といっていいだろう。 こんな風に、風貌とは、違う繊細で真っ直ぐなスタイルが出来上がった。 外観と違って、中身はどこまでも繊細で、ナイーヴで真っ直ぐな性格なのだ。 やっぱり、ワインは人だ!! 2016年 レミー・デュフェートル 気合一発!! 過去最良の葡萄を収穫!! 強面のレミーの気合が若手の収穫人に乗り移った。 天候でいじめられた2016年のボジョレの村名区画で、レミーほど完璧な葡萄と量を確保できたところは少ないだろう。 働き者のレミーは必要な時に必要な処置を精確に実行できたのだろう。 若干のベト病と乾燥の形跡はあったけどほぼ完璧な葡萄を収穫した。 レミーの満足そうな笑顔が印象的だった。 何回も何回も葡萄を食べて、試していた。 そう、果実味と酸、糖度のバランスが、レミーが狙っているポイントどうりの割合になっている。 収穫人も若い人ばかりで明るくて活気があってよい。 レミーも畑を廻って収穫人を笑わせて、元気付けている。 葡萄の選別作業のチェックはかなり厳しい。 収穫の重要な判断に関しては、絶対に許さない。 傷んだ葡萄を見かけ時は、厳しく指摘していた。緩急をつけての指導が上手い。 レミーのリーダーとしての素質もなかなかのものだった。 皆を惹きつける何かを持っている。一緒にいて楽しい。 醸造は外気の温度差の影響を受けにくいコンクリート漕を使用。蔵の中は整然としている。ブルイの古木はトロンコニック型の木樽を使用。 ジャン・フォワラールに学んだことはすべて実行している。 葡萄は除梗なしのグラップ・アンティエールで葡萄房丸ごと発酵槽に入れる。セミ・カルボ醸造。 勿論、醸造中のSO2添加はゼロ、自然酵母のみでのアルコール発酵。 本当に綺麗な葡萄ばかりが発酵槽に入っている。葡萄以外のものは一切混入しない。 ルモンタージは、できるだけ優しく必要な時にやる。マセラッションはお茶出しの如くに自然に。 2016年のボジョレ・ヌーヴォーを絞った。 パラディをテースティング。 な・なんと爽やかで真っ直ぐなスタイルなのだろう! 2015年のあの濃縮した葡萄でも、レミーは爽やかなヌーヴォーを醸すことに成功した。ボジョレであんなに爽やかな15年ヌーヴォーは無かった。 この16年は、凄い!!水のように体に沁み渡っていくだろう!! 奥さんのローランスが15年のヌーヴォーを開けてくれた。ウーン、美味しい、なんと云う透明感。 2010年にジャン・フォワラールに巡り会って、5年間 もう後がない窮地を乗り越えて造りあげた渾身の初ヌーヴォーだった。 その後、次々とワインを開けた。 でも、最後は尊敬するジャン・フォワラールのコート・ド・ピィ13を開けた。旨い!!何という液体だ! レミーの人生を変えた液体だ。 2016年産は更に進化したレミーを楽しんで欲しい。 夕食の前に食前酒でもう一本。レミーがお兄さんのように親しんでいるチェリー・プゼラのソーヴィニョン・ブランを開けてくれた。旨い!! 2013年にこの場所で、ジャン、チェリー、レミー、ローランス、それと私、一緒に飲んだのを思い出した。7月14日の暑い夏だった。私がレミーと初めて逢った日だった。あれから、もう3年が過ぎた。 この3年のレミーの進化は凄い!!有難う!レミー、ロランス。Merci Remi et Laurence!
