31
Juil

フランスの奥深さがわかるCh-Aiguillouxシャトー・エグイユのロゼ

農業国フランスには、元々自然な栽培、自然な造りを普通にやっている人達がいる。 あえて、自分からビオ栽培、自然な造り、なんて云う必要もなく、それが自分達には普通のことだから。 エグイユ醸造には、ここラングドック地方の土着品種が大切に栽培されている。 最近、この南仏の誰もが注目している品種サンソーが多く栽培されている。 元々、サンソ―品種は、この暑い太陽や乾燥に耐えながら、フレッシュさを常に備えている希少な品種だった。 (多くの南仏醸造家は、もっと有名なメルローとかカベルネ・ソービニョンなどに植え代えてしまった。) そんな貴重なサンソーを主体に醸したロゼがこのエグイユ醸造のロゼ! パリの名レストラン・ジョルジュ5で修業して,ナルボンヌでレストランを経営していたジョルジュが蔵に戻ってきた。 鍋を発酵槽に変えて調理するようにワインを醸す繊細な感性を持つジョルジュ。 お父さんのフランソワさんの熟練の技を引継ぎながらも、自分のアイデアも加えながら進化させているジョルジュ。 軽いマセラッションと直プレス方式のこのロゼ。南仏らしい果実味タップリのグイグイ・ロゼ。 暑い日は氷を入れて飲んでも果実味が薄まらず心地良い。 仕事帰りに冷蔵庫から出してグイグイと! 美味しいよ!!   その上、買い求めやすい価格帯だから、更にうれしい。 (問合せはBMO社、トロワザムール店にて)

4
Mai

★あのマルセルの息がかかった三大お勧め“家飲みワイン”★

すこぶる軽快で、フルーティーで、果実味が豊かで最高に心地よいい。 そして、何よりも嬉しいのは、求めやすい価格帯であること。 欠点は、美味し過ぎてスイスイ入ってしまうので、早く一本が終わってしまうこと!! 1-Raisins gaulois レーザン・ゴロワ(野村ユニソン社) 2-Cuvee Passion キューヴェ・パッション(ESPOA社) 3-La Cuvee du Chat ラ・キューヴェ・ドゥ・シャ(テラヴェール社) あの自然派ワインの原点の人マルセル・ラピエールに深く繋がりがある人達のワインです。 勿論、ガメ品種100%、マセラッション・カルボニック醸造で、果実味が全面にでたグイグイワインです。 家で気分を変えるには、もってこいのワイン達!!元気がわいてきますよ!! こんな時こそ、やっぱり原点は大切!!   

3
Mai

★コロナにも負けず、いつも元気で現役を続けるジャッキー・プレイさん★

  今、私は毎日ワイン造り手さん達とメールや電話で話しています。 ロワール地方のジャッキー・プレイさんから、メールと電話がはいりました。 我々はコロナに負けず、元気にやってます。 外出禁止ですが、幸いにも私達のような農家は畑へでるのは許可されているよ。 葡萄木はコロナより強いから、問題なくドンドン成長しているよ。 例年より20日ほど成長が進んでいる。 毎日、畑仕事が忙しくなってきたよ。 コロナ予防、コロナ退治に最も良いのは、ワインを沢山飲むことさ! 毎日、よく飲んでいるよ。 最高のアンチ・ビールスさ! 特に、私のワインはこの火打石のミネラルがタップリ! 日本の皆さんも、コロナに気をつけて頑張ってください! 一緒にこのコロナをやっつけましょう!! ESPOAの仲間達によろしく!! Bonjour Cher Monsieur ITO, Suite à votre mail du 7 avril, nous vous remercions beaucoup de prendre des nouvelles de la production. Ne vous inquiétez pas, Jacky et toute l’équipe du Domaine Preys est en bonne santé à ce jour mais il faut cependant faire très attention. Nous sommes heureusement tous confinés mais nous pouvons toutefois aller travailler dans les vignes. Cette année, nous avons 20 jours d’avance sur une année normale et les vignes se fichent du Coronavirus !… Et pour notre protection face à ce fichu virus, nous buvons beaucoup de vin car […]

