21
Mai

*ナチュール・ナチュールな生活1*

今日はロワール地方で自然体で暮らしている蔵元を訪問。 最初の一人目は30人しか住んでいないVillequemoy*ヴィルキュモイ字でワイン造りをしているChristophe Foucher *クリストッフ・フシェ氏、La Lunotte*ラ・リュノッテのお家へ! こんなに可愛らしいお家に住んでいるクリストッフ。 おとぎ話に出てくるような造りに皆可愛いと絶賛! 早速畑を見に行きましょう! 最初に訪れたのは、樹齢50年のソビニョン・ブランの畑。 この区画だけグイヨ方式で剪定され、土壌はシレックス質。 2009年の品質は最高に良い!と言い切るクリストッフ。 『2005年は美味しかったけれども、2009年は僕の一番お気に入りビンテージになるかも。初めてこんなに美味しいワインが出来たよ!』 と2年間雹や天候のわがままで納得いく収穫が出来なかった彼。 今年は丸みあり、繊細さあり、ミネラル感あり、2008年とは全く違ったワインをお楽しみに! このブドウから出来上がるのが、Cuvée Roussignoux*キュベ・ルシニュー。 綺麗なバランス、熟成されたフルーツ、そして真っ直ぐで爽やかな酸味。 10月上旬に収穫されたブドウたちは、とてもパワフルで豊富な味わい。 今年は2回目の収穫も行い、ヴァンダンジュ・タルディブも造ります!今のところ、柑橘類やりんごのアロマ、酸味もあり、ウ~~期待しちゃいます! 次の畑は、70年のガメイの木。 シレックスとケイ質の土壌からは、ボリューム感、フレッシュ感、そしてミネラル感が引き出され、骨格もバランスも良いワインが! このガメイは、ヴィンテージにより、Petites Vignes*プチト・ヴィーニュかOrmeaux*オルモーに使用するブドウ。 もう時期、エパンプラージュ(枝を2-3個だけ残し、邪魔な枝を切り落とし、風通を良くする)作業を始まるので大忙し! 自分の畑に行くと、ブドウ木を触らないではいられないクリストッフ。 ここも、昔はブドウ畑でいっぱいだったのに、 今では麦畑の中に立った彼の畑がポツンと・・・ そして『レ・ポシュティエール』という、コット40年の区画へ! 様々な色のシレックスでいっぱい! この区画のシレックスは、ナポレオン時代、火打ち式銃の発火石用に使われていました。ですので、たまに土を掘っていると、使用積みの石がゴロゴロと出てくるらしいです! この土壌の作業は全て手作業。つるはしで一列ずつ耕しています。 しかし2009年は、7月に雹が降り、ブドウがダメージを受けてしまいました。完璧に綺麗なブドウを収穫出来なかったので、今年はマセラシオンをしないで、ガメイ・タンチュリエ(黒い果汁のガメイ)とブレンドをしたLe Printemps*ル・プランタン・ロゼに入れる予定!試飲しましたけど、これはグイグイと飲めてしまう、アペタイザーワインにピッタリ!色も綺麗なミルキー・ピンクで、イチゴやフランボワーズ、サクランボなど、森の赤フルーツの香りが凄い! この区画は絶対パワースポットです! レ・ルエールという、雨で出来た自然な雨溝が畑の裏に出来ています。 しかも何千年も掛けて出来た天然な溝・・・自然の力って凄い! この存在のおかげで、沢山の動物や虫が集まってとても良いエコシステムが出来たり、ブドウに爽やか感が与えられ、畑にとってはとても良い状況。 他にも、Haut Plessis*オ・プレシ、もしくはTrio*トリオに使用する70年のムニュ・ピノの畑を見学。 この地区独特の品種から出来上がったワインはとても繊細でエレガント。 クリストッフ自信も、一番のお気に入りワインです! そして最後はとても独特な造りをしたカベルネ。 1/3はブドウをそのまま丸ごとタンクに入れ、残りの2/3はエグラパージュをし、6ヶ月前からマセラシオン中。 このワインは、ブドウをブドウの要素に長い間漬けておくとどうなるか?と試しに造ってみた一品。 結果は・・・骨格が綺麗で熟成度が高く、レグリスや黒フルーツ、スパイスな香りがすると思ったら、今度はイギリス飴のような甘い香りが。爽やか感もちゃんとあり、フィナーレも気持良い! 今現在まだ澱と一緒に発酵中なので、旨みがギッシリと詰まって美味しい! La Flou*ラ・フルーに使用すると、クリストッフもウキウキ! 最後に皆でお昼ご飯を楽しみながらリュノッテのワインをグイっと! 何に対しても笑顔で対応してくれるクリストッフ。 彼のワインにもその優しさが感じられます。 2008年はグイグイといけちゃうくらい滑らかで喉越しが最高! 2009年はもっとリッチで繊細!皆さん期待していて下さい、彼のビッグ・ビンテージがそろそろ皆さんの手の元に~~! リュノッテのワインについてのお問い合わせは、こちらまでお願いします: BMO 株式会社TEL : 03-5459-4243 FAX:03-5459-4248 MAIL: wine@bmo-wine.com http://www.bmo-wine.com

14
Mai

トゥール・ボワゼとパッション氏の南仏味覚の饗宴

トゥール・ボワゼのプドゥー氏とアンドレ・パッション氏・南仏味覚の饗宴 世界遺産のお城があるカルカッソンヌ出身のアンドレ・パッション氏は毎年、収穫の時期に故郷へ帰る。そんな時はいつも、地元ミネルボワの情熱醸造家・ジャンルイ・プドー氏のトゥール・ボワゼを訪ねる。 家族の付き合いをしていて、同郷の二人の共通点は人に感動・歓びを提供することに生きがいを感じていることだ!そして、もう一つは人間的に素晴らしく ジェネロジティー(フレンドリーで、人間的思いやり)をもっている人物であるという共通点だ。 誰にでも喜ばれるワインを造るプドー氏と、店に入ったお客に徹底したサービスをするパッション氏には南フランスの気候風土が造りあげたどこまでも明るい人間性に共通点がある。 そんな底抜けに明るく、美味しいワインと料理の饗宴が6月4日(金)に渋谷区代官山のレストラン・パッションにて開催される。 もう一人、紹介しなければならない人物がいる。この二人とは運命的な出会いをしている人だ。その人は千葉でパッション溢れる酒販店“いまでや”を経営している小倉あずささんだ。 小倉さんは1996年ぐらいから毎年トゥール・ボワゼを訪問していた。そして、小倉さんが結婚式を挙げたのは、レストラン・パッションだった。二人を別々に知っていた小倉さんが、プドー氏とパッション氏が知り合いだ と知った時は驚いた。小倉さんにとっては2人とも忘れられない人生の 節目に出会った人だからだ。小倉さんにとって酒販店の御主人と結婚し、店のワイン部門を担当したばかりで自信のない頃に、プドーさんの醸造所に訪問した。そのワインを飲んでこんなに美味しくて、心に響くワインの存在を知ってワインの世界でやれる自信と決意が沸いたのであった。 円熟した技の両氏の味覚を、二人の味を知り尽くした小倉あずさが仕掛ける! そんな小倉さんがプドー氏をフランスから招いて夢の南仏を代表する味覚の饗宴をアンドレさんと共に企画された。初夏の日本で、ジェネロジティー溢れる料理とワインを楽しんでいただきたい。 地中海文化と味覚を愛する人へ!3氏からの贈り物! ワイン造りにパッションを燃やし、熟練の技がミネルボワの究極の味を引き出してきた造り手のプドー氏、 日本人の味覚を知り尽くし、日本人の為の本物の南フランスの味を引き出すアンドレ氏 日本ワイン業界の世界で酒販店として本格的に南仏直輸入を始めたパイオニア的存在の小倉あずさ氏 地中海の味を語らしたら右にでる者はいない3人。どこまでも明るい人柄と味覚をご堪能いただきたい。 予約問合せ先:レストラン・パッション: TEL 03-3476-5025 東京都渋谷区猿楽町29-18                 ヒルサイド・テラスB棟―1号  パッションさんがトゥール・ボワゼを訪問した時のPHOTOSギャラリー 葡萄を収穫          パッション・ファミリーとプドーさん 南仏ワインの特徴であるガーリグと云われるスパイシーな香りの原点、野生のタイム 左、息子さんと畑を歩く 右、野生タイムの香りを嗅ぐパッション氏 野生タイムや野生ローズマリーなど香草群が豊富なガーリグ畑に囲まれたトゥール・ボワゼの畑、 パッションファミリーが訪問した日は、私達日本の酒販店グループと偶然に出くわした。 一緒に葡萄園を見学して、一緒に食事をしました。パッションさんの気さくな性格と根っからのサービス精神の持ち主である事に感動しました。本当にジェネロジティ(気さくで、人に対する思いやり)を備えた尊敬すべき人物であることに心を打たれた。 出来たての新酒を利く↓  ローマ時代の遺跡・トゥール⇒ 料理を前にすると、サービスせずにはいられない根っからの料理人 トゥール・ボワゼのワインには愛する家族の名 1-CUVEE MARIELLE FREDERIQUE 二人の娘 キュヴェ・マリエール・フレデリック シラー50% グルナッシュ50% 果実味が爆発するほどの美味しさ 2-CUVEE MARIE―CLAUDE 奥さんの名  キュヴェ・マリー・クロード シラー50%,カリニャン50% 樽熟成して、より南の濃縮感ある果実 味とミネラル感も備えている。ザ・南  仏に繊細さをプラス!濃縮と細かな粒   子のタンニンを楽しめる。 フレデリック、マリエル、マリー・クロード 、ジャンルイ・プドー 造り手、販売者、料理人、お客さんが一同に会する夢の実現 ワインに情熱を捧げる醸造家、その情熱を伝える販売者いまでやさん、料理をマリアージュさせて最高の状態で楽しめる場をつくる料理人、この3者が皆様を南フランスまで一夜だけお連れいたします。 トゥール・ボワゼ・ワインのお問合せ 千葉・東京の業務店の皆様へ ワイン販売に大変熱心な酒販店です。 信頼をもてる人達ばかりです。 トゥール・ボワゼ以外にも本当に美味しいワインが揃っています。 問合せは、“いまでや”までお願いします。 連絡先:千葉県千葉市中央区仁戸名町714-4  TEL:04-3264-1239                担当 小山 日本での問合せ:MOTTOX: 大阪 06-6725-4923 東京 03-5771-2824

