Juin

シノンのカベルネ・フランの名人フィリップ・アリエを訪問、ESPOAグループ-No.2
優れた人ほど謙虚で控えめ。フィリップを見ているとそう思う。 今や世界中から予約、注文が入っている。三ツ星レストランも含めて優良なレストランにはすべてと云って良いほど入っている。 でもフィリップの人間性は20年前初めて逢った時と同じだ。 どこにも高ぶったり、偉そうに驕るところが微塵もない。 私も30年もワインビジネスをやっていると、有名になったり、売れてくると態度がガラリと変わる人間をイヤと云う程見てきた。 私は人間で最も醜いことは“奢り”だと思っている。 日本でも、チョット有名になったり、売上が上がってくると有頂天になっている店主とか、販売者をよく見るようになった。 本当に残念なことだと思う。 自分独りの能力で成り立っていることなど、何ひとつない。 周りの皆がいるから、自分が思うように働けることを、優れた人は知っている。 特に、若い人に云いたい。“うぬぼれるな!”と。 話しが、チョットずれたけど、フィリップさんを見ていると、本当に凄い人だな、と思う。 ワインは人です。売るのも人。飲むのも人、皆が繋がっています。 造る人から飲む人まで、いい空気、波動で完結できたら素晴らしいなと、思う。 ESPOAの皆さんも、本当に熱心で、真っ直ぐで、良い人が多い。 フィリップのようなワインは、やっぱりESPOAのような人達に紹介してもらうのが幸せだと思う。 皆、忙しい中をやり繰りして、高い旅行費を実費を払って参加している。 便利な日本にいれば、注文すれば翌日には配達される。情報も色々入ってくる。来る必要などない。 でもワザワザくるのは、やっぱり自分が売るワインの現場、人、畑を自分の目で見て納得するため。 “美味しいですよ!!”の一言の裏にある自信と深味には格段の差が出てくるのは当たり前。 やっぱり感動、エモーションは現場に来ないと分からない。伝わらない。 優れた醸造家は、遠い日本からワザワザやって来る皆さんを凄いと思っている。 何故なら、パリのワイン屋の何人が蔵までやって来るか、ほんの一部の人しか来ない。 皆、熱心に試飲して、一杯、勉強してもらいました。 しかし、フィリップ・アリエは素晴らしい人だ。 そして、本当に素晴らしいワインだ! こんな人が造るワインに携われるだけで幸せなとこだと思う。 2014年から2017年まですべてテースティングさせて頂きました。 もう、感動の連続でした。 Merci Philippe.