2
Mai

★あのレジェンド醸造家マルセル・リショーさんも日本を応援してくれてます!★

コロナ攻撃で外出禁止令の中、マルセル・リショーさんより電話が入りました。 . 『伊藤、元気でやっているか?』 マルセルの明るい元気な声が聞こえてきた。 . お互いにコロナの影響を心配している。 『私の愛する日本の状況はどうだ?BMOの山田さん達は元気でやっているか?』 . 『私、ドメーヌの皆は元気でやっているよ。葡萄木が元気で芽も伸びて活力があるよ。だから、毎日畑に出ている。農家の私達は畑に出るのはOKだから。毎日、トラクターの中で外出禁止しているよ。』 相変わらずのお笑いオチがついている。 . 『ドメーヌに変わったことはないの?』伊藤 最近、ラストー村に素晴らしい畑が売りにでたので、子供達(クレール、トーマ)達が19Hを手に入れた。 今、現在は借り畑もあってその中には、この畑よりやや満足できない区画もあるので、このいい畑に集中できるように進化させていきたい、と思っているよ。長期計画になるけど、二人の子供達がいて頑張っているので、よりよく進化できる伸びしろがあるのが嬉しい! この先が楽しみだよ。 . 『早くこのコロナを終わらせて、また日本に行きたいよ! BMOの山田さんにも会いに行きたい!日本も早くコロナを終わらせて皆で楽しく一杯やりたいね。私にとって、日本は特別なんだ!皆、頑張ってほしい!』 . そうです。私達、インポター、造り手は、何があっても同じ船に乗って、皆さんに喜びを送り続けますよ。!

2
Mar

エモーションに響いてくるワインLes Armieresレ・ザルミエール

南フランスの街モンペリエの街で開催された自然・ビオワイン見本市で特に感動したワインがある。 ラングドック地方の街、ベジエの北東に位置している蔵、ドメーヌ・ラ・ガランスDomaine Garanceのワインである。 多くの醸造家がいる中で、特に感動的なワインを醸す醸造家Pierre Quinoneroピエール・キノネロがいた。 Pierreが精魂込めて醸すLes Armieresレ・ザルミエールがある。 もう彼の感情が伝わってくる液体だ。 ピエールの20年の歴史が、感情が、すべてが入っている。 98年に初リリースだった。でも92~98年までは醸造所を設立する為の準備期間、昼夜も働くほどの努力をした。 そして、98年の収穫直前に交通事故に遭い、厳しい状況の中、醸造家仲間に助けられながら、念願のワインを初リリースした。 それ以降も諸々の受難に遭いながらも、諦めることなく地道な努力を重ねながら今日に至っている。 2度目の交通事故の後遺症で、体が思うように動けないピエールだが決して妥協することがない志には頭が下がる。 そんなピエールが、自分のすべてを打ち込んだワインがこのLes Armieresレザルミエールである。    100歳を超えるカリニャン品種が主体。石灰土壌の中に玄武岩が混じる複雑な土壌。 フレッシュさを感じさせるミネラル感はこの土壌構成からきている。 除梗なしのグラップ・アンティエール(葡萄丸ごと発酵槽に入れる)の造り。 しかも長いマセラッション。 . それでも、ここまでのフィネスとフレッシュさ備えたワインがここにある。 今流行の単に飲みやすい軽めのワインではない。 かと言って、濃くて飲みにくいワインでも決してない。 . 南仏の良さの濃縮した果実味を楽しみながら、軽快さをも感じさせてくれる。酸の残し方が凄い。 だから濃縮感とその上にフィネス上品さが備わっている。 . こんなワインはPierre Quinoneroしか造れない。 ピエールには、お父さん子の娘Cralaクララちゃんがいる 常にお父さんを後ろから支えている。 (このワインの問合せはディオニ社まで)

19
Fév

至宝のシャンパーニュDE SOUSA のCuvee des Caudaliesコダリー

な・なんという!やさしくもミネラリーなシャンパーニュなんだろう! ウーン、言葉を一瞬失うほどの美味しさ!!  上品なタッチ! この旨味! これをCPVのスタッフと、食とワインのプロ中のプロの“オザミTOKYO”で開けた。 私の中では、あらゆる角度からみて、最高のソムリエの1人、田中さんに注いでいただきました。 本当に素晴らしいシャンパーニュを、素晴らしい夜景をみながら、素晴らしいチームに囲まれてやる幸せ! ここオザミ東京で飲むと、温度の管理も完璧で、同じワインでも倍は美味しく感じる。 店にいい意味のピーンと筋の通った空気が流れている。 美味しい料理とワイン、そして絶景の夜景を見ながらゆっくりできるのが最高。

16
Jan

『Coude à Coude』久しぶりの試飲会!