6
Mai

MARC PESNOT復活から5月革新へ-EVOLUTION EN MAI-2010

  3年前の復活から革新へ大躍進を続けるマーク・ペノ  2007年の倒産から3年目の歳月が流れた。08年復活、09年建直し、そして10年革新の年へ真っすぐ上に向かって伸び始めた。 まるでこの季節の葡萄の蔓(つる)のように上へ上へと向かっている。 08年に野村ユニソン社の援助によりドメーヌ・セネシャリエールが正式に復活して、以後野村ユニソン社と二人三脚の建直し作業が始まった。 畑の整備、醸造所の整備など諸々の土台造りに専念した。そんな努力の中、09年は春の冷害に遭い、厳しい畑の状況と経済状況に直面した。それでも更に健全なる葡萄栽培に必要な機材を購入・投資して、万全の態勢で迎えた10年の春だ。研修していたマチュも正式に入社した。マークの右腕だ。二人で必死の耕作作業や土台造りのお陰で、この5月に入って葡萄の樹も土壌も今まで見たこともないほどに生き生きとしている。フカフカの土壌、土中の微生物も活発に躍動していそうだ。宇宙の光を吸収する葉っぱにもエネルギーを感じる。5月に入って、芽にてんとう虫を見るほど健全で力のある畑に革新の真最中だ。 5月はエネルギーが躍動する! 羊飼いならぬ葡萄飼いのイヌ・ジョジョ 葡萄を守るガードワンだ! ジョジョは醸造所のガードマン。 ここに勝手に住み込んでいる。 お母さん犬が勝手に来て醸造所の一角に4匹ほど生んで、ある程度子犬が大きくなったらどこかに去っていった。 子犬たちのうち、最後に残った一匹がこのジョジョだ。 醸造所に寝泊まりして守っている。クセ者が来れば猛スピードで行って確認する。 そして、醸造所内を守るのは猫だ。 ネズミ捕りの名猫だ。 吾輩はガード・ニャン! この最強ベストメンバーでドメーヌ・セネシャリエールは運営されている! 耕した後の状況を確認するマチュ。 09年は春の冷害で15hl/haしか収穫出来なかった。今年は順調に芽が育っている。35hl/haは収穫できたら嬉しい限りだ。 あのフォル・ブランシュことグロ・プランの畑もマニフィックだ! フォル・ブランシュは栽培が難しい品種だ! 葡萄の皮が極端に薄い品種だ。理想的に熟す日にピッタリ 収穫しないと美味しいワインが出来ない。2日遅れると 皮が破けて腐ってしまう。かと云って早目に収穫してしまうと酸が強すぎて、飲めないワインになってしまう。 だから普通に出回っているグロ・プラン種(別名フォル・ブランシュ種)ワインは強烈に酸っぱいだけのワインが多い。このミュスカデ地区の農家はこの難しいグロ・プラン種を抜いて止めてしまう人が増えている。だから益々マーク・ペノのフォル・ブランシュが貴重な存在になってきている。 超人気ワインなのに量が極端に少ない! 南仏で見られるゴブレ方式の剪定 横から見るとサインはVとでも云いたいように、Vの字になっている。樹齢70歳になろうとしているフォル・ブランシュ。昨年は冷害で一本の葡萄木から2房ぐらいしか収穫できなかった。年は7房ぐらい収穫したいものだ。 マークはこの土壌で世界一美味しい白ワインが出来ると信じている 土壌は青シスト、赤シストがゴロゴロしている痩せた年だ。アルドワーズと呼ばれる固い岩盤が地層にある。その岩盤層の隙間に葡萄の根っ子が入り込んで地中深く伸びている。そのミネラルのエネルギーを我々に伝える為に地中から吸い上げてくれる。 ミュスカデ地区を世界一の白ワインに!マークと葡萄の樹達の夢 まるで葡萄と会話をしているようだ。 こんなにも樹齢の古いミュスカデをもっているのはマークのチャンスだ。 やはり繊細なワインを造ろうとすれば、樹齢の古さは貴重な存在だ。根っ子の深さが違う。最終的には根っ子が吸い上げるミネラルの質が重要ポイントになる。 あとは葡萄の樹と人間がどこまで対話ができるか?だ。 葡萄の樹は繊細な植物だ。自然の変化を人間が事前に察知して知らせてあげれば葡萄の樹自身が自分自身を守ることができる。だからマークは毎日葡萄の樹をよく観察する。まるで会話をしているようだ。葡萄の世話をする人達も大切な存在だ。マークは季節労働を依頼する人達を選別している。毎回同じ近所の奥さん達にお願いしている。全く知らない人達では色んな意味で葡萄の樹達にも負担がかかる。 5月はプリエという大切な仕事がある。 5月に暖かくなると枝葉が急激に伸びてくる。ミュスカデ品種の習性は真上に伸びる。 そのままにしておくと、枝の上と下の部分に均等に栄養分がいき渡たらなくなって、葡萄の熟す時期にバラつきが出てしまう。 枝を横に曲げて水平にして針金に撒きつける作業をする。 こうする事によって樹液が均等に枝の先端までいきやすくなる。 こんな作業も依頼すればいつでも来てくれるアンヌさん達だ。 2009年産を利く・極少量・高品質のミレジム 近所のレストラン向けだけに、まだ完璧には醸造が終わってないペティアンのワインをSO2ゼロで一部だけ瓶詰めした。これは日本までは持っていけない。再醗酵してしまう。 ペノさんは試飲の時はいつも少年のような顔になってしまう。 本当にこの人はワイン造りが好きなんだな!と思う瞬間だ。自分が思い描いたように造ったワインを、人と分かち合える歓びを隠せない人だ。 その喜びがこちらまで伝わってくる。 LA FOLLE BLANCHE ラ・フォル・ブランシュ09 Equinoxeと手書きで書かれている。 収穫量10hl/haという極端に少なかった為に本質は抜群に素晴らしい。07年がペノさんが最高と言い切ったが この09も負けていない。この品種をこんなに優しく造れるペノさんはいったい何なんだろうか?天才でもなく、秀才でもない、何の濁りもない少年のような心で造らないと、できないスタイルのワインだ。酸も柔らかく、昆布ダシ系の旨味が乗っていて、爽やで、心地よい。 Labouriouアブリュウ09 2年ぶりのアブリュウを利く。まだ、ガスが残っているAbouriouアブリュウを、Equinoxeと手書きで書いて少量のみ瓶詰めした。MC醗酵で醸造、SO2はこの時期は入れなくてすむ。ナチュールとも書いてある。フルーティーでボージョレ・ナチュールのような風味だ。なんて果実味が心地いいのだろう!葡萄ジュースのようにグイグイ飲めてしまう。 2009産はまだ醗酵中だ この冬、春と寒かった。アルコール醗酵の酵母が冬眠してしまった。普通は3月には酵母も冬眠から覚めて働くところが、今年は寒さが3月末まで雪が降るほど寒かった。4月になってやっと冬眠からさめて醗酵が再開した。濁っている。まだ残糖があり甘い。素晴らしい品質だ。 2009年産は量が極端に少なく日本への出荷量も限られている。 ペノ・ファンの方々は是非予約をされたほうが、いいと思います。 DOMAINE DE LA SENECHALIERE ドメーヌ・ド・ラ・セネシャリエール 1-日本での問合せ先:日本全国のエスポア加盟店へ      エスポア本部:06-6384-3319 La Bohème, VDT 2008 ラ・ボエム Miss Terre, Blanc 2009 VDT ミス・テール La Folle Blanche, VDT 2009 ラ・フォール・ブランシュ Chapeau Melon 2007, VDT 2-日本での問合せ先:野村ユニソン社ワイン問扱い酒販店 野村ユニソン社 : 03-3538-7854 Cuvée M de B, VDT 2007 キューヴェ・エム・ド・ビ Cuvée GP, VDT 2009 キューヴェ・ジー・ピ Cuvée La Désirée, VDT 2009 キューヴェ・デジーレ Cuvée La Désirée, […]