Philippe Pacalet * フィリップ・パカレは50歳を迎えた。 マルセル・ラピエール・ファミリーと幼少時代を過ごしたフィリップは自分の源泉と向き合おうとしている。 数年前より、ムーラン・ナ・ヴァンのテロワールを醸してきた。 自分が予想してた以上のテロワール・ワインができた。 ボジョレ・テロワールの可能性を追究してみたくなった。 ボジョレの村名クリュの土壌のバリエーションを知れば知るほど面白くなって来た。 花崗岩だけではない。色んなテロワールが混在している。 それぞれのテロワールで育つガメ品種の特徴も全く違う。 ブルゴーニュ・テロワールを20年間も追求していたフィリップ・パカレ。 自分の故郷、ボジョレのテロワールを再発見した。 フィリップ・パカレの今後のボジョレ・ワインの展開が面白い。 勿論、ボジョレ・ヌーヴォーも含めて。 一歩、歩くごとに土壌が少しづつ変化していく。 砂状からややリモン、そして若干の粘土質、川から流れてきた丸石、石英石、そして勿論、花崗岩。多くのバリエーションがあって面白い。 できる葡萄も違ってくる。 フィリップ・パカレの研究心に火がついた。 ドンドン、ボジョレにのめり込んでいくフィリップ。 今日はボジョレ・ヌーボーの収穫だ。 2016年は、モルゴン、フルーリ、シルーブルなどの標高の高い山の斜面の区画畑が雹でやられた。 平らな区画では全く問題なかった。 ベト病が例年よりチョットだけ多かっただけだ。 葡萄の品質も熟度と酸のバランスが凄く良い。 6,7月の曇りがちの天候、8月中旬よりの35度を超す猛暑と両極端の天候の中 無事に乗り切った葡萄を9月20日に収穫。 2016年はフィリップが得意とする軽めのアルコール度数の葡萄となった。 昨年はアルコールが強いスタイルだった。ミネラル感が果実にオブラートされてしまう感じだった。今年のようなアルコールが軽めのスタイルの方が、ミネラル感を表現できて透明感のあるスカットしたヌーボーができる。 フィリップは云う 『ブルゴーニュ・グランクリュと同じ手間暇をかけたボジョレ・ヌーボーを造る』 今、仕込みが始まったヌーヴォー、今年はフィリップ・パカレ得意のスタイルとなるだろう。スカットした透明感のあるミネラル感に爽やかな果実味がのったスタイルになりそうだ。好ご期待!! Philippe PACALET コート・ド・ニュ地区の高品質のピノ・ノワール収穫 今年は北フランス、特にロワールとブルゴーニュは難しい年だった。 ブルゴーニュは一概には悪いとは言えない。 チャンスよく、必要な時にドンピシャリとやるべきことができた栽培家は被害を最小に抑えることができている。 栽培家がいつ何時でも畑に出れる状況でない限り不可能なこと。ほぼ運と云っても良い。 それほど、今年の天候は千変万化の急変化を呈していた。 冷害と雹には人には、どうにもならない出来事だった。 ベト病の被害の被害も大きかったけど、並外れた努力で運よく逃れた栽培家もある。 ヴォーヌ・ロマネなどコート・ド・ニュイのクリュは葡萄量が少ないけどかなりレベルの高い品質の葡萄が収穫できた。 9月初旬に必要だった雨が降って、天候が続いたのでポリフェノールの熟成を最大限に待って、9月26日に収穫を開始。 ギリギリまで待ったお蔭で茎の根本が 茶色に変色するまでギリギリ待った。 糖度は低めで、ポリフェノールがキッチリ熟したフィリップが狙っている 熟度の葡萄収穫に成功。 2016年産のパカレのピノ・ノワールのニュイのクリュは凄いことになるだろう。ただ、量が少ないのがやや残念。でも、天には文句は言えない。 ブルゴーニュ銘醸クリュが次々と発酵槽に入る!気合が入るフィリップ・パカレ。 ヴォーヌ・ロマネ、ルショト・シャンベルタン、次々と運び込まれてくるピノ・ノワールをチェックする。 一見静かに見えるこの蔵の中には何億もの酵母菌が躍動している。 360億年の天のエネルギーと46億年の地のエネルギーを内蔵にした葡萄を、何億もの自然酵母が動いている。 天と地のエネルギーを液体に転写していく。 我々を楽しませてくれる液体、ワインを造りあげてくれている。 まるで酵母菌達と会話をしているかの様に見えるフィリップ・パカレ。 若き頃、自然派ワインの造りを構築した生物学者のジュル・ショーヴェ先生のところに書生として住み込んでいたフイリップ。 自然酵母の研究をショーヴェ先生と数年に渡って共同研究した。その時の研究発表によると、 『約20種類の自然酵母が存在している。 その葡萄園で一年間起きた出来事、太陽の日照、雨、湿気、温度、他の微生物の影響を受けて葡萄が育つ。 その葡萄に内蔵された記憶をワインの中に映しだしてくれる役割を演じてくれるのが、その土地で育った酵母達、いわゆる自生酵母達である。他の地で造られた人工酵母ではホンの一部の記憶しか移しだされない。 だからその土地で育った自生酵母でなければ、その土地独特の風味は表現されない。』 Philippe PACALET 2016年POMMARD ポマールの収穫 今年は息子のカンタンが収穫に参加。勿論、フィリップ最愛の女性モ二カも参加。 朝、まだうす暗い7時半から収穫開始、10時ごろに休憩がはいる。 カスクルットと云われる軽食とワインをやる。 パン、チーズ、ハム、パテ、簡単な甘いデザートなどをつまんで元気をつける。 今年は天候もよく、朝の気温も涼しく、収穫には理想的な気候が続いている。 色んなことが起きた2016年だったが、最後の収穫の天気は最高だった。 収穫量は少ないけど、かなりハイレベルなブルゴーニュ、テロワール を移し出されたワインができそうだ。好ご期待!!