今日は、パリで活動している自然派ワインのエージェント, オレリアンとギヨーム2人で開催された、コラボでのデギュスタシオン、 『Coude à Coude』=『力を合わせて』です! 会場は Palais Royal の近く      ********************************************************************************* 30人近く居た生産者の中、試飲したのは偶然的にも殆どが女性。 特にエロディ―・バルムとシャトー・レスティニャックのカミーユは同世代、そしてほぼ同じ時期にワインの世界に入り、今ではお互い同年代の子供の母。お母さんごときに子供の会話で盛り上がる(笑)      *********************************************************************************   月日が経っても可愛らしいElodie Balme。 彼女は はマルセル・リショーの元でワインを学び、2006年に父から畑を6Ha受け継ぎました。しかし父は自然派にあまり興味持たず・・・長年父を説得・納得させながら、徐々に畑をビオ栽培に転換。そして今では28Haにも広がるブドウ畑を、Rasteau 村で経営。 そんなエロディーのワインは凛々しさと優しさが混ざりあい、とても飲みやすくて柔らかい感じ。ジューシーで完熟されたグルナッシュと、ストレートな口当たりが味わえるローヌ・ワインです。白の Libre comme l’air 2018は正に空気のように軽やかで、爽やかなワイン。ミネラル感が豊富で後味に残る塩気が印象的。そしてRasteau のVin Doux Naturel は80Gr の残糖があるのですが、重ったるくなく逆にスッキリとした味わい!これなら食後に一本軽く飲んでしまいそうなデザート・ワインです!      ********************************************************************************* Château Lestignac の Camille Marquet 。5歳以下の子供が3人もいるなんて信じられないほど綺麗!!今日は久々に『ママ業』を離れ、自分ひとりの時間を楽しんでいる様子!以前は全く関係ない職業で活躍していた彼女とと夫のマティアスは、2008年彼の祖父のブドウ畑を借りて、ワイン造りをスタート。直ぐにビオ栽培、ビオディナミ栽培を中心に畑作業を開始! この二人のワインはピュアで繊細でデリケート。 マルサン100%で造られたBrumes 2019は濃厚でありながらすっきりとした酸味があり、美味しくてビックリ!メルロ100%のRacigas 2016 は滑らかで女性的でうっとりする味わい。森の香りやレグリス系のスパイスが次々と現れ、しっかりとしたワインを好む方にお勧めです。      ********************************************************************************* ここでもグルナッシュが主役、Domaine La Roche Buissière。スタンドにいたのは、いつでも笑顔で歓迎してくれる、大好きなLaurence さん!確かに夫・Antoineさんはシャイでこのような場所が苦手そう・・・(笑) 短い醸し期間、そしてタンク熟成でのワイン造りにより、熟成度たっぷりなブドウをそのまま味わっているようなジューシー感が生まれます。 Le Claux 2015は4年間の時が経ち、エレガントで大人っぽいワインに。カカオやスパイス、レグリス、又カシスやブラックベリーなど豊富な香りに包まれ、滑らかなタンニンと深く長い後味が魅力的。      *********************************************************************************   熱心なアレクサンドル・バンは仲間のワインを試飲するのに大忙し。代理で妻のキャロリンヌさんが頑張っていました。自然な栽培・醸造に拘りを持ちながらワインを造っているアレクサンドル。テロワールを最大限に表現したワインは、様々なAOC獲得条件に引っかかる事もあるものの、彼のプイイ・フュメは一度味わったら忘れられない程透明感を感じます。 特にL’d’Ange 2017 は相変わらずのライチやエキゾティック・フルーツが漂い、Mademoiselle M 2015 はもう心がトロトロ・・蜂蜜のような円やかな甘みと、柑橘類の酸味とフレッシュ感、そして最後に残る旨味、最高なバランスで一押しワインです。      *********************************************************************************   いつ会っても彼氏とラブラブなミレーヌ・ブリュ。日本での体験が印象深かったようで、会った瞬間日本で行ったバーの話で盛り上がり!彼女の畑はガリッグのど真ん中にポツリポツリとあり、優しく焦らずが彼女のモットー。 そんなミレーヌのワインも、ふんわりと、尚且つ楽しみのあるワインに仕上がっています。カリニャン100%で出来上がったRita 2017は赤実のフルーツを齧っているかのようなジューシーさ!グルナッシュ100%のCartouche 2019 もとても飲みやすく、いつでも気軽に飲めるフルーティー・ワインです!      *********************************************************************************   最後にLa Ferme des 7 Lunes の Jean Delobre 。2-3年会わないうちにキュベ数が倍に!でもジャンは全然変わらず相変わらずセクシー。キュベの数が増えたのは、2007年から親友のドメーヌと共同経営することになったから。 樹齢、そして畑の方向や位置によって味わいが微妙に変わっていくシラーは、酸味が利いていながらもたっぷりと口の中に広がり、スイスイと飲めてしまいます。ナチュールのChemin Faisant はジャンの今までの道なりを代表するワイン。経験の深さと彼の大らかな性格が伝わる一本です。