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Avr

DARD ET RIBO ダール・エ・リボ・ニュース AVRIL2010

マルセル・ラピエールを昼食後、出発して高速道路A6号線に乗って、LYONを超えて1時間半ぐらい走っただろうか、エルミタージの丘が見えてきた。出口ターン・エルミタージがそろそろある。出口のチョット手前の左側にダール・エ・リボの醸造所が一瞬だが高速道路から見える。 中身の充実に賭けるダール・エ・リボ。建物は壊れそうな壁だ。ダール・エ・リボの象徴的な醸造所だ。ルネ・ジャンもフランソワも二人とも外観など全く気にしていない。中身だけの勝負だ。彼ら自身の容貌や、服装を見ていても、変に飾ることはない。清潔だが実に質素だ。見かけなどを重要視していない。これが彼らの生活哲学だ。この生活哲学は彼らのワインに対する姿勢も同じだ。魅せかけの外観は一切重要視していない。 樽に寄りかかるルネ・ジャン  栽培方法も醸造方法も最も重要なことに集中して、無駄なことは一切、切り捨てている。だから、真っすぐでピュアなワインになる。他では絶対にないダール・エ・リボ独特の風味のワインが出来上がる。だから、世界中に熱狂的なファンがいる。ルネ・ジャンはジャーナリストが大嫌いだ。フランス系ワイン雑誌に載ることはない。写真も日本人以外は撮らせない。 高速道路を降りるとすぐなので、車で南下する時は時々挨拶に寄る。今朝、電話して、今日の午後に通過するのでチョット寄る旨を伝えた。着いたら電話することになった。今日は天気が良いので畑に行っているとの事だ。醸造所の壁にベルがある。鳴らしても、応答なし誰も居そうもない。ルネ・ジャンの携帯に電話した。今、こちらに向かっているとのこと。今年は寒い冬が長かったので畑仕事が遅れているのだろう。去年、膝の手術をしたルネ・ジャンは完璧に治らず、まだ痛そうに歩く。 だから、キツイ畑仕事はあまり出来なくなっている。立っている時もすぐ何かに寄りかかっている。15分程待った。 天気が良いので気持ちがよい。醸造所の前にリンゴ畑がある。 花が咲きかけている。その周りにタンポポが咲いていた。 ホットする空間とひと時だ。 2009年産を樽からテースティング 2008年は収穫直前の豪雨で葡萄園が大きなダメージを受けた。その影響で2009年も生産量が極端に少ない。 少ない代わりに、品質は抜群だ! 少ししか出来なかった葡萄房に土壌のエネルギーが濃縮した感じだ。 09はルネ・ジャンにとって色んなことがあった年だった。 10年は流れが変わって今のところ順調に推移している。 1-CROZE-HERMITAGE クローズ・エルミタージュ 白 まだ発酵も完璧には終わっていない。 まだ、ガスがいっぱいある。アル発酵で生じたCO2がワインに溶け込んでいる。 残糖もまだ僅かに残っている。この時期のテースティングは難しい。 外観は緑がかった薄黄色、香りは当然発酵の香りがまだ充満している。 でも、口中で随分と粘着性を感じる。酸も素晴らしい。最後にミネラル感が残る。ポテンシャルは素晴らしいと思う。 2-HERMITAGE エルミタージ 白 色合いはほぼ透明に近い、香りは閉まっている。アルコールのボリューム感は 凄い、よく熟したと思う。最後にミネラルからくる塩っぽさが残る。 ミナラリーなワインに仕上がるのではないかと想像する。 3-ST-JOSEPH サンジョゼフ 白 これもまだ発酵が完璧終わってない。 透明に近い色合い、現時点ではアルコールの力強さが目立ていた。 やはりミネラルの塩っぽさが凄い。 今の時点で云えることは、ミネラル感溢れる力強い白ワインになるだろう。 細かなニュアンスはこれからの熟成で醸し出される。 発酵途上の樽テースティングについて 発酵や樽熟成が終わってない自然派ワインのテースティングは完成時と大きく異なることがあるのでこの段階で大切な判断はできない。この段階の判断はその年のポタンシエル・可能性を測ることだ。 醸造家も毎日、試飲するごとに変化するワインに驚かされているのが現実。 今日はお互いにあまり時間もなく、試飲はこのくらいで終わった。ルネジャンは次のお客さんが来て、これから出なくてはいけない。我々も南ローヌまで行かなければならない。 普段なら、永遠と続くカーヴでの試飲も今日は早々と終了だ。 何となく淋しそうだった。 伊藤『今日はどうかしたの?』 ルネ・ジャン『今、ひでこ(奥さん)とアンジュマリ(娘)が日本に帰っているんだ』なんとなく淋しそうな雰囲気。 伊藤『今夜、何か予定があるの?なければ一緒に夕食を食べないか?』 ということになり、お互いに用事を済ませたあと、南ローヌのどこかの村で落ち合って食事をすることにした。 私もあの可愛いアンジュマリーの顔を見れないのはチョット淋しい。 雑ニュース ソムリエ・トリアトロン競争のポスター (醸造所の壁に貼ってあったポスター) 5月23日、ソムリエ・トリアトロン競争がエルミタージ地区で 開催されます。 3つの競技に得意な方、是非、参加ください! 1-自転車競走 2-マラソン(走ること) 3-ワインを飲むこと 我こそはと思う方、23日にエルミタージまでどうぞ! 電話:04-7508-4056 携帯:06-7011-0918                    最後に静岡から来たラ・ヴィーニュの門脇さんと記念撮影! SCARABEE ドメーヌ・スカラベ ルシオンのイザベルさんのワインが 何故か?ダール・エ・リボの醸造所 に置いてありました。 除梗なしのマセラッション・カルボで 醸造した果実味が豊かなワインです。 実に美味しい赤です。 価格的にもお勧めです。 DARD ET RIBOのワインで現在、日本で販売中のワイン DARD ET RIBO ダール・エ・リボ 1-Crozes Hermitage rouge 2007          クローズ・エルミタージュ 赤 2-Crozes Hermitage rouge, Les Baties 2007  クローズ・エルミタージュ赤 レ・バティ 3-Crozes Hermitage blanc 2007  クローズ・エルミタージュ白 4-Crozes Hermitage blanc, Les Baties 2007  クローズ・エルミタージュ白 レ・バティ 5-Crozes Hermitage blanc, Les Karrières 2007  クローズ・エルミタージュ白 レ・カリエール 6-Saint Joseph rouge 2007  サン・ジョゼフ赤 7-Saint Joseph blanc 2007  サン・ジョゼフ白 8-Saint […]