28
Oct

あれから一か月半、ラフォーレ醸造のヌーヴォーが瓶詰された

収穫から一か月半が経過すると、畑の景観もすっかり紅葉していた。 葡萄木が青々として見事な葡萄房を、楽しそうに摘まれていってからたったの一か月半。 もうヌーヴォーが瓶詰されました。 ここラフォーレ醸造では、毎年熟度が高い葡萄をヌーヴォーに使用する。 なんと13度を超すアルコール度にも関わらず、酸もあってタップリの果実味を備えたスタイル。 ヌーヴォーというよりワインとして素晴らしいバランスに仕上がりました。 あの葡萄達が、助っ人仲間の酵母達の力を借りて、もう液体に姿を変えて、我々に“喜び”と“勇気”を与えてくれる楽し飲み物になっていました。 醸造家にとっては、気が休めない一か月半、やっとこれで一息つけられます。 お父さんのジャン・マーク、後継者のピエール、トーマもよく頑張りました。ありがとう。Merci !! いよいよ、ヌーヴォーの季節がやって来る。

25
Oct

伝統文化を守るボジョレ・ラフォレー醸造の収穫

フランスにおける葡萄収穫は無形の伝統文化財と云ってよい。 特に、ここボジョレは、剪定がゴブレット方式なので機械摘みがやりにくいとこもあって、最もこの収穫文化が残っている地方の一つ。 その中でも、ラフォレー醸造は、できるだけ楽しく、かつ有効にやる収穫に家族全員で一つになって努力している。 25人程の収穫人はフランス全土より集まってくる。 ほぼ、2週間の合宿生活をしながら収穫する。 つまり、朝、昼、夕と食を共にしながら美しい葡萄園で葡萄を摘みながら生活を共にするわけです。 大体は男女の数は半々の方が雰囲気が良く、仕事がはかどる。 この収穫で男女が結ばれるケースが結構多い。 これも一つの収穫文化と云ってよい。 ここラフォーレ醸造は、まさに伝統的な収穫文化を継承することにこだわっている蔵元の一つ。 今、フランス中でこの伝統収穫文化が消えようとしている。理由が幾つかある。。 1-機械収穫が増えている。 2-労働法がやたらと複雑になっている。 3-2週間も朝、昼、夕と25人分の食事を作ることができる奥さん、裏方がいない。    (料理専門シェフを雇う必要がある。) 4-公的機関の衛星管理の許可を得られる宿泊施設を備えているところが減ってきている。 (基準が厳しくなっている) ここラフォーレ醸造はすべてクリアしている。 収穫人も、居心地がいいので、50年、30年、20年連続できている古参の人達もいる。 今年も、皆、笑顔が絶えない素晴らしいエネルギーの流れの中で収穫が行われていました。 一年間の農作業の総決算である収穫。ただモノを切り取るだけのものでなない。 もの凄く大切な作業なのである。 葡萄達にとっては、 自分を育ててくれた母なる葡萄木から離れて、我々、人間に“喜び”を与えてくれる為に旅にでる瞬間です。 天気がいい日に、楽しそうに和やかに収穫されることが、最も幸せなことなのです。 葡萄達も美味しいワインになろうと、最大限に努力してくれるだろう。 何とかこの収穫の伝統を守ってほしい。 無味乾燥の収穫がますます増えているのが現状。 こんなにも楽しい雰囲気の中で,葡萄が収穫されていく、ここLaforestラフォレー醸造のワインが美味しいのは当たり前。