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Avr

エリック・ピファーリング*ラングロール

今日はフランスで有名なワイン雑誌、 『le Rouge et Le Blanc*ル・ルージュ・エ・ル・ブラン』で見つけた、エリック・ピファーリングのインタビューを紹介したいと思います! Le Rouge et Le Blanc n° 96 « Tavel la vie en rosé » 今回はローヌ地方の特集です。 今回はエリック、そして次回はエロディ・バルムの取材をアップしますので、楽しみにしていて下さい! 独特なロゼ・タベルを造っているドメーヌ・ド・ラングロール、エリック・ピファーリング氏のワインは、モダンというよりも、シャトー・マニシのロゼのように伝統的な味が印象的。 彼の過程は土地やブドウ木、果物の実とワイン全てを由来とし、ワイン生産者として楽しみと味わう喜びを尊重しています。 ピファーリング一家では、昔から心に響いたことはとにかく優先。1970年代、エリックの父はミツバチに興味を持ち、以前からやっていた機械仕事を辞め養蜂の道に進みました。そしてエリックは自然と親の情熱を受け継ぎ、ガール地方でも蜂の病気や蜂に悪敵なヴァロア(ダニ)のアタックについて全面的に戦ってきました。そして1980年代の後半に家族のブドウ園を受け継ぎ、養蜂家及び生産者となりました。『養蜂家の頃と同じ仕事をしている感じ』とエリックも言うほど、花やアロマなど彼自身が好んできた要素が両世界にあったのです。 義理の父から土壌の仕事を教わり、最初は協同組合員としてスタート。しかしエリックは、『環境を尊重した栽培方法』を改善し、タベルに広めた一人でもあります。時が経つにつれ彼の考えはより深くなり、当時エステザルグ協同組合のディレクターを務めていたジャン・フランソワ・ニック氏の影響を受け、エリックは徐々にビオ栽培の方向へと進んでいきます。そこで彼の励ましとなったのが、先駆者であるジュル・ショベ氏や、モルゴンで有名なマルセル・ラピエール氏、ジャン・フォワラール氏のワイン造りの方式。また、シャトー・ド・マニシでタベルのワインに付いて多くの知識を得たフレール・ロジェの開放的で感情性の強い性格が、エリックにとって大切な目標となったのです。そこから、彼の中では『原料に信頼性を持てるからこそ造れるワイン』という考えが生まれたのです。:健全なブドウが生り、テロワールの魅力が表現される畑作業を行い、化学物質を添加しないで、果汁が発酵や熟成中自由にブドウのポテンシャルを引き出せる環境造りに手を掛けました。 2002年、大量に降った雨はミツバチの巣を全て奪い、収穫の半分以上が破壊:自然は時には厳しいですが、それでもエリックは生産者になろうと決心しました。 そして40歳になった時、彼はタベルの協同組合を辞め、自分のワインを造り始めたのです。 このドメーヌの畑では、化学物質は一切不添加の上、各テロワール、各ブドウ木、そして気候情報に適合した畑作業を行っています。『ブドウ畑は私に新たな活力を与えています。その事実に気付いたのです。』というように、経験と直感、そして強い感情も大切なのです。 『この様な仕事をするには、土壌と特別な関係を築いて行かないといけません。土に対して愛情を抱いていないといけないのです。』 土の通風や水の状態、植物の間に生まれる競合、又ブドウ、そして発酵中の果汁には必要不可欠である窒素の存在など、これらをコントロールするにはブドウ木と他の植物のバランスを保つことが重要です。 そして何よりも大切なことは、ブドウ木からワインになるまでの段階を見守ること。まさにローマの古代人のワイン造りに似た方法です。 エリック・ピファーリングは尚古主義ではなく、ただタベルのワイン造りに関する古い歴史と、今現在テロワールを感じながら進める作業を歴史に残して行きたい強い意志の持ち主なのです。 ワイン紹介 ロゼの色は普段見かける薄いピンクではなくしっかりとした色合いで、おそらく昔に造られていたロゼの色に似ているのでしょう。とてもリッチなアロマはとても爽やかで心地良く、花やオレンジの皮、スパイスなど、ドメーヌの独特的な繊細さが溢れています。そしてもちろん『自然』が大いに感じられる、飲めば飲むほどはまって行くワインです。 2007年タベルの点数 20点中16(一番高い点数 - 平均点数12.5/20) 。 とても豊富なアロマ:ヨードやトースト、乾いたハーブやオレンジの皮。又、スパイスやお花、フレッシュなフルーツの香り。 とても繊細なミネラルが感じられ、焦がれたハチミツや花の香りが凄い。とても滑らかな味わいで長く続く綺麗な後味。とても複雑で飲みやすいワイン。 2009年ヴィンテージの点数 20点中15.5(一番高い点数 - 平均点数12.5/20) 。 バラの花や綺麗なハーブの香り、そしてフランボワーズやイチゴの繊細なフルーツのアロマが複雑感を与えています。まろやかで爽やかな味わい、そして最後にはピリッとした苦味がまた美味しい!力強さもあり、フィナーレはとてもエレガント。一度飲んだら止まらない、自然で胸を打たれるような上品なロゼ。2007年、2008年ビンテージに続き、独特的なタベルです!

13
Nov

09収穫後のDARD ET RIBO

収穫後のDARD ET RIBOダール・エ・リボを訪門 10月31日 リヨンから高速A7でターン・エルミタージで降り、収穫後のホッと一息のダール・エ・リボを訪ねた。土曜日にもかかわらず醸造所で訪問者に試飲させているルネ・ジャンに会う。ここも訪問者が絶えない。私が来る時は必ず数人と重なる。超人気蔵だ。 今日はインポーターの野村ユニソン社の萩野さんと一緒だ。ルネジャンはあの人懐っこい笑顔で迎えてくれた。ルネ・ジャンは個人的に最も好きな醸造家の一人だ。 人間味豊かな感受性を備えて、限りなく自然体だ。一緒にいて実に心地よい。 2009年は? 『今年の葡萄は選別作業をやる必要が全くなかった。まれにみる健全な状態だった。白ワインがチョと熟しすぎた感があるけど、マアマアだよ』自分で試飲してみなよ!と醸造所の奥を銀のカーテンで区切って温度が下がり過ぎないようにしている。白ワインの発酵中の樽はすべてその密室に置かれていた。2週間前の寒波で-3度まで下がった。白のアルコール発酵が止まりかけてしまった。それで特別部屋を作ったとのこと。 ST-JOSEPH BLANC PITROUまだ濁り酒で残糖が残っていてほんのり甘い。 HERMITAGE BLANC BATIES酸も残っていて最高にバランス良い。この段階での評価は難しいけど、どれもパワフルな白だった。やはり根っこが深く入っているVV古木のものは酸もきっちり残っていた。 2009年ROUGE・赤のダール・エ・リボは偉大なる年だ!!

10
Nov

ラフォーレ09ヌーヴォー物語

ラフォーレ親子がボジョレ・ヌーヴォーを持ってPARIS事務所に 昨日、11月5日ジャンマーク・ラフォーレ親子がパリ事務所にヌーヴォーを持ってきた。 あまりにもの美味しさにびっくりした。驚くほどの濃縮度、果実味と旨み、それにフレッシュ感も備えている。濃厚なクセにグイグイ飲めてしまうヌーヴォーだ。まさに世紀の年のヌーヴォーだ。 ジャンマークは云う『ここまでの品質は1976年以来だよ!』 美味しいヌ-ヴォ-は偶然にはできない。09は7月、8月、収穫時、醸造中、完成時と時々訪問してレポートしてきた。それを公開したい。 7月10日 既に、この時点で晴天が続いていた。6月に少しだけ雨が降って以来ずっと晴天だ。暑い中トーマ君が一生懸命伸びすぎた つるや葉を切るロニエという作業を黙々とやっていた。 今日はそのト-マ君が完成ヌーヴォーをもってパリに現れたわけだ。 トーマは3つ子の一人で、他の2人の兄弟はワイン造りにあまり興味がない、このトーマは小さいころからお父さんと畑に出て手伝っていた。このトーマが後継者になるだろう。 8月26日 6月以来一切雨が降らず灼熱の太陽が照り続けていた。やや水不足が心配になってきた。太陽が良く当たる場所は、焼けた葡萄が少し出始めた。 水分が足りなくて皺が出始めた葡萄は多数あった。 ジャンマークは雨が降ってくれると助かるんだがと願っていた。このままだと糖度のみが上がってしまって酸が欠けて、しかもアントシアン、フェノリックの熟成が止まってしまう。 いづれにしても、収穫は遠くはない。醸造所内の清掃と発酵タンクの整備に忙しい。 愛犬、タンペエット(嵐)と じゃれるジャンマーク。 この時点で葡萄はかなり熟していた。 雨が降ることを願って酒盛りをやった。 9月10日収穫

29
Oct

究極の自然人!オリヴィエ・クザン

強い信念・人・馬・畑・葡萄・土壌が一体化している。 オリヴィエの生き方そのものがロワール地方の自然派全体の環境を造っている                   金銀名誉とは無縁の人物だ!全く興味がないと云った方がよい。 生活できて底抜けに明かるいクレールがいれば良い。 余分な貯金は持たない主義だ。 表に出ることなく、裏で多くの自然派を支える行動をしている。 数年前まではニコラ・ジョリのビオディナミのプレパラッション・調合剤の準備などは実際にはオリヴィエが手伝っていた。 また、マーク・アンジェリーなどの馬での耕作作業・馬の調教などをオリヴィエが援助していた。 若手には畑を与えて独立させたり、心理的、物理的援助を惜しみなく提供している。 そして、何より大切なことは、健全な家族生活を送っていることである。底抜けに明るく美人奥さんクレール、長男バティスト、娘マティルドの4人家族である。実に明るく健全な家族である。オリヴィエの家にはいつも人が集まってくる。開けっ放しの家だ。 単なる変人ではない。立派な常識であり、偉大な人だ。 長男バティスト、娘マチルド 強靭な精神力、人間的スケールの大きさ、許容範囲の広さ、多くの人を魅了 まるでサムライのようだ。 農業人としてワイン協会と裁判で争っていることがある。 もう10年近く争っている。裁判費の面で苦労している。 最初は10人ぐらいの栽培農家が一緒になって戦っていたが今では他の人達は諦めて引いてしまった。オリヴィエだけが 戦いを続けている。そんなオリヴィエを支えているのが底抜けに明るい奥さんのクレールだ。クレールはそんな諦めないオリヴィエを励ます為に、10月1日の誕生日に『サムライ』について書いてある本をオリヴィエにプレゼントした。 あなたのやっている事は“正義と誇りの為に絶対に諦めないサムライ”のようだ、と励ましている。 収穫終了直後の訪問 収穫が終わって間もないころの訪問だった。アポイントをとって訪問しようとしたが、電話が通じない。飛び込みで行くしかない。突然の訪問となったが気持ちよく迎えてくれた。 一週間前に09の収穫が終わって、醸造所ではまだ発酵中のタンクや樽の世話で忙しい。今年はアメリカのシアトルからワイン造りの勉強に来ている女性を教育しながらの醸造だ。 忙しそうに歩いているオリヴィエをマルティーヌ・ブリアン村の道で見つけた。 伊藤 『オリヴィエ!』 オリヴィエ 『『オオ!伊藤じゃないか!元気かい?突然の訪問か?』 伊藤 『『一週間前から10回以上電話しているよ。一度も出ないじゃないか?』 オリヴィエ 『そうだったか!?収穫中と醸造中は一切電話を取らないことにしているんだ。すべてをワイン造りに集中している時期だよ。電話は事務所にあるけど、事務所には一回も行ってないんだ。 でも今朝、何故か日本のティーシャツを着たんだ。伊藤が来ることを無意識に予想できていたんだな。』 日本に行った時買った“相撲”のTシャツを着ていた。 てなあいさつをして醸造所に入る。昨夜は娘のマチルドの21歳の誕生 日で家族と友人達とまだ収穫後オリヴィエの処に滞在している人達と大宴 会をやったらしい。皆目がまだ赤く二日酔いの様子だった。 2009年の品質は? 葡萄はよく熟した。葡萄は小さく果実の濃縮度が高い。何より健全度が高く 選別する必要が殆どなかった。品質は2005年に似ていると思う。 量は去年よりは良い。08年25HL/H,09年は35HL/Hだった。 去年よりは良いけど普通年に比べるとやや少ない。 発酵槽から取り出した葡萄 今年のカベルネ品種の品質が特に素晴らしかった。 今年はカベルネ・フランは半分がグラップアンチィエール(除梗なし)だ。トロンコニックの木樽にてセミ・マセラッション・カルボニック方式で発酵している。 果実味が一層に強いスタイルにできそうだ。 グロロ品種の熟度が特に高かった。 16度までいっていた。今年はグロロ・ロゼの甘口が素晴らしくなるだろ。ペチィアン・ロゼも今年は素晴らしい品質だ。 次は地下で樽熟成中のワインの試飲 2007年のカベルネが寝ている。 細かいタンニンに自然派独特のホワッとした果実味があり、軽めのアルコール度数で一本は軽く飲んでしまいそうな美味しいワインだ。 人・馬・畑・微生物・土壌が一体化 オリヴィエは3頭の愛馬を持っている。 ジャケール、ロメオ、キキィだ。骨太で筋肉馬だ。 6ヘクタールすべてを馬で耕している。近所の農家の畑までやってしまう。 オリヴィエが馬と畑に入ると葡萄木達も喜んでいるのが分る。耕された畑、土も生き生きしている。 土壌中の微生物達も酸素を提供されて活性化しているのを感じる。土の心地よい香りが日光と共に立ち上がってくる。人、馬、畑、微生物、土壌が一体化したシンフォニーだ。何という調和感だろ! 足元からエネルギーのようなものを感じる。 オリヴィエのワインには地球のメッセージと元気が! 湯気のような熱気が土壌から沸き上がっている!こんなエネルギーの充満したパワーポイントで育った葡萄で造られたワインだ。天と地と人、すべてのエネルギーが詰まっているワインだ。本当に、本当に貴重なワインだ。ピュアな濁りのない生き方をしているオリヴィエのワインには地球の声が聞こえる。 地球は人間にメッセージを送っている。 地球のメッセージを聴いてほしい! 46億年の地球がたった50万年しか歴史のない人類 に進むべき道を示唆して、健全な人達がより元気になるようにエネルギーを送ってくれている。 オリヴィエのワインには仕事や人生ですさんだ意識と感情を再生できる力を備えている。エネルギー飲料だ! 天と地のエネルギーの塊だ!そんなワインです。 人全員で昼食の準備だ! 暖かい心のこもった昼食会だ! 皆で自家栽培の野菜を掘り起こして、ジャガイモも自家製だ。オリヴィエは牛肉の準備。 そして暖炉に火をつけて葡萄の枝を燃やして炭をつくり、その上で炭火焼きだ。 オリヴィエの家にはいつも誰かが滞在している。栽培や醸造の手伝いの為にやってくる。 昨日、21歳になったばかりのマティルドが微発泡のラ・クジーヌをテーブルにボトルを立てたままでサーブル・オープンをした。 爽やかな発砲が心地よい。アペリティフに楽しんだ。 素晴らしい一期一会だった。 Olivier Cousin のワインについてのお問い合わせは、こちらまでお願いします: BMO 株式会社 TEL : 03-5459-4243 FAX:03-5459-4248 MAIL: wine@bmo-wine.com http://www.bmo-wine.com

28
Oct

ラ・リュノットから、クリストッフさんが参上!