24
Oct

動かざること山の如しDESCOMBESデコンブ醸造のジョルジュ・最も遅い収穫

周りの醸造家が9月最初から収穫を初めていても、ヌーン(ジョルジュ)は動かなかった。 じっと自分の葡萄が熟すのを待った。 デコンブの畑は殆どが標高の高いところにある。 葡萄が熟すのが遅い。朝と日中の温暖差が大きくなってから2週間ほど待つ。 酸を残しながら葡萄がほどよく熟した9月中旬を過ぎた16日から収穫を始めた。 もう多くの生産者がもう終わった頃に始めるのが常のデコンブ醸造。 だから、デコンブ醸造のワインの酒質はしっかりしている。 勿論、酸を残しながらである。 タンニンも果実味もタップリありながら、同時に爽やかな酸が存在するスタイルがデコンブ流義。 収穫は夜明け前に蔵を出る。今年は小型バスを借りて移動に使っている。 全員は乗り切れないので、車に分乗する。 朝日が昇る前に葡萄園に到着。 Fleurieフルーリーの高台から観る朝日が格別に美しい!!思わず、手を合わせてしまう。 今年は、屈強なポーランド人チームを導入したデコンブ。 皆、2週間前から他の醸造元で収穫をしていたチームなので、すこぶる慣れていて、もの凄いスピードと確実さで収穫が進んでいく。 ポーランド人ファミリーがグループを作って、出稼ぎにボジョレにやって来る。 リーダー格の男が指揮をとっているので、やりやすい。 濃縮感ありそうな葡萄が実っている。標高が高いので5月のマイナス5度の寒波にも耐えられた。 ジョルジュが狙った通りの品質の葡萄が収穫された。小一時間でトラックが一杯になった。 涼しい朝一番で収穫した葡萄は冷やさないでダイレクトに発酵槽に入れることができる。ジョルジュは醸造所まで即走った。 ★DESCOMBES NOUVEAU デコンブ・ヌーヴォー ジョルジュ・デコンブのワインは、例えヌーヴォーでも、毎年、酒質が確りしている。 熟成にも耐えられるヌーヴォーと云うことは、デコンブ・ファンなら皆知っている。 何と2007年のヌーヴォーを開けてみた。 まるでブルゴーニュのピノ・ノワール風味となっていて、まだ酸と果実味のバランスが素晴らしかった。 軽くてスイスイ体に入っていくスタイルもいいけど、酒質の確りしたデコンブ・ヌーヴォーも捨てがたい!! ★私がデコンブ醸造で最もお勧めのワインはこれです!! ジョルジュ渾身の一本!!ボジョレを超えたガメ。 もう、ボジョレのグランヴァンです!! ミレジムを問わず、是非、一度試してみてください!! (問合せはテラ・ヴェール社)

10
Oct

ボジョレー若手世代が躍進中・存在感が大きいレミー・デュフェートル19年収穫

今、ボジョレは新世代の躍進が凄い。しかも、彼らは、先輩達を尊敬しながらも、先輩と同じやり方はとらない。 自然派ワイン造りの基本はキッチリ守りながらも、自分達の感性いかしながら、自分の狙ったスタイルを追求している。 その中でも、レミーの存在感は傑出している。 Remi DUFAITREは、ほぼ毎日の如くに逢っている先輩醸造家が2人いる。 お父さんの様に慕っているジャン・フォワラールとお兄さんの様に慕っているジャンクロード・ラパリュの二人。 ワインのスタイルもどことなく、この二人に共通するものを持っている。 しかし、最近は明らかに“レミー・スタイル”と云うようなものが確立されている。 ますます楽しみな醸造家の一人である。 まずは、本人が若いだけに、収穫人も若い人達が多い。 例年の如く、収穫現場はLaurenceローランスが指揮をとっている。 若手だけに収穫された葡萄を厳しくチェックして完璧な葡萄だけの摘み取るように指導するフローランス。 この収穫の雰囲気は、本当に大切なんです。ただ葡萄を収穫して発酵槽にいれればOKという訳ではない。 この明るい爽やかな空気は実に大切。 レミーは2週間の収穫期間に専門料理人を雇っている。レミーにとってテーブルを囲んで一同にとる食事は超大切。 昼、夜の食事は皆で一緒にとりながら、話しかけて、やる気と規律と楽しさのバランスを管理している。 レミーは、太っ腹にも、自慢のマグナムを開けて振る舞っている。 君たちが収穫した葡萄が、こんな風になるんだよ、と若い人達を啓蒙している。 今年は、5月のマイナス5度という寒波の影響もあって、小粒のミルランデール化した葡萄が比較的多かった。 果実の濃縮感のニュアンスが得られるスタイルになりそう。 雹にも一部だけ影響されたり、45度という猛暑で西日側の葡萄がチョットだけ焼けていたけど大きな問題ではなかった。 8月に水不足になったところに、雨が結構降った。チョット降り過ぎるくらいだったけど、その後の好天で葡萄園も乾燥してベト病の危険が避けられた。欠けていた水分が確保できて、レミ―が狙っている酸を伴いながら葡萄が熟して重くならない狙いどうりの葡萄が収穫された。 2019年のレミー・デュフェートルは、まさにレミースタイルと云われる、ワインとしての“内容”がありながらも軽やかに体に入っていくスタイルに仕上がるだろう。今年も、 レミーは外せませんね! 私もチョットだけ収穫しました。

2
Oct

ガメ栽培・醸造の名人技・Lapaluラパリュ醸造の19年収穫

今年も見事な葡萄を実らせて、品質、量ともに過去最高の収穫になりそうな勢いのラパリュ醸造。 ラパリュのワイン大好き人間、将来、ワイン造りをしたい若者達が集まってエネルギータップリの収穫! 温暖化で異常気象が続く近年で、ジャンクロード・ラパリュだけは、常に普通の収穫量を確保できていた。 昨年もベト病がフランス中に蔓延して多くの蔵元の生産量が少なかった。 ジャンクロードは過去最高の生産量だった。 今年も、5月の冷害、7月、8月の40度を超す猛暑、その上に水不足、8月中旬の大雨、と色々なことが起きたにも関わらず今年も見事な葡萄が収穫されている。 特に今年は、ジャンクロードが狙っている“涼しさ”“伸びるミネラル感”が表現できそうな品質の葡萄が収穫できている。 ジャンクロードはもうニコニコ。 今年のラパリュは凄い!!    人間としても、常に控え目で謙虚な性格のジャンクロードは多くの醸造家に好かれている。 ジャンクロードのところには、いつも若手醸造家が集まってくる。 若手醸造家にとっては、皆のお兄さん的な存在であり、古参の醸造家にとっては可愛い弟のような存在なのだろう。 私にとっても人間的に最も尊敬できる醸造家の一人である。 ワインは人とよく言われる。信頼できる人が造るワイン。ジャンクロードのワインには確実性がある。 ジャンクロードは常に収穫人と一緒に自分も収穫している。 自分の手で葡萄に触れながら葡萄の可能性をチェックしている。    収穫人にとっても、ジャンクロードと話しながら、しかも、ここまで美しい健全な葡萄を切り取るのは、本当に気持ちのいいものだ。    こんな完璧な葡萄で、ガメイの名人ジャンクロードが醸す 今年もJean-Claude LAPALUは絶対に外せないでしょう。   

1
Oct

今やボジョレを代表する中堅醸造家クリスト・パカレ19年収穫中

ほぼ2週間をかけて約12ヘクタールの収穫を明日終了予定。 マルセル・ラピエールに背中を押されて醸造を開始して21年。 2019年は、気候上のトラブルのオンパレードだった。それにも関わらず栽培努力の結果こんなに素晴らしい葡萄を収穫することが出来ました。 これは、元ジュル・ショーヴェ氏が所有していたシャペル・ド・ゲンシャ村の畑。 白葡萄のシャルドネも僅かに混植されている。 自社畑のフルーリが5ヘクタールと借りている畑などすべて入れると約12ヘクタールほどの規模になった。 20名ほどの収穫人と共に15日間かけて丁寧に確実にいい葡萄を収穫できた。 それでも、例年と比較すると、雹でやられたり、45度という猛暑でやや疲れた葡萄もあったので、蔵に持ち込んで厳密な選別作業をして、完璧な葡萄のみを発酵槽に入れた。 この蔵での選別作業は初めての決断だった。 家族全員で対応、お父さん、長男、長女と従兄など皆で傷んだ葡萄粒を除去した。 日本からBMOのMasakoさんもやってきた。 クリスト・パカレ 『今年は小さなトラブルがいっぱい発生したけど、何とか切り抜けたよ。運搬用の車が故障したり、冷却用のコンテナが作用しなかったり色んなことがあったけど、今年は最初に決めたんだ。“何があっても絶対にイライラしない!”って。』私達が行った時もコンテナを新しいものに代えている最中だった。でも全く落ち着いていて、色々指示をだしていた。 流石に21年目の収穫。自分にも周りにもストレスを感じさせない仕事の流儀が徹底していた。 収穫、ワイン造りには、大切なことだ。ストレスはそのままワインの中に転写されていく。 今年は12度チョットの軽快でフレッシュな酸もあり、まさにボジョレらしいスタイルになりそう! 今年のヌーヴォーもクリスト・パカレは欠かせない!!