今日はパリの事務所にロワール地方で醸造している クリストッフ・フシェさん*Christophe Foucherが来てくれました! 2008年ヴィンテージの試飲、 そして2009年のヴィンテージに付いて熱く語ってくれました! とりあえず2009年から始めます! 『2009年はとても綺麗な年!熟成した完璧なブドウを収穫できたし、品質は最高!今はまだ醸造中なので決定的なことは言えないけれども、綺麗なワインが出来る事を祈っているよ!』と笑顔で説明するクリストッフ。 しかし、コットの品種が植えられている区画は雹が降ってしまい、3年連続収穫出来ず・・・ そしてガメイの区画の一部もやはり天気のイタズラにより少々ダメージを受けてしまいました・・・ しかし厳しい選別を終え、ロゼ用に復活! 『今年は他の地方では、早めに収穫が開始したようだけど、家の方では前年と同じタイミングだったよ。しかもまだ終わっていないしね!今週の金曜日が最終日。貴腐ワイン用のソヴィニョンを収穫するんだ!』と1ヶ月間の収穫をやっと終えるクリストッフ・・・! 『2009年は熟成度が高いので、2008年に比べ、醸造も熟成も長い期間すると思う。2008年は熟成度が低く、天候も最悪だったので、飲みやすいフルーティーなワインに仕上げたけれども、今年は去年出来なかった厚みのある、しっかりとした骨格が味わえるワインも造る予定です!』と気合を入れた答え!! ~~ここで2008年試飲開始!~~ ル・プランタン2008*Le Printemps 2008 品種:ガメイ・タンチュリエ85%、コット15% とにかくフルーティー!! とても飲みやすく、本当にぶどうジュースのような喉越し! 香りはイチゴなフランボワースのような赤フルーツ。 そして口に含むと、甘さがファーと広がります! 酸味もあり、綺麗なバランスのワイン。 イギリスアメのような美味しさです! プチト・ヴィーニュ・ソヴィニョン2008*Petites Vignes Sauvignon 2008 品種:ソヴィニョン100% とにかくエクゾティック・フルーツ! 口の中に長く残る美味しい甘さが印象的! フィナーレにはピリッと感じるレモンのような酸味・・・ あと一口、もう一口と味見が止まらなくなってしまいます! プチト・ヴィーニュ・ガメイ2008*Petites Vignes Gamay 2008 品種:ガメイ100% これは複雑感が漂ってくるワインです! 彼曰く、土のような香りとフルーツの香りが綺麗にマッチングしているワイン! 10ヶ月間熟成されたこのキュベは少しピノのような香りもするような・・・そしてさっきまでは、フルーツが印象強かったのに、このワインはスパイシーです! そして最後にキュベ・トリオ2008*Cuvée Trio 2008 まだ出来上がっていないので、試飲は出来なかったのですが、 2008年のトリオはムニュ・ピノとソビニョンが半分半分! 品種は2個しか使用していない・・・・じゃあ何故トリオ?!と聞いたら、照れながら 『いや、僕的にはヴィンテージも入れてトリオなんだ・・・』って恥ずかしそうに教えてくれました! La Lunotteのワインについてのお問い合わせは、こちらまでお願いします: BMO 株式会社 TEL : 03-5459-4243 FAX:03-5459-4248 MAIL: wine@bmo-wine.com http://www.bmo-wine.com

27
Oct

セクシーでダイナミックなクリスティーヌ!ドメーヌ・ド・レギュリエール

ラングドック地方でワインを造っているクリスティーヌ・コメラスさんは、とにかくダイナミック! 一目見ただけで、どこまで連れて行かれるのだろう・・・と思ってしまう人物! それもそのはず! 彼女は女醸造家、男世界でやっていく為には、パワーが必要!! 今日はブドウの収穫を行った日! ちょうど私達が付いた時に、ブドウの実と房を別々にするエグラパージュの作業真っ最中! ムキムキなお兄さんがブドウを少しづつ丁寧に機械の中に流し込みます。 この中で、ブドウの実は房と別々になり、ブドウの身はポンプを伝わり大きなステンレスタンクの中へと・・・ そして発酵が始まります! クリスティーヌは2006年以降エグラパージュを行っています。 彼女のこだわりなのです! そうするにより、出来上がるワインはとてもフルーティーでなめらかな、エレガントな味わいになるのです! ここでチョイとつまみ食い・・・ 美味しい~~~~! パクパクと食べてしまいたくなるぐらいの甘さ! これなら100%最高なワインが出来上がるはず! そして試飲室へLet’s go! グルナ2006*Grenat 2006 品種:グルナッシュ100% 樹齢:20年 テロワール:砂岩質 飲みやすくてミネラル感が抜群!特に綺麗な酸味が印象的! レグリスと黒フルーツの香りが口の中で広がり、とても繊細なワインです! しかもラベルもリニューアルして、とりシンプルになりました! グルナの文字の部分が少しデコボコになっていて、触った触感も気持ちいいです・・・!(個人的な感想です・・・!) サルマン2007*Sarments 2007 品種:ヴィオニエ50%、ソビニョン50% 樹齢:13年 テロワール:石灰質 低温でゆっくりと醸造し、シュール・リ熟成されたブドウから出来たワインはまろやか!石灰質のテロワールから引き出されたミネラル感とフレッシュさ。そこにはグレープフルーツに似た酸味がシュワ~っと感じられます! コート・ドレ2004・2005・2006*Côte Dorée 2004・2005・2006 品種:シラー100% 樹齢:60年 テロワール:粘土石灰質 11ヶ月間オ-ク樽で熟成。 2004年は繊細な味わい、2005年はカシスや黒フルーツのアロマが特徴的、そして2006年はしっかりとした骨格と、それぞれの特徴はあるけれども、まとめて言うと、どのヴィンテージでも上手い・・・! いつでもどこでも飲みたくなるような、必要的なワイン! コート・ルース2004・2005・2006*Côte Rousse 2004・2005・2006 品種:シラー100% 樹齢:60年 テロワール:砂岩質 11ヶ月間オ-ク樽で熟成。 エレガントなタンニンと、その滑らかさが印象に残ります! 特に2005年はグイグイと飲めてしまうほどフレッシュ! とても南のアルコール度数が高いワインとは思えません! コート・ルース、そしてコート・ドレは世界的にも注目されています! この二つのキュベは、同じ品種なのに全然味も香りも違う・・・ これぞテロワールの違い!! 2009年はどう?と聞いたところ: 『今年はとても乾燥していて、収穫量も低かった。2003年、最も乾燥していた年より低いのよ!でもグルナッシュもシラーも最高な熟成度の時期に収穫したから、最高なワインが出来るはず。後はブドウたちの力を信じるしかない!』とやっぱりカッコイイ発言が・・! これからもそのパワーと女に魅力で、最高なワインを造って下さいね! Domaine de l’Aiguelière のワインについてのお問い合わせは、こちらまでお願いします: BMO 株式会社 TEL : 03-5459-4243 FAX:03-5459-4248 MAIL: wine@bmo-wine.com http://www.bmo-wine.com

26
Oct

Elodie Balme の試飲会!

土曜日、モンパルナスタワーのふもとに在る可愛いカビスト、Mi-fugue mi-raisin*ミ・フューグ・ミ・レーザンで、エロディ・バルムの試飲会がありました! 彼女のワインは、とても繊細で上品。 女の柔らかさと優しさが溢れています!(男子の方、ごめんなさい!!) 私も、この地区のワインは苦手だったのですが、彼女のワインは特別! 苦みも強いアルコールの感じも無く、グイグイと飲んでしまえるワインです! 彼女には3つのキュベがあります。 VDP Vaucluse*VDP ヴォークリューズ 品種 : 65%グルナッシュ、15%カリニャン、20%メルロ AOC Côtes du Rhône*AOC コート・デュ・ローヌ 品種 : 85%グルナッシュ、5%カリニャン、10%シラー AOC Rasteau*AOC ラストー 品種 : 80%グルナッシュ、20%シラー 特に人気だったのが、一番最後のラストー! とてもフルーティーでエレガント! 飲みやすく女性的なワインです! Mi-Fugue Mi-Raisin 36 / 38 rue Delambre 75014 Paris Tel : 01 43 20 12 06 Fax : 01 43 20 12 06 Mail : mifugue.miraisin@orange.fr ミ・フューグ・ミ・レーザンとは、半分家出、半分ブドウという意味。これは、フランスに古く伝わることわざ、ミ・フィーグ・ミ・レーザンから一文字変えて造られた名前。Mi-Figue Mi-Raisin*ミ・フィーグ・ミ・レーザンとは、直訳したら半分イチジュク、半分ブドウという意味。これは、『良い面もあれば悪い面もある』という意味。キリスト教で、ブドウは神を表す聖なる果物、そしてイチジュクも同じく聖なるフルーツですが、ブドウのほうが明らかに人気があったことから、このことわざが生まれたらしいです。 このワインショップでは、ワインだけではなく、懐かしいアーティストのCDや、自然の音が編集されたCDまで楽しめます! Elodie Balmeのワインについてのお問い合わせは、こちらまでお願いします: BMO 株式会社 TEL : 03-5459-4243 FAX:03-5459-4248 MAIL: wine@bmo-wine.com http://www.bmo-wine.com 可愛くて元気いっぱいのエロディー!大好きです! PS:写真はいっぱい取ったのですが、途中で試飲会にいた子供に全て消されてしまいました・・・ショック・・・・次回は気をつけます!!皆さんすいません!!