30
Sep

自然派の原点Lapierreラピエール家の19年収穫

流石のラピエール家、このエネルギーは凄い!! 世界中から自然派ワイン大好きな若者達が集まってくるラピエール家。この中にはもう18年間も毎年来ている古株もいる。 今年、19年は、春先の霜被害、猛暑被害、最近の雹の被害、どれも少しずつ被害が出たけど、その都度の対策が功を奏して大きな問題にならずに済んだ。特に8月中旬の大雨の後は、夏休みを返上して畑仕事に精を出した結果だった。 カミーユもマチュもいい顔していた。 カミーユに質問した。 『今年は過去の何年に似ているか?』 私は毎年この質問をする。何故なら、ラピエール家にはマルセルのお父さんの時代から、収穫時の葡萄の状況を細かく記録した日記が残っている。勿論、マルセルもこの記録を残している。 だから、カミーユもマチュもこのよくこの記録を参考にして、対応策を毎年練っているのを知っているからである。 でも、今年は、カミーユが即答した。 『過去のどの年にも似ていない!』 昨今の地球温暖化からくる気候変化は異常なことばかり、いよいよあのマルセルも経験したことがない気候条件の中でワイン造りをしなければならない時代が到来した。 今年も直接な醸造担当はカミーユがやっている。勿論、マチュも総合的な観点から葡萄園の収穫から醸造所までの流れを管理監督している。 今年から、一部の醸造は食堂の向えの敷地にある赤い建物の中でも行っている。 次々と運ばれてくる葡萄を醸造所内に運びこむカミーユがいた。 勿論、除梗なしで、ベルトコンベヤーで発酵槽の上まで持っていて重力で発酵槽に運び入れていた。 マチュは蔵で木製発酵槽の洗浄をやっていた。 そして、今年から、垂直式プレス機をもう一つ導入した。 マチュがある醸造家の倉庫で寝ていたプレス機を交渉して手に入れて、周りの柵の部分を特注で創ってもらった。 葡萄園での収穫は、ベテラン収穫組が新人を教育して徹底した選果を実施していた。 皆、明るい雰囲気が漂っていた。 厳しい重労働の後の楽しみは、皆でとる夕食のひと時。 ほぼ3週間の合宿生活、朝、昼、晩と共に過ごす収穫。 ラピエール一家も収穫の皆と食事を共にする。 これが、ボジョレーの収穫の伝統文化。 今、フランス中で機械での収穫が主流になってきている。さみしい限り。 一年間、過ごした葡萄達が畑から旅たつ収穫は、暖かく人の手でやってもらいたい。 ラピエール家の2019年、数々の気候試練を乗り越えて、素晴らしい状態で収穫中です。 やっぱり、ボジョレはラピエール!! 当たり前です。

11
Sep

凝縮からフィネスへ進化を続けるシャトー・ド・シャンション

PAR TAKESHITA ドルドーニュ川からサンテミリオンに向かって、最初の小高い丘に位置するシャンション。 土壌は粘度石灰岩、粘度と砂質の混ざる土壌、砂質と丘の上部から下部に向けて3つの土壌があり、その区画によってワインを造りわけている。 キャノン・ガッフリエールで15年間醸造長を務めたパトリック氏が1996年に父親からドメーヌを引き継ぎ、2010年には有機栽培に転換。… 元々はカスティヨン特有のガッツリとした長期熟成型ワインを造っていたが、この5年ほど前から、熟度は高くともタンニンが柔らかく、エレガントナワインを造り始めた。 収穫のタイミング、マセレーションの方法、期間など、いろいろな工夫を経て、軽やかでゴクゴクいけるナチュラル・サーカスから、やはり凝縮しながらも緻密なタンニンを持つヴァルミーまで、幅広いスタイルのワインを造るようになった。 そして極めつけはアンフォラのキュヴェ、テア。 粘度石灰岩はまさにメルローには適したテロワールだが、やはりボリューム感溢れる味わいになってしまう、そこで更に樽の風味がついてしまうのを避け、空気との接触で、エレガントナワインに仕上げるには? と考えてたどり着いたのがアンフォラによる醸造。 イタリア製のアンフォラで醸したメルローは、これがビックリするほどの滑らかなタンニン、綺麗な酸と果実味。グラン・ヴァンの品格を持つワインに仕上がっている。 息子のマキシム26歳も一緒に働くようになって、更なるパワーアップのシャトー・ド・シャンション! 山田さん率いるSTCメンバーと訪問 (このワインの問合せは、BMO社、東京・恵比寿のトロワザムール店まで)