20
Oct

“足る”を知る醸造家 ブノワ・クーロ BENOIT COURAULT 09収穫

足る を知る、アンジュの自然児ブノワ ブノワは深いところで人生の大切な部分を理解している。生き方そのものが自然で無理がない。生きる上で無駄なものは省いて、最低限必要なものだけを大切に生きている。7ヘクタール弱の葡萄園の片隅に小さな小屋を建てて夫婦と子供の3人暮らしだ。最初はテントでの生活だった。でも本当に暖かく余裕の生活をしているのを感じる。深いところで“足る”を知っているのだろう。お金に目がくらんで右往左往している昨今の世上とは正反対の人生をいくブノワだ。今、若い人ほど生き方と環境には敏感だ。 そんなブノワの生き方に共感を抱く人達が集まってくる。まさに、今、マネー・ゲームで成功・墜落を繰り返している欲と権謀の金銭的、物質的なエゴの塊の世界とは無縁の世界だ。 こんな若者達がいる事だけでもホットする思いだ!そんなブノワが最も自由で贅沢な生活をしているのではないかと思う。 07、08年とベト病の大発生で収穫量が極端に少なかった。でもブノワは動じない。自分の畑には野菜も動物も飼っている、自給自足がほぼ可能だ。ブノワのワインは金メダル、パーカー・ポイント、どこかの有名ソムリエが評価、などという飾り文句はいらない。本当に貴重で、自然で、美味しく、エネルギーが詰まったワインだ。 ワイン造りを初めて最高の品質!2009年

20
Oct

元気溌剌カトリーヌのドメーヌ・ブルトン収穫09BRETON

いつも元気で溌剌しているカトリーヌ、そんなイメージがワインにもある。元気印のブルトンの収穫だ! カトリーヌは自然派を支える中心的人物だ! カトリーヌは自然派最大の組織的試飲会ディーヴ・ブテイユを最初に企画・実行した重要人物だ。約10年前、親友の女性ワインジャーナリスト、シルヴィー・オジュロと一緒に企画した。 最初は2月のロワールワイン見本市の時にオフ・試飲会として20名ぐらいの自然派醸造家を集めて楽しみながら情報交換会も兼ねて始めたのが最初だ。今は自然派最大のイベントになっている。最初は内輪的な会だった。 このイベントのお陰で自然派ワイン全体の品質が向上した。 何故ならこの会には自然派の重鎮から新人まで幅広く集まってくる。 それまで孤立していた醸造家たちが、この機に多くの醸造上の問題点などの情報交換ができたからだ。自然派ワインから還元臭が消えたり、限りなくクリアになってきたのはこのお陰だ。 ある意味で癖のある自然派の人達が、これだけ多く集まったのは、多くの人から愛されているカトリーヌの持つ明るさと人徳パワーだ! 活気と笑顔が絶えない ブルトンの収穫には多くの熱狂的ファンが集まってくる。元パイロット、映画業界人、アメリカのボストンから女性ソムリエ、薬剤師、ブルターニュのワイン屋などフランス中、世界中からやってくる。 一年の大切な収穫の時期を大切な人達と喜びを分かち合いながらひと房ひと房を心をこめて収穫していく。 ブルトン・カベルネ・フラン09収穫レポート

5
Oct

日本初登場!自然派の秘蔵っ子・クリストフ・パカレ・ヌーヴォー

ヌーヴォー市場日本初リリ-ス 参戦!クリストフ・パカレ!! マルセル・ラピーエルを叔父に持ち、天才フィリップ・パカレが従兄弟であるという自然派の秘蔵っ子だ!しかもフィリップとはお母さん同士とお父さん同士が兄弟・姉妹という近い血筋、天才DNAを持ち備えている。3人は定期的に顔を合わせている。 共同作業が必要な時などお互いに協力してあっている。 マルセル、フィリップ、クリストフ クリストフは若い時は料理人を志て世界を旅している。 彼の視野の広さと人間的優しさ、人生に対する柔軟な生き方がワインの中に表現されている。 そのクリストフが100年の古木の畑で、しかもボジョレの歴史的ミレジム2009年から参入というラッキ-な流れを備えた幸運の持ち主だ。 『ボジョレ・ヌーヴォーは世界中の人に知られている。しかも、誤解されている。あまりにも美味しくないヌーヴォーが氾濫し過ぎた結果だ。そのイメージを変えたい!だからNEW BEAUJOLAISと名付けたんだ!!』 世が明るさを欲している今! キラキラ輝くクリストフ・パカレ・ヌーヴォーをお勧めしたい。 彼のラッキーな運を、今日日本が必要としている!! クリストフ・パカレ・ヌーヴォー収穫現場

1
Oct

MARCEL LAPIERRE 09 収穫現場レポート

マルセル 『自分が収穫した約40年間で生涯最高に素晴らしい葡萄の状態だった、』 とマルセルに言わしめた収穫だった。 2005年も記憶に残る素晴らしい年だった。 それを上回ることはないだろうと思っていた。 しかし今年はそれ以上のエクセプショネル・例外的な年となった。 私は収穫の初期と後半に3日間密着訪問した。 若者達が元気いっぱいによく働き、よく楽しむ、 この収穫期間はマルセルにとっても特別な日々だ。 収穫期間中は突発的な問題が次々と発生する。 プレス機が故障したり、各種機材が不足したり、人的トラブルであったり本当に続出する。 それらを何も無かったように解決して順調にことを運ぶのがマルセルの役割だ。今年はすべてがうまくいった。 満足そうだった。 47名で4チームの収穫グループを構成している。 それぞれの葡萄区画の熟度に合わせて収穫の順序決定していく。 過酷な労働の後の楽しい夕食と団欒のひと時 マルセルには1チームはプロ中のプロ軍団がいる。 普通の収穫人が一人300KG/日収穫するところを 800KG/日のスピードでしかも確実に良い葡萄だけを選果しながら行ってしまうポペット軍団と呼んでいる。 後は学生や若者を中心にした3チームだ。 朝、昼、晩食を共に過ごす合宿生活が約3週間続く。 朝、7時に共に朝食をとり、7時30分から12時30まで、昼食後13時:30から17:30まで収穫が続く。 仕事は体力的に実にキツイ仕事だ。 夕食と夕食後のひと時は歌ったり、踊ったりの楽しい時間を共にする。 収穫メンバーにはプロ級のミュージシャンがいる。 このひと時がなかったらやっていられない。 そして、この収穫で知り合ってカップルが毎年出来上がる。 実はマルセル自身も奥さんのマリーさんが収穫に来て知り合い結婚したのである。 大自然の中厳しい仕事を一緒にして、朝、昼、夜を共にすると情も伝わるものだ。 収穫―運搬―冷房(冷やし)-アル発酵―マセラッション(かもし)-プレスー最終アル発酵 収穫人は各自大バケツを持ちながら収穫した葡萄をバケツに入れいく。 一杯になると畑に設置してある小型プラスチック箱に移しかえる。 そして、そのケースを醸造所まで運んでいく。 温度が高い場合は、冷蔵庫に一晩冷やしておく。 大型の冷蔵トラックが醸造所に設置されている。 そして、翌日、除梗せず房ごとトロンコニック型の木樽発酵槽に入れられる。 セミ・マセラッションカルボニック方式で発酵させる。 発酵途中、つまりまだ残糖が残っている段階でプレスにかける。 半ワイン・ジュースをさらに発酵槽に戻しアル発酵を継続させる。 キュヴェーゾン(かもし)の期間は造ろうとするワインのスタイルによって違う。 娘カミーユがプレスを担当 2009年はマルセルの娘カミーユがプレス作業を担当。 カミーユは次々と運ばれてくる葡萄をチェックして糖度を測って記録する担当でもある。 木製のプレス機2台をフル回転で行っている。 ゆっくり時間をかけてやる作業である。 カミーユはソムリエでもあり、夏はビアリッツのレストランでソムリエとして研修をした。 長男のマチュは葡萄園から醸造所までブドウ運搬をしながら全体の流れを管理。 マチュは05、06、07、08、09と5年目の収穫だ。 既にマルセルが40年間で経験した最良の年と最悪の年を経験したことになる。なぜなら07、08の2年間は雨、雷・雹、湿気、ベト病と最悪の年だった。 05、09は例外的な最良の年だった。 身をもって後継者にやるべきことを共有しながら教えられたことはマルセルは大満足だ。 マチュにとっては掛け替えのない経験となった。 マリーさんは収穫現場の隊長だ!収穫人の葡萄園から葡萄園の移動や収穫状況をチェック 収穫人が葡萄園を移動する時はマルセルも駆けつけて、 収穫状況をチェックして、みんなを元気付ける。 2009年エクセプショナル・特別な収穫終了の雄叫び!! まるでジャンヌダルクのようだ! 厳しい仕事をやり遂げた、喜びだ!! マルセル・ラピエ-ル の ヌ-ヴォーには 彼らのエネルギーが 入っている!! Marcel Lapierreのワインの情報は、こちらまで: 野村ユニソン株式会社 TEL : 03-3538-7854 FAX : 03-3538-7855 MAIL : wine@nomura-g.co.jp http://www.nomura-g.co.jp