30
Juil

ビックリ!葡萄園!フィロキセラの害虫に侵されなかった150歳の葡萄木達

フィロキセラに侵されていない葡萄木が約0.7ヘクタールも残って生存して、純粋フランス葡萄が育っている。 つまり、アメリカ産の台木なしで、ダイレクトにフランス産葡萄木が植えられている。これはもう奇跡! しかも、世界のボルドー有名グランクリュ・シャトーが立ち並ぶHaut Medocオー・メドック地区のど真ん中である。 栽培は草を倒して藁のようにして土に混ぜこんで土壌を作る超自然な栽培。 微生物を育て、ミミズが生存しやすい環境をつくっている。 耕すのはすべて馬でやる。何故なら、150年前は葡萄木と葡萄木の間隔が狭すぎてトラクターが入れない。 こんな世界遺産級の葡萄園がオー・メドックに残っていたこと自体が奇跡的出来事だし、過去から我々に何かメッセージを送っているのに違いないと思ってしまう。 そんな畑を耕して我々に貴重な数百本のワインを提供してくれるのは、二人の女性です。 Pascale Choimeパスカル・ショワメさん、 Laurence Alias ローランス・アリアスさんの二人。 年間800本も取れないこの畑。周りの人達は忠告してくれる。 『古木過ぎて生産性が悪いから、引き抜いて若い木に植え替えた方がいい!!』 でも、この二人は、150年間のフィロキセラ虫にも耐え抜いてきた葡萄達を尊敬している。だから、植え替えない。 そして、150年間もこのお金が流れるメドックの中心でこの畑を守り抜いてきた先人達も尊敬している。 間違いなく、大金を積んでこの畑を買収しようとした企業があったに違いない。 お金に動かない心を持った農家が何代も続けてきた貴重な畑。 色んな誘惑に耐えてこの世界遺産級の葡萄園が存在している。 Closeries des Moussisクロスリ・デ・ムシス醸造 この奇跡の葡萄園から造られるワインはこれです。 ★Baragane バラガン 150歳の13種類の品種が混植されている畑からとれた葡萄を仕込んだもの。 150年前はメドックと云えども色んな品種の混植だったんです。これがメドック・ワインの原型です。 何事も原点、原型を知ることは大切です。この原型からどうして今のようなメドックになっていったか? 過去からのメッセージを想像しながら飲むだけでも、楽しい。メドックの150年の歴史が映し出される。 クロスリ・デ・ムシス醸造では、他にもメドックで数少ない希少な自然派ワインを造っています。 巨大有名シャトーの中で、小さな小さな蔵で魂を込めて造っています。 (問合せはサンフォニー社)

17
Juil

南ローヌ自然派の原点RICHAUD Famille リショー・ファミリー

Par Masaki TAKESHITA     自然派の世界も第1世代からの世代交代が進んできている。 自然派巨匠マルセル・リショーも、長男トマが2009年から長女クレールが2014年からドメーヌに参画。新たな風をドメーヌに吹かせている。 更にエルメスで働いていた次女も、現在ドメーヌに数ヶ月戻ってきて、引っ切り無しに来る世界各国からのプロや愛好家達のレセプションを受けおっている。 長女クレールはマルセル・ラピエールでの経験を活かし、収穫したぶどうを10度まで冷やしてからの醸造も始めた。 昨年は例外だが、乾燥と酷暑の南ローヌで、フルーティーでエレガントなワインを造るための、いろいろなアプローチを行なっている。 アルコール度数が15度あっても、それを感じさせない果実味。リショーマジックのレベルは更に上がっている。 この日残念ながらマルセルは友人生産者達とジョージア訪問。 アンフォラ買ってくるかも。。。とマルセルあるあるの話しで盛り上がりました。 家族の愛、家族のパワー、エネルギーがワインにたっぷり詰まっている。

10
Juil

元気ハツラツ!Elodie Balme! エロディー・バルム

今や2児のお母さんとなったエロディ。 会うたびに、そのエネルギーに驚かされる。 マルセル・リショーでの修行の後、2009年に農協の組合員だった父親から3haのぶどう畑を譲り受け独立! いまや17haのぶどう畑でチャーミングな果実味溢れるワインを造っている。 ぶどう畑が増えるにつれ、カーブも増設。 順調にドメーヌを成長させてきた。 エロディの人柄とワインの魅力で、販売も好調。 まだ父親が所有している、残りの8haの取得にも意欲満々だ。 南ローヌにも関わらず、リショーとはまだ違った、グレナデンのようなジューシーながら味わいの秘密はなんだろう??? 90%除梗はするが破砕はせずコンクリのタンクに入れる。発酵途中にジュースを冷やしてリモンタージュを行う。 出来上がるワインは、しっかりとした凝縮度もありながら軽やかな味わいとなる。 この地区伝統のヴァン・ドゥー・ナチュレルも、伝統を絶やさないために造り続ける。 強い信念と女性のチャーミングさ細やかさが、ワインに表れている!頑張れエロディ!