29
Sep

シャンパーニュ地方収穫情報!Champagne De Sousa*シャンパーニュ・ド・スーザ

2009年9月14日。 南西部、マルマンデより車を飛ばして700km走破。 シャンパーニュ地方、エペルネに辿りついた。 そこから、コート・ド・ブランの丘をド・スーザのあるAvize村に向うが、ちょうど収穫は始まり、ぶどう畑の中は、収穫者が規則的にぶどう畑の畝をぶどうを手摘みで摘み取りながら進んでいる。 ド・スーザに到着すると、すぐに収穫されたばかりのシャルドネをエリックさんが見せてくれた。 2009年のぶどうの出来は、最高だ。 5月の開花時期が冷涼のため、結実不良でぶどうの果実自体は少なく、 ぶどうの房も粒も、暑さのため小さめ、ぶどうの旨みが詰まっているぶどうの皮は厚く、収穫したばかりのぶどうの実を口に入れると、青リンゴのような爽やかなアロマが口にあふれた。 所在地: エペルネの南部[コート・デ・ブラン]の特級畑の村AVIZEの中心にカーヴを持ち、コート・デ・ブランのAvize, Oger, Le Mesnil sur Oger, Cramant, Chouillyなどの特級畑に主にぶどう畑を所有。 また、Ay, Ambonnayにもぶどう畑を所有。(7つの特級畑、その他4つの村にぶどう畑を所有) 1986年より現在3代目Eric de Sousa*エリック・ド・スーザが当主 ぶどう畑面積:12ha 樹齢:平均45年、樹齢の古いもので、50年~70年 レゼルヴ、コダリーのキュベは木樽で発酵、熟成を行う。 しかもAvize村のシャルドネは、Avize村の樫の木を使った樽で、 Ogerのシャルドネは、Oger村の樫の木を使った樽で発酵、熟成させる。 栽培:ビオディナミ農法  1999年よりビオディナミ農法にて、除草剤、殺虫剤など一切使用せず、イラクサ、カモミール、西洋タンポポなどを乾燥、調合剤を作り、ぶどう畑にまいて、微生物の活きた土壌になるように常に注意を払っている。 認証は今まで取っていなかったが、2007年にAB(アグリクルチュール・ビオロジック)の認証を申請、2009年収穫ぶどうより、ABの認証を正式に公表できる。   蔵元の特徴 *ビオディナミによる土壌を尊重した自然栽培。根っこは、地中深く入りこんでおり、より一層のミネラル感をワインに与える。 *平均樹齢45年、古木は、50年~70年という樹齢により、収穫量は少ないが、熟度の高い、バランスの取れた高品質ぶどうが収穫できる。 *メゾンの所在地、Avizeの土壌は、コート・デ・ブランの中でも、一番繊細なチョーク質土壌であり、その土壌の堆積過程が、他の村と違い、この村のぶどう畑のみ発見される古代生物の化石がある。 この繊細な土壌が、ぶどうにエレガンスさとミネラルを与えてくれる。 Avize村の土壌にのみ見つけられるイカのような古代生物。この堆積したカルシウムが、繊細なチョーク質土壌のもととなっている。  *他の蔵元は、酸度を残しまま、早めに収穫をするが、ド・スーザでは、ぶどうが完熟するまで収穫を待つ。 酸度は、低いが、深く入り込んだ根っこが吸収したミネラル感が、ワインにフレッシュ感を与える。 熟度が高く、かつフレッシュでエレガントなワインとなる。 ド・スーザのシャンパンの特徴は、熟度から果実味と、ミネラルからくる真っ直ぐなフレッシュ感である。 *レゼルヴ以上のキュベ、コダリー、ミレジメは、シャルドネは木樽で発酵、ピノ・ノワールは、大樽で発酵させ、オリとしっかり付けわせ、健全なぶどうの旨みを取りだす。 また、この木樽も、特級畑の区画ごとに、その村の森の樫の木で作った樽を使用して、より一層テロワールの表現を強めている。(ぶどうの収穫した村の木材を使った樽) *2009年春より、2007年に世界一ソムリエになったスゥエーデンAndreas Larsson氏が、このド・スーザの宣伝に一役買っている。というのも、この・ド・スーザにも訪問し、また数あるシャンパンのブラインドティスティングから、このド・スーザのシャンパンを選んだ彼が、シャンパンの品質、そして、環境保全にも繋がる自然栽培の哲学にほれ込み、Andreas Larsson氏がセレクトしたシャンパンとして他のワインとともに世界中で紹介している。

29
Sep

ブルゴーニュ世紀の年!09フィリップ・パカレ収穫完了

フィリップ  『2009年の収穫は夢の収穫だった!!葡萄が健全で殆ど選果する必要がなかった。』 選果が厳しくて有名なパカレがここまで云うほどの完璧な葡萄が収穫された。 収穫は9月12日から18日の6日間で終了した。 約50名を動員(35人が葡萄収穫、15人が運び人、醸造所要員)して一挙に短期間で終了。毎日が100%晴天の最高の条件下だった。 1947年の再来だ! パカレ自身もロック時代から現在までで“最高だ”と言い切る。 『ここまでの品質はブルゴ-ニュで云えば1947年まで遡らなければならないだろう。』と言い切る。 さらにフィリップは続ける『ジュル・ショーヴェ先生がよく47年のことを話していた、“47年はリンゴ酸”が少なかったので、半分くらいの醸造所は醸造に失敗してお酢になってしまった。”と云っていた。 当時は除草剤も化学肥料も無くすべて自然派のワインだった時代の話だ。09年の醸造は細心の注意を払って醸造する必要がある。』とフィリップは云う。 特にSO2を使用しない醸造は2倍、3倍の注意が必要なのだろう。 ピノ・ノワ-ルはすべてトロンコニック型の木樽に入って発酵中だ! ジョワンとニコラが日に2回のピジャ-ジとアエラッションに大忙しだ! 09はパカレのクロ・ド・ベ-ズが登場する!

29
Sep

不屈の闘志!ダール・エ・リボ2009年収穫開始!

<困難を乗り越えて !> 2009年9月10日ダール・エ・リボ訪問。 ちょうど、9月7日(月)から白ワイン用ぶどう(マルサンヌ、ルーサンヌ)の収穫をはじめ、 9日(水)から赤ワイン用ぶどう(シラー)の収穫が始まった。 昨年のダール・エ・リボは、まさに踏んだり蹴ったりの災難続きの年だった。 収穫前の洪水で、カーヴに続く道路が、氾濫した川水に流され、ぶどう畑にも行けない状態。 車も、浸水し廃車。。。なんとか、少々高台にあるカーヴは、浸水から逃れたと思ったら、なんと、火災。。。 何かの火元が、プラスチックに接触し、夜半に出火、2007年のストックなど、2000本近くのワインが犠牲となった。。。 そして、ルネ・ジャンの膝の故障。 今年、白ぶどうの収穫で、また膝を痛めたルネ・ジャンは、終始、足を引きずっていた。 ここまでの災難。。。かなりへこんでしまうだろう、いや、へこんだであろうが、収穫の雰囲気は、いつも同じ、気負わず、あせらず、和やかなムードで進んでいた。 <2009年のぶどうの出来は?> このエルミタージュのあたりは、2008年の雨とうって変って、乾燥の年、2003年の酷暑まで行かないが、それに近い天候の年。 この8月、9月の暑さで、急激にぶどうの糖度が上がってしまい、白ぶどうで、ポテンシャル15.8度だという。  赤ぶどうも同じく、13度を超すポテンシャル。  ぶどうの実は小さく、全体的な収穫量は少ない。  また、急激な糖度の上昇で果梗までゆっくり熟さなかったものあり、今年は一部、除梗をして、発酵槽にぶどうを移している。 しかし、収穫中のぶどうを見ると、健全な果皮のしっかりとした最高のぶどうに見える。 この、ぶどうで、どのように発酵、醸造を進めていくか、今からが生産者の腕、決断次第で変わっていく重要な時だ。 <2008年試飲>